すみません、修学旅行編もう一話続きそうです。ではどうぞ。
俺とメリルが恋人としての結ばれたのとほぼ同時、色彩豊かな花火が満面の星空へ打ち上がった。派手な音と共に花火が煌めく、そしてそれと同時に色んなところから感嘆の声が上がっていた。
「……花火綺麗だな。」
「うん……まるで私達をお祝いしてくれてるみたい。」
「はははっ、確かにそう捉えられるかもな。」
「うんっ。」
と、俺はふと気づいたことがあり周りを見渡す。その瞬間出店の間を縫っていくつかの影が逃げていった。
「……あいつら……」
「……雅君……?周囲をキョロキョロしてどうかした?」
「ん?いや、何でもない。……折角だ、花火を楽しむのもいいが少し出店を回らないか?実はメリルに告白することを考えてて何も食ってなくてな……」
そうこう言っている間も俺の腹は思い出したようにぐ~ぐ〜と音を立てている。そんな俺の姿をメリルはクスクスと可笑しそうに笑った。
「なんだよ、別に笑わなくたっていいだろ?」
「あははっ、ごめんごめん。まさか雅君も同じ事になってたとは思ってなくて。」
「……も?」
「うん、実は私も雅君がちゃんと答えてくれるってことを考えてたら何も食べれなくて挙句の果てにナンパにあっちゃったんだよね……」
「それにメリルは人酔いしやすいからな。この人数だと結構酔うんじゃないか?」
「あはは、それ信じてくれてたんだ。」
「……?」
俺は思わず首を傾げる。
「実はあれ、嘘なんだ。もしかしたら心配してくれるかもって思ってたまたま知ってた言葉を使ってみたんだけど。」
「こりゃまんまと食わされた……」
まさかメリルにそんな可愛らしい嘘をつかれるとは思ってなかった。
「で、お店を回るんでしょ?行こっか。」
メリルがすかさず俺の手を取ってくる。その握り方は恋人つなぎと言われるもので俺は少しずつメリルと恋人になったと言う実感を持ち始めていた。
「どこから周る?」
「う〜ん……あ、私たこ焼き食べたいかな。」
「わかった、じゃあ行くか。」
俺はメリルと手を繋いだまま出店へ向かう。幸い、殆どの生徒が花火大会を見ていたおかげでかなり出店の方は空いていた。
「もきゅもきゅ……」
俺が買ったたこ焼きを彼女は美味しそうに頬張る、本当に幸せそうな顔をしているから買ったかいもあったというものだ。
「ねぇ、雅君。」
たこ焼きを食べ終えたのか、メリルは俺の名を呼ぶ。
「なんだ?」
「雅君って11年前位のことって覚えてる?」
「11年前……曖昧だが多少はある。」
確か……と、彼は少しこめかみに手を当てて考え込む。
「ああ、そうだ。その時期確か俺神隠しに会ってたらしいんだよな。まあ、2日位で戻ってきたから対して問題にはならなかったんだが。その時誰かと約束をしたんだよな……そこが曖昧なんだ。」
「神隠し……あとでちょっとルナに問い詰めてみよっと。」
「なんでルルーナに?」
「私、11年前……5歳の時の記憶がないの。それ以前と以降はあるんだけど……」
「なるほど、その頃の記憶をルルーナは持ってるから俺の神隠しと何か関係があるんじゃないか……そんな感じか?」
「あはは……大正解。」
「ま、夜にでも聞いてみればいい。……っと、花火大会も終わりか。人が来る前に先に旅館に戻ってようぜ。」
俺は再びメリルに手を差し伸べる、その手を彼女は嬉しそうに取った。
変なところで区切ってすんません。じ、次回こそ本当に修学旅行編終わりなんで!ではまた次回!