海鳴のお姫様!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回でお姫様も50話を超えましたね、結構色々と書けるなあと個人的には驚きです
今回は女子回をベースに考えています……メインはエルキドゥさんなんですけど、彼女をメインにした話にしようと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします



第51話

 

第51話

 

世の中には数多の不条理があると思う。そしてこれもそんな不条理の1つに違いないと僕は思う

 

「ん~これじゃないわね。こっち……うーん。なんか違う」

 

「リン。色々と聞きたいことがあるんだけど良いかい?」

 

「なに?服の色とか?白とかどう?」

 

「違う僕が言いたいのはそう言うことじゃないんだ。まず第1に何故僕はここに居る」

 

現在位置は隣町で有名な服屋「サード・サーフィス」安くてしかしそれで居ておしゃれな服が多いと、同級生の間でも有名な店だ

 

「メールしたじゃない。買い物に行くって」

 

「ああ。それは了承したよ、第2に僕はなぜ着せ替え人形にされなければならないんだい?」

 

さっきから何度も何度も服を着替えされている。そのつど違う違うと繰り返すリン、しかもさっきはもっと酷かった。思い出すだけも恥ずかしい

 

【なぁ!?あんたサラシって……あんただけはあたしの味方だと思っていたのに……】

 

【リン!?目が怖いんだけど!?】

 

【うっさい!とりあえずそのサラシを外しなさい!】

 

【え!?まっ待って!いやああああああッ!!!】

 

怒り狂うリンに無理やりサラシを剥かれみっともなく悲鳴を上げてしまった……前の黒いセイバー以来の恐怖だ。同姓とは言え服を剥かれるのが平気と言うわけではないのだから……なお僕のサラシを剥ぎ取った後のリンはがっくりと項垂れ

 

【C……うううう。エルキドゥにも負けた】

 

【いや。リン?そんなに気にすものじゃ】

 

【それは持っているものの驕りなのよ!と言うかブラジャー持ってないの?】

 

【うん。【うんじゃないわよ!このド馬鹿ッ!!!】あいだあッ!!!】

 

リンに頭を思いっきり殴られ服を選ぶ前に下着選びと言って色々とまぁ恥ずかしい思いをするのだが、まぁそこは割愛しておこう

 

「そして最後に……「どうですか姉さん。完璧なコーディネイトですよ」なぜ僕とリューカが君とサクラのコーディネイト勝負につき合わされているだい?」

 

ふりふりのサマードレスに帽子。手の中にはぬいぐるみを抱えたリューカがにこにこと笑いながら

 

「桜さん似合ってますか?」

 

「とっても可愛いですよ!龍花さん!」

 

可愛い可愛いと龍花の頭を撫でているサクラを見ながらリンが

 

「それは成り行きよ!まだ負けてないからね!桜。さあこれに着替えて!」

 

ずいっと差し出された白いワンピースと髪留めに溜息を吐きながら試着室に向かい着替えて戻ると

 

「わあ。エンちゃん可愛いですねえ」

 

今度は黒いゴスロリに日傘と言う格好のリューカに出迎えられ

 

「リン。君は自分の妹の暴走を止めるべきだった」

 

「判ってるわ……まさか桜がこんな方向に進むなんて思ってなかったのよ」

 

「龍花さんは可愛いですねえ」

 

サクラがぽわぽわと微笑みリューカをぬいぐるみのように抱えている。リューカの小動物臭は凄まじく、同姓とか関係なしに惹かれてしまう。サクラが動物とかが好きなのも関係してリューカにメロメロ状態だ。やれやれどうしたものかと考えていると

 

「あれ?龍花?……何してるの?」

 

「シャルロット。龍花は抱きかかえられている」

 

「いや、それは判るよ。ラウラ……」

 

金髪と銀髪の女子がどういう状況かつかめず困惑しているようだ。僕も当然困惑している中

 

「こんにちわ。シャルロットさん。それにラウラさん」

 

リューカはサクラに抱えられたままにこりと笑いながら2人に挨拶していた。相変わらずの天然……いや。大物さに僕とリンは深く溜息を吐くのだった……

 

 

 

 

 

前に迷子で迷い込んできて1日一緒に授業を受けた龍花にまた会うことになるなんて……僕はそんなことを考えながら

 

「それで龍花はなんで抱っこされてるの?」

 

「さぁ?」

 

龍花を抱きかかえているのは鮮やかな黒髪と豊か過ぎる胸をした女性だった。とんでもないところを見られてしまったと言う表情になり停止している。そりゃ同姓を抱きかかえて笑っているところを見られてたら同性愛者と勘違いされてしまっても仕方ない。動揺するのも無理はない

 

「こちら同級生の遠坂桜さんです。こっちは桜さんのお姉さんの凜さん。エンちゃんは知ってますよね?」

 

抱きかかえられたままにこにこと紹介を始める龍花。何と言うか大物だね……やっぱり

 

「それで何をしているんだ?」

 

「はい。私はあんまり服を持ってないので凜さんと桜さんに選んで貰っていたんですよ」

 

よいしょっと良いながら停止している桜の手の中から降りた龍花は

 

「ラウラさんとシャルロットさんはどうしたんですか?」

 

「僕も似たようなものだよ。ラウラが私服がジャージしか無いって言うから服を選びに来たんだよ」

 

へーって言って笑う龍花とラウラが並ぶ。どっちも銀髪で小柄だが決定的に目つきが違う。龍花は穏やかな目付きでお姫様とも言える感じだが、ラウラはキリッとつりあがった鋭い目付きだ。龍花みたいに笑うことができれば良いのにって思っていると

 

「ふーん。龍花の友達なのね……えーとシャルロットさん?どう?あたしはこれから龍花とエルキドゥを色々と着替えさせるつもりなんだけど一緒に回らない」

 

そう笑う凜さんはエルキドゥさん【白いワンピース】龍花さん【黒いゴスロリとぬいぐるみ】を見て

 

「この2人って美的センスゼロで普通に男の物の服着てるし、龍花は着ぐるみ着てご満悦だし……桜はなんか暴走しちゃってて役に立たなかったし。どう?一緒にコーディネイとしてみない?」

 

そう笑う凜さん。その後ろで各々服を選んでいるラウラ達を見る

 

「ふむ。龍花、このジャージはどうだ?動きやすくて良いぞ?」

 

「あ、良いねえ……こんなフリフリな服より全然良いよ」

 

「おにーちゃんが良くかってくれる服に似ています」

 

地味としか言えないジャージを見て盛り上がっているラウラ達。おかしい……その服を前にそんなに盛り上がるのはおかしいよ……

 

「ね?あれを見れば判るでしょう?あたしだけじゃ無理なのよ……ねえ桜」

 

「そうですよね。龍花さんもエルキドゥさんもセンスが地味ですし。飾り気の無い服ばかり選んじゃうし……」

 

確かにあの面子に服のセンスを教えるのは大変そうだ……

 

「良いですよ。僕も一緒に回らせてください」

 

同性から見てもあれだけ可愛いのに

 

「良いなあーこれ買おうかな」

 

「ポケットの数も多い。また良いものを見つけたな」

 

「だねー。僕もこれを買おうかな」

 

ジャージであんなに盛り上がるなんて明らかにおかしい。普通はスカートとかワンピースとかの前でする会話なのに……ジャージを持ってレジに行こうとする僕と凜さんそれに桜は声を揃えて

 

「「「ちょっと待ったああ!!!」」」

 

明らかな男物。しかも飾り気ゼロのジャージなんて認められない。僕と凜さんは慌ててラウラ達の手からジャージを剥ぎ取り

 

「「「もっと良い服を選んであげるから。それは諦めなさい」」」

 

「「「え~~」」」

 

不機嫌そうに声を揃えるラウラ達に苦笑しながら。僕はラウラの後ろに、桜は龍花の後ろに、凜さんはエルキドゥさんの後ろに回って、その背中を押しながら

 

「ほら。ラウラはもっとお洒落をしたほうが良いよ」

 

「う……そうは言われても私はそう言うのは余り得意ではないし」

 

ぶつぶつと文句を言うラウラの耳元で

 

「そんな格好ばかりしていると一夏に嫌われるよ」

 

「!シャルロット行こう。直ぐ行こう!」

 

ちょろい……でもラウラは一夏の名前を出さないと禄に動いてくれないしこれで良いと思う

 

「ほら。エルキドゥは女子に告白れるのが嫌なんでしょ?ならまずは服装と化粧から女子らしくしていきましょ?」

 

「それで告白されなくなるかい?」

 

「なるなる。大体エルキドゥは中世的過ぎるから勘違いされちゃうのよ、ここは思いっきり女の子らしい服装をしましょう」

 

女子に告白されるのが悩みの女性って始めてみたかも……

 

「あ。可愛い♪」

 

「龍花さん。それはやめましょう!?子供過ぎますよ」

 

「駄目ですか?こんなに可愛いのに……」

 

猫耳フードつきのパーカーを手にしている龍花さんをみて。思わずのほほんさんを思い出してしまった。そういえば仲がよかったよね。と思いながら3人でラウラとかの服を選んでわいわいとした時間を過ごすのだった……

 

 

 

 

 

龍花達がわいわいと買い物をしているころ八神邸には客人が来ていた

 

「あら。リューカちゃんはでかけてるの?残念ね……直接顔を見て渡したかったんだけど」

 

「態々どうもありがとうございます。メディア先生」

 

畳まれた服を受け取りながら言うとメディア先生は

 

「はやて君。リューカちゃんが心配なのは判るけどお洒落くらいさせてあげなさいよ?むしろ貴方が服を買ってあげれば喜ぶと思うわよ」

 

楽しそうに笑うメディア先生を見送りリビングに服をおくと

 

「また持ってきたのか?」

 

「そのようだ……」

 

仮装をしてから随分と龍花を気に入ったようで良く服を持ってきてくれるメディア先生。私たちは見ての通り男兄弟が多いのでありがたいのだが……

 

「またフリフリヒラヒラ……」

 

「だな……」

 

フリフリヒラヒラの可愛らしいデザインなのは認めるだけど、スカートの丈は短い、そして胸を強調するデザイン……何と言うか

 

「「見てて目の毒なんだよなあ」」

 

可愛い?とか似合ってる?って笑顔で尋ねてくる龍花を見ていると理性がガリガリ削られるのを感じる

 

「「でもなあ見たいんだよなあ」」

 

可愛らしい服を着込んだ龍花も見たい……だけど理性が削られるのは辛い

 

「「ままならないなぁ」」

 

服を前にそう呟くはやてとヴィータ。この後シャルロット・凜・桜に選んでもらったサマードレスにパンプス姿で帰宅した龍花に悶絶する事になるのだが。それはまた別の機械に語るとしよう

 

 

 

 

 

 

「今日は楽しかったですねえ」

 

「……そうかい?」

 

リンたちに色々と着替えされて僕は酷く疲れた気分だよって言うと

 

「でもエンちゃんを綺麗にしたかったんだと思いますよ?だって今のエンちゃんはすっごく綺麗です」

 

「ありがと」

 

スカートは断固拒否しジーンズにしたが、上着は胸元や肩を強調するデザインのシャツにしている。通りすぎる男性の目を引くのがどうも馴れない

 

「また今度エンちゃんとお買い物したいです♪」

 

「そうだね。リューカが誘ってくれるなら行こうかな」

 

僕の友達はギルとリューカだけだった。表面上の付き合いをする人間は居たけど到底友達と呼べるような存在ではなかった。でもリューカと再開してから少しずつだけど心を許せる友達が出来てきたと思う。以前の僕ならリンに剥かれる前に抵抗して怒りかえっていた容易に想像できる

 

(リューカ。君はやはり凄い子だ)

 

同姓も異性も関係なく惹きつけるその才能。全てのものを安心させるその笑顔……

 

ブラックホールと言うのは失礼かもしれないが僕はそう思う

 

何もかも吸い寄せて取り込んでしまう

 

逃げようと離れようと思うことすら出来ない

 

そんな不思議な魅力をリューカは持っていた。だから

 

「また一緒に買い物に行こう。今度は友も誘って」

 

「ギー君ですね♪そうですね一緒にお買い物をしたいですね」

 

君の一番が決まるその時まで僕を君の傍において欲しい

 

君が一番幸せになるその時に心から祝福できるように……

 

夕日の光を浴びて長く伸びるエルキドゥとリューカの影。はぐれないようにとしっかりと握り締められたその手はきっと彼女の誓いの証なのかもしれない……

 

第52話に続く

 

 




微ガールズ?風になってしまいましたね。まぁこれくらいならタグをつける必要も無いと思います

次回はメディア先生が持ってきた服に紛れ込んでいたあるものが騒動を起こす予定です。どんな騒動になるかはお楽しみに

それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
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