AI男はスーパーロボット大戦Kの夢を見るか?   作:トカGE

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風邪が治らなくてきついっすわー(;^_^A


防衛隊でがんばろう:難易度はーど

 そんな感じのエルリックとの会話があってから、一週間たった。結局、彼にイディクスに関しての事は伝えていない。臆病者と言われても仕方ないが、ただのAIが未知の侵略者についての情報を持ってますだなんてどう伝えろというのだ。エルリックなら、真剣に受け止めてくれたかもしれないが……

 

 それはともかく、あれからアトリームの治安は悪化の一途だ。 

 

「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧は防衛隊時代の任務で慣れてます!」

 

なんてセリフ、アトリームが平和な星だったなんてなーに言ってんだお前って感じだったが、今じゃもう慣れるのも仕方ないかなと思うくらいにアトリームは荒れていた。それこそ、暴動の頻度が増え始めたころとは比較にならない程に。

 イディクス襲来が近くなるとここまでひどくなるのか。ミストさんとアンジェリカに異常が無いか聞いてみたが、「最近、目に見えない何かに心を撫でられているような不快感がある」と返って来た。耐性があるであろう彼らがそうなら、耐性の無い一般の人々の受ける影響は考えるまでもない。現に、暴徒鎮圧に向かった部隊の一部が暴動に加わるなんて自体も起き始めている。

 

「この星、一体どうなってしまうのかしら」

「わからないけど、じっとしているわけにもいかない。やれることをやるんだ!」

【気負いすぎはよくないぞ】

「ああ、わかってるさ」

 

 今日もミストさん達は暴徒鎮圧に向かったが、そろそろ二人の心も限界が近いように思う。イディクスが来る前に折れなければいいのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

「ふははは!なんだ、この程度かこの星の機動兵器は!このままでは取り入れる価値すらないぞ!」

「くそぉ!俺達を……この星を舐めるな!」

【あんまり熱くなるな!】

 

 そんな心配をしてたら、いきなり来たよイスペイル様。暴徒鎮圧に向かった先で突然時空間ゲートがオープン。配下どもと一緒にさっくりいらっしゃいましたとさ。んでもってアトリーム全土に戦線布告。部下だけ置いて帰ろうとしたところに、ミストさんが突貫を仕掛けて今に至る。

 アンジェリカやエルリック達防衛隊の他のメンツは敵部隊の対処に手いっぱいで、今レヴリアスはエンダークとの一騎撃ち状態だ。経験を積んできてるとは言え、まだまだ新人のミストさんが意外と善戦しているのは、本人の潜在能力もあるだろうが敵がデータ収集メインな部分が大きいからだろう。それが終わればどうなるかは……自明か。

 

「ふん、こんなものか!」

「うわぁ!」

 

 急に動きがよくなったエンダークによって、レヴリアスは地面に叩きつけられる。そのまま踏みつけ押さえつけられる。

 

「もう少しやると思ったのだがね。まあ、このエンダークの前には無理もない!」

「くそぉ……」

 

 勝ち誇ってるなー。まあ、確かにエンダークの性能は高い。現に本気を出したらあっという間にミストさんねじ伏せられたし。まあ、ミストさんがやたら熱くなってたっていうのもあるんだが。ここ最近の治安の悪化の元凶が目の前にいたら、そりゃ腹も立つのはわかるが。

 

【熱くなった結果がこれだ。反省しろミストさん】

「くっ、というかなんでそんな冷静なんだよ!」

【それは周りを見ているからだ。来るぞ】

「?」

「はっはっはがはぁ!?」

 

 エンダークが横方向に思いっきり吹っ飛んだ。エルリックのレヴリアス・プロトタイプが思いっ切り蹴り飛ばしたのだ。

 

「大丈夫!?ミスト!」

 

 アンジェリカのセリウスも駆けつけてきた。他の防衛隊の機体も続く。どうやら敵部隊の殲滅は終わったようだ。イスペイルの奴、調子に乗ってて周りを見てなかったな?さすがの小物っぷりである。それを考えるとミストさんの突撃も悪いことばかりではなかったか?

 

【いや、悪い事だな。後でランニング100回追加だ】

「こんな状況でもそれか!?」

「……意外と元気そうね」

 

 負けたってへこんでるよりはいいんじゃないか?そんな会話をしている間にも、エルリックと防衛隊がエンダーク責め立てていく。確かにエンダークの性能は高いが、圧倒的なもんじゃないんだよなあ。各文明のいいとこどりって本人は言ってるけど、実際はただの寄せ集めだし。勢いで押している部分もあるが、結構押してるなぁ。倒しきれるか?

 

「貴様らがアトリームに仇なすものならば、ここで打ち取らせてもらう!」

「ええい!調子に乗るんじゃない!ミナール・ハンマー!」

 

 そんな事を考えていると、ハンマーで地面にたたきつけて土煙に隠れるエンダーク。

 

「今日は顔見世にすぎん!これからじっくりとお前たちに恐怖を味合わせてやろうではないか!」

「くっ、逃げる気か!」

「戦略的撤退だ!」

 

 そうして土煙が晴れた後、エンダークの姿は消えていた。いや、見事なまでの捨て台詞だったね。

 

「イディクス……奴らはなんでこの星を狙うんだ……」

【さあな、情報が無さすぎる。ただ、とりあえずわかる事が一つあるぞ?】

「なんだ?」

 

 頭に?を浮かべるミストさん。解ってないなら仕方ない。

 

「ミスト、ちょーっと話があるわ」

「ミスト、後で話がある」

【この後お前はこっぴどく叱られるという事だ】

「デスよねー」

 

 熱くなって突撃したからね。仕方ないね。

 

 

 

 

 

 




本編までなかなか進まない

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