漸く書き上げたので、投稿致します。
それと、皆様にお知らせです。
私、武御雷参型は車の運転免許を取得することが出来ました‼ 現在は練習ということで、弟の所有するクラウンを使って練習しています。
では、本編へどうぞ‼
俊輔達は転送魔法を使い、管理局へと向かった。
「特殊武装隊、隊長山本俊輔。並びに高町なのは以下三名をお連れしました」
『入りなさい』
リンディの執務室に入室した俊輔達は、状況を確認する。
「それで、奴の動きは………」
「現在、追跡中よ………でも、妙な事が起きているの」
「妙な事?」
リンディの言葉に俊輔が復唱した。
「ええ…これを見て頂戴」
リンディはモニターに情報を映し出した。
「ジェミニ・ハエルフが所持しているであろうロストロギア“夢喰い”は現在、稼働停止中なの」
「稼働中止中………ロストロギアに至ってはそんな事はあり得ない筈ですが……」
「ええ、そうなのよ。封印魔法を使わない限り、そう言う事態になる事は無いのだけど………どうも引っ掛かるのよね」
「確かに言われてみればそうですね。ジェミニ・ハエルフと言えば、質量兵器を使用しての殺人鬼です。それが、なぜロストロギアなんかを使うのか………」
俊輔達も頭を悩ませるが、一向に答えを導く事は出来ずにいた。
「ま、仕方が無いわ。と言う事で、皆さんには現状維持と言う形で地球に帰還してもらいます。それと、山本俊輔隊長?」
「はい?」
リンディに呼ばれた俊輔は、なぜ呼ばれたのか見当がつかなかった。
「現在、特務隊から出せる艦は準備出来ているのかしら?」
「ああ、そうでしたね。ええ、既に地球の大気圏外にて停空中です。また、物資も満載出来ていますので、滅多な事では補給に戻ると言う事態は避けられると思います」
「解りました。では、皆さん。気を付けてらっしゃい」
『ハッ‼』
リンディの言葉に俊輔達は力強く返事をしたのであった。
俊輔たちは管理局を出ると、転送ポートへと向かった。
「俊輔君。今からどこへ向かうつもりなの?」
「あっ、そういえば言っていなかったな………今から強襲揚陸戦闘航空母艦タケミカズチに向かう」
『え?』
いきなりの言葉に、なのはたちは言葉を失う。
「さすがに何も解らないまま、タケミカズチを見せられても意味ないだろう? だから、今日は一度、タケミカズチを紹介しようと思ってな」
「それって大丈夫なんか? ほら、特装隊っていえば極秘にされている部隊やろ? うちらが行っても問題ないんか?」
「大丈夫だぞ、はやて。特装隊は極秘にされていると言っても、そこまで極秘にされていないんだ」
「でもこの前、私が特装隊の事を調べようとしたら、検閲不可って表示されたけど…………」
フェイトは執務官の権限を使い、特捜隊の事を調べようとしたが、モニターには検閲不可とされ、調べることが出来なかったのである。
「執務官権限を使って調べようとしたのかよ…………確かに、執務官レベルの権限では調べられないな……」
俊輔の所属する特装隊を調べるにはそれ相当の権限を有していないと調べられない事になっていたのを俊輔は失念していた。
「すまん、言っていなかった俺も悪かった。俺の部隊を調べるには、左官レベルの権限がないと調べられないことになっているんだ。だから、この中で部隊の事を調べることが出来るのは、はやてだけということだ」
はやては二等陸佐の階級を所持していることもあり、俊輔の特装隊の事を調べられるのである。
「ほな、調べさせてもらうで」
はやては、そういうと自身の持つ端末を使い、特装隊の事を調べ出した。
「なになに……特殊武装管理部隊、通称特装隊は時空管理局内で初となるリンカーコアを使用しない攻撃力を持つ、質量兵器を主に使用する部隊である。現在、特装隊が所有する兵器の多くは第97管理外世界地球に存在する兵器が主になっている。また、海に出ることもあり、造船能力を高く保有する第45管理世界エレガンベルトにて、全艦艇の建造を依頼している。現行、特装隊が保有する艦艇の数は、47隻となっている………ってなんやぁ‼ この数の多さは‼」
はやては特装隊の事を調べるにつれ、顔色が真っ青を通り越し、真っ白になりかけていた。
「特装隊は有事の際はすぐに駆け付ける必要があるからな………あっ、そうだ。はやて」
「なんや? うちはもうこれ以上調べたら燃え尽きてしまいそうやで」
俊輔に名前を呼ばれたはやてであったが、その顔色は優れなかった。
「大丈夫だって。次に項目に所有艦艇の一覧ってあるだろ? 開いてみ」
「………嫌な予感がするで」
「大丈夫だって……多分」
「多分って言ったな⁉ なんや、俊輔君はうちの事が嫌いなんか⁉」
「え?」
「え?」(困惑)
はやては、まさか自分が俊輔に嫌われていると思い込んでしまう。
「嘘だ嘘。はやての事は嫌っていないぞ。なのはたちもな」
俊輔の言葉に、はやてはホッと溜息を吐いた。
「ほら、はやて。開いてみろよぉ~」
俊輔は悪魔的な囁きを使い、はやてを誘惑する。
「なんやろう、この開いたら死んでしまいそうな気がするで」
「だ、大丈夫だよ、はやて‼ …………多分」
「大丈夫なの、はやてちゃん。骨は拾ってあげるから」
「死ぬこと前提かいな、なのはちゃん‼ それからフェイトちゃんは多分って言ったな。自分らは調べなくて済むからええけど、うちはもうお腹一杯なんやで‼」
「「調べられなくて良かった」」
なのはとフェイトは、自分たちに権限がなくてよかったと、この時初めてそう思うのであった。
「さ、はやて」
「……………ええい、ままよ‼」
はやてはそう叫ぶと、次の項目を開いた。
その日、管理局内部に一人の少女の叫び声が響き渡るという、管理局内七不思議となったことは、この時、誰も知る由もなかったのである。