こちらを待っていた方お待たせしました!気付けば魔王は人間になっていましたも見てくれてたり……?まあ、そんなことはさておき今回は回想編!メリル達と雅の繋がりとは?そんなお話です。では本編どうぞ!
俺達が旅館に帰るとまるで待っていたかのようにロビーの椅子にルルーナが座っていた。
「……その顔……やっぱり思い出せてないんだね。」
「うん……だからルナ、教えて。私達が5歳の時、何があったのか。」
「……雅は?覚えてないの?」
「残念ながら俺もだ。と言うか俺も関係あるのか?」
「……あ〜…そこからか……そうだね、結論から言えば関係があるよ。それも私達二人にとてもね。」
「……なら聞かせてくれ。俺のこの空いた記憶の正体を。」
「じゃあ着いてきて、旅館の女将さんからは許可取ってるから温泉に行くよ。」
「温泉……?」
「説明はあとでしてあげるから、ほらほら。」
ルルーナが俺の背中を押していく、その隣をメリルが歩き俺達は温泉へと向かった。
「到着っと。」
「許可取ってるとは言え普段着のまま温泉に来るってかなり珍しいよな……」
「それもそうだね……って、それよりルナ。ここに連れてきた理由を教えて?」
「そうだね……正直、素直に話しても想像しづらいだろうから私の魔法でその過去を丸々見せたほうが早いかなって。」
「魔法……この世界でも使えるのか?」
「多少はね〜、ただ魔力供給がされないから回数は限られるけど。」
「なるほど……それで、どうするんだ?」
「簡単だよ。」
ルルーナがそう言うと湯船に手を入れ何やら詠唱を始める。
「……『我が記憶よ回想せよ、魔力を糧としその記憶を画と化せ』!」
ルルーナがそう言い放つと同時に先程まで湯気で真っ白だった辺り一面が一気に晴れ湯船にゆっくりと穏やかな森の映像が映し出された。
「……それじゃあ覚悟はいい?」
「ああ。」
「もちろんだよ。」
「じゃあ始めよっか。……これが、11年前の記憶。」
〜11年前 アルスマキナ王国〜
「メリル〜、何処〜?」
「あははっ、こっちだよ〜!」
「こっちってどっちさ〜……もぅ……」
私は王城のすぐ隣にある庭でメリルとかくれんぼをしていた。
「あっ!いた、メリルみ〜っけ!」
「あはは、見つかっちゃった。じゃあ次は私が鬼だね!」
「うん!じゃあ私隠れるね〜。」
「い〜ち、に〜い、さ〜ん……」
いつもと同じように遊んでいたある日だった。私が隠れる場所を探していると池の近くに倒れている男の子を見つけた。
「わっ!こんなところに男の子……?ここのお庭は王族の人かその関係者しか入れないのに……」
「し〜ち、は〜ち、きゅ〜う、10!もういいかい〜。」
「メリル〜!ちょっと来て〜!」
私は一旦かくれんぼを中止しメリルを呼ぶ、すると少しして私の元にメリルが来た。
「どうしたのルナ……って男の子?どこから来たのかな……」
「わかんない、でもこんな髪色の人今まで見たことないよ。」
「だね……みんな金髪とか赤髪とかなのにこの子は黒い髪……」
「ね、お父様に相談してみない?」
私はルナにそう聞く。
「うん、そうだね。……もしかしたらお父様なら誰か知ってるかもしれないし……」
「じゃあルナ、呼んできて!私この子見ておくから。」
「わかった!」
そう言ってルナは王城の中へ走っていった。…それから数分後、私の目の前で眠る男の子がピクリと動いた。
「ん……んん……?……俺は一体……確か…父さんにおつかいを頼まれて……ってここどこだ……?」
目を覚ました男の子は何か呟きながら辺りを見回し私と目が合う。
「あ、そこの人!すまないけど……ここってどこ?」
「ここ?ここはアルマキナ王国の王城庭園だよ。」
「あるす……まきな…?」
国名を聞いたその子は首を傾げる。
「えっと……あなたの名前は?」
「……ん?俺は……雅、風月雅だ。」
「雅……聞いたことない発音……とりあえず雅君って呼ぶね!」
「それはいいけど……お前は?」
「私?私はメリル、メリル=アルスマキナ。この国の第一王女。」
「なっ……王女!?そ、それはすみません!失礼な口聞いて……」
「あはは、いいよいいよ。私あまり敬語が好きじゃないの、だからもっと気楽でいいよ。」
「そ、そうか……?なら…とりあえずよろしく……メリル。」
と、二人が自己紹介をし終えた頃ルナが王城からお父様を連れて出てきた。
「お父様!この子がさっき言った……」
「ふむ……」
王城から急いで出てきたせいかお父様は少し息を整えたあと、その瞳で雅君を見た。
「……君、名前は?」
「風月雅です。」
「風月……なるほど、では……雅君と呼んでもいいかな?」
「構いません。」
「雅君、君は恐らく外の世界……謂わば別の世界から迷い込んでしまった人間だ。たまにあるのだこちらの世界とあちらの世界の人間がそれぞれ迷い込むことが。だが帰すのは簡単だ、5日ほどあれば元の世界に帰ることのできる門が作れるだろう。それまでこの王城に住むといい、それで良いか?」
「帰してくれるのなら大丈夫です。」
「では王城内を案内しよう、メリル、ルルーナ。雅君を案内してあげなさい。」
「は〜い。」「はい。」
2人は声を揃えてそういった。
しかし、この後あんな事件が起こるとはその頃の私たちは思ってもいなかった……
はいども、作者です。今回から前編後編に分けて過去編となります。3人が経験したものとは……?そんな感じで次回に続きます!ではまた!