IS武闘伝Gガンダム   作:西方有敗

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今回からしばらくドモンサイドです
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第9話

俺はラウラに連れられて軍事基地とかいう所に来た。

流石にそのまま歩くとマズい為、

仕方が無いから捕まったという体で足を踏み入れる。

周りの軍人を見ると男は確かにいるが、

主要なメンバー…確かISと言ったか。

それを装着しているメンバーは女しかいない。

 

「…不思議か?」

 

周りに聞こえないくらいの小さい声で俺に言ってきた。

 

「確かに女ばかりというのは珍しいが、

俺が居た世界では女もファイターだったからな。」

 

「そうなのか?」

 

「ああ、…しかしまだ着かないのか?」

 

「もう少しだ、

まったく、私の苦労を考えてくれ。」

 

ちなみに、今現在のシナリオはこうだ。

ラウラが演習場で1人演習中に倒れた俺を見つけた。

意識を失っていたという事で介抱をして、

すぐ後に目が覚めたらこの世界に関する全ての記憶を失っていた。

帰る場所すら分からなくなっていた為、

そのまま放り出す訳にも行かず、

仕方が無いから余計な行動を起こさない様拘束して連れてきた。

と、いう事になっている。

 

「良いな、決してボロは出すな?

ただでさえお前は直ぐに手が出そうな性格をしていそうだからな。」

 

「相手の出方次第だ、

攻撃をしてこなければ俺も攻撃したりはしない、

…いきなり発砲してきた誰かさんと違いな。」

 

「き、貴様…!!」

 

ラウラは俺の言葉を受け、拳を震わせている。

別に挑発している訳ではないのだが…。

 

「着いたぞ。」

 

そう言ってある部屋の扉の前に着いた。

 

「ここは?」

 

「食堂だ、ここに人を集めている。

流石に指令室に入れるわけには行かないからな。」

 

「ふむ、それもそうか。」

 

ラウラの言う事は一理ある。

いきなり軍の中枢部に連れて行き、

そこを制圧されてしまっては話にならないからな。

 

「入れ、それと決してボロは出すなよ?」

 

「任せろ。」

 

俺はそれだけ言い食堂へと足を踏み入れる。

そこには確かに数名の人が居た。

 

「隊長、こいつが?」

 

「ああ、先ほど連絡した記憶を失ったという男だ。」

 

「すまない、苦労を掛ける。」

 

ラウラが俺の事を指差してから、

一応記憶喪失のフリをしておく。

 

「記憶喪失ねぇ、一体どうやったらなるのかしらね。」

 

ラウラと同じ眼帯を付けた女がそう聞いてきた。

 

「さあな、目覚めたら何も思い出せないんだ。

悪いけど色々と教えてもらいたい。」

 

「まあ、それは別に良いけど…、

それにしても貴方カッコいいね!」

 

「…おい。」

 

ラウラは思わず突っ込みを入れる。

 

「おっと、ごめんごめん!

良いよ、何が聞きたいの?」

 

「まずはこの世界について、

それと基地でたまに見かけていた妙な機械についてだ。」

 

まず俺は一番先に聞きたい事を質問した。

 

「この世界…?

ここはドイツだよ、詳しい場所までは内緒だけど。

まあ見ての通り軍事基地だよ。」

 

ふむ、ラウラが言ったことと同じだな。

それであれば真実という事で間違いなさそうだ。

 

「あとは君が見たっていう変な機械は、

多分ISの事かな。」

 

IS。

それは先ほどラウラも口にしていた名前だ。

こいつらの説明を要約すると、

戦車等の兵器よりも固く、強力で。

機動力についてはヘリよりも上という事だ。

 

しかし、女性しか乗ることは出来ない。

…ハズだった。

 

それがここ数年で覆される。

男性でISの適合者が表れたかららしい。

 

最初に表れたのは3年前、

開発者たる束という人物が、

これ以上自分を追ってくるのであれば、

容赦はないという警告と共に送り込んだ…という事らしい。

 

その男は出鱈目と言って良い程に強く、

ISを含めた全兵器を一人も死亡者を出さずに完璧に破壊。

その後姿を消した。

 

もう一人はつい先日発見された。

男の名前は織斑一夏。

かつてIS操縦者達による世界最強を決める大会で優勝した、

織斑千冬を姉に持つ男という事だ。

…織斑の名前が出た時一瞬ラウラの顔が曇ったな。

まあ、俺には関係が無い事だ。

兎に角、

その織斑一夏は現在ISの事を学べるというIS学園に行っているらしい。

 

「ま、こんなところさね。」

 

「そうか、礼を言う。」

 

欲しい情報を全て聞き終えた俺は、

これからの身の振り方を考える。

ここでさっさと居なくなるのも一つの方法だし、

俺の腕を見せてここに居座るというのも一つの方法だ。

 

「ねえ隊長、一つ提案があるんだけど。」

 

「言ってみろ。」

 

「この人に対してISが適合するか試してみない?」

 

「…何?」

 

隊員からの提案に対し、

ラウラは明らかに顔を顰めた。

まあ、当然と言えば当然だ。

先ほどの説明だと、ISというのは絶対数が決まっている。

それを様々な国で分配している形だ。

 

「…ふむ、悪くは無いかもしれん。」

 

「何…!」

 

ラウラが呟いた言葉に対して、

思わず俺が反応してしまった。

 

「お前、この後はどうするつもりだ?」

 

「特に考えてはいない。」

 

「だろうな、我々も穀潰しを置いておけるほど余裕があるわけじゃない。」

 

「ならば追い出せばいいだろう。」

 

「見つけた手前そうはいかん、まあとりあえず物は試しだ。

別に適性が無くてもそれが普通だし、体に害は無いからとりあえずやれ。」

 

まったく、面倒見が良いのか悪いのか分からん。

まあとりあえず良いか、ここはラウラの顔を立てておくとしよう。

 

「ハァ…分かった、それでどこに行けば良い?」

 

「とりあえず格納庫に行くぞ、

あそこであれば万が一があっても問題あるまい。」

 

そうラウラは行った後に、

俺達全員は格納庫を目指した…

 

 

 

 

 

 

 

格納庫

 

 

 

 

 

 

 

「おい、これに触ってみろ。」

 

格納庫に着くなり、

開口一番ラウラは俺に妙な機械に触れと言ってきた。

 

「触るだけで良いのか?」

 

「ああ、適正があれば頭の中に情報が直接流れ込んでくる。」

 

「分かった。」

 

俺はラウラに言われるがまま、何かの機械に触れた。

 

「…これは!!」

 

「なんだと!?」

 

瞬間、

機械が反応を示し、俺の頭の中に情報が流れ込んでくる。

その光景を目の当たりにしたラウラは驚愕をしていた。

 

「…なるほどな。」

 

理解できた、

ようはモビルトレースシステムとほとんど変わらない。

この装甲を体に装着し、

あとは自分の意思を以て扱うという事だな。

それならば…!

 

「来い!!」

 

俺がそう命ずると、

目の前に置いてあった機械が姿を変え、

俺の体に装甲となって装着される。

 

「…うそぉ、冗談で言ったのに。」

 

ラウラと同じ眼帯を付けた女も驚愕している。

もしや本当に適性があるとは思わなかったらしい。

 

「…お前が3人目の適正者か。」

 

ISを装着した俺を見てラウラは呟く。

 

「どうやらそうらしいな。」

 

装甲が着いた自分の体を見ながら俺はそんな感想を漏らす。

 

「なら、これで嘘は着く必要は無くなったな?」

 

「嘘?」

 

俺が言った言葉に対し、一同は反応した。

 

「…まあいい。」

 

「まさか隊長も・・・共犯?」

 

「そうだ、おいドモン。」

 

「…ああ、記憶を失ったというのは嘘だ。

俺の名前はドモン・カッシュ。

信じられんかもしれないがここじゃない所から来た。」

 

「「「え!?」」」

 

「順を追って説明する、少し時間を貰うぞ。」

 

そう言って俺は今までの経緯を軽く説明を始めた…。

 

 

 

 

 

 

 

説明後

 

 

 

 

 

 

 

「と、いう事だ。」

 

俺が説明を終えた後、一同は無論半信半疑だ。

 

「その話が真実という証拠は?」

 

「物証は無い、だが。

お前等が知らない情報を俺は知ってて、

お前達が常識という形で知っている事は俺は知らなかった。」

 

「…そう言えばそうね。」

 

「とりあえず、これからの俺はどうなるかな?」

 

何となく自分のこれからが気になった為、聞いてみた。

 

「世界で3番目の男性IS乗り、この事は公表はしない。

このアドバンテージを生かす方向を考えようと思う。」

 

少し悩んだ後ラウラはそう答えた。

 

「俺はどっちでも良い、別に困る事じゃないからな。」

 

俺としてはどうでも良かった。

ひとまず今の目標は元の世界へ戻る足がかりを見つける事だ。

それが見つかるまで、ここに厄介になるのも悪くは無い。

 

「それにな。」

 

「それに?」

 

ラウラは尚も言葉を続けた。

 

「レールカノンの弾丸を避け、

生身でISの装備を破壊する程の男を逃がす筈は無いだろう?」

 

「…え?」

 

ラウラの言った言葉が信じられないという風に、

全員が聞き直していた。

 

「あの、隊長。

その話って…?」

 

「真実だ、つい先ほどの事だしな。」

 

「あ…ありえない…。」

 

「そんなにおかしい事か?」

 

「十分おかしい!!」

 

その場に居た全員から突っ込みを受けた。

俺の居た世界ではファイターならば誰でもできると思うが…。

 

「…まあいい、とりあえずドモン。

お前はしばらく私達が預かる。

面倒を見てやるからここでISの操作に慣れると良い。」

 

「良いのか?」

 

「ああ、ここを抜け出されて他国に行かれるよりはずっと良い。」

 

「そうか、ならば厄介になる。」

 

そう言って俺は右手を差し出した。

俺の意図が理解できないラウラは俺の行動を訝しんでいた。

 

「握手だ」

 

「何故握手をしなければならん。」

 

「おいおい、これから同じ釜の飯を食うんだ。

せめて仲良くやらせてもらうぞ。」

 

「…そうか。」

 

それだけ言った後、

ラウラは俺の握手を無視し歩き出した。

 

「…無愛想な奴だ。」

 

「許してください、

隊長はただこういう時どうしたら良いか分からないだけなんです。」

 

「…根が深い問題がありそうだな、

まあ俺には関係は無いがな。」

 

俺はISを外しながら言った後に歩き出す。

 

「どこに行かれるのですか?」

 

「外だ、流石に部外者が居るわけには行かないだろう。」

 

「何をしに外へ?」

 

「野宿するのに最適な場所を見つけてくる。」

 

「の…野宿!?」

 

…まあ結果としてはだが。

ラウラは指令室に行ったらしく、

戻ってくるころには俺がドイツ軍の客将という扱いを以てここに留まる事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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