東方狩猟携帯獣記   作:真紅を纏う双剣使い

7 / 18
こんにちは!紅双です!
藍「藍だ。やっとだな…」
はい。やっとでございます!
何がやっとかは読めばわかる!
それでは本編スタートです!


7話 再会

虚空の穴に辿り着いた私は少し驚く。

「いたって普通の洞穴ね…もっと空間が歪んでたりしてるもんだと思ったんだけど」

「レイ。お願いがあるんだ」

いつになく真剣な顔のレンはこう言う。

「レイはフットワークが軽いだろ?お前にボールを置くのをお願いしたいんだ」

ボールを置く用なのだろう台が設置されている方を見やり考える。

見た所落とし穴や縄を射出するような罠は見られない。

「いいわ、私がやる。でも私がボール奴らに渡した後はどうするつもりなの?」

「恐らくあの台はテレポートさせるタイプの転送装置だろう。何とか特定できないか?」

テレポートタイプなら多少の時空の歪みが発生するはず。その時空の歪み方で何とか特定できる…かも。

「うーん…なんとか行けるんじゃないかしら。でも一応、空のボールを送ってみるべきだと思うわ」

「そ、それは不味いだろ。変に怒りを買ったらヤバいし…」

「大丈夫よ」

そうなったらそうなったで迎撃すればいいし。

予備のボールを取り出し台に置き、テレポートが開始…

されない。

「えっ?どうして…」

―ギャリギャリギャリッ

反応のない台を調べようとした瞬間、金属の擦れるような音と同時に体に衝撃が走る。

よく見ると体に鉄のベルトのようなものが巻きついていて、宙に浮いていた。元をたどっていった先には…

「チッ…」

「何で…レン」

私は掠れた声でその名を呼ぶ。

ベルトの先にはレンが敵意むき出しで立っていた。

「今までの苦労が水の泡だっ!クソっ、さっさと特殊個体を寄越せ…」

「そんなの断るわよ!誰が奴らなんかに…!レン!どうしたのよ!?」

「口の利き方には気をつけろよ?

…私は寛容だ。もう一度だけ聞こう。特殊個体を寄越せ。そうすればなにもせずに解放しよう」

そんな上手い話がある訳が無い。

それに、私を拘束しているのはレンじゃない。

レンは私なんて気持ち悪い言い方しないし。

「嘘に決まってるでしょ!?断る!アンタみたいな変装野郎にもこは渡さないから!」

私がヤケクソでそう叫ぶとレン…いや、男は面白そうに顔を歪める。

「ほう…少しボロが出てしまったようだな。だがそれは後だ。口の利き方には気をつけろと言ったはずだがな?」

男が取り出したスイッチを押すと電流がベルトを伝い私の体に流れる。

「あああっ…!!」

今まで経験したものとは比べ物にならない程の痛みが襲い、意識が持っていかれそうになる。

「さぞかし効くだろう。我々が開発した特殊な電流は人の体に流れると体が弾けそうな痛みが襲うらしいからな。」

朦朧とした意識の中男が発光し少し大柄になる。

「そういえばこの電流には特殊な性質があってな。一度流したものにもう一度流すと痛みが倍増するんだ」

「やめ…あぁぁぁっ…!!くっ…あ…」

男の言う通り、痛みは倍に膨れ上がり私を襲う。

しかし、絶たれかけている私の意識は既にここから逃れることには向かず、レンに向いていた。

―あの男がレンじゃないのなら。レンはどこに…

「さて、そろそろ仕上げといこうか」

もう無理だ。次が来れば意識ははじけ飛んで行くだろう。そしてもこは奴らによって…

私が観念して目を閉じた後聞こえてくるのは男がスイッチを押す音…ではなく、金属が切断される音と私が地面に落下した音だった。

「かはっ…!」

衝撃の後、誰かに抱き起こされ目を開けると、そこには銀髪の…私の求めていた人の顔が。

「レ…ン…!」

「大丈夫か!?今…魔理沙!頼む!」

レンの声の後、体が楽になっていく。

「回復魔法…?」

助けられながら起き上がると懐かしい面々がいた。

巫女、魔法使い、妖怪の賢者、吸血鬼姉妹、そのメイド。

「何でみんながここに…!」

「何でって、レンの所に行ってみようかなーって思ってスキマで出たらいきなり牢屋の中に出たもんだからびっくりしたんだぜ」

牢屋!?

「無事でよかった…間に合ってよかった」

「レン…心配したんだから…!」

「おまっ、みんなのいる所で抱きつくなって!」

抱きつかれたレンがオロオロしていると視界の隅で男が立ち上がったのが見えた。

ベルトの切断された破片に飛ばされたのか流血している。

「若造…!何故ここに!?雪崩で最深部まで飛ばした後牢屋に閉じ込めたはずじゃ!」

私を支えながら立ち上がったレンはこう答える。

「妖怪の仕業だな」

「クソォッ!!本部!応援を頼む!

…!?本部!応答せよ!なぜ出ないっ!?」

「あー、今下で妹紅とアリスが蹂躙してるから…出ないわね」

「クソっ、覚えてろよ…」

「逃がすわけないでしょう?」

煙幕を張って逃げようとした男の背後に咲夜がナイフを突きつける。

「ヒッ…!?」

「魔理沙、いいわよ」

「レイを傷付けたこと…後悔するんだぜ!

恋符〈マスタースパーク〉っ!!」

男が吹き飛ばされ、咲夜は私の横に戻って来る。

「あなたはあの胡散臭い国際警察に突き出しておくわ」

魔法で蔦を創り出し縛り付けておく。

と、同時に気が抜けて座り込んでしまう。

「大丈夫か!?」

「うん…ありがとう」

「レイー!久しぶりっ!」

レンに支えられたのと同時にフランが飛び込み、抱きしめられる。

「フ、フラン!駄目よ回復しきってないんだから!」

レミリアが慌てて止めさせ、常人ならミンチになっていたであろうハグから解放される。

「紫、どうしてわざわざここまで…?」

「そろそろ結界の限界が来そうでね…様子を見に来たのよ。場合によっては加勢に」

もう限界が…急いで正解だった様ね。

「そう。片を付けに来てたから丁度いいわ。手伝ってくれる?」

「勿論よ。このままじゃ心配だしね」

ハハハ…

「おや、皆さんお集まりでしたか。ちょうどいいですね」

聞きなれない男の声に振り返ると黒マントに狐面といういかにも怪しい格好をした奴がいた。

「待てっ!」

そのあとを追いかけてか、妹紅とアリスが現れる。

「お前が…黒幕か」

「黒幕ですか。いいですねぇ、その響き。いかにも私が黒幕。フレア団のリーダーを務めております」

「なら分かってるよな?俺達が…何をしたいかぐらい…!!」

男に向かってとてつもない量の威圧が放たれるが、男はたじろぐ様子を見せない。

「おぉ、怖い。ですが、今は貴方達の相手をしている場合ではないんですよねぇ。いま必要なのは…」

そこまで言うと男は言葉を切る。

次の瞬間、男は私の背後に立ち私の耳元でこう囁く。

魂の鍵(貴女の魂)ですから」

凍り付くような寒気に動揺したその隙を突き私の懐から魂の鍵(ソウルキー)を奪い取っていく。

「やめろっ!!それは…」

「それでは皆さんごきげんよう。世界の再生までお楽しみに」

私の制止も虚しく黒幕は時空の歪みから何処かへ消える。

「マズッ…!追うわよ!」

「いいわ。今追ってもあいつの元には辿り着けない」

恐らく奴は私が魔法を扱うことを知っているのか、空間を必要以上に歪ませ、そのどさくさに紛れ移動している。敵は相当のやり手ね…。

「…妹紅、下は?」

「軒並み壊滅させて団員は拘束したぜな」

しっかり拘束してくれているのが非常に有難い。

「さて、色々と後片付けを…」

「レイ、ユナを救出してくる!」

あっ…行ってしまった。

ったく、しょうがないんだから…

「皆手伝って。拘束した団員を1箇所に集めるわ」

妹紅とアリスの案内に従って本部に乗り込むと、機械に溢れた無機質な空間が広がる。

あちこちには撃破されたのであろうボロボロな団員が転がっていた。

「ここ広いし、ここに集めればいいわね。皆お願い。私はレンを探すわ」

紫の指揮でそれぞれ散らばり団員を集めていく間地下に降りていくと、他の階とは違う、暗く冷たい牢が連なるフロアに出る。

「レイ!」

よく見ると奥の牢にくらいつくレンの姿が。

「扉が外れねぇんだよな…鍵は奴が持っていったらしい」

「ひっ…!」

「大丈夫だ。俺の相棒なんだよ」

暗い牢の奥に、幼い少女の姿が見えた。

「任せて…というか炎で溶かせばいいじゃない」

「た、確かに…」

レンが炎で牢の柵を溶かし、中に入る。

中には手足を枷で繋がれ痣だらけの少女がいた。

「酷い…待ってて、今助けるから」

さすがに枷を炎で溶かすわけにはいかないので、金属を操作し外す。

「お前錬金術も扱えたのかよ」

「私のお師匠様(笑)は何でもできるのよ」

「お前に師匠なんかいたのか!?てっきり独学だと思ってたんだが…てか(笑)って何だよ(笑)って」

レンに話して無かったっけ?

「師匠は色々と適当だったのよ。半分独学だったわ」

そこで話を切りユナちゃんに回復魔法を掛ける。

「やっ…やめて…!ごめんなさい!」

その途端に激しく震え始めるユナちゃん。

「大丈夫、大丈夫だから落ち着け」

「ユウキさぁん…」

な に こ の 光 景 ?

「はい、いいわよ。何か怖い思いさせたみたいね…ごめんね、ユナちゃん」

「な、悪い奴じゃないだろ?」

レンが優しくそう言うと私をおずおずと見上げるユナちゃん。私はできるだけ優しく話しかける。

「取り敢えず、ここから出よう?私達の仲間が待ってるの」

「う…うん…」

「レン、先に上がってるわ。パニックを起こしたら大変だから」

レンに言い残し上に駆け上がる。

「紫!女の子を保護したわ。団員はどう?」

「全員集め終わったわ。もしよろしければ移すけれど」

「ありがとう。そうした方がいいと思うわ…かなり酷い目に遭ったみたいなのよね」

そう言うと紫は無言でスキマで固まっていた団員を転送する。隣の部屋からおぞましい悲鳴なんて聞こえてこなかった。

「隣の部屋に移したわ。どうするかは任せるわね」

痛め付けときたいけど後で国際警察に突き出すならやめておいた方が良さそうね。

「おーい、着いたぞ」

「紫、皆を呼んでくれる?」

紫が皆を呼びに行き、3人きりになった間に、

「今から私の仲間を紹介するね」

と安心させておく。

「レイ!みんな揃ったぜ!」

魔理沙を筆頭に全員が揃う。

「それじゃ、一人ずつ自己紹介して」

「それなら私からね。私は博麗霊夢。幻想郷の巫女をやってるわ」

「私は霧雨魔理沙!魔法使いだぜ!」

次に紅魔組の3人。

「私は誇り高き吸血鬼、レミリア・スカーレットよ」

「同じくその妹のフランドール・スカーレットよ」

「吸血鬼…!?」

「そんな怖がらなくても、取って食べたりしないわ」

少し悲しそうにレミリアが言う。

「私は紅魔館のメイド長の十六夜咲夜です。あ、私は人間ですよ」

思いついたようにそう付け足す咲夜。

その言葉で更に落ち込むレミリアなんていなかった。

「私は藤原妹紅だぜな」

「私はアリス・マーガトロイド。魔法使いよ」

簡潔に済ませた二人に紫が続く。

「私は八雲紫ですわ」

「わ、私はユナです!よろしくお願いします…」

自信なさげに自己紹介するユナちゃん。

「さて、そろそろここから出ましょ。紫、洞窟まで繋いでくれる?」

「勿論よ」

洞窟から外に出ると日が暮れかかっていたので私達は一斉に下山し、そこで一泊する事にした。




今回どうでしたか?
やーっと東方メンツが出せました…
ちなみに今回で第一回東方ゲスト出演者は一周したのでまた戻ります!
それではまた!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。