IS武闘伝Gガンダム   作:西方有敗

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仕事でバタついていた間に年を越してしまった・・・だと・・・!!
皆様あけましておめでとうございます。
ゆるりと続けていきますので、お楽しみいただければと思います


第27話

「ふむ、平和だな。」

 

ドモン達が海へと行っている間、

儂は何をしていたると言うと、楯無に稽古をつけている。

元々の強さもあってか、みるみる内に上達しておる。

ここまでの才能を見るのはドモン以来だ。

 

「ねえシュウジ、一つ聞きたいんだけど」

 

言いつけていた日課の稽古を終えたであろう楯無が、

 

「アナタは今のこの世界を見てどう思う?」

 

そう聞いてきた。

 

「どう…というのはどういう事だ?」

 

近付いている気配はしていた為、特に驚かずに楯無に聞き返す。

 

「そのままの意味よ。」

 

ふむ、そのまま…か。

 

「色々と危うい所はあるが、落ち着いているな。」

 

「…色々と危ういっていうのは?」

 

「アイギスが拉致られ、ソーマが大怪我をした時の事を知っておるな?」

 

「…勿論よ。」

 

少しだけ表情を曇らせながら楯無は言った。

 

「あんな大胆な行動を取られるとは思わなくて後手に回ったもの。」

 

「彼奴等の装備…、個人では用意出来る物ではあるまい。

恐らくは表に出ておらぬ組織の物だろうな。」

 

「…あの子達の関係者だからアナタにも教えておくべきね。」

 

呼吸を整えながら楯無は話を始める。

 

「フレイちゃんを洗脳し、

アイギスちゃんを拉致し、

ソーマちゃんに怪我を負わせた、

それを行ったのは勿論軍じゃないわ。」

 

「そうであろうな。」

 

「…亡国機業(ファントムタスク)、それが奴等の名前よ。」

 

亡国機業(ファントムタスク)…。」

 

亡国機業(ファントムタスク)…か、

その名、しかと覚えたぞ。

いつか熨斗を付けて借りを返してくれようぞ。

 

「して、彼奴等の目的は?」

 

「…分からないわ。」

 

「欠片もか?」

 

「そうよ、

色々な手を駆使して調べてるんだけど全て不明。

それどころかこちらからは尻尾さえも掴む事が出来ない。」

 

「中々に厄介だな。」

 

「ええ、3年前だったかしら。

やっとの思いで見つけ出した基地は既に壊滅した後で、

亡国機業(ファントムタスク)の実行部隊が潜入したって情報を入手して、

その場所を見つけたのに、既に逃走した後だって言うんだ物。

骨折り損も良い所よ。」

 

何故か責めるような目で楯無は儂を見てきた。

 

「災難だったな。」

 

「アナタねぇ…。」

 

「儂を引き入れようとしたのは、

彼奴等の次なる一手の情報でも入手したのか?」

 

「ハァ…、…そうよ。

奴等の次の標的は…一夏君。」

 

一度溜息をつきながら、

恐らく決して外に漏らしてはならぬ情報を口にする。

 

「一夏か…、なるほどな。」

 

「分かったの?」

 

「確信では無いがな、故に続きを話せ。」

 

狙いは一夏、

…いや、一夏であって一夏ではない。

より正確に言うと…。

 

「一夏君のIS…白式のコアを狙っている。

理由は分からないけど、予想はつくわ。」

 

「フム、まだまだ白式には謎が多い。

故に奴等はそれを欲しておる…ということか。」

 

「話が早くて助かるわ、

もし奴等がブラックボックス部分の解析に成功して、

適正関係無しに男性がISを扱えるようになれば…。」

 

「それこそ情勢が一変するであろうな、無論悪い方向に。」

 

「それだけは避けなくちゃいけないし、

何よりも…彼はIS学園の生徒よ。

生徒会長である私が守らないといけないわ。」

 

そう決意の表情を持って楯無は言い切った。

あの眼を見る限り、偽りでは無さそうだな。

 

「…話は分かった、お主はこれからどうするのだ?」

 

「とりあえず彼にISの手ほどきをしようかなって、

シュウジの稽古のお陰でかなり強くなってきてはいるけど…。」

 

「儂が行っているのはあくまでもISを用いぬ稽古。

ISを纏っている時とは動きが違うであろうな。」

 

「そこまで分かっていながら…。」

 

「儂と一夏達とでは運用方法がまるで違うのでな、

儂が教えても仕方なき事よ。」

 

この学園において儂と同じ運用方法なのは、

恐らくではあるがドモンのみであろうな。

 

「自由すぎるでしょ、まったく…。」

 

楯無は呆れながらそう言った。

 

「兎に角よ、

奴等にコアを絶対に渡さないわ。

その為に…。」

 

「無論よ、火急の用がある時は声を掛けよ。」

 

「心強いわ。」

 

「さて、儂は用がある故少し離れる。」

 

「用?」

 

「お主の手を煩わせる物ではない。」

 

最後にそれだけ言って、この場を離れた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…この辺りで良かろう。」

 

儂は1人で砂浜に立つ。

 

「儂に用があるのだろう、出て来い。」

 

先ほど楯無と話していた時、気配を感じた。

あの場を離れた後もその気配は感じていた為、

こうして人気の無い場所へと1人で来た。

 

「…来ないのであればこちらから行くぞ。」

 

誰も居ない場所に、再び声を発した後気を高める。

 

「…いつから気付いていた。」

 

少しの間待つと、ISを纏ったまま姿を表してきた。

 

「初めからだ。」

 

「噂に違わない実力を持っているようだ…東方不敗。」

 

「ほう、儂の名を知っておるか。」

 

「知らないとでも思ったか?

3年前に生身でIS3機を撃破し、

その後基地を襲撃、一人も殺さずに壊滅させた男の名を。」

 

「やけに詳しいな?

さては貴様、亡国機業(ファントムタスク)の者だな?」

 

亡国機業(ファントムタスク)の名を出した時、

僅かに反応を示した。

当たり…ということだろうな。

 

「何故そう思った。」

 

「知れた事よ、確かに儂はISで基地を壊滅させた。

しかしな、それ以前に3機のISを撃破した事は公にはしておらん。」

 

「…誰かが見ていて漏らしたかもしれないぞ?」

 

「ありえぬ。

その程度の事を看破出来ぬ程儂は衰えてはおらぬ。

用件を話せ、話したくないと言う事であれば…。」

 

儂はクロスを手に持ち、

 

「嫌でも話したくなるようにするまでだが?」

 

殺気を出しながらそう告げた。

常人であれば気絶しかねないほどの強い気。

しかし目の前の女は、

 

「…凄まじいな、あの男が言っていたことも頷ける。」

 

「あの男だと?、貴様何を言っておる。」

 

この世界において、儂の事情を知るものは少ない。

それなのに迷う事無くあの男と言った。

 

「…まさか!」

 

「精々足元を掬われないように気をつけることだ。」

 

女はそれだけ告げて飛び去った。

あの女の意図を読み取る事は出来なかったが、

一つだけハッキリした事がある。

 

「儂とドモン以外にもこちらに来たものが居る……という事か。

それも亡国機業(ファントムタスク)に組する事を良しとする者…。」

 

該当する人物は1人しかおらぬ。

第12回ガンダムファイトにて戦い、打ち破った男。

その胸の内に下らぬ野望を秘めた眼をしていた男…。

 

「…ウルベ・イシカワ。」

 

儂は迷う事無く、その男の名を口にした。

 

「…嫌な予感がしおるわ。」

 

クロスを腰に巻き、

一先ずはドモンの帰りを待つために儂は自らの部屋へと戻った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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