遅れてしまったし、遅れてしまうので同日投稿です。
それでは本編スタートです!
「!?おい、レイ、レイ!」
突然倒れたレイを慌てて支える。
「どうしたの!?」
「一つ心当たりがあるが、今はまだなんとも言えない…どこか落ち着いて看病出来るところはないか?」
「私の家じゃ無理だ…永遠亭しかないな」
「スキマを開きますわ」
紫が神社でも見た『スキマ』を開く。若干不安になるような見た目だが、躊躇っている暇はないので迷わずに飛び込む。すると竹林の中に和風屋敷が佇む場所に出た。
「そのスキマ…!」
「すまない、説明は後でする!落ち着いて治療を出来る場所を貸してほしい!」
「!こっちです」
偶然近くにいた兎のような耳を持つ少女に連れられ、屋敷の中に入る。
「私は師匠を呼んできます!」
案内された部屋のベットにレイを寝かせ、アイテムポーチから空瓶とウチケシの実、解毒薬で調合をする。
「おい起きろ、起きないんだったら口にねじ込むぞ」
「うぅ…ちょっとそれだけは勘弁して欲しいわ…」
頭を抑えながら起き上がるレイに、調合した薬を飲ませる。
「~~~~ッ!!にっがっ…!ハチミツとか入れなかったの!?」
「応急処置だったからな」
一応急を要する事態だった…はずだ。
間違っても前渡された調合失敗したクーラードリンクを渡された恨みとかではない。
「あら、もう起き上がったの?」
ドアが開かれ、先程のウサ耳少女ともう1人、青と赤のワンピースを着た女性が入ってきた。
「急に押しかけてすまない」
「話は紫から聞いたわ。災難だったわね…それで、原因はなんだったの?」
「新型の狂竜ウイルスによるものだな」
話には聞いていたが、本当にいるとはな…解毒薬の調合レシピを覚えていたのが不幸中の幸いだったが。
「聞いたことがないウイルスね…新型ということは、外の世界でも最近流行りだしたものなの?」
「ええ。ここのところ移動続きだったから、免疫力が落ちていたのかもしれないわ」
どうやらハンターの中ではかなり重い症状も出ていたようだからな。軽く済んだのは幸いだった。
「入るわよ」
「レイ、大丈夫か?突然倒れたからビックリしたぜ」
「迷惑かけたわね。ごめんなさい」
「元はと言えば原因は解決を依頼した私たちにもあるし、謝らなくていいのよ」
レミリアがそう言い、霊夢達も頷く。
「とにかく、今日は安静にしておいた方がいいと思うわ。ここにいてもいいから」
「ありがとう。そういえば、名前を聞いてなかったわね」
「八意永琳よ。こっちは鈴仙よ」
永琳に、鈴仙か。二人には感謝しかないな…
「永琳、お客さん?」
「姫様。急病人が駆け込んできたので様子を見ているところでした」
扉が開き、和風な格好をした少女が入ってきた。
「えっと、あなたは?」
「私は蓬莱山輝夜。この永遠亭の主よ」
「私はレイ。こっちがレンよ」
レミリアと咲夜と同じような関係か。
「それで、狂竜ウイルスって何なの?」
「狂竜ウイルスのことはよく分かっていないの。
分かっているのは、動物に感染すると凶暴になることと、感染経路。それに、新しく新型が確認されたことだけね…」
狂竜症に感染したモンスターを抗竜石で一時的に元に戻すことは出来るが、完全に元に戻す方法は見つかっておらず、感染してしまったモンスターは死ぬしかない。
「その感染経路は何なの?」
「ゴア・マガラとシャガルマガラというモンスターによるものよ。彼らがウイルスを撒き散らすのよ…」
「それって、自然環境が破壊されてもおかしくないじゃない!」
「だから恐ろしいのよ。昔ある山の生態系は壊滅、生物が息絶えたそうよ…最近数百年ぶりにまた現れたんだけど、その二体はキャラバンに所属していたレンに討伐されたわ」
あのときは凄かったな…外にろくに出歩けなかったしな。
「そのモンスターが幻想郷にやってくる可能性はあるの?」
「分からないわ…でも、イビルジョーが入ってこれたということは、可能性はゼロではないわね」
「倒れてすぐに起き上がれたのってどうして?なにか薬でも持ってたの?」
うーん…これは回答が難しいな…
「うーん、ハンターの体力と、調合した薬によるものかな」
「その薬、まだあるかしら」
「あぁ、調合するか」
先程と同じ様に調合する。今度はしっかりとハチミツを投入する。
「ほら、これだ」
「これだけ!?何かの実と、薬を混ぜるだけで出来るの!?」
永琳が信じられないと言った顔をする。
「狩猟の時は隙を作れないからな。出来るだけ早く調合出来るように簡略化されてるんだ」
ハンターなら調合は朝飯前だ。出来ないとやっていけないしな…
「この実は何なの?見たことがないけど…」
「ウチケシの実。あらゆるやられを打ち消す効果がある実だ」
幻想郷にはないんだな…あればかなり便利なんだが。
「ほら、出来たぞ」
「これが薬?」
「ああ。新型のウイルスが流行り出してから開発されたものだ」
永琳に薬を手渡し、そこら辺にあった椅子に座る。
「成程…作れないことはないけど、材料がないわね…」
「そこら辺の茂みで取れるんだがな」
「えっ?あぁ、二人には話してなかったわよね。今あなた達がいるのは違う世界よ?」
「「…えっ?」」