巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも、銀色の怪獣です。

さて、今回は・・・ぶっちゃけると以前に投稿したガマクジラの時みたいな「勝手な生態妄想シリーズ」ですかね?とはいえ、出るヤツが出るヤツだから、ソイツの持ち味は出している(つもり)と思います。

話は変わりますが、今テレビ東京で放映されている『ウルトラマンオーブ』の再編集番組が終わったらウルトラシリーズの最新作が始まるとか。
つまり、要するにアレはそのための準備期間&軍資金集めらしいですね。

後、この頃円谷がやってる「ファンから支援金募って怪獣の着ぐるみ作って出そう」的な企画がザンドリアス、ノイズラーに続いて近々あるとか。今度は何でしょうね?
ちなみに、その企画の副産物(ようするに想像以上にお金集まったから)で『ジード』にギエロン星獣出たそうですよ?「金余ったから何か有名なのテキトーに作るか」というテキトーな発想で・・・別に「悲劇でいろ』とは言いませんが、そんなテキトーな理由で選ばれたギエロンは何を思うのか?


第二十九話 動き、芽吹く『巨影』

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

『おごれる人間共よ。もうお前達の世界は終わりだ。我々植物人間がお前達にとって変わるのだ。我々はついに高度の文明を持つようになった。お前たち人間共を滅ぼして植物人間、我らケロニアの王国を打ち立てるのだ!!』

 

ある日、とある大都市の上空に何の前触れもなく無数の円盤群が現れ、先の宣言もとい「宣戦布告」を人類に行った。その直後―

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

「な、何だありゃあ!!?」

「か、怪獣だーーー!!」

「い、いや・・・化け物だーーー!!!」

 

先のと突然の円盤群襲来と宣戦布告に呆然としていた街の人々であったが、円盤群より巨大な「怪獣らしきもの(・・・・・)」が地上へと無数に現れて暴れ始めた事で我に返り、パニックを起こしていた。

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

まるで象のような雄叫びを上げ、街を破壊する「怪獣らしきもの(・・・・・)」であるが、なぜ「怪獣らしきもの(・・・・・)」という表現になっているかというと・・・その大まかなフォルムが人間と大差ないにもかかわらず、体表は深緑の植物かコケのような物で覆われ、その上で目から怪光線を放つなど何とも言えない、それこそ「怪獣」と言うべきなのか「怪人」と言うべきなのか分からない存在であったからだ。

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

「う、うわあああぁぁぁっ!?や、止めろ!!離せ!!離せーーー!!!」

「に、逃げろっ!捕まったらミイラにされるぞーーー!!」

「た、助けて!誰か・・・たす・・・け・・・て・・・」

 

とはいえ、その怪獣らしきものは紛れもなく街を破壊し、挙句は・・・逃げ惑う人々を捕らえてその生き血を啜るというとんでもない、もはや「怪獣」と断言して何ら問題ない存在であった。

 

 

 

 

 

「今だ!攻撃開始!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

件の怪獣らしきものが大都市に現れて好き放題暴れ始めてから数時間後には自衛隊が出撃、相変わらず暴れる怪獣らしきものの殲滅に奮闘していた。

 

「うぉおらあああぁぁぁーーーっ!くたばれーーーっ!!!」

 

―――ファパオオォォッ!?―――

 

そんな獅子奮迅の活躍を見せる自衛隊であるが、今回は意外なことに砲弾やミサイルやロケット弾などの「通常兵器」と呼ばれる類いの物は使用せずに戦っていた。

というのも、最初こそ自衛隊は通常兵器を用いて怪獣らしきのものに戦いを挑んだが・・・件の怪獣らしきのものには通常兵器の類いは全く通用しなかった。

しかし、その中で怪獣らしきものは実は円盤の発した「我々は植物人間だ」という発言と合わせて植物であるということ、そのくせにミサイル等の火器が通用しないことを考慮した結果、植物が火以上に弱い「あるもの」を使って戦うことを自衛隊は決意した。それこそが―

 

「今だ!除草剤散布開始!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

指揮官の指示を受け、各種戦闘ヘリに搭乗した自衛隊員たちは植物である怪獣らしきものに向かって・・・戦闘ヘリに取り付けたスプリンクラーから植物の大敵である除草剤をこれでもかと散布し始めた。

 

―――ファパオオォォッ!?―――

 

頭上より除草剤が散布され始めると今の今まで余裕たっぷりな様子だった怪獣らしきものたちは一転、悲鳴を上げて逃げ惑い始めた。だが、当然ながら自衛隊は情け容赦なく除草剤を散布しまくった。

その結果、深緑だった怪獣らしきものたちの体表、どころか体そのものがは枯れ草のようになってあっという間に沈黙して地にひれ伏した。そう、人類側の大勝利だった。

まぁ、まさかAH-1・コブラやAH-64・アパッチという戦闘機が、アメリカの農園などで見かける普通のヘリコプターによる除草剤の空中散布をやるハメになるなど思いもしなかったが・・・

 

「コイツで・・・最期だっ!!」

 

―――ファパオオォォッ!?―――

 

あれだけいた怪獣らしきものはたったいま沈黙した最期の一体で殲滅が完了した。それほどの除草剤の効果は抜群であり、下手にミサイルなどを使うなどよりも非常に適切な判断であったのだ。

何処かの世界では火山より現れた鳥の怪獣に「アイツ鳥だからトリモチぶっかけよう」とかバカな発想してトリモチを頭からぶっかけ、効果が無いどころか逆上させたバカな連中もいたが、今回の除草剤散布はまさに適切だったのだ。

 

「どれだけ高度に進化しようとも、しょせん植物は植物だ。ましてや、血を吸って身を肥やすなどもはや文明とは言えない」

 

こうして植物を起源とする自称「人間よりも高度な文明を持つ」存在は、人類の英知によって作り出された除草剤によって殲滅されたのであった。

 

 

 

 

「すいません『アレ』を一盛り貰えますか?」

 

「はーい『アレ』ですね」

 

先の植物を起源とする怪獣らしきものたちの襲撃からしばらくの後、襲撃を受けた大都市やその近辺の街では「ある物」が大流行していた。それは―

 

「はい、こちら『ケロニア燃料』一盛りです。燃やす際は取り扱いに気を付けて下さいね」

 

そう言って、自衛隊員が件の「ある物」もとい先の大都市襲撃を行った巨影「吸血植物 ケロニア」の体を(・・)細かく砕いて作った『ケロニア燃料』なる物をケロニア燃料を求めて列を作っている人々に配布していた。

 

 

「何だこりゃ・・・コイツらの体、もの凄く可燃性が高いな」

 

切っ掛けは、除草剤の散布によってただの「植物の塊」に成り果てたケロニアたちを自衛隊が焼却処分しようとした際のことであった。

 

「驚いたなこれは・・・ただ火を付けただけでこうも燃えるとは・・・灯油やガソリンの比じゃないぞ」

 

焼却処分が決定されたケロニアの体に自衛隊が火を放った瞬間、ケロニアの体は凄まじい勢いと規模で燃え盛り始め、更には何時間も燃え続けていた。そう、実はケロニアの体は凄まじく可燃性が高いのだ。と、ここで―

 

「あの、コイツらを燃料に頂けませんか?」

 

「はい?」

 

「いや、コイツらに家を壊されて寒空の下に放り出されたから何か暖を取る物が欲しくて」

 

「は、はぁ・・・」

 

という何とも大それたというか怖いもの知らずな頼みを自衛隊に頼んだ人々(・・)がいた。それは他ならぬケロニアの被害者、ケロニアの襲撃によって住む家を破壊されて帰る場所を失った人々であった。

事実、住む家を壊されてこの寒空の元に放り出された人々は暖を取れる物に餓えており、そんな矢先にケロニアが凄まじい可燃性を持つと分かれば欲するのも当然だろう。

加えて、彼ら被害者にとって「自分たちの住む家などを奪った憎き怨敵を燃やす」という行為は一種のうっぷん晴らしにもなる。だから余計に人々はケロニアの体を燃料に欲しがっていたのだ。

 

 

 

 

「すみません『ケロニア燃料』一盛りお願いします」

 

「はい、『ケロニア燃料』一盛りですね。燃やす際は取り扱いに気を付けて下さいね」

 

先のケロニアの被害にあった住民たちによる申し出があって数日後、驚くべき事に住民たちの申し出は受けいられており、今やケロニアは『ケロニア燃料』と称されて住民たちはおろか、その驚くべき可燃性などの噂を聞きつけて遠方から求めに来る人までいるほどであった。

 

「被害者の方々は暖を取れるし、自衛隊(こちら)としても焼却処分の手間が省ける」

 

自衛隊がケロニアを燃料として人々に提供したのは厚意的で"マトモ"な前者の理由と、実を言えば手間暇予算のかかる大量のケロニアの処分に困った自衛隊の"悪だくみじみた"後者の理由が相まってのことであった。

 

「はぁ、暖かい・・・これで凍えずにすむ」

「厄介者も多少は役に立ってよかったわ」

「しょせん、植物は植物だな。大人しく薪がわりになってろっての」

 

とはいえ、少なくともあれだけ迷惑でしかなかったケロニアは人々の役に、誰かが言ったように「植物なんだから薪のかわりなる」と、薪として役立っているのだからいいのだ。

 

 

ただ、人々は忘れてし"知らなかった"。ケロニアがそんじゅそこらの植物とは違うと、ケロニアの繁殖方法(・・・・)を知らずして薪のかわりに利用した結果で大惨事が起きることを。

 

 

 

「ふぅ、全くコイツらを欲しがってる人の多さには嫌気がさすよなぁ」

 

「ああ、全くだよ。コイツらを切り出す俺ら自衛隊の身にもなって欲しいよなぁ」

 

そう言いながら、途切れることの無いケロニア燃料を求めて押し寄せる人々のためにケロニアの体をノコギリで切り分けていた二人の自衛隊員がいた。

そんな二人はいま一体のケロニアの体をノコギリで切り分けていたが、二人が切り分けているケロニアは他のケロニアと少し違っていた。何が違うかと言えば・・・このケロニアは「成熟して繁殖可能になったケロニア」であったのだ。

とはいえ、そんなこと二人はおろか、人間から見たら分かるわけもないので致し方ないのだが・・・これは後の大惨事を招く事になる。

 

「うーし、切り分け終わったから持って行くか」

 

「そうだな。待ってる人がわんさかいるしな」

 

件のケロニアを切り分け終わった二人の自衛隊員は何も知らずにそのケロニアを人々の元へ持って行き、貰った人々はさっそく火を付けた。付けてしまったのだ。その結果―

 

―――パンッ!パンパンパンッ!!―――

 

「うわっ!?な、何だ何だ!?何か弾け飛んだぞ!!?」

 

件の「成熟して繁殖可能になったケロニア」を用いたケロニア燃料に火が付けられた瞬間、ケロニア燃料の中から無数の何かが勢いよく弾け飛んだ。それは小さな粒のような、まるで「種」のような何かであった。更に、

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

「ひぃっ!?な、何でコイツら復活してるんだ!!?」

 

火の中から弾け飛んだ「種」のような何か・・・その実は紛れもない種である、に驚く人々を尻目に、その種は地面に落ちると・・・何と、あっという間に発芽(・・)し、小さいものの歴としたケロニアになったではないか!!

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

「ぎ、ぎゃあああぁぁぁっ!!?」

 

そんな小さなケロニアたちは雄叫びを上げると人々に襲いかかって生き血を啜り上げ始めた。そう、やはり小さくてもコイツらは歴とした「吸血植物 ケロニア」なのだ。

 

「何で、何で燃やしたのに出て来たんだ!?どうなってるんだ!!?」

 

逃げ惑う人々に無差別に襲いかかる小さなケロニアたちから必死になって逃げる人々は口々にそう叫んだ。

確かに、ケロニアの体は凄まじい可燃性を持っているので火を付ければ跡形も無く燃えるし、何よりも「植物」なのになぜ燃やされても平気なのだろうか?という疑問は尽きない・・・

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

「ぎ、ぎゃあああぁぁぁっ!!?」

 

逃げ惑う人々に容赦なく襲いかかり、生き血を啜り上げる小さなケロニアたち。

そんな小さなケロニアたちであるが、実は先の自衛隊の除草剤散布によって倒されたケロニアたちの「子供」であり、その発芽を促したのは親のケロニアが「燃やされた」事が切っ掛けで誕生したのであった。

 

ケロニアの住む南米には驚くべき事に自然に起きた山火事などを利用して(・・・・・)種子を、子供を残す植物が生息している。

そんな植物は親こそ他の動植物のように火事で焼け死ぬが、厚い皮で覆われた防火性に優れた種子は火事を耐え抜いた後、競争相手や天敵など全てが燃えてしまった場所で一番に芽を出し、その辺りで最も繁栄するのだ。

そして、ケロニアは南米からやって来た植物・・・そう、実はケロニアも火事や火を利用して繁殖する植物であったのだ。

 

―――ファパオオォォッ!!―――

 

「ぎ、ぎゃあああぁぁぁっ!!?」

 

だが、そんな事を島国日本の人間が知る由もない。とはいえ、今回の事態は紛れもなくロクに調査もせず、目先の利益や利便性にうつつを抜かした愚かな日本人が招いた事態であることにかわりはなかったのだ。

 

 

「いくら高度に発達しても奢って調子に乗ってばかりいては、もはや文明とは言えないのですね」

 




如何でしたか?

今回は『ウルトラマン』からケロニ『ヤ』と誤植されがちなケロニアが登場です。で、そのケロニアを「燃料に欲しい」と言う発言はケロニアの『来たの誰だ?』のストーリーの没案(というか初期案)を採用しました。でも、マジで恐ろしい事考えるなぁ・・・

ただ、純粋な疑問としてですが・・・植物の怪獣に除草剤をかけたら本当に枯れるのでしょうか?
いや、レギオンプラントやアストロモンスとかソリチュラみたいな「宇宙植物」はともかく、ケロニアやギジェラ、グリーンモンスやジュランみたいな「地球産植物」になら除草剤はきくと思うのですが。どうでしょうね?


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