「ここ、どこ?」
ふと、少女が気づいたときにはなにもない真っ白な世界だけで、床すらあるのかわからない。そんな不思議な空間だった。
その空間の中で大学の帰り道のことを思い出すように考え事していた。
『少女よ、すみません。』
「わぁ、綺麗~。 女神様みたい……。
あ、この展開ってもしかして私って死んじゃいました?」
突如現れた女性に困った顔で尋ねる少女。
すると、ゆっくりと頷かれたのでがっくりと肩をさげる。
『そう、落ち込まないでというのも無理もありません。 あなたの勇気はなかなかできるものではありません』
「そんな、わたしは自分に自信がなくてそれでいてもたってもいられずにしてどちらかというと」
苦笑しながら少女は語るが後悔などしていないという雰囲気がかんじられている。
『それでも勇敢だったと思います。 なので転生などをすすめてみたいのですが』
「それって兼人がいってたよくある小説の展開の?」
女性の言葉に驚いたように目をぱちくりさせながら問いかける少女。
彼女の知り合いは詳しいようだ。
『はい、そのようなものです』
「うーん、できれば天国にいってみんなを見守りたいってところなんだけど」
女性の言葉に困った様子でいる少女…。
『できれば、転生してほしいのです。 わたしの不手際で殺してしまったということでもありますので。』
「そ、そんな! 女神様のせいじゃないですよっ!! 顔をあげてくださいっ!」
土下座する女神に慌て始める少女であった。
『優しいのですね。 では、どうか。 転生をうけいれてくれませんか?
特典もお好きなのをつけますので』
「特典といわれてもよくわからないんですけど」
頭をあげて少女を見つめて話す女性。
それに困った顔で正直に答える。
『まあ、珍しいですね。 特典をほしがるひとは五万といますのに』
「その中にわたしははいりませんよ。 女神様が決めてください」
驚いたように話す彼女に少女は頭をさげてお願いする。
『そういうことでしたら、このランダムくんで引いてそれでプレゼントしますね』
「はい、すみません。 なにも思いつかないので」
女神様が気持ちを汲んでそう答えると嬉しそうに笑う少女であった。
『いいえ、そういう人がたまにはいてもいいと思いますので』
「そう言ってくれると安心です」
首を横にふり、否定すると少女は安堵したように笑う。
『さて、転生する場所をまだ言ってませんでしたね』
「はい、どこなんですか?」
こほん、せき込んでから真面目な顔で言うと少女は聞き返す。
『魔法少女リリカルなのはの世界です』
「そこってどこですか?」
真面目な顔で聞き返す少女に苦笑しながらかくかくしかじかと説明を受ける。
『うまく生き残れるように立ち回れるようにしておきますので頑張ってくださいね』
「そ、そんな自信ないですよっ!」
笑顔で言う女神に恨みがましい様子で叫ぶ少女であった。
『大丈夫ですよ、あなたの知人もきちんといますし。 彼に頼ればなんとかなります』
「え、それってどういう意味ですか?」
笑顔の女神に不思議そうに聞き返すと、杖を掲げられて少女の意識がゆっくりと闇に落ちていく。
『あなたたちに幸があらんことを』