神崎達の誘拐事件が解決したと同時に、俊輔達の事を烏間と殺先生に自分達の事を説明しなければならないと言う、問題が突き付けられていた。
「………神崎さん達は無事にそれぞれの家に戻された。さて、今度は君たちの事を説明してもらうぞ」
「…黙秘権「あると思うか?」ですよね~」
俊輔の言葉に烏間は逃げ道を消した。
「判りました。ですが、説明するのは貴方方、教師だけです。外部に漏れた場合、俺達はすぐにE組を抜けます」
「それは、脅しか?」
「いえ、違います。俺達の事は外部に知られても、誰も信じてもらえませんし、俺達自身、地球では生活するつもりは無いんでね」
俊輔の言葉は真剣さがにじみ出ていた。
「良いだろう。君たちの事は絶対に外部に漏らさない事を約束しよう」
「ありがとうございます。それと、録音等もしないのでほしいんです」
「それは、外部に漏れない為か?」
烏間の言葉に俊輔は頷いて答えた。
「………本来であれば、録音をしなければならないが、先程約束したばかりだ。君たちの要求を呑もう」
烏間の言葉に俊輔は「ありがとうございます」と言って頭を下げた。
「では、説明をしますが…………場所を変更しませんか?」
「………では、政府の「いえ、俺達が最も信頼を置いている場所で行いますが良いですよね?」………特別だぞ?」
俊輔の要求に烏間は仕方が無く呑むしか無かった。
「では、一気に行きますので………なのは‼」
「なに? 俊輔君」
俊輔は遠くに離れていたなのはを呼び戻した。
「アリサに連絡をしてくれ。家を貸してくれと」
「………話すしかないんだね? でも、レティさんとかに連絡しなくていいの?」
「それに関しては、こっちで済ます。なのははアリサに連絡をしてくれ」
俊輔の指示になのはは頷いて、携帯を取り出してアリサへ連絡をするのであった。
そして、俊輔はモニターを展開してレティに今回の件についてを説明する事になった。
「こちら、時空管理局本局、特殊武装管理部隊隊長の山本俊輔です」
『レティよ。どうかしたの? 俊輔君』
「俺達の事が防衛省の人間とターゲットにばれました」
『………えっ?』
俊輔の報告にレティは開いた口が塞がらなかった。
『どう言う事なのか、説明をしてくれますよね?』
「はい」
俊輔は事の顛末をレティに報告を行った。そして、レティはじっと俊輔の報告を聞いていた。
「と言う事で、俺達の存在がばれてしまった訳です」
『………判りました。貴方達の説明に関してはいつするつもりなの?』
「今日と言う事です」
『判りました。クロノ提督を派遣します。彼も含めて説明を行ってください』
「判りました」
レティの言葉に俊輔は返事をして、場所の説明を行う。その後、現地合流と言う事でクロノもアリサの家へ向かう事になるのであった。
レティへの報告が終わると同時に、なのはの連絡も終わり、俊輔へ報告を入れる。
「俊輔君、アリサちゃんがすずかちゃんも一緒に来るって言ってるんだけど…………どうする?」
「烏間先生に確認する他無いな」
なのはの言葉に俊輔は頭を抱える。そして、烏間にアリサの家へ行く事と、もう二人ほど追加になる事を伝えた。
「奴の事を知られたくは無いのだが………」
「俺達の友人は口が堅いので誰にも言いませんよ」
「そこは君たちの友人を見て判断する事にしよう」
烏間はそう言って懐に仕舞っている携帯を取り出して車を出させるように指示を出そうとしたが、それを俊輔が止めた。
「烏間先生。申し訳無いのですが車の手配は止めてもらえませんか?」
「どうしてだ? その方が速いだろう?」
「確かにそうですが、友人に迷惑をこれ以上掛けたくないんです。なので、飛んでいきます」
「は?」
俊輔の言葉に烏間は驚いて口を開けてしまう。
「ですから、飛んでいきます」
「二回も言わなくても判るのだが………君たちは飛べるのか?」
「さっきも見たじゃないですか。俺達は飛ぶ事も可能です。まぁ、魔力強化で大人一人ぐらい簡単に運ぶ事も可能です」
「………良いだろう」
俊輔は烏間の言葉を受け、後ろへ回ると烏間の脇に手を入れ抱える様に空にゆっくりと飛び上がる。
「なのは、クロノに連絡を入れてくれ。今から向かうとな。はやて、アリサに連絡してくれ。内容は同じだ。フェイトはリンディさんに連絡を。内容は同じ事だ。リンディさんにもレティさんから連絡が行っている筈だ。なら、あの人にも説明をして貰わなければならないから」
「「「了解」」」
俊輔の指示で三人は、それぞれに連絡を入れて行くのであった。
因みに殺先生は単独での飛行が可能なのだが、俊輔達とスピードを合わせて遅く飛んでいた。
「間も無く着きます。殺先生はゆっくりとお願いしますね」
「判りました………ですが、大きいですね」
「そりゃ、あそこはバニングス社の社長とその家族が住んでいる家なんですから」
俊輔達はアリサの家が目視できるほど近づいており、殺先生はアリサの家が大きい事に驚いていた。ところが、烏間はバニングス社と聞いて、なにか引っ掛かる気分であった。
「どうかしたんですか? 烏間先生」
「いや、バニングス社と聞いてな………なにか引っ掛かってるんだ………」
「さて、烏間先生。着陸しますので、先に降りて下さい」
「………判った」
俊輔は敷地内へ降りると、烏間を地面へゆっくりと降ろし、その後自身も降り立つ。その後方からはやて達が降り立った。
「なのは‼ はやて‼ フェイト‼」
「俊輔くーん‼」
「すずか‼」
俊輔はすずかの姿を見た瞬間、そちらへ走りすずかも俊輔に向かって走って行く。
そして、中央で二人は抱き合った。
「お待たせ。そう言えば、ずっと向こうにいたからちゃんと抱きしめてなかったな」
「うん」
すずかと俊輔はそこで熱い口づけをしようとしたが、そこに待ったを掛けた者が居た。
「はいはい、お二人さん。お熱いのは結構ですけど………周りの事も確認してよね?」
待ったを掛けたのはアリサであった。アリサの言葉で俊輔とすずかは見渡すと、烏間は無表情で殺先生は「ニュヤァァ」と言いながら目の部分を隠さずに俊輔とすずかのキスシーンを見ようとしていた。
一方のなのは達は苦笑いをしていたのである。
「あっ」
「………」
俊輔は時と場合を間違えた事に後悔し、すずかは顔を真っ赤にさせるのであった。