これは、精神的にキツいものがある。
どこを見ても女子、女子、女子。
正面の教卓前に見るからに「緊張してます!」って感じのイケメン君が一人。イケメン君の方はほとんどの女子の視線を受けている。まだ学園が始まり初日にも関わらず、廊下にも人が溢れている。初日くらい大人しくしておこうぜ女子諸君。第一印象は、今後の人間関係形成過程の上で結構なweightを占めるって誰かが言ってたぜ!、と心の中だけで呟く。
……まぁイケメン君がんばれ!
さながら珍獣を見るかのような興味に満ち溢れた視線に耐えつつデジタル時計を親の仇の如く睨みつけること30分、お待ちかねのチャイムが鳴った。
そして、一人の女性が入ってきた。小柄な体型に非常に大きな胸部装甲をお持ちの上から読んでも下から読んでも「やまだまや」と言うこのクラスの副担任だそうだ。担任は会議があるらしく遅れてくるそうだ。
ちなみに、女子生徒の皆さんはイケメン君を穴が空くほど凝視しているため、俺以外ほとんど先生の話を聞いてませーん。先生少し涙目になってきてるし。かわいい。
泣きそうな山田先生に気がついた生徒たちが、先生の話を聞き出した頃、山田先生から名簿順に自己紹介をお願いしますということで自己紹介が始まった。
ちなみに、俺は「大神」なのでイケメン織斑と近いのだが、あいにく、俺が一番後ろの席でイケメン君は一番前だ。そのため必然的に彼のほうに視線は集まる。
とうとう俺の番がやってきた。
席を立ち上がる。クラスメートの視線にさらされると思ったが織斑の目線を除きほとんどの生徒は下を凝視していた。誰とも目線が交差しない。ワタシ コワクナーイ ミンナナカヨク
これは、また違った意味できつい。ここは今まで女子高のようなものだったのだ。男性に対する免疫がないにしても、こりゃねーわー。
山田先生は、怯えながらも、チラチラとこちらを見たり見なかったり、見なかったり。
こういう時は、手短にするのが一番だ。
「…大神 亮だ。よろしく頼む。」
手短にするのが一番とかいってごめんなさい。正直、緊張してこれ以上喋れませんでした。普段から家族以外とほとんど会話しない俺にこれ以上求めないでくれ。これでも、最大限努力したんだ。
「ちなみに彼は、皆さんの一つ年上ですが、ISについては初心者なので、1年に編入しています」
山田先生の補足がありがたいが留年生みたいでなんとなく居心地が悪い。まぁ、確かに英語の成績は非常に留年の危機を味合わせてくれるくらいには素晴らしいことになってましたよ?でもね、それ以外はどちらかというと優秀だったんだよ?
さて、気を取り直して、次はイケメン君だ。がんばれ!イケメン君、お前ならできる!絶対できる!今日から君は富士山だっ!
イケメン君は深呼吸を一度してから立ち上がり、クラス全員を見渡せるように後ろを振り返る。
「織斑 一夏です。」
イケメン君は、ひと呼吸置き、
「……以上です!!」
と、とても達成感に満ちた表情で言い切った。だが直後、後ろから出席簿が振り下ろされ、イケメン君の頭で実に痛そうな音をたてた。
イケメン君を叩いた女性は「お前は自己紹介もまともにできないのか」といったが俺の挨拶も彼とそう変わらない。やめてあげてよぉ。彼は彼なりに全力を出したのよ!
その後、織斑一夏を叩いた女性である織斑先生の自己紹介だったのだが実に唯我独尊的だった。そして、クラスの女子の声が音響破壊兵器レベルで響いたため鼓膜が破れるかと思った。
ヒロイン早く出したいですね。
今まで「俺は更識楯無が好きだ」を非公開にしました。
改訂版が今まで投稿していた話まで投稿が済めば改訂を消そうと思います。