ヴァンが敗北してから1日。とりあえず倒れたヴァンは大空魔竜の医務室に寝かせてある。命に別状はないとの事でとりあえずは一安心。今はガンソード組が交代で様子を見てる。
「あいつが負けるとはな……」
「ええ。ヴァンさんの強さはかなりのものなのに……」
ミストさんと猿渡さんは、現在大空魔竜の格納庫で機体のチェック中。そういえばこの二人、直接話すことあんまりなかったな。
「ヴァンさん、大丈夫でしょうか」
「怪我とかしてる訳じゃないだろ?」
「そこじゃなくて。なんというか、うまく言葉にできないんですけど……」
「ふむ」
それを聞いて、猿渡さんも思うところがあったのだろう。考え込み始めてしまった。復讐心に理解がある二人はなんとなくヴァンの問題点を察してるのかもしれないな。ヴァンほど復讐一直線ってならなかったから、確証が持ててないんだろうけど。
「まあ、まずは目を覚ましてくれることが一番なんだけど……」
【そうだな】
その後どうなるかも、結局ヴァン次第だからなあ。
「ヴァンさんが居なくなった!?」
「ええ。少し前に眼を覚ましたらしいんだけど」
「ウェンディさんも居なくて……」
行動速いなあ。まあ、それだけショックも大きかったって事なんだろうけど。
「リベンジに行ったんでしょうか?」
「いや、あいつはおそらく……」
ジョシュアの言葉に、猿渡さんが首を横に振る。彼はもうわかった感じか。
「俺、探してきます」
「いや、よせ。今はそっとしておいてやれ」
飛び出そうとするミストさんを、猿渡さんが制する。二人とも、ヴァンの状況はもうわかってるか。
「どういうこと?」
「つまりはまあ、あいつ次第って事だ。これから先に進むのか、引き返すのか」
「ヴァンさんなら大丈夫です。きっと……」
カルメンの疑問に、二人は答えをはぐらかした。まあ、死ぬのが怖くなったとか、勝手に言うことでもないしな。さて、ここのヴァンは恐怖を克服できるのだろうか……
で、その翌日大空魔竜にディカルド軍が襲撃を仕掛けて来た。村を助けたり、ゲリラに手を貸したりするこちらをいい加減目障りに思ったのだろう。まあザイリンとかは居ないみたいだが。で、その中に何故かメッツァとワンオーワンの姿があった。なんで居るし。
「俺達には興味はないんじゃなかったのか?」
「そのつもりだったのだがな……同志の指示だ。彼らに手を貸すようにとな」
ミストさんの質問に何事でもないように言うウー。一応手を組んでるのか、その二勢力は。
「あっちがやる気ならやってやろうじゃねえか。この前は不完全燃焼だったからな!」
「ああ。そうだな」
やる気満々だなあ、剣児。まあ確かにこの前は戦わずに終わったしな。頑張って暴れてもらおう。
「そういえば、あの男は居ないのだな」
「っ……それは……」
ヴァンが居ない事にはさすがに気づくか。ミストさんも言いよどんでいる。
「怖気づいたか。それもいいだろう」
「あいつは戻ってくるさ。たぶんな」
「猿渡さん……」
「だから今は、目の前に集中しろミスト!」
「はい!」
やっぱ年長者は頼りになるね。いや、実年齢だけで行ったら俺もたいがいなんだけど。こういう時気が利いた言葉が出ないからまだダメだね。
「ハイドロブレイザー!」
「ブレストファイヤー!」
バイオゾイドを、高熱兵装を使える機体が薙ぎ払っていく。とは言え、そんな大技ばかり使うと当然隙も大きいわけで、そこを狙って他の機体が突っ込んでくる。
「のは解ってるからな」
「させないよ!」
それを阻むのは、ゴーダンナーとネオオクサーのコンビ。今回は合体せず、フォローに回っているようだ。
「グルーヴァイン・バスター!」
【ようやく出番に恵まれたなあ、お前も!】
俺達はワンオーワンの相手中。となりではやたらテンションの高い剣児が大暴れしている。
「ふむ……」
メッツァは動く気配はない。戦況を見極めてるんだろうか。
「では、行くぞ!」
なんて思ってたらいきなり仕掛けて来た!?狙いはレヴリアスか!
【受けろ!】
「え?うお!?」
突然の攻撃に動揺するも、きっちり受けるミストさん。よくやった!
「まずは貴様からだ!」
「そううまくいくかな!」
そうして切り結ぶ二機。だが、レヴリアスが徐々に傷を増やしていくのに対し、メッツァはほとんどダメージを受けていない。やっぱりネオオリジナルは反応がいいな!
「この反応速度……まるでヴァンさんと戦ってるみたいだ!」
「ふ、同じオリジナルセブンのヨロイだからな。だがあの男よりも私の方が上だという事はこの前わかっただろう!」
押されていくレヴリアス。こっちも全力でアシストしているものの、ウーの技量の高さもあってかなかなかダメージを通せない。
「く、このままじゃ……!」
「させるかよ!」
「邪魔だ!」
ジーグが引きはがしにかかるが、ワンオーワンの壁に阻まれる。
「しまっ!?」
「もらった!」
「ミスト!」
【まずい!】
そうしているうちに体勢が崩れたレヴリアス目掛けて、メッツァの刃が振り下ろされた瞬間。
「悪いが、やらせる訳にはいかないな」
その一撃は、一体のゾイドによって防がれた。
「虎……?」
「何奴!?」
あの機体はソウルタイガー……ってことはセイジュウロウ!?どこでそんなフラグ立ってた!?混乱する俺を他所に事態は進んでいく。
「今度は貴様が相手か」
「いや、お前の相手をする人間は他に居る」
そうセイジュウロウが言うと同時に、コックピットが開く。そこから現れたのは……ヴァン!?
「では、行ってくるといい」
「ああ。世話になった」
そうして降り立つダン・オブ・サーズデイ。いやいや、一体何がどうなってるんだ!?ミストさんもぽかーんとしてるぞ?
「死にに来たか」
「斬りたきゃ斬れ!」
「何?」
「殺したきゃ殺せ!だがな、お前には無理だ!誰にもできない。俺とエレナを離すことだけは!」
うん、よくわからん展開になったけど、とりあえず吹っ切れてるみたいだしいいかな!ととりあえず思考放棄してみた。
イベントごった煮って感じ