どうも混沌の魔法使いです、今回は衛宮一家+1と龍花さんの話になります。ほのぼのメインで行きたいと思うのでどうか宜しくお願いします
第17話
「ん? 龍花。今日の夕飯は?」
珍しく何の準備も無いことが気になり、龍花にそう尋ねると
「ヴィータ兄、今日ねユーブスさんが一緒にご飯食べようって。家に……シロ君とイリヤちゃんの家に誘われてるんだ、もちろんおにーちゃん達も一緒だよ」
ユーブスの爺ちゃんか。あの人俺達の事気に掛けてくれてるしなー、親が死んで兄妹だけの俺達の事気に掛けてくれてるし、もちろんアイリさんとか切嗣さんも
「バーベキューするんだって」
「あーアーチャー大活躍か」
少々ロリコンの疑いがある紅い執事、前に龍花に顔を覗き込まれ酷くうろたえているのを見たな
「なんか怖い顔してるけど何かあったの?」
「いや、別になんでもない」
もし龍花に手を出そうものならば、俺は天敵とも言えるギルガメッシュと手を組む事を辞さないだろう。おそらく向こうも同じ
「という訳でお買い物に行きたいと思います」
「俺を待ってたのか?」
「はい、シャマル兄もいるんですが……私だけだとシャマル兄の暴走は止めれないと思うんです」
それは正しく正論だろう、シャマルは基本善人だが、龍花が絡むと暴走機関車と化す。ストッパーは重要だ
「でも、ヴィータ兄とシャマル兄と買い物に行きたかったというのが重要なんですけどね♪」
なにこの可愛い生き物……にこにこと笑う龍花から目を逸らし
「じゃあ着替えてくるわ」
「はい、私は御手紙を書いておきますね」
そう笑う龍花を見ながら階段を登ると
「何してる」
「いや、面白い物を見たとね」
にやにや笑うシャマルの顔面に裏拳を叩き込んでから。俺は制服から私服に着替え、龍花と……
「シャマル兄、なんで鼻にティッシュ詰めてるの? 鼻血?」
「何少々。ヴィータの……」
拳を鳴らすとシャマルは
「今年の日射病は性質が悪い」
「日射病ですか? じゃあ家で待ってた方がいいよね、 うん。家ではやておにーちゃんとシグ兄を待っててくれる?」
龍花にそう言われうろたえるシャマル。まさかこんな展開になるとは、と言ったところだろう
「ほれほれ、買い物は俺と龍花で行くから、家で休んでろよ(すまん。シャマル)」
「あ、ああ。そうだな。そうする(今度なにか奢れ)」
そういって渋々戻っていくシャマルを見ながら。俺と龍花は近所のスーパーに向かった……
「おじいちゃーん」
「どうも、ユーブスさん」
飛びついてきたイリヤの頭を撫でながら、士郎に
「士郎は私の事をお爺ちゃんとは呼んでくれないのか?」
「えっと……その」
しどろもどろになる士郎の頭を撫で
「その内で良いからお爺ちゃんと呼んでくれ。今はまだユーブスさんで良いからな」
はいと頷く士郎を見ていると
「お父様、お久しぶりです」
「うむ、元気そうで何よりだ、アイリ」
アイリと士郎とイリヤとで縁側に座っていると、物置の方から
「げほ! ごほっ! 埃が酷いな」
「龍花が来る前に洗っておこう」
キリツグとアーチャーがバーベキューセットを洗い始める。それを見たイリヤが
「今日はバーベキューするの?」
「うむ。龍花達も誘ってな。バーベキューでもしようと思ったのだ」
え? と驚く士郎に
「ヴォルケンと将棋をしていた時に龍花が来たのでな。今日夕食を一緒にと誘ったんだ」
「じゃあ。リューカが来るんだ! 楽しみ」
うむうむとイリヤとバーベキューセットを洗う、アーチャーとキリツグを見ていると
「じゃあ、私は何か作ろうかしら」
「いやいや、アイリさん。俺が用意するから! アイリさんは龍花達を出迎えてくれればいいから!!」
必死でアイリを説得する士郎を見て
(すまんが頑張ってくれ士郎)
アイリは大抵の事はなんでも出来るが料理だけは駄目だ。アイリの料理は危険すぎる楽しい夕食が一瞬で地獄絵図になってしまう。士郎の話術に期待しよう
「おじゃましまーす」
「いらっしゃい龍花」
龍花を先頭にはやて・シグナム・ヴィータ・シャマルと来る
「ん? リインは?」
「仕事で来れないそうです。今回はお招きどうもありがとうございます。これを」
はやてがワインのボトルを私の前に置く
「気にしなくて良いのだが?」
「いえ、アインスが持って行けと言っていたので」
なるほど年長者らしい事だ
「では貰っておこう」
貰い物を突っぱねるのもおかしな話だ。ここはありがたく貰っておくことにしよう
「あれ、リューカ。その買い物袋は?」
「はい! ご馳走になるのも何なので材料とおにぎりを持ってきたんです。おにぎりは時間が無かったので塩ですけど。焼くときっと美味しいですよ、イリヤちゃん」
やはり龍花は良い子だな。きっと良いお嫁さんになる。
「よーし、準備できた。ん? いらっしゃい龍花ちゃん。それにはやて君」
「どうも」
「ご招待どうもありがとうございます。切嗣さん」
うんうんと笑うキリツグは縁側に座り
「ふーちょっと一休み。後は任せたよアーチャー」
「ふっ。任せておきたまえ。バーベキューの真髄を見せてやろう」
エプロンを身に着けるアーチャー。奴のおかげできっと士郎達は無事に過ごせるのだろう。アイリの料理は1口で天国行きだからな
「それじゃあお手伝いします」
「な、なに? い、いや龍花。君は客人だ、執事として客人に料理を手伝わせるなんて事は出来ないんだ」
説得を試みるアーチャー、更に
「じゃあ、私もお手伝いしようかしら」
アイリ参戦。龍花はともかくアイリだけは絶対に駄目だ。たかがバーベキューでも致死性の何かを生み出しかねない。だがアーチャーはアインツベルン家の執事として強く言えない。これは不味い事になってきた
「お母様、リューカ。こういうのは男の人がやるものなのだから。ここは見てようよ」
イリヤの一言で何とか引き下がった、アイリと龍花。イリヤが居て助かったと思いながら。星が出始めている空を見上げながらのんびりと待つことにした
「美味しいですねー」
「だねー」
縁側に2人並んで座る。龍花とイリヤ髪の色のせいか姉妹のようにも見える
「ほい、ヴィータ」
「ん、サンキュー」
男連中は立って自分の好きな物を選んで食べているのだが……
(龍花の焼きおにぎりの減り方が尋常じゃねえ)
肉・野菜。それに龍花が買って来た魚や貝といった物の片隅で焼いている、焼きおにぎりだが直ぐに消える。大半は……
「なんだ。士郎私の顔をジッと見て何か言いたい事でもあるのか?」
しれっと自分の取り皿に3つの焼きおにぎりを乗せているはやての胃袋の中にへと消えている。後は……
「なんだ?」
「いや。なんでも無い」
俺と一緒に食材を焼いているアーチャーが食っている。俺もさっき1個食ったがたかがおにぎりだが、塩加減が絶妙で美味かった
「やー偶にはこう良うのもいいね」
「じーさん、ちゃんと食えよ」
殆ど食わずに酒を呑んでいるじーさんの皿に丁度焼きあがった海老とおにぎりを乗せる。あっと言っているヴィータとシグナムは無視。この人ほっとくとジャンクフードばっかだからちゃんと見ておかないと
「はは。海老は殻をむくのがめんどくさいんだよねえ」
「問題ない。ちゃんと殻は剥いてある。ほらもっと食え」
アーチャーが今度はピーマンとウィンナーと肉をほりこむ
「はっは。じゃあ座って食べるよ」
縁側に戻っていくじーさん。本当にあの人は。苦笑しながら次の食材を取ろうとすると
「そろそろ変わろう。士郎」
「もう良いのか? シグナム」
俺の手からトングを取り上げるシグナム。反対側でアーチャーがシャマルにトングを取り上げられている
「座って落ち着いて食べたらいい。焼くくらいなら私でも出来るからね」
「そう言うことだ。ゆっくりするといい」
気遣ってくれてるんだし、ここは素直にその好意に甘えよう。
「じゃあ頼む。そこの鍋に漬け汁につけてあるブロシェットがあるから、あと15分したら焼いてくれ」
「ホタテの焼き加減に気をつけろよ。海老は殻が無いから焦げやすい。ちゃんと焼き加減を見極めるんだぞ」
はいはいと返事を返すシグナムとシャマル。大丈夫か心配だがまぁ焼くだけだし大丈夫だろう。さっきから食おうと食おうと思っていた貝の壷焼きを皿に取る
「やっぱ壷焼きは座らないと食い難いからな」
龍花はサザエとかホタテを持ってきていた。なんでも魚屋さんにおまけとしてもらったと言っていたが。おまけの割には量が多い、きっと色々と兼ねたおまけだったのだろう。例えば……退院祝いとか、八百屋のおっちゃんがそんなこと言ってたし。きっと魚屋の兄ちゃんも同じ事を考えたのだろう
「はい、お父様」
「ん。ありがとう」
ユーブスさんはアイリさんに晩酌をして貰いながら。ゆっくりと野菜や海老を食べている、歯が丈夫だから肉も大丈夫なはずだが……やはり脂っこいものよりさっぱりしたものが良いのだろう
「いやーこういうのも良いな」
「だなー」
さっきから肉ばっか食ってるヴィータが相槌を打つ。俺は隣のヴィータに
「野菜も食えよ。野菜」
「やだね」
べーと舌を出すヴィータ、たっく野菜も食わないと身体に良くないんだぞ? と俺が言おうとしたところで
「はい、ヴィータ兄、シロ君」
龍花が俺の皿とヴィータの皿に焼けた具材を乗せる、勿論野菜と魚メイン、うげと呟くヴィータに龍花は
「お肉ばっかりじゃ栄養が偏っちゃうからね、ちゃんと野菜も食べてね?」
にこにこと言う龍花は自分の皿に海老と丁度シグナムが焼き始めたプロシェットを2本とってイリヤの隣に戻っていった
「はい、イリヤちゃん」
「ありがとー。じゃあ、今度は私が取りに行くから」
「うん」
どうやら順番に取りに来てるようだ。本当にあの2人は仲が良いと思っていると
「たっく、士郎! 龍花を誘って私を誘わないってどういうことよ!」
「ひ、酷いです、先輩」
「こんばんわ、リューカ」
なぜにここに遠坂と桜、それにセイバーが居るのでしょう?
「む? どうしたのだ、その荷物は?」
アーチャーがそう尋ねる。3人はそれぞれ買い物袋を持っている
「ユーブスさんが友達を呼んだら良いって言ってくれたんで、凛さんたちにメールしたんです」
貴方が原因ですか。龍花……
「ちょっとこっち来なさい」
「はい……」
怒り心頭言う表情の遠坂に呼ばれてバーベキューをしている場所から見えない所に連れて行かれ
「怒ってる理由判ってるわよね?」
「はい……一撃でお願いします」
放たれた強烈なアッパーで俺は宙を舞った……
「イリヤちゃん、シロ君が空飛んでる」
放物線を描いて空を飛ぶシロ君を指差すと
「ちがうわ、あれは殴り飛ばされたって言うの」
「そうなの?」
私がそう尋ねるとイリヤちゃんは
「お兄ちゃん、結構殴られて飛んでるわよ? 凛とかセイバーにやられて」
「じゃあ、桜さんは何もしないんですね」
食材をシグ兄とシャマル兄に渡している桜さんを見ながら言うと
「桜はあれね。監禁するから」
「か、監禁?」
とんでもなくぶっそうな言葉に思わず聞き返すと
「世の中には色んな人が居るってこと。覚えてたほうが良いわよ? リューカ」
難しい事があるって王花ちゃんも言ってたけど同じ様な事かな?
「これは実に美味なおにぎりですね」
もっきゅもっきゅとおにぎりを頬張っているアルトリアさん、1番持ち込みの袋が多かった。きっとアルトリアさんは食いしん坊なのだと思う
「なんでしょう? 酷い評価をつけられた気がするのですが?」
首をかしげながらも箸を動かしているアルトリアさん。でも作る側としては美味しいって食べてくれるのは嬉しい事なのでアルトリアさんは良い人です
「なんでしょう? 今度は感謝された気が?」
凄い直感力です。この感があるから剣道が出来るんでしょうか? シグ兄も同じ様な事で反応しますね。
「ん? 呼ばれたか?」
ほら。やっぱり、シグ兄とアルトリアさんは凄い人です
「「褒められた気がする」」
口を揃えて言うアルトリアさんとシグ兄を見ていると
「ほら、龍花。ちゃんと食べてる? 小さいんだからちゃんと食べなさいよ。あとイリヤも」
「後は余計よ」
ふんと怒るイリヤちゃんと私のお皿に料理を乗せ、そのまま私の隣に腰掛ける凛さん
「いやー一気に騒がしくなってきたね」
「来たら不味かったでしょうか? おじさま」
「まさか、とんでもない。大勢の食事は楽しいからね、歓迎するよ」
そう言う切嗣さんのお皿の中身は全然減ってない
「切嗣さん、ちゃんと食べないと駄目ですよ?」
「はは、判ってるんだけどね。こうやって見てるほうが楽しくて箸が動かないんだよ」
そう笑う切嗣さんに吊られて視線の先を見ると
「おい、生きてるか? 士郎」
「だ、大丈夫だ……動けないけどな」
大の字で倒れているシロ君を突くヴィータ兄
「じゃあ、私が看病を……鍵の無い地下室で」
「全然平気だ! 桜」
足ががくがくさせながら立ち上がり笑うシロ君
「ふっ。馬鹿者が、とっとと凛なり桜なりアルトリアなりとくっつけば良い物を」
「まぁ、普通はそう思うだろうな」
くっくと忍び笑いをするアーチャーさんとはやておにーちゃん
「うおうっ!?」
「炎が!? シャマルさん何してるんですか!?」
炎が上がるのを見て驚くシャマル兄と桜さん
確かに見ていて楽しくなるような光景だ
「くすくす……本当楽しいですね」
「だろ? こういうのは凄く良いと思うよ。僕は」
楽しそうに笑う切嗣さんにアイリさんが
「客間に布団を引いて来たわ」
「ありがとうアイリ。じゃあ僕はお義父さんを連れて行こうかな」
酔いつぶれているユーブスさんを担いで歩いて行く切嗣さん
「んー楽しいわね、リューカ」
「そうですね、イリヤちゃん」
家で食べるのも楽しいけど。こうやって大勢でワイワイやりながら食べるのも楽しいなと思いながら。
「つぎ何食べよっか? イリヤちゃん」
「私。お肉ー」
「ええ~太るよ?」
「ふふん。リューカは知らないのね? 赤身肉にはLカルニチンってのが含まれててね。脂肪燃焼を助けてくれるのよ? リューカの場合は鉄分を取る為に食べたほうがいいわ。美容と健康の為にね」
へーそうなんだ。お肉って太るって思ってた
「でもその割にはイリヤは小さいわよね」
「貧乳」
「なに? 喧嘩売ってるの? 買うわよ」
にらみ合いになるイリヤちゃんと凛さんに
「喧嘩は良くないですよ。折角楽しくご飯食べてるんですから、仲良くしましょうよ。ね?」
2人にそう言ってから料理を取りに行く。凛さんもイリヤちゃんも大好きだから喧嘩なんかして欲しくないしね
「ヴィータ。私は来たばかりなのです。この焼きおにぎりを譲りなさい」
「断る。これは最後の焼きおにぎりだ、俺はまだ1個も食ってねえ。肉食ってろ、肉」
「それも良いですが栄養の偏りは良くないのです」
箸で焼きおにぎりの取り合いをしていたヴィータ兄とアルトリアさんだったが
「隙ありです」
「あっ!?」
アルトリアさんが器用に箸でヴィータ兄の箸を弾き、最後の焼きおにぎりはアルトリアさんの口の中にと消えた
「やはり美味です」
「くそ……」
がっくりと項垂れるヴィータ兄、こんなことならもっとおにぎり作って置けば良かった。
私はそんな事を考えながら取ってきたお肉を食べながら空を見上げた。満天の星空がそこにはあった……また今度。今度はギー君やエンちゃんに王花ちゃん達も誘ってやりたいなと思った
第18話に続く
ほのぼの? の話でした。 こういうほのぼのした話と言うのは書いてて面白いのでいいですね、次回は学園編を入れてまた日常編に入っていこうと思います
それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします