海鳴のお姫様!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回の話はギルガメッシュの家に来た龍花達の反応をメインに書いていこうと思います。勉強は次回になるかな?100話で終わるように調整して行こうと思います。


第98話

 

 

第98話

 

ギー君からのメールを見て街中をおにーちゃんと一緒にギー君の家へ向かう。良く考えると行くのは初めてなのでどんな家なんだろう?お金持ちなのはなんとなくわかっているけど……勿論お土産のチーズケーキとプリンもばっちり人数分用意している。転んだら台無しになるのでおにーちゃんが持ってくれているので取りあえずは大丈夫だろう。

 

「……なんかどんどん建物が少なくなっているね」

 

街外れと言うわけではないのだが、建物の数が少なくなってきている事に気づきそう呟く。

 

「そうじゃなくてこの周囲が既にギルガメッシュの家の土地なんだろう。さっきそんな看板があった」

 

そうなんだ、私は全然気付かなかった、建物が少なくなっている事ばかり気になって。そんな事を考えながら歩いていると

 

「広すぎよ!なに嫌味なの!あの金ぴかは!!!」

 

「まぁまぁ落ち着けよ。遠坂。ほらポカリでも飲んで」

 

シロ君と凜さんの声がする。あの2人も招待されたんだ、多分アルトリアさんとモードレッドさんがいないのはシグ兄と同じで剣道の大会のせいだよねと思いながら隣のおにーちゃんを見る

 

「そうだな。一緒に行くか?」

 

私の言いたいことを理解してくれているおにーちゃんに笑顔で頷き。少し早足で歩き出すと直ぐにシロ君と凜さんの姿が見えたんだけど……

 

「なにかあったんですか?」

 

ペットボトルのポカリスエットを手に真っ赤な顔をしている凜さんとその隣で腕を組んでいるシロ君。声を掛けてみても反応がないのでシロ君に尋ねると

 

「判らん。俺の飲んでいたポカリを渡しただけなんだけどな」

 

それはヴィータ兄とシグ兄と同じだ。兄妹と仲が良い人なら普通だと思うんだけど……ギー君とエンちゃんも良くしてるし

 

「おにーちゃん?そんなに気難しい顔をしてどうしたの?」

 

指で眉を揉んでいるおにーちゃんにそう尋ねる。だけどおにーちゃんはその質問に答えてくれない、シロ君と揃って首を傾げていると

 

「お兄ちゃんッ!!!」

 

「士郎兄様ッ!!!」

 

イリヤちゃんとクロちゃんの声がして振り返ると空を飛んでいる2人の姿。そして

 

「まさかの膝ぁ!?」

 

膝を顔面に叩き込まれ、倒れるシロ君の姿。一瞬何事か理解できず思考が停止する

 

「な。何をしてるんですか!?」

 

完全に目を回しているシロ君を見て、怒っている表情をしているイリヤちゃんとクロちゃんに尋ねると

 

「蜂がいたのよ」

 

「危ない所でした」

 

「そうなんですか……っていくら私でもそれは信じませんよ!?」

 

それは明らかにおかしい。もし蜂がいたならシロ君が気付くだろうし、おにーちゃんが私に危ないと声をかける筈だからだ

 

「龍花も進歩したという事か」

 

「昔なら信じてましたよね」

 

後ろのほうから歩いてきた王花ちゃんと星花ちゃんの声が聞こえる。もしかして私ってそんなに単純だと思われている?

 

「龍花。まだお前にはわからないとおもうが、色々複雑な事があるんだ。女子にはな」

 

どういうことか判らない。イリヤちゃんとクロちゃんを見るが目を背けるだけで答えてくれる気配はない。王花ちゃん達も同様だ

 

(もしかして判ってないの私だけ?)

 

この面子の中で今のイリヤちゃんとクロちゃんのシロ君への膝蹴りの理由が判らないのは私だけ?

 

「どういうこと?」

 

首を傾げている陽花ちゃんがいるので自分だけではないことに安心していると

 

「何してるんだい?」

 

背後から自転車のブレーキの音とエンちゃんの声がして振り返る。そこには呆れた顔をしているエンちゃんがいて

 

「喧嘩かい?まぁ程ほどにしておいてくれよ?」

 

そう苦笑するエンちゃん。人目で理解したようなので後でこの喧嘩の理由を聞いてみようと思う

 

「まぁシロウは丈夫だから大丈夫だと思うよ。それよりもギルが待っている。行こうか?」

 

丈夫だからってここに放置するのはどうかとおもうんだけど……

 

「じゃあ私が責任を持って「てい」はう!?」

 

「桜さん!?」

 

全然気がつかなかったけど、桜さんがいたらしく笑顔でシロ君に手を伸ばしたが、再起動した凜さんの正拳で昏倒していた。姉妹ってこんな感じなのかな……

 

「ほら、士郎。おきなさい」

 

凜さんに体を揺すられたシロ君は直ぐに目を覚まし。自分の近くで気絶している桜さんを見て

 

「なんで桜が気絶してるんだ?まぁいいか」

 

シロ君は気絶している桜さんを背負って歩き出すんだけど……

 

「陽花ちゃん。なんか怖い」

 

「うん。私もだよ」

 

なんか空気が重くなったのを感じて、私はおにーちゃんの服を掴み、陽花ちゃんは王花ちゃんの後ろに隠れたのだった……シロ君はぜんぜん気付いてない様子だけど。何でだろう?私は若干の恐怖を感じながら、ゆっくりと歩き出したのだった……

 

 

 

やれやれ。相変わらずだね、サクラをおんぶしているシロウ。そのせいでリンとかの機嫌が物凄く悪くなっているけど気がつく気配がない。態々火種を投下する事もないので黙って自転車を押す

 

「もう少しだよ」

 

ギルの家は本当に豪邸だから自転車でもないと買い物に行くのもしんどい。本当ならセキュリティがあるけど、リューカが来るから解除してあるから普段の買い物よりは楽だけどねと小さく呟く

 

「ま。まだ歩くんですか?」

 

「つ、疲れた……」

 

体力のないリューカとヨウカがへばっている。メールで自転車で来るべきと書いておくべきだったと後悔しながら

 

「もう少しだから頑張って」

 

僕は慣れているけど、シロウやはやても若干の疲れが見えている。特にシロウは背中にサクラ、そしてリン・イリヤ・クロエの荷物を持っているのでかなり疲れているのが判る。だけど本当にもう直ぐそこだからと呟き角を曲がると

 

「来たか!待っていたぞ!」

 

麦藁帽子に白いTシャツ姿のギルがホースで水を撒いていた。おかしい普段はこんな事をするはずがないのに

 

「こんにちわ。ギー君の家大きいですね」

 

「そうだろうそうだろう!さあ早く上がると良い、ジュースもアイスも用意してあるぞ」

 

ああ。なんだ自分の家を褒めて欲しかっただけか、と呆れ。僕は買い物袋から買って来いと言われた雑誌を振りかぶり

 

「少しは普段から手伝え!馬鹿野郎!!!」

 

「へぶろお!?」

 

高速回転しながらギルの顔面を穿つジャンプ。それを見ていたはやてとリンが

 

「「ナイスストライク」」

 

「どうも」

 

自分でも驚きのコントロールだった。これが怒りと言う奴か……

 

「普段は手伝いをしてくれないんですか?」

 

リューカが首を傾げながら尋ねて来る。僕は自分用に買ってきていたアイスコーヒーのボトルの蓋を開けて1口口へ含んでから。

 

「全くと言って良いほど手伝いはしない、食事の準備中はTVを見ているし、風呂の掃除はしないし、服は脱ぎっぱなしだし」

 

普段はギルだから仕方ないと言えばそれまでなんだけど、リューカが来るから手伝いをする。なんて小学生のような理由のギルに少しばかり怒りを覚えたせいで愚痴を言ってしまうと

 

「ふむふむ。そーですか」

 

なんかリューカの雰囲気が変わった。ふむふむと何度も頷きながらジャンプを顔にめり込まれているギルの前に立ったと思ったら

 

「痛い!リューカーぁ!痛い!!!」

 

「ギー君。ちょっとお話です」

 

ギルの耳を掴んだまま。リューカの背が低いのでギルは殆どしゃがんでいるような格好だ、あれは痛い

 

「龍花が怒ったな。良かったじゃないか。これで今後家事が楽になるぞ」

 

僕の肩を叩きながら言う王花。確かにリューカが説教してくれれば少しは手伝ってくれるようになるかもしれない

 

「龍花は最強なのよ。勝てる相手いないんじゃない?」

 

腕を組みながら呟くリン。普段は愛らしいけど怒るとあれほど怖い相手もいない。正しくリューカは最強だった

 

「ねえ~暑いから家に入ろうよ~陽花もぐったりしてるし」

 

ライカの言葉に頷き僕たちも家の中へと入って行ったのだった。ギルが全館冷房にしているのか、ひんやりとした空気が満ちているのに気付き

 

(あれほど全館冷房にするなって言ったのに)

 

電気代とかがとんでもない事になるからって言ったのに全館冷房にしているギル。これも説教しないといけないと思いながら僕は手にしているジュースとかを冷蔵庫に入れるためにキッチンに向かいながら

 

「そこの部屋がリビングだから、そこでくつろいでいて」

 

玄関で立ち止まったままのハヤテ達にそう声をかけて、改めてキッチンへと向かうのだった……

 

 

 

エルキドゥに言われた部屋で私達を待っていたのは

 

「ギー君。エンちゃんにだけ迷惑をかけたら駄目じゃないですか。お手伝いをするんです」

 

正座しているギルガメッシュの前で説教をしている龍花。正座しているギルガメッシュなんて滅多に見れる光景ではないので

 

「カシャ」×5

 

携帯を取り出して即座に写メを撮るのだった。シャッター音に気付いたギルガメッシュが

 

「撮るなあ!」

 

顔を紅くして立ち上がろうとするが。それよりも早く

 

「ギー君!正座!」

 

龍花の一喝でまた正座状態に戻る。我が妹ながら強すぎる、私達からは顔が見えないが

 

「はいいい!」

 

若干怯えた様子のギルガメッシュを見ると怖い顔をしているのだと良く判る

 

(リューカって怒ると怖いの?)

 

龍花を良く知らないクロエがそう尋ねて来る。私達は声を揃えて

 

(((怖い)))

 

普段は可愛らしく、愛らしい上に攻撃性なんてものは皆無だが。怒ると物凄く怖い、兄である私でさえ怖いのだからその迫力が以下に凄いのか?と言うのは理解して貰えるだろう

 

「約束してくれますね?今度からエンちゃんのお手伝いをすると」

 

「いや。しかし我はそう言うのは……」

 

ギルガメッシュが向いてないと言いかけ顔を上げる。龍花はギルガメッシュのほうを見たまま

 

「約束してくれますよね?」

 

もう1度沿う尋ねられたギルガメッシュは青い顔をして小さな声で

 

「はい」

 

と呟いた。あの傲慢男の意思を叩き潰す、凄まじいまでの破壊力だ。それが自分に向けられていない事に安堵していると

 

「それじゃあそろそろお勉強を始めましょうか」

 

さっきまでの威圧感はどこへやらニコニコと笑いながら自分の鞄から教科書を取り出そうとした龍花は

 

「あ、そうだおにーちゃん。お土産」

 

ん?ああ。龍花の説教で忘れていたエルキドゥとギルガメッシュへのお土産の袋二手を伸ばす龍花にその袋を渡す

 

「ギー君。お土産のチーズケーキとプリンです。冷やしてくださいね」

 

「む。感謝するぞ」

 

しょんぼりしていたギルガメッシュは袋の中を見て嬉しそうに笑い、部屋を後にする。現金な奴だ。やはり私の予想とおりギルガメッシュは子供っぽい性格のようだ。私はそんな事を考えながら

 

「適当に机を動かしてもいいだろう。準備をするか」

 

「そうだな。えーとここらへんだな」

 

士郎と一緒に机やソファーを動かして皆で勉強をする準備をするのだった。ちなみに暑さでへばっていた女子組みは

 

「クーラー涼しい~」

 

「そうだな。確かに涼しい」

 

ソファーに座り込みハンカチで汗を拭っている。まぁこういうのは男の仕事だから仕方ないなと苦笑しながら机を移動させるのだった。なお途中でキッチンのほうから聞こえてきた

 

「ぬおおお!冷たい!冷たいいい!!!」

 

「はわわわ!ごめんなさい」

 

ギルガメッシュの悲鳴と龍花の声は聞かなかったことにした。どうせいつもの事だしな……まぁ仕方ないと割り切ってもらおう……

 

(この面子で勉強大丈夫なのか?)

 

ちなみに今更こんな事を考えてしまったが、多分大丈夫と祈るしかない……何事もなく勉強できれば良いんだけどなあ……若干不安になるのだった……

 

第99話に続く

 

 




次回は勉強会みたいな感じで進めて以降と思います。その次で一時お姫様は完結にしようと思います。代わりに連載したい作品があるので、それでは後2話。最後までよろしくお願いします
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