プリキュアオールスターズ×仮面ライダー b の復活と s の暴走 第2部 作:鈴木遥
・ポルンは、持てる力を振るえないまま苦戦していた。
リブラを狙えば、彼に操られたルミナスに妨害され、そうなれば打つ手なし。
「オイ!オレだよ!分かんねーのかよ!ルミナ…」
ガッ!!
乙女座の杖は、容赦なくポルンをたたき伏せる。
「ムダだ。彼女は今、完全な催眠状態にある。お前の声は届かない」
「ふざっけんな!んなモン納得でき……グァ!」
ガン!ガン!ガン!
またも容赦なくポルンを殴り付ける。その目は虚ろだった。
「ひかり!」
「もう止めて!ひかりさん!」
「二人共……手出し無用だぜ!オレがやらなきゃ、いけねーんだよ。」
「ポルン……。」
ポルンは数分前、二人にこう頼んでいた。
『五分以内にルミナスを奪還し、リブラを突破出来無ければ、ルミナスと自分ごとリブラにとどめを刺してくれ。』と。
そうは言っても、ブラックとホワイトには既に対峙者がいた。
元ドツクゾーン幹部、ジュナとレギーネである。
「いいのか?奴は苦戦している様だが?」
「負けたら敵ごと殺す……酷になったわね。プリキュアも……。」
「そんな約束、呑んだ覚えないわ!」
ホワイトが反論する。
「……?」
「アンタたちを倒して、皆で帰る!それがあたし達の約束!」
ブラックが啖呵を切り、戦いの火蓋がまた一つ、切って落とされた。
「想いは繋がる……だったか?それなら今のお前は一体何だ?たった一度の催眠でいとも簡単に愛する者を忘れ、その愛する者に痛ぶり殺される。」
リブラが語る間にも、攻撃の雨は止まない。
ルミナスの胸のシンボルには、ルルンがいた。
自分がロイヤルポルンに覚醒後、シャイニールミナスへの変身を彼女に託したのだ。
ルルンは、ホロスコープスイッチを思わせる拘束具の中にいた。
(くっそ……下手に攻撃するとルルン諸共死んじまう。
出来りゃ避けたかったが、『アレ』使うか。)
「動かなくなったか?光の王子……」
「貴公子だ!カミキリムシ野郎……!」
次に狙いを定めたのは、リブラではなく、ルミナス。
それも、剣を床に放り捨てている。
「血迷ったか?ルミナス、杖を捨てろ!」
ルミナスも杖を捨て、格闘に移行。
だが、ポルンは決してルミナスを殴らない。
「ちょっとポルン!何して……」
「余所見をするなァ!」
「わりぃなぎさ、今からちょっと無茶すんぞ。」
(ルミナス、思い出せよ!色々あったろ!?オレも色々あったよ!アカネさんにつまみ食いして怒られたり、
藤ピーさんと遊園地行ったり、風呂除いちゃっ……(自粛)とにかく、色々あったじゃねーか!?良い事も、ヤな事も沢山あったけど……全部お前がいたから楽しかった!お前がいねーとつまんねーんだよ!)
「語りかけてるんだわ、ひかりさんに……。」
「ポルン……!」
「無駄無駄無駄ァ!どれほど叫ぼうとも届きはせん!」
(まだお前に言ってねー事があるし、言いてぇ事があんだよ!)
「いい加減、諦めろォ!」
「頑張って!」
「頑張れ!ポルン!」
(だから……。)
戻って来いよ!!九条ひかり!!!
ポルンは『dark side』 のカードをスロットに差し込み、 ルミナスの胸元のシンボルを鷲掴みにし、そのまま握りつぶした。彼女を操っている、ホロスコープススイッチ型の拘束具ごと。
「ウォらぁああああああ!」
バリィィィン!
「バカな……!?」
そのまま急いでルルンを抱え、ルミナスの身体を支えた。
胡乱なまま、意識を取り戻すルミナス。
その目には、光が戻っていた。
「ポルン……私……!?」
「ちょっと悪い夢見てただけさ。もう大丈夫。心の大樹はオレたちで守ろうぜ。」
返事をしないまま、ルミナスは弱々しく笑った。
「貴様……何をしたァ!!?どうやって我が催眠を!」
「『dark Side』……ブラックホールのエネルギーを集約した
「だから貴様は禁を破り、闇に近づいたというのか!」
「関係ないね……誰が盟主だろうが、男は皆護るべきモンの為に戦う。オレの場合がルミナスだ……分かったら
突如リブラの隣に、白いローブに、水色スキンヘッドの男が現れる。
元ドツクゾーン最高幹部にして、先日のクウガの世界襲撃でポルンを苦しめた強者である。
「ルミナスを操り人形にしてまで、オレを殺したかったか?それとも……そういやピーサードはどうした?」
「……さあな、今頃私の腹の中か、闇の果てか、私のウンコにでもなって出てくるか……。」
「テメエ部下を……吸収しやがったのか!?」
面白くて仕方ないとでも言う様に、イルクーボはニヤリと笑った。
「使えんヤツだったよ。まあ、最後にいいエネルギー源になってくれたがな。」
不敵なイルクーボの背中から、おぞましい闇のオーラがあふれ出る。
「力がみなぎる……分かるか!?クウガの時とは比べ物にならんほど、私は強くなったのだ!」
そのイルクーボに、ポルンは紫の閃光を放った。
「他に……言いてえ事は?」
閃光を間一髪でかわし、またしても不敵な笑みを浮かべる。
「野暮だったな。良いだろう!数日のうちに進化した貴様の力!存分に私に示せ!」
「言われなくてもやってやるぜ!失望させんなよハゲ!!」
大樹の管理室 ライダーズサイド
人数的に有利だったはずの仮面ライダー達は、ゾーンの立ち位置操作とユートピアの超能力のコラボレーションを前に、苦戦を強いられた。
「……ったく!も~少しオジサンを労われよ。」
「強すぎる……。」
「おい渡!しっかりしろや!渡!」
彼らは果敢に戦ったが、ここ数日の連戦が祟り、疲労が彼らの足かせになっていた。
「無駄ですよ。あなた方は大樹を奪い返すどころか、私たちを穿つことすら叶わない。」
「それでも……俺は最後までこの命を燃やす!」
「分からない人達だ……では教えてあげましょう。貴方達の行いがどれほど空しく、無意味であるかを。」
彼は、ユートピアメモリをベルトから、腕についた黒いスロットに移動。
『UTOPIA・アップグレード!』
「圧倒的な、力をもって……。」
肩がせり上がり、歯車が生え、両足にレンガの模様が浮き上がり、背中に荘厳な翼が生えた。
「アップグレードだぁ……!?」
「そう。ガイアメモリを新たなステージに引き上げる、究極のスキル。」
「何にしても……もうあんなのと
響鬼、ゴースト、フォーゼ、キバは焦りを隠せない。
「終わりです。さようなら。」
手からエネルギーの波が発生し、ものすごい衝撃が四人を吹き飛ばそうとした時。
「つれないなァ……祭りがあるなら、オレも呼べよ。」
突然動きを停止したユートピアドーパントの前に立ちはだかっていたのは 当初無敵と言われていたユートピアメモリを初めて凌駕し、彼に敗北と屈辱を与えた白い悪魔だった。
「大道克己ィ……!」
カイの部屋 プリキュアサイド
モールイマジンを無限に発生させ、自身は砂の砲弾で攻撃を仕掛ける。
「キリがない!」
「もう少し……もう少しなのに!」
「諦めませんわ!シャットを……皆さんの想い人を取り戻すまで!」
「無理、無駄。お前らオレを倒せると思ってんだろ?まずそれが間違ってるし、よしんば勝ててもそれだけじゃ奴らは解放できない。さぁ、どうする?」
「愚問ですわ!」
スカーレットがバイオリンの杖を構えた。
「あなたの口を割らせるまで!」
キュアスカーレットのバイオリンから放たれた火の鳥は、カイの玉座に到達する前に掻き消え、逆に彼が放つ闇の炎の材料となる。
「そんな……」
「だったら!」
「これでどうです!」
ならばとビューティーとダイアモンドの連携技を放つも、事もあろうに彼は、傍にいたデスイマジンを盾にした。
「なんてことを……」
「部下を……同志を何だと思っているのですか!!!」
憤慨するビューティーにまるで介せず、あくびをし、頭を掻いている。
「うるさいよ、お前。オレ、そういう顔してるだろ?」
「まだまだァァ!!」
ベリーとパッションの連携も、彼がさっき右手に宿した闇の炎にかき消された。
「うっとおしいんだよ!!」
土埃が引くと同時に、カイは初めて玉座を降りた。
その顔から、先ほどまでの冷静さや無邪気さは消え失せ、目は血走っていた。
「……!?」
「お前ら皆消えろ!!」
カイが天井に手をかざすと、プリキュア達を謎の頭痛が襲った。
「何……コレ……!?」
「頭が……張り裂けそうですわ!」
「勝てる訳ねぇだろ!時間も!世界も!全部闇に呑まれる!お前ら何も守れねえんだよ!」
「どうかしら?やってみるまで分からないんじゃない!」
カイの超能力をものともしない声の主は、次の瞬間彼の右手を蹴り上げた。
「
「……。」
「なんで黙ってる?あァ!?ダークプリキュア5!!」
視線の先にいたのは、ダークプリキュア5の5人だった。
こころの大樹の激戦 いよいよ佳境へ……!