翌日、朝から俊輔達は時空管理局本局に赴いていた。
「なにやらレティさんから呼び出さられたけど………俊輔君、何かやらかした?」
「なんでそこで俺に振るのか教えてくれないかな? はやて」
本局の廊下を歩きながら、呼び出された事について俊輔ははやてに尋ねられた。だが、俊輔には身の覚えの無い事で、はやてに振られた事に苛立ちながら聞き返していた。
「い、いや……こん中やったら俊輔君が階級は上やん……だからかなーって…アハハハハ」
「ほう? はやてさんは俺が何かした。とでも思っていると言う事だな?」
「ちゃうねん‼ そうやない‼ 俊輔君やったら知ってるとおもってやな「本音は?」………弄りたかっただけです」
俊輔の凄みのある顔に、はやては正直に話した。
「はやて…………後で覚えとけ」
「ヒッ⁉」
俊輔の一言にはやては小さく悲鳴を上げるのであった。
「レティさん。山本俊輔特殊武装管理部隊隊長並びに高町なのは戦技教導官、フェイト・テスタロッサ・ハラオン執務官、八神はやて調査官、参りました」
『入って来て頂戴』
俊輔はレティの部屋の前でなのは達を連れて来た事を告げると、中からレティが入るよう促したため、入室する。
「失礼します。何かありましたかって………そう言う事ですか」
俊輔達がレティの部屋に入るとそこには一人の男が座っていた。
「それで? 俺達を呼んだ理由をお聞かせ願えますか? レジアス中将?」
本来であれば本局を嫌っているレジアス・ゲイズ中将が座っていたからである。
「フン、久々じゃないのか? 山本俊輔少将?」
俊輔の言葉にレジアスが嫌味たっぷりに答えた。その状況をレティは苦笑いしながら見守り、なのは達はハラハラした気分で見守っていた。
「さて、こんな話をしに来たんじゃねぇだろ? レジアス」
「ああ、お前たち…特に俊輔。お前に用があって来たんだ」
いきなりファーストネームで呼び出した二人になのは達は目が点になる。それもその筈である。俊輔とレジアスの接点が今まで判らなかったからである。
「ちょい待ち‼ なんや、二人は知り合いかなんかか?」
「あれ? 言って無かったか?」
「知らへんわ‼ 説明しぃや‼」
はやての言葉に俊輔は過去に説明していた気がしていたが、もう一度説明する事にした。
「俺の所属していると言うか、率いてる部隊は特殊武装管理部隊。これは判るよな? じゃぁ展開している場所は?」
「………あれ? 聞いた事が無い」
俊輔の質問に誰もが今更になって疑問になった。俊輔の部隊“特殊武装管理部隊”は謎が多い部隊からである。その本隊舎がある場所も知らされておらず、応援要請等があった時に動くスタイルであったと言う事もある為である。
「俺達“特殊武装管理部隊”は地上部隊と連携して動いてるんだ。本局でも動いているが、実質、地上本部に本隊舎がある」
「でも、レジアス中将と仲が良いのとどう言う関係があるんや?」
「さっきも説明したように、地上本部に本隊舎があるから地上部隊とは連携を取る為にもレジアスとは連絡を密に取ってるんだよ」
「………なんや、俊輔君が神出鬼没な存在に見えて来たわ」
「酷い言い草だな、オイ」
はやての言葉に俊輔はゲンナリとしながら言った。
「さて、話を戻しても良いか? 儂も時間が惜しいんでな」
「あっはい‼ 申し訳ありません」
レジアスの言葉にはやては謝るが、レジアスは気にしている様子では無かった。
「さて、俊輔よ………お前んとこの戦車部隊、何隊か貸してくれぬか?」
「どう言う事だ? 説明の次第では貸せるが………」
レジアスの言葉に俊輔は説明を求める。
「地上部隊からの報告では、最近になって質量兵器の使用する犯罪者が多くなって来ているらしいのだ」
「………待て、レジアス。その場合は俺達特殊武装管理部隊の管轄だろう? なぜ戦車部隊を貸してくれと?」
「…………上の奴らだ」
「そう言う事ね」
レジアスの言葉に俊輔は納得した。
「俊輔君、説明してくれないかな?」
「判った。良いか? レジアス」
「お前は教えていないのか? 部隊が使用している兵器について」
なのはの質問に俊輔はレジアスに尋ねると、レジアスからは俊輔をジト目で見つめた。
「説明はしているが規模までは説明していない………なんせ特殊武装管理部隊は秘匿されてなくちゃいけないからな」
「どう言う事なの? 俊輔」
「フェイト、時空管理局では使用を認め居ていない兵器について答えられるよな?」
「う、うん……魔力を持たず質量だけで動かす兵器の事だよね?」
「では、具体的な内容は?」
「えーっと……銃とか大砲とかだよね?」
俊輔の質問にフェイトは答えたが、俊輔はまだ足りていない部分があった。
「確かに銃とか大砲とかも含まれるが、地球で自衛隊や軍隊が使用している兵器がそれだ。お前、執務官だろ。もっと具体的な内容を知っておかないと、後々、面倒になるぞ?」
「ごめんなさい」
俊輔の言葉にフェイトは謝る。
「まぁ、良いわ。そうだ、フェイトが答えたように銃とか大砲もそうだが、戦闘機、戦車なんかも入る。それで、俺達特殊武装管理部隊は、主にそれを扱った舞台になっている」
「それって管理局の掲げる方針と違えてへんか?」
俊輔の言葉にはやてがツッコミを入れる。確かにその通りである。時空管理局では魔力を主に重点を置いているので、質量兵器の使用が禁止されている。だが、地上部隊はそうでは無かった。
一般人が巻き込まれる事件の中には、質量兵器を使用する犯罪が横行しているのだ。その為、苦肉の策として本局に隊舎があった特殊武装管理部隊を地上本部に設置する事で、緩和させようとしていたのである。だが、地上本部の上層部はそれを覆そうとしていたのである。
「戦車部隊までは要らんだろ? 機動部隊だけで十分じゃないのか?」
「これを見てみろ」
レジアスはそう言うと一枚のレポートを俊輔に渡した。
「………そう言う事かよ‼」
俊輔はレポートを見た瞬間、レポートを机に叩き付けた。
「見せてや………なにゃコレ?」
「……ロボット?」
「カニみたいなロボットだね」
はやて達は俊輔が叩き付けたレポートを見て感想を述べた。レポートには写真も張られており、写真には四本足のロボットが写されていた。
「そいつの名前は、ガジェットドローンtypeRだ」
「ガジェットドローンって最近、ロストロギアが発掘された場所に現れるとか言うロボットやろ? なんでそれが地上部隊と関係あるんや?」
「コイツは、内部に機械と共に人間の脳が使われているんだ」
「なんやて‼」
俊輔の説明にはやては驚きの余り大声を出してしまうのであった。