巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうもどうも、銀色の怪獣です~

いやぁ~深夜までお仕事はアレだよ、うふふ~(白目) 帰って来れたよ~

前回のヤツが割とメジャーでしたが、今回は再びマイナーに。しかも展開が何かえげつない・・・まぁ、出てるヤツが出演してた原作が原作だし仕方ないよね?

では、どうぞ~


第十二話 宿る『巨影』

 

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

 

―――ヒィヨォオオオォォォッ!!―――

 

「う、うわああぁっ!?助けてくれーーーっ!!」「ば、化け物だーーっ!!」「いやーーー!気持ち悪いっ!!」

 

日本のとある大都市に響き渡る人々の悲鳴と・・・「怪獣」の雄叫び。何と、大都市のど真ん中に突如として巨大な怪獣が現れたのだ。

そんな怪獣だが、かなり異様な容姿を、先端に眼球の付いた触角と背面に緑色の甲殻、そして全身から常に粘液を垂れ流しているアメーバの化け物のような怪獣であった。

 

―――ヒィヨォオオオォォォッ・・・ヒィヨォオオオォォォッ・・・―――

 

件の怪獣が大都市のど真ん中に現れてから数時間後、散々破壊の限りを尽くし、都市を壊滅させたアメーバの化け物のような怪獣は何処かへと姿をくらました。

 

 

 

 

 

 

 

「食料品、水、衣類や毛布などが必要な方はこちらのテントへお越し下さい」

 

「はい、みなさんこちらに一列になって並んで下さい」

 

「配給品は余裕がありますので、焦らず順番を守って並んで下さい」

 

件の怪獣が大都市に現れて破壊の限りを尽くしてから数日後、大都市はその機能を失った被災地となっていた。

そんな元大都市、もとい被災地では自衛隊、ボランティアによる救助活動、あるいは被災した人々へ水や食料、衣類や毛布などの物資の配給を行っていた。

 

「いやぁ、それにしても驚いたよな」

 

「んっ、何だがよ?」

 

「いやな、よくたった数日でこれだけの量の食料品と飲料水を集められたよな、って思ってさ・・・」

 

「ああ、それな。何か、この街にあった健康食品作ってる会社が提供してくれたらしいぜ?」

 

「健康食品作ってる会社?」

 

被災地にある物資の配給などを行うための自衛隊のテント、の裏手で二人の若い自衛隊員が配給品が入った段ボールを運びながら雑談をしていた。

そんな二人の自衛隊員の話のタネとなっているのは彼らが運んでいる段ボールに入った配給品、もとい配給品の提供元(・・・)であった。

 

「そう、その通り。この街の一等地にあるデッカい健康食品作ってる会社さ。で、その会社は運良くあの気持ちの悪い怪獣の被害を免れたってわけ。そしたら、その会社の社長さんとかが『是非とも、我が社の製品を被災した皆さんに配って上げて下さい』って自衛隊(おれら)に言って配ることになったんだって。しかもタダで」

 

「タダで?マジか・・・もの凄い太っ腹だなその社長さん」

 

「ああ、スゲぇよな。マジモンの聖人だよ・・・まぁ、いやらしい言い方すりゃさ、こうやって自分ところの製品配って宣伝しつつ、株を上げる売名行為とも取れなくはないよな」

 

「まぁ、な・・・でも、お前その言い方はナシだぞ。一応は社長さんだって厚意でやってくれてんだろ?なのに、そんなゲスいこと言うなんて最低だぞお前。自衛隊員失格だぞ?」

 

「ははっ、悪い悪い。もう言ったりしないよ」

 

相変わらず雑談を続ける二人の自衛隊員。そんな二人を含めた自衛隊やボランティアの人々が被災した人々に配っている食料品や飲料水類は全てとある企業が、自衛隊員の内の一人が言うようにこの大都市の一等地にある健康食品などを作っているとある企業が厚意で、しかも無償で提供したのだ。

何と言う聖人君子であり、何と言う慈愛に満ちた厚意的な行動なのか・・・その心構えには、その行動にはただただ頭が下がるばかりだ。

 

 

 

 

 

「首尾はどうかね?我が社の製品はどれ位の人間たち(・・・・)の手に渡ったのかね?」

 

「はい、タザキ社長。正確な数値ではありませんが確実に数万人単位の人間たち(・・・・)の手に渡り、摂取されたと思われます」

 

「ほほぉ、そうかそうか。首尾は上々のようだな。いや、しかしこうも上手くいくとは・・・思わず笑い転げてしまいそうだよ全く」

 

 

所変わってここはある企業、もとい件の自衛隊などに自社製品を提供した健康食品の製造を行っている企業「ナノサイバティクス」社のビルの最上階にある社長室、では社長のタザキが秘書らしき女性と会話をしていた。

だが、その際の二人の発言はおかしかった。何故なら、二人は揃いも揃ってこう言った、

 

「人間たち」と。

 

それはまるで、この二人が人間ではない(・・・・)何か「別物」であるかのような発言ではないか・・・実はその通りなのだ。

 

「いやいや、全く人間とは本当にバカだ。ちょっと優しくすれば、ちょっと厚意とやらを見せればすぐに相手のことを信用する・・・まぁ、だからこそ我々が人間に寄生しやすく(・・・・・・)なるのだがね」

 

「仰るとおりです。加えて、大変な目に遭っている場面で優しくすれば尚更のこと信用しますからね・・・その大変な目の原因を作った怪獣が我々(・・)だとも知らずに」

 

「ああ、その通りだ。とはいえ、人間どもの住処を破壊して水や食料を無くし、そこに我らの『同胞』を忍び込ませた(・・・・・・)食料や水を配る・・・我ながら実に見事な作戦だ。これでまた仲間が増えるぞ・・・ふふふ、ふふふふ・・・はーっはっはっは!!!」

 

相変わらず意味不明で、不気味な会話を続けるタザキ社長と秘書。そんな二人の目は緑色(・・)光輝き(・・・)、完全に人外のソレとなっていた・・・

 

 

 

ある日、日本のとある都市が崩壊した。そんな都市を崩壊させたのは不気味で、気味の悪いアメーバの化け物のような怪獣であった。そんな怪獣が暴れ、破壊の限りを尽くした都市は被災地となってしまった。

 

だが、被災地となった都市では自衛隊やボランティアの人々の活躍、そして何よりも被災した人々に無償で食料や飲料水類を提供してくれた「ナノサイバティクス」という企業の「善意」であり「厚意」のおかげで被災地では特に深刻化する飢えや渇きの問題は起きなかった。

 

しかし、もしもその「善意」と「厚意」に何か「裏」があった場合・・・最悪の事態が起きる事となる。

 

 

「さあ、食え!さあ、飲め!人間どもめ!!我らが提供した水や食料を飲食すれば、我らペジネラの同胞がお前らの体に宿り、同化するだろう!!!」

 

何故か怪獣の襲撃を免れたナノサイバティクス社の社長室で、社長のタザキとその秘書が自分たちが提供した食料や飲料水類を飲食しているであろう被災地の人々の顔を浮かべながら不気味にほくそ笑んでいた。

そんなタザキ社長や秘書の口からは・・・何と、小型ではあるがあの街を破壊したアメーバの化け物のような怪獣がヌルヌルと這い出ていた。そう、実はタザキ社長や秘書はこの怪獣に「寄生」されているのだ。

 

そして、何よりも恐ろしいのは・・・この巨影「パラサイト宇宙生物 ペジネラ」は無数の同胞たち(・・・・)を「善意」と「厚意」で提供した食料などに紛れ込ませ、人々に寄生しようと目論んでいるのだ。

そう、何も巨影が行うのは破壊だけとは限らないのだ・・・

 

 

 

 

 

「ママ!このクッキーおいしいね!!」

 

「そうね。健康食品って言うから美味しくないと思ってたけど・・・案外イケるわね」

 

被災した一組の親子が自衛隊から配給された食糧を、ナノサイバティクス社が提供した食料を何も知らずに口にしていた・・・この親子の命運はもう決まってしまった。

 

―――ヒィヨォオオオォォォッ・・・―――

 




如何でしたか?

今回は『ウルトラセブン』、の派生作品である『ULTRASEVEN X』より「意外とキモカワイイ」と評判(?)のペジネラが登場です。やってる事はドえげつねぇけど・・・
しかも、今回の話は原作以上にえげつねぇ・・・

ただ、思うのは・・・それこそ地球人を奴隷にしたい、植民地にしたいとか思ってる侵略者のみなさんは、こんな風にやったら楽に地球を侵略できると思うんですよね。
それこそ、タバコに宇宙ケシの実入れたりとか、自販機にマンダリン草仕込んでとかしなくてもいいんじゃね?それこそ水源に人間を狂わせる毒を流すとか、家畜に毒素を仕込むとか・・・もっと頭のいいやり方があるでしょうに。
まぁ、子供が見る番組でそんなえげつない話はやれないからでしょうがね・・・

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