数年前、私達の父……先王グランは亡くなった。その日は盛大に葬儀が行われ、私達は涙ながらにその棺桶を見送った。そして今、私達は戴冠の儀も終え新しい女王として過ごしていた。
〜アルスマキナ王国 王室〜
「………ねえ、ルナ。」
部屋でおそらく高級であろう茶葉を使った紅茶をカップに注いでる明るい青髪の少女メリルはベッドで昼間なのにも関わらず寝転がっている深い赤髪の少女ルルーナに尋ねる。
「なに〜……?」
「何時になったら私達の夢は叶うのかしらね。」
「そのうち執事のジャックがあの世界に行く方法を見つけるよ。………多分。」
そう、この二人はとある夢を持っている。しかしその願いは王女としては明らかに異常なのである、それこそ頼まれたジャックが2度3度確認を取るくらいには。
「かもしれないけど……もうかれこれ2年は経っているわよ、ジャックさんも忙しそうだし……ほら、ルナさっさと起きなさいよ。」
「忙しくてもジャックならやるわよ。近いうちにきっとね。……ん、いい匂いやっぱりメリルは紅茶を淹れるのが得意ね。」
「ジャックさんが見たらおやめください姫様!なんて言われるけどね……」
「ジャックは過保護すぎるのよ、私達が怪我するたびにわ〜わ~騒ぐんだから……」
「あはは……だねぇ……」
「ま、とりあえず紅茶が冷めないうちに飲んじゃいましょ。メリル、お茶菓子ある?」
「勿論あるよ。今日はスコーンを作ってみたの、ルナの口に合えばいいけど。」
「合わなくても合わせるわよ、メリルの作るものは何でも美味しいから♪」
「ふふっ、嬉しいことを言ってくれるね。」
そんな他愛もないことを話しているとコンコン、と軽快な音と共に扉がノックされ質のいい低い声が聞こえてくる。
「姫様、ジャックでございます。異世界への行き方がわかりましたのでお伝えに参りました。」
「入っていいよ、ジャック。聞かせて。」
そうメリルが答えると扉を開けてしっかりと整えられた燕尾服を身に着けたジャックが姿を現した。
「失礼致します。………それで、姫様の望んでいた異世界への行き方ですが2時間ほどあれば用意できるものです。2時間後エントランスホールに来ていただければすぐに転移出来るかと。」
「おお、それはいい仕事したね〜。ジャックやるじゃん。……でもあっちの世界とこっちの世界って言葉とかお金は大丈夫なの?」
「それも問題ありません、言語は同じなようですし金貨も私めが必要だと思う量替えておきます故。」
「わかったわ、ならすぐに準備して頂戴。」
「かしこまりました。………姫様、失礼を承知でお聞きいたしますが本当に異世界へ住まわれるおつもりですか?」
「当たり前よ、それが昔からの夢だもの。そう、異世界……通称【地球】で平凡な暮らしをするという夢があるのだから。」
「………かしこまりました、姫様がそこまで仰られるのであれば認めましょう。」
「はい、頼みました。」
そうメリルが応えるとジャックは一礼して王室を去った。それを合図かのようにルルーナが勢い良く立ち上がる。
「さ、メリル!急いで準備しましょ、ついに叶うのね私達の夢が!」
「そうね、下着に着替えに歯ブラシに………必要なものは沢山あるわね。」
「2時間あれば準備も終わるよ。」
そう言って二人はうきうきしつつ準備を進めるのだった………
あぁ……疲れた……どうも、作者の留宮七日です。……一年ぶりの小説投稿、中々疲れますねぇ……以前の自分はよくあんな書いたものだ……それはさておき、どうでしょうかね?パッと思いついた展開をただひたすら書いてるような感じになってしまいましたがまあ、そこは温かい目で……てな感じでまた次回をお楽しみに!