敵は多数、こっちは少数。しかも後ろにはほとんど戦力にならないゴーダンナーと村がある。なんとも面倒な状況だなあ、これは。
「なんとか、時間を稼がないと」
【レヴリアスは前に出るなよ?今いる機体だと遠距離攻撃できるのはお前だけだ】
「わかってる。ヴァンさん!えっと、それと……」
「ルージです!」
「ルージ君、援護するからなるべく敵を引っ掻き回してくれ!」
「ええっと?」
「つまり、突っ込んで切れって事だ」
そう言うや否や、ダン・オブ・サーズデイが刀を閃かせ、ダリウス軍の中に突撃する。すぐにムラサメライガーもそれに続いていく。ルージ君初めてゾイドに乗ったのに思い切りがいいなあ。
「では私は君達の援護に回ろう」
「お願いします。えっと……」
「ラ・カンだ。しかし君達も人が良いな。名前も知らない人間を助けてくれたのだから」
「当然の事ですよ」
「ありがとう。では」
「ええ、やりましょう!」
レヴリアスを守るようにソードウルフが立つ。これなら射撃に専念できそうかな。
「どうした!デカいのは図体だけか!」
「足元を崩せば!」
ヴァンは怯むことなく真正面から魔獣を切り伏せていくのに対し、ルージは足回りを狙って確実に動きを封じて行っている。ここら辺性格でるね。っと、こっちも仕事せにゃ。
「ヴァンさんの後ろから敵が!ショーヤ、右のバスターの照準任せた!」
【わかった。お前はそのままルージの周りの敵を狙ってくれ】
俺らは俺らでいつも通りに二か所同時に攻撃中。しっかしコレやるときいつも思うんだが、ドラグーン的なものが欲しくなるなあ。ミストさんも武器二つ持ちで戦うのに慣れてきたし、片手を俺が使う必要性が薄くなってきてる気がする。頼むならプラントかなあ?
【ミスト!敵の増援が来るぞ!】
「ああもう!今でも割と手が足りないのに!」
【ああ、手に関しては心配いらない】
「え?」
【飛んできた】
「ロケットパーンチ!」
「パンチャーグラインド!」
「ナックルボンバー!」
うん。比喩で無しに飛んできた手というか拳が、ダリウス軍を蹴散らしていく。大空魔竜隊の到着だ。
「待たせたな!」
「みんな!」
とりあえず、ゴーダンナーには戻ってもらって、他メンバーとダリウス軍を討伐していく。
「マッハドリル!おらおらおらぁ!」
「スクランダーカッター!」
ジーグとマジンガーが凄まじい勢いで敵を屠っていくのは見てて気持ちがいいな。敵さんからしたらたまったもんじゃないだろうけど。
「く、攻撃が通じない!」
「くそ、やっぱりダメなのか……」
ガイキング組は頑丈な魔獣に苦戦中。あいつは魔獣ドメガだったか?確かリーがトラウマを持ってたんだっけか。
「俺は……」
「あきらめちゃダメだ!リーさん!」
動きが止まってる。まずいな、他の敵が二人を囲みだした。
【ミスト!】
「わかってる!」
ステアードを閃かせ、敵の群れに突っ込むレヴリアス。ドメガ以外はそんなに強くないな。一気に蹴散らせた。
「大丈夫か、二人とも!」
「はい!」
「済まない、ミスト」
「どうしたんですか、リーさん。弱気になって!」
ミストさんがリーさんに問いかける。まあ、普段とは似ても似つかないからなあ。でもって事情を聴いたミストさん。どうするかと思ったら、サーペントをひっつかんだ!?
「甘えるな!」
「っ!」
「俺も、大切な人達を守れなかった。でも、そんな俺達だからこそ!今何をすべきかわかるはずだろ!」
「それは!」
「俺達がすべきなのは諦めて立ち止まることじゃない!何度でも立ち上がって立ち向かうことだ!」
「そうだよ、リーさん!リーさんは強い人だ!それができる人だよ!」
「ダイヤ……」
「すまなかったな」
「リーさん!行こう」
「ああ!」
「俺も援護します!」
そうしてドメガに立ち向かっていく三人。そうして、魔獣ドメガはガイキングとサーペントの合体攻撃によって打倒されたのだった。
「うわ、おっきいゾイド……?」
「見たことが無い機体がいっぱい……」
レ・ミィやコトナがやって来たのは、敵が蹴散らされた後でした。まあ、仕方ない仕方ない。その後はまあ、ジェネレータを探す職人を探しにルージ君は旅立つことになった。大空魔竜隊もレッゲルを求め他の村に行くことなるため、当面はルージ君達に同行することに。まあ予定調和である。
しかし今日は驚いた。ミストさんがああも熱くなるとは。
「リーさんに……言い過ぎたかな」
言った本人さすがに気にしてたけど。
【いや、あれくらいでちょうどよかっただろ】
あの場でグダグダやってても敵の的だったし、後でリーさんもお礼を言いに来てたしな。
【お前は良くやってるよ】
「ショーヤ……」
ほんと、俺が誇りに思うくらいに。実際俺がミストさんの立場だったら、ぽっきり折れてるだろう。故郷を失い、大切な人を失い、それでも立ち上がったら再び大事なものを失い。今も、大事な人が奪われている。
【本当だったら、足を止めたって誰も責めないさ】
「そんな暇はないよ。アンジェリカが、待ってる」
そういって、拳を握るミストさん。そうだな。それがあったな。
【とりかえさないとな】
「ああ」
【お前の大切な彼女だものな】
「な!?おいショーヤ、わかってて言ってるだろ!」
【さてな】
まあ、大事な家族だってのは解ってるんだが、ミストさんがどう思ってるかは心の中の事だからわからんしねー。
もう一つの地球 一回目はも少し