プリキュアオールスターズ×仮面ライダー b の復活と s の暴走 第2部   作:鈴木遥

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ミッション2 知恵の実奪取作戦
果実の伝承


・ ヘルヘイムの知恵の実担当の別働隊キュアライダーチームは、 世界をかける橋を出て早速道に迷っていた。

 

「どう?葛葉さん。敵の気配は……。」

 

イーグレットの問いに、絋汰は苦々しく首を振った。

 

「もともとこの森は、生命が溢れ出ていたんだけど、今日はそれが、まるで俺たちの目的を阻むために意図的に混在してるみたいで、世界の全てがヘルヘイムの植物に覆われてる。」

 

「つまり……どう言う事?舞?」

 

「聞いたって分からないわ。流れに任せて、咲……。」

 

後ろに控えるプリキュア組は、それぞれの意気込みを一言で表していた

 

「動物さんがいないわね。」

 

「鬼が出るか蛇が出るか…どっちにしても直球勝負!」

 

「お腹減った〜、いちかに 何か作ってもらってくれば良かった。あ、フルーツある」

 

「それを食べると怪人化するらしいぞ、やめておけ。」

 

「早く言ってよ天道さん!」

 

ヘルヘイムの果実をもぎ取ろうとして、カブトの警告を受け、慌てて手を引っ込めるパルフェ。

 

「 知恵の実を無事ゲットしたら、お昼にしましょう 大森ごはん特製おにぎり、たくさん作ってあるの。」

 

「 お茶と羊羹もあるから、ゆっくりできそうね。」

 

ミントとハニーがお昼ご飯について語り合っている中、なぜかフェリーチェだけが一人浮かない顔をしていた。

 

(なんだろう。さっきから、誰かに見られているような……気のせいかな。)

 

〈……を付けて。〉

 

「え!?」

 

「どうしたの、フェリーチェ?」

 

「今、声が!」

 

慌てふためくフェリーチェの様子を見た一同が、同じように耳を澄ませる。だが、何も聞こえては来ない。

 

〈気を付けて。〉

 

やはり空耳ではない。だが、他のどのプリキュアも、同伴している二人の仮面ライダーも、この声が聞こえていないようだ。

 

(なぜ……私にだけ?)

 

〈あなたは、 運命を選ぼうとしている〉

 

声のする森の奥の方を見ると、見覚えのない金髪の女性が立っていた。キュアミラクル/明日菜未来の母親と同じぐらいの年頃の女性だ。

 

身につけている衣装はどこか古臭く、魔法学校で習ったインドの民族衣装を思い出した。

 

「あなたは……誰!?」

 

〈それを今語ることはできない。 無礼を承知でお願いするわ。

どうか、闇の眷属に成り下がってしまった私の息子を助けてほしい。

それは、あなたたちの求める『知恵の実』につながることだから……。〉

 

「『知恵の実』に?一体どう言う……?」

 

〈 忘れないで。王家の秘密を読み解く者に、知恵の実への道筋は示される……。〉

 

それだけ言うと、彼女は霧に紛れて消えてしまった。

 

 

 

フェリーチェに、拭えない疑問が出たまま先を進むと、絋汰が突然足を止めた。

 

「葛葉さん……?」

 

ミントが問うと、 絋汰は前方に出現した クラックを、鋭い目で見つめたまま答えた。

 

「来るぞ……!!」

 

彼の言葉通り、敵は、クラックから一斉に流れ込んできた。

 

元ダークフォールの参謀長ゴーヤーンと、その部下カレハーン。

 

フェムシンムの最終兵器、コウガネの変身ライダー、仮面ライダーマルス。

 

神速の黄金甲虫、仮面ライダーコーカサス。

 

闇の気配を濃密にまとった、仮面ライダーカムロ・黄泉

 

闇の魔法つかいスパルダ 。

 

クラックから出現したそいつらは、 キュアライダー達をあっという間に取り囲んだ。

 

「これはこれはキュアライダーズの皆様、ようこそいらっしゃりましたな。」

 

「ゴーヤーン!なんでアンタが……!?」

 

「ブラックホール様に知恵の実の奪取を命じられたまでです。ああいや、かつて私を破ったあなた方に、私の新しい力を……。」

 

ゴーヤーンは懐から、何かを取り出した。

 

と同時に、彼の黒いマントがなびき、腰の『ゲネシスドライバー』があらわになる。

 

「まさか……!」

 

「その通りですガイム殿、お見せしましょう。この力を……!!」

 

彼は、錠前のスイッチを押し、ベルトにセット。

 

『ゴーヤエナジー・ROCK ON!』

 

効果音とともに、ゴーヤーンの頭上にクラックが開き、ゴーヤ型のアーマーが降下。

 

『影の皇帝!大計略!』

 

そのまま装着者と合体し、 黒と深緑のアーマーの仮面ライダー、『暗君』に変身した。

 

フォルムはブラーボに近いが、彼より背が高く、両肩に鋭利なスパイクが付き、背中には紫のマントがある。

 

その風体は、まさしく謀略家と呼ぶにふさわしかった。

 

「スプラッシュスターの二人は、あの暗君(ライダー)を抑えてくれ!オレはマルスを!」

 

「「OK!!」」

 

コーカサスを天道/カブトとマーチ、カレハーンをパイン、カムロをミントとパルフェ、スパルダをフェリーチェにぶつけ、 キュアライダー連合軍と闇の同盟は2対1または一騎打ちの状態でヘルヘイムの森の中を散り散りに彷徨っていた。

 

森のどこかで、誰かが先に知恵の実を確保し、敵を倒した時、その時点で知恵の実を獲得した者の所属チームの勝利となる。この布陣に、鎧武はインベスゲームを思い出していた。

 

それにしても……!

 

フェリーチェはどこか解せなかった。こちらの目的は知恵の実の確保。ゆえに不要な戦闘を避ける為、隠密を徹底したハズだ。

 

絋汰/ガイムの話では、デタラメに発生したクラックで目的地に辿り着くことは不可能なハズ。

だとすれば、敵はどうやって、自分たちの前にたどり着いたのか。あまりあって欲しくない発想だが、 どこからか情報が漏れていたのではないだろうか?

 

「余所見をするなんて、余裕ねキュアフェリーチェ。」

 

色々考えている間にも、闇の魔法つかいスパルダは、フェリーチェに猛攻を繰り出す。

 

蜘蛛の六本の足を彷彿とさせる背中の毒針が 息をつく間もなく 彼女の全身を突き刺しにかかるが、周りの植物が 突然伸び上がり、彼女の盾となって、スパルタの毒針を回避、無効化した。

 

切り札であったはずの6連毒針をあっさりかわされ、 一瞬悔しげな顔をしたスパルタだが、次の瞬間、彼女は面白くて仕方がないように笑った。フェリーチェにはそれが、何より不気味に見えた。

 

「なるほど、お前、ヘルヘイムの王妃に……!」

 

「何の話を……!?」

 

「まあいい。私も目的が違う(・・・・・)のでね。」

 

「何を言って……。」

 

フェリーチェが問う前に、スパルダはクラックを発生させ、何処かへ逃げ去った。

 

「またクラックを……待ちなさい!」

 

スパルダを追おうとした時、遠方から 緑色の レーザー光線が飛んできた。

 

飛んできた方向を見ると、カムロ・黄泉がソニックアローを構えて立っていた。

すぐ後ろには、ついさっきまで戦っていたはずのミントとパルフェが倒れこんでいた。

 

「ウソでしょう……!?あんなに強い先輩プリキュアが簡単に……?」

 

フェリーチェの動揺を気に止めるはずもなく、彼は弓を絞り、新たな一撃を放とうとした。

 

だが、 彼は突如としてその場に膝をつき、変色した。

アズキ色だったアーマーは銀色に変色し、緑の模様は青に変わった。

 

銀色になったカムロの隣には、深緑色の身体に、長い槍を持った異形の怪人がいた。

それがフェムシンムの元参謀長レデュエであったことを、フェリーチェは知らない。

 

レデュエは、地の底から響くような、ドスの効いた声で動かなくなったカムロを罵った。

 

「ラピス……虫けらめが。 我ら『闇の同盟』新開発の、『ヨモツシルバー ロックシード』が たったの数分で活動限界か。 葛葉紘汰から受けた傷がうずく!まあいい。

プリキュアを一人仕留めれば、このオレも晴れて 最高幹部……!」

 

明らかな悪意を持ち、一歩一歩、ゆっくりと迫るレデュエ。

 

1年以上に及ぶプリキュアの経験からか、花海ことはと言う、一人の少女の特殊な境遇故か、彼女には、対面した敵の実力がこの上なくリアルに伝わっていた。

 

不幸な事に、 彼女が一番よくわかっていた。

目の前にいるレデュエに、自分がとても敵わないということが……。

 

レデュエの槍が振り下ろされる寸前、彼女の頭に、人生のありとあらゆる思い出がよぎった。

これを走馬灯と呼ぶのか、フェリーチェには分からなかったが、みらいとリコに出会った日のこと、妖精であったころのこと、海の王子と出会った日のこと、人間に、そしてプリキュアになった日のこと、ドクロクシーとの決戦の日のこと。

 

思い出が思い出をつなぎ、積み重ね、今のことはを形作っている。

 

皮肉にも、死の直前にそれを実感していた。

 

だが、 並行世界にあまたある(それ)は、案外きっかけ一つで簡単に覆ったりしてしまう。

 

この場合のきっかけは、 突如レデュエを抑え込んだ弾丸だった。

 

銃弾の主は、フェリーチェとレデュエの間に割って入ったライダーだった。

 

白のボディに、水色のアーマーが付き、ベルトは電王に近い。 頭部の電仮面は重厚なデザインで、西洋の甲冑を彷彿とさせる。

その姿は、まさに誇り高き騎士と言うべきであった。

 

「お前……零電王、片桐だな? 中身はルークか……。」

 

「闇の同盟にも、少しは私を知っている者がいるようだな。褒めてつかわす。」

 

「冗談も大概にしろよ……。片桐はブラックホール様の勧誘を蹴り、我々の《危険イマジンリスト》を盗んで逃げた。 俺の前に現れた以上、 殺される覚悟はできてるんだろうな!?」

 

「 それだよ。 貴様ら泥臭いクセに、姑息で陰気な真似ばかりしおって。そのような態度で、勝利の女神が微笑むと思うなよ……!」

 

ヘルヘイムのツタを操り、再度槍を振り下ろそうとするレデュエ。

 

零電王は負けじとライナーパスを取り出し、ベルトに翳す。

 

『フルチャージ』

 

「 愚劣なるものよ、消えるがいい!」

 

高速かつ強力のエネルギー弾が、茨を貫通し、レデュエに直撃した。

 

だが、 爆煙が治った後、そこに、レデュエの亡骸はなかった。

 

「逃げたか。つくづく美しさに欠ける連中よ。」

 

そう言うと彼は、後ろで腰を抜かしているフェリーチェに声をかけた。

 

「何をしている?速く行かぬか。チャンスは今だぞ。」

 

「助けてくれたことには、感謝します。でも、一つだけ答えて。あなたは……光の者?それとも闇の者?」

 

「 そんなつまらんくくりなど、私の中にはない。 私の中にあるのは、惑う事なき騎士道のみ!…… 早く行け。

ここもじきにインベスの巣窟となるぞ。」

 

零電王と呼ばれた男は、クラックを操り、再びどこかへと消えた。

 

その時フェリーチェの脳内に、見たこともない景色が入り込んできた。

 

朽ち果てた瓦礫の城に、ポツンと一つ石の棺が置かれている。

棺の上には小さな苗木があったが、やがてそれが大きな木に成長し、黄金の果実を実らせた。

 

なぜフェリーチェにその景色が飛び込んできたのか。

それが何なのか、彼女自身見当もつかなかったが既に一度王妃と思しき人物とはこの森に入ってすぐ対面している彼女には、それが知恵の実確保の糸口であると直感的にわかった。

 

 

 

それは、かつてこの森に栄えたフェムシンムの一族が、王妃として崇めていた女の棺だった。

知恵の実をその体に宿し、始まりの女として死んだ 王妃の遺体は、次の知恵の実を育てる養分として土にかえり それを受けた大地は、王妃の棺の上に新たなる知恵の実の苗木を育んだのだ。

 

彼女にはまだ気がかりがあった。 先ほど 自分をかばってレデュエを攻撃したはいいが、 明らかに、自分たちとは異なった目的を持つ、あの仮面ライダー 。

もしかすると、闇の同盟に自分たちの位置情報をリークしたのは、あいつではないのか?

 

だとしたら、どうやって……?

 

瀕死のミントとパルフェが起き上がり、フェリーチェの元へ駆け寄る。

 

「お二人共、無事ですか!?」

 

「傷は深かったけど、なんとかね。」

 

「ウィ! この森にいっぱいなってるあの紫の果物を一口かじったら、傷が一気に塞がったの!」

 

「え……!?」

 

「あの、すいませんもう一度……。」

 

「いやだからね?この辺にいっぱい生ってる紫の果物を一口……。」

 

「ああああああああああ!出して!今すぐ吐き出して下さい!!」

 

ヘルヘイムの森に響き渡る、フェリーチェの雄たけび。果たして、知恵の実を掴み取るのは誰なのか。

そして、間違っても口にしてはならない、ヘルヘイムの果実を口にしてしまった二人の運命やいかに。




久しぶりの更新で少々長丁場になりましたが、今回は、 仮面ライダーブラーボこと、凰蓮・ピエール・アルフォンゾさん。

そして、既に御用がお済みであり、ピエールさんと若干同じ種族っぽい キュアショコラこと剣城あきらさんにお越しいただいております。

あ「このコーナー読むたびに思ってたけど、なんでこの人選なの? 」

凰「文句を垂れるのはお止し! 任された以上は、全力でこなす それがワテクシのプロフェッショナルとしての流儀よ! 」

あ「はぁ……。(小声)ねェ。鈴木クン。私この人と同じ種族?どう言うアレ?」

「こういうアレだよ、オカマと男装麗人ってそう言うくくりっつーかまぁ……。」

あ「ねェ鈴木クン殴っていい?そんな、わけのわからないタグ付けのためにこの人と同属性にされちゃったの?私 」

「 待って手荒なことはよくないって。ショコラファンは多いんだからさ。大きなお友達にもメインターゲットの小さなお子様にも。よくないって乱暴なことしちゃ。」

凰「そんな事より!早く今回の企画をスタートするわよ!ワテクシもー我慢できない。」


「題して、 ミラワールドにピクニックに行くなら、何を持って行きたい?」

あ「 すでにミラーワールドで一騒ぎを起こしたやつにする質問がこれ……?」

凰「ワテクシはやっぱりダンベルかしら、 でもってライフル一丁と、ロケットランチャー一丁、 飯盒にテント 非常食に乾パンを欠かせないわね。」

「それもうピクニックじゃないよね!?軽く戦争かサバイバル訓練やってんじゃん!」

あ「私は……『ショコラレガシィ』ガシャットかな。」

「(もう既に、持っていってるよ!!)」

はい。これ以上やると二人とも暴走しかねないので
これにてあとがきコーナーを終了させていただきます。

どのキュアライダーに来てほしい、こんな企画をやってほしいなどご意見がありましたら、遠慮なくご感想等にご記入ください。

『 B の復活と S の暴走』を、今年もどうぞ、よろしくお願いします。
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