妖夢「紅双ってなんですか紅双って」
だって、紅を纏う双剣使いって長いじゃん?あ、因みに読み方はくそうだよ!
妖夢「ツッコミどころ満載すぎて…もう…いいです…」
えっ?いいの?
それでは本編スタートです!
部屋に戻り荷物の確認をする。
「よかった、貴重品はみんなあるわね」
メガリングやポケモン図鑑etc……傷薬や木の実はいくつか無くなっていたけどこれは買い足せばなんとかなる。荷物をまとめ終わった頃にルカリオが戻ってくる。
『主、今の状況を"2人"に知らせた方がいいのでは?』
「確かにそうね…そうしましょうか」
私は立ち上がりレンの元に向かう。
「レン、少し出るわ。2時間経っても戻って来なかったらよろしくね」
「お、おう…気を付けろよ」
扉を開け外に出ると冷たい夜風が吹き抜けていった。
人目のなさそうな(ルカリオに波導で調べて貰っているので本当に居ない)森の中心部に入り、光り輝く鍵、
「ゼルネアス、イベルタル、出てきて!」
私が叫ぶと魂の鍵がいっそう強い光を放ち、空に一筋の光の道が出来る。
その道から舞い降りてくる一つの影…イベルタル。
『どうしたんだ?だいぶ久々だが…』
『本当です。わざわざ呼ぶからには何か重大な案件でも?』
「そうよ。とびきり重要な案件がね」
どこからともなく現れたゼルネアスにそう答える。
「もうすぐこことはケリを付けるわ。奴らに殴り込みをかけることにしたの」
『そうですか…終わったら帰るのですか?』
「えぇ…こっちにいたのも〈あっち〉に面倒事を持ち込みたくなかっただけだから。待ってる人もいるしね」
『そうか…寂しくなるな』
しんみりした雰囲気となるが気にせず続ける。
「それで…一つ頼みたい事があるの」
『いいぜ!餞別だ!なんでもドンと来い!』
そう聞くと私は内心ほくそ笑む。場合によっては断られる願いだと分かっていたから…
「ありがとう。実は…皆を〈あっち〉に連れていきたいと思ってたの」
『え"っ』
『そっ、それは…!なりません!そんな事をすれば世界が崩壊してしまいます!』
「だからよ。ゼルネアスの力で何とかならないかなーってね?お願い!」
私はゼルネアスに頼んでみる…けど。
『むっ、無理です!いくら私の力でも…!』
「そうなの?イベルタルー、話が違うじゃない…?」
『そ、それは…』
もちろんこれは想定内なのでイベルタルにもたれかかり色仕掛けを仕掛ける。
『わっ、わわっ、分かりましたよ!やります!ですからターちゃんから離れて下さい!』
ふふっ、計画通り…!
てか、もうそう呼び合う仲にまで発展したのね。
………………別に羨ましくないしっ!
「じゃあ、事が済んだらまた呼ぶ…」
『ターちゃん!私一筋じゃないんですか!?あれは嘘だったんですか!?』
『ちっ、違うよアーちゃん!大丈夫だから落ち着け!』
ケッ。
私は爆発しろ爆発しろと唱えつつ事務所に戻った。
「爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ」
「どうしたんだ急に!?」
ユウキに驚かれてしまった…。
「いや、目の前でイチャイチャしてるクソッ…バカップルがいたから」
「そ、そうか…」
のろ…おまじないを止めて部屋に戻り、寝ようとベッドに入ろうとすると既に先客が居た。
「ありゃりゃ…しょうがないか」
もこ、リオル、ファイアローが仲良く布団に丸まって寝息を立てていた。
仕方ないのでその日は野宿用の寝袋で夜を明かした。
次の日。私達は予定通り夜明けに事務所を出た。
「くぁぁぁ~…眠っ」
「体がバキバキだわ…さすがに寝袋で寝るのは堪えたわね」
「そ、そこのお嬢ちゃん!」
大きく伸びをしながら町を歩いていると禿げた男性が駆け寄ってきた。
「わ、私と一緒にお茶しないかい!?奢ってあg」
私は男が持っている髪…じゃなくて紙をひったくり読み上げる。
「どれどれ?〈お尋ね者を見かけた者は連れてこられたし。報奨金あり〉、ねぇ…哀れなもんだわ」
「クソっ、バレた!無理にでも連れてっちまうか…!」
「髪と一緒に相手に意図を隠す考えも失くしたのかしら」
「グーッ!舐めんなよアマがっ!!オコリザル!連れてっちまえ!」
そう私が呟くと男は歯ぎしりしながら襲い掛かってくる。
「ルカリオ、波動弾」
波動弾1発でノックアウトされるオコリザル。
それを見て逃げ出そうとした男の首根っこを掴みあげる。
「誰だって金に目が眩むこともあるしそれだけなら笑って許してたけどね…」
軽く首を絞めながらこう続ける。
「自分の仲間を見捨てて逃げる奴は許さないわよ…!!」
ブチ切れた私はそのまま背負い投げを決め、男を踏みつけこう言い捨てる。
「他にも私を狙ってる人がいるのならこう伝えなさい。『狙っているのならかかってきなさい。チャンピオンの意地と誇りを持って全力で相手をさせてもらう』…と」
「ひっ…ひいっ!」
「行こ、ユウキ」
悲鳴を上げる男をほったらかしたまま私は虚空の穴へと向かう道を急いだ。
~ユウキside~
怖え…
俺はリサの力の片鱗を見た。
恐らく誘拐目的だったハゲを完膚なきまでに叩きのめした上、この後襲い掛かってくるであろう奴らに対する威嚇までしやがったのだ。
今は何事もなかったかのように振舞っているその様は恐ろしすぎて言葉にできない…。
つーかルカリオ強すぎないか?オコリザルを一撃で沈めるとか…リサは敵に回さないのが賢明らしい。
だがそれでもどうしてもやりたいことがある。
ポケモンバトルだ。
アイツの本気がどれほどなのか…それもあるが、滅多に会えないチャンピオンを前に、腕試しをしたいのもあった。
「なぁ、ポケモンバトルしないか?」
「いいわね、ちょうど退屈してたし」
俺がそう声を掛けるとリサはニヤリとしながら了承する。
なんてこった。チャンピオンは好戦的だった。
「勿論手加減ゼロよ?」
「当たり前だろ」
ちょうど平原が現れたので昼食を取ってから始めることにした。
「いただきまーす」
うん、美味い。どうしたら野外でこんなに美味いのが作れんだよ…
聞いてみると、
「ふふ、秘密」
はぐらかされた。
昼食も終わり、10メートルほど離れて向かい合う。
「それじゃ、ルールはそれぞれ一体、戦闘不能になった方が負け…でいいわね?」
「ああ。行けっ!リオル!」
「クルァッ!」
「出番よ、ルカリオ!」
飛び出した2体はじりじりと輪を描きながら距離を保つ。やがてその輪が狭まり―――
「始めっ!!」
リサの掛け声で弾け飛ぶ。
「リオル、電光石火!」
まず先制攻撃を放つがよけられる。だがそんな事は想定内なので続けてローキックを放つ。
「インファイト!」
ローキックも避けられそのままインファイトがヒットする…ほど俺は詰めが甘くない。
「高速移動からの気合い玉!」
「波動弾!!」
死角からの気合い玉も波動弾で打ち消され、状況は拮抗する。
本当に恐ろしい。短い指示で意思疎通をするのでスピードも早いし不意を突かれてもルカリオ自身が自己判断で回避する。スピードはこちらが上、パワーはあちらが上…長期戦に持ち込むのが吉だな。被弾しないよう気をつけつつ相手の気力を削ってスキを見せたら畳み掛けるか。
「ボケっとしてていいのかしら?ルカリオ、龍の波動!」
「リオル、カウンター!」
「避けて!」
リサが咄嗟に叫ぶが間に合わず被弾する。
「グルウッ…!」
相当効いてるだろうな。何せ2倍の威力だ。
それでも立ち上がるルカリオは凄い。
「さて、そろそろケリを付けようか」
「望むところよ。行ける?ルカリオ」
「クルアッ!」
数十メートル離れた所でお互いを睨み合い、その間をそよ風が吹き抜けた刹那―
「インファイトっ!!」
「ブレイズキック!!」
一秒にも満たない内に2体は正反対の位置に立ち…
~リサside~
リオルが倒れた。
「ふふ、勝負ありね」
「リオル!大丈夫か?」
ユウキがリオルに駆け寄り抱き起こす。
その光景を横目に見ながらルカリオに歩み寄り、労う言葉を掛ける。
「ご苦労さま、自己判断で回避したのはよかったわ。」
『いえ、これくらい朝飯前…グッ』
ちょ、ルカリオ!?
ルカリオがよろけたので慌てて抑えている手をどかすと脚に打撲痕と火傷の跡があった。恐らくリオルのバーニングキックがヒットしたのだろう。
『め、面目ありません…』
「バカっ!」
『ですよね…進化前の若造を相手に被弾するなど…』
「違う!そんなの気にしなくていいの!私が怒ってるのは怪我を隠そうとしたことよ。何かあったらどうするつもりだったの?」
『主…』
ルカリオも反省したのか耳が力なく垂れ下がってい(て、それが私を萌えさせたのは秘密)た。
「私は貴方がいたからチャンピオンまで登り詰められたの。これからも一緒にいてくれる?」
『…勿論です、主!』
「よし、じゃあ傷薬掛けるよ」
―プシューッ
『痛たた…』
「おーい、リサ!そろそろ行こうぜ!」
「手当てが終わったら行くわ!」
脚に包帯を巻いて一足先に歩き始めていたユウキを追いかける。
「ん?ルカリオどうしたんだその脚…」
「最後の攻撃が見事ヒットしたのよ」
そう告げるとリオルは慌てて駆け寄って、ルカリオに謝りはじめる。
『ごっ、ごめんなさい!僕つい…』
『大丈夫だ。そちらこそ大丈夫なのか?全力の一撃をもろに食らっていたが…』
ルカリオがそう問うとリオルは胸を張ってこう答える。
『大丈夫です!慣れてるので!』
…胸張っていいのかしら…てかいつも何してるのよ…
呆れながら私は歩みを速めた。
さて、今回どうでしたか?
紫「リサはドS&策士&無双な子だったのね」
ほんとだよ…今回書いてて思ったのはさ。
ど う し て こ う な っ た
紫「貴方の文章力じゃ仕方がないわね」
なんでここの前書きと後書きのゲストは揃いも揃って私のガラスのハートをハンマーで叩き潰していくのか…
それではまた!