「ここはサバンナ地方って言うんだよ〜」
彼女はそう言って指をさした。どうやら向こうに何か居るようだ。
「あれはシマウマのフレンズだね!狩りごっこするとすぐ逃げられるんだ〜」
「確かにあの足なら早く走れそうだね。」
「あそこにいるのはハイエナのフレンズだね!結構はやいんだよ〜」
「じゃあ、狩りごっこしたらどちらが勝つの?」
「もちろん私だよ〜。狩りごっこなら負けないんだから!」
それからフレンズを見つけてはあのフレンズはここが凄いだの、これが得意だのサーバルは楽しそうに話してくる。その楽しそうな姿を見ているとついついつられて笑みが溢れる。
どうやらフレンズというのは沢山の種類が存在して、みな仲がいいみたいだ。
「ポーチちゃん、初めにあった時に比べてだいぶ笑うようになった!元気出てきたんだね!」
そう言われて思わず苦笑いが出る。初めは狩りごっこで見せたあの獲物を捉えるような目が怖くて怯えてましたなんて言える訳がない。
「そ、そうだね。サーバルちゃんが色々と親切に教えてくれるし、話していて楽しいからかな〜」
なんて事を言ってみる。実際彼女がこちらの質問に嫌な顔一つせず親切に相談にのってくれたので次第に恐怖心が薄れてきたのは事実である。
「て、照れちゃうなぁ〜。ここのガイドをしてるんだし、とうぜんの事だよー」
と言いながら彼女の頬が少し赤く染まる。どうやらあまり褒められ慣れていないようだ。これは…これは…。
「あー、サーバルちゃん。美人だし面倒見がいいしきっとモテるんだろうな〜。私が男だったら結婚するのになぁ〜。」
と言いながら彼女を見る。すると少し赤かった顔が目に見えて更に赤くなる。
「な、なに言ってるんだよ〜ポーチちゃん。ほ、ほら早く行こうよ!」
そう言いながら彼女はどんどん先に行ってしまった。これは良い事を知ったなと内心ほくそ笑みながらサーバルの後を追うのであった。
・・・・
しばらく歩いていると高低差がある場所にやったきた。
「じゃあ、ポーチちゃん!先にいくねー」
そう言いながら彼女は石を上手く利用しながらジャンプする事で難なく下まで降りていく。狩りごっこであれだけのジャンプ力を見せたサーバルだ。これ位、余裕なのだろう。
「じゃあ、私も…」
サーバルの後をついていく。サーバルの放物線を描くような綺麗なジャンプとは違い、落下するのをなんとか停めながらまるで地面を滑るように降りていく。
「早く〜早く〜」
と彼女が急かしてくる。だがこれでも精一杯なので勘弁してほしい。
とは言えサーバルのようにいかないとはいえこの激しい高低差がある崖を降りれるのは狩りごっこの際に謎のジャンプ力を見せたジャンプキットにある。
サバンナ地方の道を歩いている途中暇なので、この腰にあるジャンプキットについて探ってみると、どうやらこの腰にある装置はつま先にある一定の力を込めると謎の粒子が噴出して大ジャンプする事が可能らしい。
そしてこの粒子はサーバル曰く山の噴火で見たサンドスターの輝きにそっくりだそうだ。これは何かしらサンドスターを噴出する装置らしい。
「よっと…」バシュー
「ほっと…!」バシュー
「やっ…あっ!」バシューー
このジャンプキットのお陰で高い所でも移動する事が可能なのだがまだまだ慣れるものではない。最後の最後でジャンプキットの調整を誤ってしまいサーバルの胸に飛び込むような形で落ちる。顔にホコリのような香りとどこか甘いような香りが広がる。
「ごめん…サーバルちゃん?大丈夫?」
「大丈夫だよ?ポーチちゃんこそ怪我はない?」
彼女に見事にキャッチされたのでこちらにはなんの怪我もなく無事たどり着く事が出来た。こちらがぶつかったのに逆に心配される始末である。
・・・・
しばらく進むと川が見えてきた。川の至る所に岩が置いてあり、どうやらジャンプキットを使えば渡りきれそうだ。名誉挽回のチャンスというわけだ。
「サーバルちゃん!今度はちゃんと渡ってみせるよ!」
そう宣言して岩に向かってジャンプする。後ろから彼女からの応援が聞こえてくる。俄然やる気が出てきた私はジャンプキットを巧みに使って次々と岩を乗り越えていく。
「すっごーい!ポーチちゃん上手くなったね〜」
彼女の褒め言葉に浮かれた私はありがとうと言うために着地した岩の上で彼女の方に向こうとする。しかしそれがいけなかったのだろう。ただでさえ不安定な岩場で回転する物だから足を絡めてしまった。
「あっ…」
「ポーチちゃん!!」
彼女の悲鳴と共に水の中に落ちていく。結局、後から来た彼女に助けてもらいずぶ濡れのまま岸へとあがった。
「ポーチちゃん…大丈夫…?」
「うん…大丈夫…大丈夫だから…」
先程のテンションは嘘のように消えて、残るのは後悔と自己嫌悪だけである。
「はぁ…迷惑かけてごめんなさい」
自分が調子にのらなければ彼女の手を煩わせる事が無かったのにと更にテンションが落ちていく。
「ヘイキヘイキ。フレンズによっても得意なことは違うから」
そう彼女は言うが自分を助ける為に彼女は水に飛び込んだので彼女もびしょ濡れだった。
「本当にごめんなさい…私は何にも出来ないフレンズなんだよ…」
いくらサバンナ地方が暑いとは言えずぶ濡れでは気持ちが悪いだろう。ついつい弱音を吐いてしまう。
「大丈夫だよ。私だってよくドジーだのゼンゼンヨワイーだの言われるもん。それにポーチちゃんは頑張り屋さんだからきっとすぐ上手くなれるよ。さぁポーチちゃんはやく行こうよ!」
彼女はいつもそうだ。どんな辛い時でも励ましてくれる。それに彼女の笑顔を見てるとこんな私でも出来るような気がしてくる。
「うん…!そうだねサーバルちゃん!先に行こう。自分が何のフレンズか調べないとね」
「そうだよポーチちゃん!一緒に調べに行こうね♪」
そう笑い合いながら先に進もうとすると視界の端で何やら動くものがある。またフレンズがいるのかと思い、顔をそちらに向ける。
しかしそこには真ん中に目玉の様なものがある青い球体のよう形をした何かがいた。そして見た瞬間私はコイツの事を知っていると確信出来た。
「あれはっ…!」
腰に着けていたRE-45と呼ばれる物を抜く。使い方は分からない。なぜこのような事をしたのかも分からない。だが体が勝手に動作をした。
「どうしたのポーチちゃ…。あっ!!。あれはセルリアンだよ、逃げて!!」
そう私は知っていた。コイツの名前がセルリアンだと言う事を。そして何かは分からないがとてつもない大切な物を奪っていった事を。
RE-45
パイロットのサイドアーム。高い連射性能を活かしたマシンピストルでメインしても十分な性能を誇る。装弾数は20発
思いつきの見切り発車なのでパイロットの戦術すら決まってない始末…。何か候補があればどうぞ