(でもクズ系キャラを書くのは好きなのでつらつらと筆が進みます)
誤字報告とかはバンバンください!
一応見直したりはしていますが、
どうしても自分でも気付かないところが多数なので…
そんな…ありえない…。
どうして…どうしてあの子が此処に…!!
「フレ…イ…?」
「どなたですか?」
「…え?」
しかし、フレイの反応は予想出来なかった物だった。
フレイが…私達を忘れてる…?
「へっ、予想外みたいだったな。」
そう言ってくるのは、
フレイの後ろに立っているクソ野郎。
「…フレイに何をした。」
感情の起伏が無い声で小さく確認する。
「お、気になる?気になる??」
クソ野郎は、
私の事をお構い無しに心底腹が立つ顔と口調で、
「お前等の記憶を消して薬物使って体を強化した。
任務に失敗したんだ…なら、当然の措置だろ?」
そう言ってきた。
「お前…お前えええええええええ!!」
再び、怒りに任せて攻撃を行う。
「させない!」
しかし、再びフレイによって阻まれた。
「へぇ、コイツはすげえな。
フレイは遠距離支援型として作ったんだがな。
この薬物使って強化すれば、
万能型相手だったら引けは取らねえのか。」
「ふざけるな!!」
「…ふざけてねえよ、
テメエ等を1匹作るのに5万ドルだぞ?
元が取れてねえんだよ!!」
クソ野郎は吠えるように言うが、
そんな事はどうでも良い。
今は、一刻も早く…!
「…下がってろ。」
「え…?」
再び攻撃を仕掛けようとしたけど、
お兄ちゃんが前に出て制止してきた。
「あ?、誰だテメエ?」
突然の乱入にクソ野郎も困惑する。
「俺が誰かなんてどうでも良い。
…だがな、ハッキリ言わせて貰うが。」
瞬間、
お兄ちゃんの体から闘気が溢れる。
「命を弄ぶ貴様を、俺は許さん!」
「…へっ、許さなかったらどうすんだよ?」
「決まっている、今ここで…お前を倒す!!」
「おうおうやってみろ!、
フレイ、ISの使用を許可してやるからよ、
あのクソ生意気な野郎をぶっ殺せ!」
「任務了解、IS展開。」
フレイは短く答えると、
髪飾りに触れてISが展開される。
「…なに、アレ?」
赤を基調とし、まるでドレスを着た令嬢の様な出で立ち、
だけどそれには不釣合いな全身からそそり立つ刃。
それは…見たことが無いISだった。
「デスドータ装着完了、速やかに目標を殺害します。」
そう宣言した瞬間、
フレイが駆るデスドータは瞬きする間にお兄ちゃんに接近した。
「チッ!」
お兄ちゃん舌打ちと共に素早く刀を抜き突進による刺突を防ぐけど、
威力までは堪えきれず、そのまま吹き飛ばされた。
「マジかよ、デスドータの一撃を生身で防ぐたぁ。テメエ人間か?」
クソ野郎はそう呟いているが、
フレイの勝利を確信しているのだろう。
特に焦った様子も無い。
「初撃の防御を確認。
一撃では対処されると判断、速やかに連撃へと移ります。」
フレイはあくまでも機械的にお兄ちゃんに攻撃を加える。
お兄ちゃんも何とか防いではいるが、
そもそもの手数が違いすぎる。
徐々に追い詰められていく。
「…クソ、こんな事になるんならISを持ってくるんだった!」
見た所、お兄ちゃんにはISが無い
それもその筈、
お兄ちゃんは専用機を持っていない為、
IS学園に配備されているISを使用していたからだ。
「…ありえねぇ。」
クソ野郎はそうポツリと呟いている。
それもその筈。
生身の人間が専用機であるデスドータ相手に、
防戦一方とはいえ渡り合っている。
今までの常識からすればとても考えられない事だ。
「(…待って、今のこの状況。)」
だが、私は違う。
私はお兄ちゃんの強さを知っている。
だから、今の私のやる事は。
お兄ちゃんが攻勢に転じられるように隙を作ること。
…そのためには。
「(考えろ、考えるんだ私!)」
今の立ち位置は、
部屋の非常口付近にクソ野郎とその近くにアイギス。
部屋の中央に私、
そして入り口付近にお兄ちゃんとフレイが居る。
クソ野郎は恐らくフレイが不利になったら一目散に逃げ出すだろう。
アイツはそういう男だ。
だけど、その時にアイギスを連れ去られる訳にはいかない。
最悪はクソ野郎に逃げられたとしてもアイギスを助けないといけない。
…次に考えるのはフレイの行動原理。
今のフレイは任務を遂行しているとはいえ、
恐らくクソ野郎に脅威が迫っていると判断したら、
迷わずにクソ野郎の所に来る。
取るに足らない脅威だったら無視されるかもしれないけど、
私の一撃であれば、本気で打ち込めばクソ野郎を殺す事は可能だ。
…でも、
私は師匠に言われていた言葉を思い出す。
例えどんな悪人であっても人間を故意に殺害しようとする事は禁ずる。
それを破った場合、両方の拳を砕き破門にする。
そう言われているし、
何よりも目論見が成功してフレイがこっちに来たとしても、
私の命が助かる保証は無い。
ふと、アイギスを見る。
…迷っている暇は無い、か。
「(…ごめん、アイギス。)」
決して奴に悟られぬ様、アイギスに心の中で謝罪をする。
「(私の生命は此処まで…だけど、絶対に助ける!!)」
私はそう決心し、
「ハアアアアアアアアアアア!!」
クソ野郎を確実に殺すべく、
今の私に出来る全部の気を集中し、攻撃をする…!
「な、てめえ!!」
「ハッ、司令官!!」
…ほらね、予想通り。
今までフレイは押していたのに、
お兄ちゃんを放置して私の所に来た。
「喜べクソ野郎!
今の私の全部をくれてやるから…ここで死ねええええええ!!」
あと数センチ…!!
「…あ。」
だけど、私の拳がクソ野郎に届く事は無かった。
「…やっぱ、り。アイギス、みたいには、出来なかったなぁ。」
ふと見ると、
私の胸を貫く刃が見えた。
…あーあ、これはダメ、完全に致命傷。
そのままズルりと刃が抜かれて私は倒れる。
…アイギスの目の前に。
「ハアアアアアアアアア!!」
薄れ行く意識の中、
一番先に動き出したお兄ちゃんは、デスドータを破壊するべく。
拳による連撃を行っている。
「…よか、った。ちゃんと…伝わ…った。」
…このまま行けばお兄ちゃんはデスドータを完全に破壊できる。
これで…フレイも、アイギスも、助かる…
「…ソー、マ?」
不意にアイギスの声が聞こえた。
「…ゴフッ。」
あれ、可笑しいなぁ。
アイギスと話したいのに言葉が出ないや。
言葉の変わりに私の口から出たのはビチャビチャっていう否や音だけだった。
「ソーマ…ソーマ…!!」
「ご…ね…もう…みた…。」
なんとかそれだけ搾り出す様に言う。
…目が、霞んできたなぁ。
もうアイギスの姿が殆ど見えないや…。
…もう一度、アイギスと、フレイと、話た…った…
廃ビル<アイギスサイド>
「ソーマ…ソーマ…!!」
私の目の前で、ソーマの顔から血の気が失せていく。
「ソーマ!!、ソーマ!!!」
ソーマから流れ出る血を止めたくて、
何とか這って進むが、私の顔にソーマの血が触れる。
…致命傷、助からない。
「あ…、アアアアアアアアアアアアア!!!!」
瞬間、私は獣のように雄たけびを上げる。
「な、何だよオイ。何が起こってんだよ!!」
「貴様あああああああああああ!!」
バギン!という音と共に、
腕を拘束していた手錠を力任せに引き千切る。
「なっ!!、ISの装甲にも使われてる特殊合金だぞ!!。
力任せに引き千切れるハズが…!!」
この男は狼狽しているが、そんな事はどうでも良い。
ただ…憎い。
憎くて、憎くて憎くて、憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて!!
憎くて堪らない!!
「死ねええええええええええ!!」
「チッ!!」
想定外の事態の連発で男は一目散に非常口から逃げていく。
「逃がすかあああああああああああ!!」
それを、躊躇いも無く私は追う。
「は、早く出せ!、
奴はまともじゃねえ!!」
私が屋上に着いた時、
あの男は脱出用のヘリに乗りパイロットに指示を出していた。
「待てええええええええええ!!」
しかし、奴を殺そうと放った攻撃は届くことは無い。
「ガアアアアアアアアアア!!!」
届かない目標に対して、
私はただ叫ぶ事しか出来なかった…
「…ふぅ、あぶねえあぶねえ。」
司令官と呼ばれていた男は間一髪、危機的状況を脱出し安堵していた。
「…チッ、あの失敗作共がああああ!!」
状況の整理が出来る余裕が出来た瞬間、男は床を何度も殴りつけた。
「この!俺が!面倒を!見てやった!恩も!忘れやがってえええ!!」
何度も何度も、拳が割れて血が出ようとも、
男は床を殴る事をやめない。
「はぁ…はぁ…はぁ…!!」
漸く落ち着いた男は肩で息をしながら状況を整理する。
「…専用機1機の喪失に失敗作とはいえ、
薬物で強化したガキを1匹失った。
…だが、それ以上の情報を入手できたのはでかいな。」
男が言うそれ以上の情報、それはドモンの事だ。
ISと生身で渡り合える程の身体能力を持った男。
だが、ドモンは専用機を持っていない。
それならば必然的に警戒すべき対象は1人に絞られる。
3年前、たった1人で死亡者を出さずに基地を完膚無きまでに破壊した男。
…東方不敗の事だ。
「…ああ、くそ。忌々しい。」
その男の姿を思い浮かべたが、男は直ぐに忘れようとした。
この男はISが配備された基地の司令官という立場でありながら、
たった1人の男の所為で基地を破壊され、
自身はその責任を取らされ、一般兵にまで身を落とした。
憎く無い訳が無かった。
「…前方にIS反応!!」
暫く男は俯いていたが、
パイロットの叫びを聞き、前方を見た。
ここで、男は自身の不運を呪った。
目の前には、3年前に自身の全てを奪ったISが。
馬に跨り、自分を見据えていたからだ…。
上空
まず始めに、
上空で佇む東方不敗の感情を説明すると。
完全に怒髪天を衝いていた。
理由は簡単だ、
学園の正門の整備を終え、自らの部屋に戻ろうとした時。
自身が鍛錬を行っている生徒が走りながら人を探しているのを見つけた。
その尋常では無い様子から、
ただ事ではない事態が発生したと察知した東方不敗は直ぐに内容を聞いた。
まず、この時点で自身の弟子を攫った人物にキツイ灸を据えなければ、
そう考えて、早速束より追加されたオプションを装備し、現場へと急行した。
オプションのその姿は機馬。
名を風雲再起。
かつて自身が第12回ガンダムファイトで優勝した際、
その優勝商品として譲り受けたモビルホース、
その名前と同じ名前をこのオプションにつけた。
このオプションの特徴、
それは、飛行することが出来ないマスターガンダムに飛行能力を付け足すもの。
そもそも、何故マスターガンダムが飛行する事が出来ないと言う事は、
また別の機会。
兎に角、
風雲再起へと跨り、現場へと急行した東方不敗が見たものは。
敵の凶刃によって倒れる弟子の姿だった。
その姿を見た瞬間、
東方不敗は激しい怒りの感情を隆起させた。
だが、事此処に至っても東方不敗は自身のすべき事を見失わなかった。
それ即ち、脱出する可能性が高い犯人を決して逃がさないようにする。
もしかしたら無駄に終わったかもしれない。
しかし、それでも東方不敗はただ待ち続けた。
結果としてこの行動は功を奏した事になった。
…男にとっては悪夢の再来とでも呼ぶべき不運ではあったが。
「来たか。」
自身のISであるマスターガンダムを装着し、
自らの弟子を殺した不届き者に天誅を下すべく、
上空で待機していた東方不敗は、
前方から来るヘリを真っ直ぐに見据える。
「ここで待っていた甲斐があったと言うものよ。」
幸い、自身の下は完全なる海。
もし何かの不幸でヘリが墜落したとしても民間人に被害は出ない。
「…行くぞ、風雲再起!!」
手綱を引き、自らのオプションに指令を出す。
風雲再起と名付けられたオプションは雄たけびを上げながらヘリへと突進する…!
「く、来るな、来るなああああああああ!!」
男は絶望に染まった表情で必死に叫ぶ、
ここは地上ではなく、遥か上空。
逃げ場等…無い。
「破ぁ!!」
すれ違い様、マスタークロスを一閃。
その一撃はローターと機体を完全に切断。
高度を維持していたヘリは浮かぶ術を持たず、そのまま墜落していく。
本来の東方不敗であれば情けを掛け、脱出の手段を必ず残すが。
今の東方不敗は完全に怒っている。
すれ違い様の一閃と同時に、
ヘリのドアが決して開けられないようにドアというドアを全て歪めていた。
普通の人間ではまず不可能な絶技だが、
東方不敗の技量を持ってすればそれは十分可能だった。
「ド、ドアがひらかねえええ!!」
パラシュートを装備し、
脱出する為にドアを開こうとした男は、
押しても開かないドアに対して何度も足を打ち付けるが結果は変わらない。
完全に海へと墜落した様子を見た東方不敗はその場から去った。
「この、不届き者めが。」
最後にそう呟いて…
2人の弟子編は次回で終わります