海鳴のお姫様!!   作:混沌の魔法使い

30 / 104
どうも混沌の魔法使いです。今回は2年と3年の借り物競争(?)です。 そもそも体育大会はこの話をしたかったので今回で多分。体育大会の話は終わりです
次回からは日常編を2話か3話やろと思います。それでは今回の更新もどうか宜しくお願いします


第27話

 

第27話

 

午前の部。1番最初の競技は全員の恐怖と不信感を一気に煽った、親や兄弟、仲の悪いと知られている教師を連れて来るように指定されており。借り物ではなく。借り者が正解であると全員が悟った。そして1年のほぼ全員が疲労困憊と言う感じで控え室に戻っていくのだが、一部の生徒は

 

「俺。死ぬかもしれない」

 

「奇遇だな。俺もそんな気がしているよ」

 

龍花を指定されお姫様抱っこで運んだ。モードレッドとスバルは死を覚悟した表情をし、

 

「星花。僕何かしたかな? 女子の皆の僕を見る目が怖いんだ」

 

「奇遇ですね、アホの子。私もですよ」

 

陽花または龍花を連れて来るように指定された。星花と雷花は一部危ない趣味の女子から熱視線を向けられ。ブルブルと身体を震わせていた

 

(これ全員が可愛そう過ぎるだろう)

 

ドSと有名なカレンが用意した借り物のメモと全員が警戒していた筈なのに、その警戒を上回る嫌がらせだ。そしてカレンはと言うと

 

「くすくす」

 

満足気に笑っている。この後の2年・3年の順番を愉しんでいるとしか思えない

 

(俺は何が書かれているんだ)

 

俺はその事を恐怖しながら、控え室から立ち上がり。入場門に移動を始めた……俺の隣を歩いているエルキドゥは

 

「シロウ。君は何を指定されるのだろうね?」

 

「考えたくないな、想像するだけで恐ろしい」

 

2年の参加選手の中には当然ながらヴィータの姿がある、ヴィータも何時もの表情と違って。緊張した顔つきをしている、俺達は自分達の借り物のメモに恐怖しながら。入場門にと移動した……

 

 

 

ブラウニーの災難

 

借り物競争の障害のハードル。平均台と乗り越え、机の上に置かれていたメモの入った封筒を手にして

 

(何が書かれているんだ?)

 

男子の多くは学校の噂で仲の良いと噂されている女子が書かれていることが多く、何が書かれているのか恐怖しながら封筒を開けた

 

『妹と従姉妹をそれぞれおんぶで 棄権した場合ボディペイントをし貴方を半裸で縛り上げ、鞭で打ちます。 だから個人的には棄権してください』

 

「なんでさッ!?!?」

 

何で今日突然来た筈のクロの事を知っているのか、とかいう突っ込みはしたいが、それよりも

 

(何で俺を縛り上げて鞭に打つ事を希望している!? あいつは変態か!?)

 

にや~と笑っているカレンを見て。俺は全身に寒気を感じながらも

 

(ええい! 別に良いじゃないか! 妹と従姉妹だ!!)

 

メモを握り締め。まずは1年の控え室のイリヤの所に向かい

 

「イリヤ! 来てくれ」

 

「えっ♪ 私?」

 

寄って来たイリヤの前にしゃがみ込み。イリヤを背中に背負い。今度は保護者席に走り

 

「クロ。お前もだ」

 

「はい♪」

 

背中にそれぞれクロとイリヤを背負い。レースに復帰するのだが……

 

「フー!」

 

「ううー!」

 

背中の上で喧嘩をしている、イリヤとクロの攻撃が容赦なく俺の後頭部を何度も強打し

 

「痛い! 痛い! 背中の上で喧嘩するなぁ!!」

 

2人とも小柄で軽いのだが、腕力はかなり強い流れ弾のグーパンチやチョップが容赦なく俺の頭を打ち据える。それもかなり痛いのだが

 

(周りの視線も超痛てぇ!?)

 

特に借り物競争で待機している。遠坂とセイバーの視線が物理的な威力を持つレベルまで昇華されている

 

(何で俺がこんな目に)

 

周りの視線のロリコンと言う視線に耐え、保護者席の

 

「ねぇキリツグ。日本で士郎君はイリヤと結婚して、ドイツでクロちゃんと結婚とかどうかしら?」

 

「ああ、それは良いねえ。アイリ」

 

良くない! じーさんもアイリさんも真顔でそんな会話をしないでくれ!!!

 

頭に感じる痛みと精神的なダメージを感じながら。俺は全力で走り抜けた……

 

「「はー楽しかった」」

 

楽しそうに帰っていく。イリヤとクロを見ながら俺は体育座りでゴール地点に座り込んだ。もう何もかも嫌だ、退場までこうしていようと思っていたのだが

 

「シロウ」

 

ゴール地点に来たセイバーを見上げると。セイバーのその手のメモを俺の前に突き出した

 

『衛宮士郎をお姫様抱っこで』

 

「なんでさっ!?!?」

 

何でゴールしたのにさらに追い詰められなければならないのだろう。

 

「さぁ、行きますよ。シロウ!」

 

「い、嫌だ!!」

 

何が悲しくて女子にお姫様抱っこで運ばれなければならないのだろう。俺は伸ばされた手を弾き抵抗するが

 

「仕方ありませんね」

 

「何をす……ふぐっ!?」

 

セイバーは仕方ないとしゃがみ込み。無言で俺の鳩尾に拳を叩き込んできた。俺は鳩尾を強打された事で咳き込んだ隙に

 

「では失礼します」

 

「……や。やめろ……セイバー」

 

俺の制止の声はガン無視し、セイバーはゴール地点から俺を運びだした……俺は両手で顔を抑え

 

(俺を集中放火するのは止めてくれ……頼むから)

 

セイバーによって再度ゴール地点に運ばれた俺はもう1度体育座りで嘆いていると

 

「士郎」

 

「何だ遠坂?」

 

嫌な予感を感じながら顔を上げるとそこには

 

『衛宮士郎にお姫様抱っこで運ばれる事』

 

「もう勘弁してください!!!!」

 

なんで俺だけをここまで集中放火するんだ、勘弁してくれと叫ぶが

 

「ほら、早く」

 

「なぁ。棄権しない?」

 

「……」

 

目は口ほどに物を言う。断れば殺すと言う目に俺は

 

「……はい」

 

断れば命が無いと判断し、肩を落としながら遠坂を抱き上げたのだが……

 

(周りの視線が更に痛くなった……)

 

胃が痛み始めるのを感じながら、俺はもう1度走り出した……

 

 

 

 

 

野球部の兄の悲運

 

「……哀れすぎて何にも言えねぇ」

 

「うん。僕もそう思うよ、ヴィータ」

 

エルキドゥにも俺の意見に頷いていた。さっきは妹と従姉妹。その次はセイバーにお姫様抱っこ。そして今は凛をお姫様抱っこ。100%の純然たる悪意しか感じない

 

「次はヴィータだね。何が書かれてるか大体予測がつくけど……頑張って」

 

エルキドゥに激励され。俺は走り出した……

 

障害物は簡単な物で楽勝だったが、問題はカレンが用意したメモだ。俺より先を走っていた男子は

 

「なんなんだよ! これはぁ!?」

 

メモを叩きつけ、机にガンガンと頭を打ち付けている。一体何が書かれていたのか想像するのも恐ろしい、俺は意図的に嘆いている男子から視線を逸らし自分のメモを取ろうとして

 

(何だこの箱?)

 

メモの下の箱に違和感を感じながら封筒を開け

 

「なんだよ!これはああああああッ!!!!!」

 

恥も外聞も捨てて叫ぶほどの衝撃的な内容が書かれていた、恐る恐る。封筒の下の箱を開けて

 

(マジか……あのドS女ッ!!!)

 

箱の中には紅いゴスロリ。メモには

 

『八神龍花にゴスロリを着せてお姫様抱っこで運ぶ事 PS そのゴスロリはマジックテープなので制服の上から着せれます。 PSその2 メディア先生が体育大会終了後にちゃんとしたゴスロリを用意する様なのでちゃんと取りに来る事。 なお棄権・または服を取りに来なかった場合。CGで貴方のホモ写真を作り散布します

 

突っ込みどころしかねえ。あのドS女何がしたいんだ。それにそもそも着替えさせるってレースの時間とか良いのかよ、だが悩んでいる時間も無い。俺は服が収まった箱を小脇に抱え。メモを握り締め1年の待機室に向かった……

 

「龍花。ちょっと来てくれ」

 

「ヴィータ兄? うん、今行くね」

 

小首を傾げて歩いてきた龍花に

 

「万歳してくれ」

 

「?」

 

首を傾げながら万歳をした龍花の頭の上から服を被せ。背中に回りこみマジックテープを留める

 

「わぁ。可愛いですね」

 

フリフリヒラヒラのゴスロリを見て笑う龍花に

 

「ちょっと動くなよ……よっと」

 

龍花の近くにしゃがみ込み龍花をお姫様抱っこで抱き上げる

 

「懐かしいですね、昔は良くこうやって抱っこしてくれましたよね」

 

「……ああ、そうだな」

 

懐かしいと言う顔をしている龍花を抱き上げて。俺はレースに復帰したのだが

 

(すごい良い匂いがする……駄目だ、駄目だ。龍花は妹、龍花は妹……)

 

自分に言い聞かせるようにエンドレスでそう繰り返していた……

 

「お疲れ様」

 

「ああ……俺も終ったぞ。士郎」

 

なんでこうもピンポイントで嫌がらせにしかならない事を仕掛けてきやがる。2人で嘆いていると

 

「エンちゃん、力持ちですね♪」

 

「……どうも」

 

エルキドゥが龍花をお姫様抱っこして走っていた……それを見ながら

 

「また百合疑惑が再発しそうだな」

 

「そうだな……可哀相に」

 

まず間違いなく。エルキドゥの百合疑惑が再発すると感じ取った俺と士郎は

 

「今度何か奢ってやるか」

 

「それが良いな……」

 

一部女子の黄色い歓声の中帰ってきた、エルキドゥは地面に蹲り

 

「シロウ、ヴィータ……僕死にたい……」

 

「「どんまい、エルキドゥ」」

 

これは借り物競争と言う名の嫌がらせだ。犬に噛まれたと思おうと互いに互いを慰めあっていた……

 

 

 

 

 

金ぴか傲慢王の小さな幸福?

 

(くだらぬ競技と思っていたが……中々面白いことになっているではないか)

 

1年にしろ2年にしろ、必ずやリューカが借り者として登場している。

 

(運が良ければ我にも幸運が)

 

もしかするとリューカを抱き上げる事が知れないと思い。レースのスタート位置に並んでいると

 

「……」

 

我の次の次の走者である、はやてが凄いで我を睨んでいたがそれを無視し。スタートの合図と同時に走り出した

 

(この程度の障害など!)

 

他のクラスの雑種の足止めにはなるだろうが、我にとってこの程度の障害何の問題も無い。我は1番最初にメモの元に到着し、勢いよくその封筒の口を引き千切り中を確認した

 

 

『エルキドゥをお姫様抱っこし、背中に龍花を背負え 逆にした場合または棄権した場合。ふふふ……言わなくても判っていますよね? 駄犬』

 

「雑種うううううううッ!!!!」

 

逆でも、逆でも良いではないか……だがそう悪い物でもないと思い。我はまずエルキドゥの元に走り

 

「友よ、来い」

 

「おや? 僕なのかい? 残念だね、友よ」

 

そう笑うエルキドゥに

 

「お前をお姫様抱っこ、リューカを背中に背負えと言う指示だ」

 

指示を説明すると友は

 

「おやおや逆だったら、と思ったんじゃないかい?」

 

「まぁな」

 

そんな話をしながら友を抱き上げそのまま、1年の待機所に向かい

 

「リューカ。来てくれ」

 

「あ、またですか? 何か忙しいですね~」

 

楽しそうなリューカを背負い、そのままゴールへと向かった

 

「君のおかげで多少は百合疑惑が減りそうだよ」

 

「百合って?」

 

エルキドゥの呟きを聞いたリューカがそう尋ねてくる。我とエルキドゥは

 

「知らないで良い」

 

「リューカは知るべき事じゃないよ」

 

そう言った事はリューカが知るべき事ではない。リューカは気になっているような顔をしたが、そうですかと呟き。ゆっくりと1年の待機所に向かって行った

 

「借り物(?)とはよく言ったものだな」

 

「殆どの生徒の嫌がらせを良く考えているよ。あの先生は」

 

うんうんと頷きながら歩いて行くエルキドゥを見ていると気付いた

 

(あの女何を考えている?)

 

はやてを見て邪かつ楽しそうな笑みを浮かべているカレンの姿に

 

(まだ何かありそうだな……一体何があるのか楽しみだな)

 

はやてが嫌がる事とは何か? と考えながらはやての番を待つことにした

 

 

 

 

 

ある意味未来? 生徒会長の動揺

 

スタート位置で待機しながら。私は

 

(何か嫌予感がする)

 

にやにやと笑うカレン保険医と目が合い。直感とも言えるレベルで感じとったのだが、逃げる事など出来るわけも無く。そんな嫌な予感をひしひしと感じながら

 

(絶対何かしかけてるよな)

 

人の嫌がる事が大好きな、カレン保険医のことだ。碌な物は用意してないと思いながら走り出した。借り物のメモが入った封筒の場所に着いたのだが

 

(箱? 何を仕掛けてきた)

 

先ほどのヴィータと同じ様な箱が鎮座し、その上に封筒……強烈な悪寒を感じながら封筒を開けて

 

「なんだこれはあああああっ!?!?」

 

もう普段のキャラとかどうでも良い。動揺100%で私は思わずそう叫んだ。激しい頭痛を感じながら、箱を少しだけ空ける。そこに収まっていたの純白の服。

そして私の手の中でくしゃくしゃのメモには

 

『ウェディングドレスを着た八神龍花の手を引いて連れて来ること ロリシスコンの貴方にはある意味ご褒美? 感謝してください♪』

 

感謝できるかアアアアア!?!? というかこの借り物競争なんで、メイド服とかゴスロリが用意されてるんだ!? 

 

なおこのドレスやメイド服が用意されていたのは、メディア教諭提案のコスプレリレー様の物だったのだが。却下されどうするか? となった結果は借り物競争で使用されることになったのだ。

 

(ピンポイントで私を狙ってやがったな)

 

あの笑みは私が葛藤するのを見て愉しむつもりだったのか……ウェディングドレスの入った箱を見つめ

 

(ええい! もうなるようになれ!)

 

箱を小脇に抱え1年の待機所にダッシュする

 

「あ、はやてさん。やっぱり龍花ちゃんですか?」

 

「……ああ。そうだ」

 

にこにこと迎え入れてくれた陽花を見ながら

 

「これ」

 

「? またお着替えですか? さっきのも可愛かったけど今度は何だろう」

 

龍花がにこにこ笑いながら箱を開ける。一緒に箱を覗き込んでいた陽花が

 

「わあ♪ ウェディングドレスだー♪」

 

「ほんとだねー♪」

 

パチパチ~と手を叩きながら。コスプレ用なので着替え易い、ウェディングドレスを制服の上から着替える龍花に聞こえないように王花が近付いてきて

 

(ピンポイントで狙われたな)

 

(私もそう思うよ……嫌がらせ100%だな)

 

はぁっと溜め息を吐くと王花は

 

(満更でもないくせに、シスコン)

 

そう言われると違うとも言えないので黙り込んでしまうと

 

(まぁ。どうなろうが我は構わんが……龍花を泣かせるのは許さん)

 

(言われなくともだ)

 

ひそひそとそんな話をしていると龍花が

 

「お着替え終りました♪」

 

コスプレ用とは言えウェディングドレスは龍花にとてもよく似合っていた。

 

「すまないが、着いてきてくれ」

 

「はい♪」

 

龍花の手を引いてゴールに向かう。他の男子や女子は

 

「頼むって、メイド服着てくれ!」

 

「嫌よ!」

 

「あの……これ」

 

「燕尾服? これを着ろと?」

 

服を着替える事に抵抗があるのか揉めている。その間に一着でゴールとなったのだが

 

(悪目立ちしてる)

 

1人だけなので余計にウェディングドレスの龍花が目立っている……ただでさえ目を引く容姿の龍花がウェディングドレスを着ているんだ余計に周囲の視線を集めてしまう

 

「とりあえず早く着替えた方が良い」

 

「はい、名残惜しいですけどね」

 

よいしょっとウェディングドレスを脱いだ。龍花はしっかりとそれを畳んでからゆっくりと1年の待機所に戻っていく

 

(綺麗だったな)

 

何時もは可愛いと言う感じの龍花がとても綺麗に思えた。着ている服で印象が変わると言うのは本当なんだなと思いながら。後半の競技の準備をしていたのだが、この時の龍花の印象が強すぎて、後の競技の内容はあんまり覚えていなかった……

 

 

 

そうこうしているうちに体育大会の終了の時間となり。片付けを終えて帰宅となった……

 

 

 




第28話に続く

体育大会と銘打っていましたが、結果はこれがやりたかっただけです。なんかいいですよね? こういうの。 私の学生時代には障害物競争の途中でこういうのがありまして。まぁ流石にウェディングドレスは無かったですが、猫耳とかはありました。何となく昔を思い出して書いてみました。次回は日常編を2~3話やろうと思っています

それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。