うちのメタモンこそさいかわ   作:うちメタ

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 まず謝罪を。

 今日が終わるまでまだ数時間あるんですが、急用により時間がとれなくなったため、現時点で完成していた分をキリのいいところでブツ切りしました。
 第四話は違和感ないよう始めるので許してください。なんでもしますから!


 そんなこんなで文字数2000文字に転落……。
 あとあと第三話+第四話で合成しちゃうのも手かな(意地)



3/今までの価値

 

 

 

 

 

  0/Until now value

 

 ワタル、と呼ばれた奇抜青年は人捜しをしているらしい。

 全国各地を相棒のカイリューくんで飛び回っているが、まったく見つからないという。最悪、ほかの地方に出向かないといけないかもしれない。そう言って頭を抱えるワタルさんに問う。

 ――捜している人の名前とか、特徴とか教えてくれませんか。

 もしかしたら力になれるかもしれない。そう伝えると、ワタルさんは一瞬嬉しそうに顔になったが、すぐに苦笑いを浮かべた。

 

「ごめんよ。いろいろ立て込んでいるんだ」

 

 頭をぽんぽんされた。どうやら教えてはもらえないらしい。

 なんだか子ども扱いされているようで、気付けばむっとしていた。確かにワタルさんからしたら俺なんか、まだまだ若輩者だろうけど。これでもトレーナーとして旅立ちを控えている身だ。こんなところからなめられているわけにはいかないと、ワタルさんをにらみつける。ぼうぎょがさがった。圧倒的なレベル差の前に、結局ダメージは1である。無念。

 

「ワタル」

 

 果汁に濡れた手をタオルで拭いながら、先ほどの店員さんが現れた。

 一見、寝ているのかと思ったほど閉ざされた目。メタモンがよく目を細めているが、あれと同じぐらい。まさか素でこれなんだろうか。ちゃんと見えてるの?

 店員さんの足元にはメタモンが張り付いていて、しきりにきょろきょろしている。手を振る。あ、気付いた。

 しゅばばばっと風を切る音がしたかと思えば、メタモンが膝の上にいた。速い。

 ワタルさんが「しんそくだと…?」と訝しげにこっちを見てくる。しんそく。……神速? 何それ怖い。

 店員さんまで戦慄している中、どこ吹く風とメタモンはくつろぎはじめた。

 

「ん、んん――。そのメタモンにもいささか興味があるけど、残念ながら今はその話をしている時間はないんだ。俺たちは今から大事な話が合ってね」

 

 どれ、好きな果物を買ってあげるから、お家で食べなさい。

 優しい声。諭すような声に、俺はまた子ども扱いされているのを感じた。果物は魅力的だったが、ここで素直に受け取るとなんだか負ける気がして、断った。

 俺が背を向けるとともに二人も店の奥へと歩き始める。

 二人はすでに話し始めていて、ふと大事な話とはなんなんだろうとさりげなく聞き耳を立てた。好奇心とは怖いもので、罪悪感も何もなかった。

 そして、聞いた。

 

 

「――サカキがミュウツーを従えた」

 

 

 さかき、みゅうつー。

 意味はさっぱりなのに、その言葉は、やけに頭の中を反芻した。

 

 

 

  1

 

 ふらふらと町を見て回って、帰宅。

 時間帯もちょうどいい。母さんが昼ご飯を作り終えたところだった。

 

「手、洗いなさい」

 

 ういーっと返事した。叩かれた。酔っ払いの父さんの真似は気に入られなかったようだ。残念。

 そそくさと席に着こうとしたメタモンを捕まえ、洗面台まで連れていく。ちょっと不満そうだった。でもダメです。キミ、今日はいろんなものを触ってきたんだから。

 伸ばされた触手をざーっと洗い流す。ふにょふにょして気持ちいい。

 続いて俺も洗って、席に着く。メタモンは隣だ。

 机の上にはパスタとトーストが並べられ、もわもわと湯気が上がっている。おいしそう。

 いただきます――俺は手を、メタモンは触手を合わせた。

 一連の動作は学習したようで、最近は器用にフォークまで持てるメタモン。箸はまだ難しそうだが、まぁ、それはおいおい。

 

「おいしいな」

 

 きゅ、とメタモンは鳴いた。

 

 

 

  2

 

 思わずフォークを落とした。

 からんからんと金属音が鳴って、それを咎めるように母さんが俺をにらんできた。しかし今はそんなことは気にしてられない。

 きゅ、だ。

 きゅ、ってメタモンが鳴いた。

 短くて、小さくて、ちょっと高めのかわいらしい鳴き声。

 

 初めて聞いた。

 この子を拾ってもう一ヶ月は経とうとしている。けど、初めて。

 小さな口をめいっぱい開けてトーストを頬張るメタモン。幸せそうに笑っている。

 顔が熱い。

 頬が緩む。

 あれ、まただ。

 なんで泣いちゃうんだろう。

 止められない。拭ってもぬぐってもこぼれてくる。

 どうして。

 

「情けない」

 

 母さんがぽつりと言った。

 あぁ、ほんとだ。情けない。男が泣くなんて情けない。ましてや食事中だ。みっともなくてありゃしない。

 

「違う。――あんた、その子の気持ち、考えたことなかったでしょう」

 

 メタモンの、気持ち。

 何の、ことだ。考えなくたってメタモンのことはなんとなく分かる。わざわざ考える必要なんて、なかった。

 

「違う。あんたは分かった気になっていただけ」

 

 そんなことは、

 

「――言葉も通じない相手の気持ちを、どう理解するの?」

 

 席を立って、今にも怒りを吐き出そうとした。

 ――ぐうの音も出なかった。

 声が出ない。息が止まりそうだ。口はこれでもかと開いているのに。

 

 つまるところ、母さんの言葉は図星だった。

 触れられたくないところを的確につかんできた。

 認めたくない。でも否定できない。 

 痛い。

 胸の奥で何かが悲鳴を上げている。

 今にも壊れそうで。積み上げてきたものが崩れそうで。

 積み、上げた? 何を?

 

 

 この一か月間、俺は何を積み上げてきたんだ?

 

 

 

 

 





 たくさんのお気に入り登録、感想、評価を頂いております。ありがとうございます。


 一つ質問がありまして、ここに記載させていただきます。
 仮に今度、今回みたいなことがあった場合、皆様としてはどんな感じにしたほうが好ましいでしょうか。

 1.今回のようにブツ切りして、短くてもいいので出せ
 2.ゆっくり待ってやるから最後まで書け

 感想を送っていただける方がいたら、たいへん申し訳ないんですがどちらがいいか意見をくださるとありがたいです……。


(追記)あくまで感想を送るついでとして記載してくださると幸いです。
たぶん運対案件(´・ω・` )
普通に感想書いたあとに数字だけ入れてもらえれば把握できるので、またよろしくお願いします。
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