海鳴のお姫様!!   作:混沌の魔法使い

6 / 104
どうも混沌の魔法使いです。海鳴のお姫様!!もこれで5話目ですね。正直かいてて良い気分転換になる話なのでたのしくやれてますが。実際どうですか?
今作って面白いですか?面白いのなら良いんですけど。何せ初挑戦のジャンルなので不安のほうが強いんですよね。なので感想とかアドバイス貰えると嬉しいです

それと今回の後書きに海鳴チャンネル!を入れてますので後書きもちゃんと見ていただけると嬉しいです



第5話

 

第5話

 

「あれ?珍しいな今日は弁当じゃないのか?アインス」

 

「ああ、早出だったんでな。今日は賄いを貰うつもりだ、トーレ」

 

仕事場である「アースラ」のスタッフ控え室で同僚のトーレと話していると

 

「ふーん。それは珍しい何時も手作り弁当を嬉しそうに食べてるのに、今日は彼女が作ってくれなかったのか?」

 

「まぁそんな所だ。クアットロ」

 

メガネにオールバックと目立つ容姿の茶髪の男「クアットロ」と190近い長身に鷹のような目をしている「トーレ」この2人は容姿こそ全く似てないが兄弟で12人兄弟の3番目と4番目だ、2人とそんな話をしていると

 

「すまない、遅れた」

 

「遅いぞ。アーチャー」

 

黒の上下の褐色の男。アーチャー・フォン・アインツベルンが控え室に入ってくる、1週間に2度ヘルプで来るアーチャーに

 

「お前が遅れるとは珍しいな?」

 

「何。またアイリスフィールが料理を作ろうとするのは必死で止めてたんでね。遅れたのだよ」

 

「それはご愁傷様」

 

うちの近所の住む衛宮一家の1人であるアーチャーは結構古い付き合いで気心知れた友人だと言える。テキパキと制服に着替えているアーチャーの背後から

 

「うーす」

 

「ランサーも少し遅れたな」

 

「まぁな。ちーと昼寝するつもりが寝すぎちまった」

 

苦笑するランサーも制服に着替え始める、するとランサーは小声で

 

「お前今日弁当無しなのはあれか?嬢ちゃんが釣りで疲れてるからか?」

 

「いや。作ってくれては居たんだが、早出なんで弁当は良いと言って出て来た」

 

私がそう言うとランサーは

 

「ひでぇ……ちょっと位待っててやれよな。あーあ嬢ちゃんが可哀相だな」

 

「うッ……やはりそう思うか?」

 

出てきたが待っていた方が良かったと、後悔していた矢先にそう言われそう尋ねるとランサーは

 

「俺が嬢ちゃんならお前が嫌いになるな」

 

「……帰って取って来る」

 

「どんだけシスコンだ、お前は」

 

回れ右する私の肩を掴むランサーは

 

「まぁ帰ってから謝ればいいだろ?何かプレゼントでも買っててやれよ」

 

「そうだな……」

 

2人でそんな話をしながら賄いを食べるために開店前の見せの中に向かって行った

 

 

 

 

 

 

 

店の前を掃除している男装の麗人。バゼット・フラガ・マクレッツの方に歩いてくる少女……龍花はそのままゆっくりとバゼットの元へ向かって歩く

 

「おや?お客さん……じゃないみたいだね。何のようですか?」

 

店の前に立つ銀髪の少女に尋ねると、少女はにこりと微笑みながら

 

「アインス……んーん。八神リインフォースにお弁当を届けに来たんですけど。店に入れてもらっても良いですか?」

 

その花の咲くような笑みに私は思わずうっとなった。女だが高い身長と女らしからぬ性格の私からすると彼女の笑い方はとても羨ましかった

 

「そう言うことならどうぞ」

 

「ありがとうございます。お姉さん」

 

にこりと微笑む少女に

 

「私はバゼット・フラガ・マクレッツ。バゼットと呼んでくれればいい。君の名前は?」

 

「龍花。八神龍花です。バゼットさん」

 

にこにこと笑う龍花を連れて店内に入る。するとそこには賄いを食べるために出てきていた。トーレ・クアットロ・アーチャー・リインフォース・ランサーの5名の姿があった。私は

 

「アインス、妹が弁当を届けに来てるぞ?」

 

「何ぃ!?ここに来てるのか!?」

 

動揺しているアインスを前に龍花が私の影から姿を見せて

 

「はい、アインス。お弁当♪」

 

「あ。ああ……ありがとう」

 

全くアインスの同様に気付いていない龍花はアインスに弁当を渡し、更に

 

「ランサーさん。こんばんわ」

 

「おおう。こんばんわ」

 

ぺこりと頭を下げられて困惑するランサーに龍花は

 

「今日はどうもありがとうございました、魚釣りとっても楽しかったです。それでお礼にお弁当を作ってきたんで良かったらどうぞ」

 

弁当箱を差し出す龍花……ランサーは困惑した素振りを見せながら

 

「ああ。サンキュー」

 

それを受け取った。龍花は

 

「お口に合えばいいんですけど。あ!アーチャーさんもここで働いてたんですね、知らなかったです」

 

「あ、ああそうだな。ところで魚釣りとか言ってたが……どう言うことかね?」

 

アーチャーがそう尋ねると

 

「はい、アインスとはぐれて困りながらうろちょろしてると、埠頭に出ましてそこでランサーさんが助けてくれたんです、だからランサーさんはとっても良い人です」

 

にこにこ笑う龍花の説明を聞いたアーチャーは

 

「ほーう。自称最高のお兄ちゃんは君を迷子にしたのか。なんとも酷い事だな」

 

「ぐっそれは嫌味か?」

 

アインスが顔を顰める中、トーレとクアットロが

 

「ほう。アインスにこんなに可愛い妹が居るとは」

 

「確かにこう庇護欲をそそる可愛い子だ」

 

龍花を見ながらそんな事を話していた、龍花はその視線に気付いたのか

 

「アインスのお友達の方ですか?私は龍花って言います。初めまして」

 

ぺこりと頭を下げる龍花に2人は

 

「これはご丁寧にどうも。私はトーレ。トーレ・スカリエッティ。こっちはクアットロ、クアットロ・スカリエッティだ」

 

「こんにちわ。可愛らしいお嬢さん。僕の事はクアットロと呼んでくれればいい」

 

手を差し出すクアットロの手を握ろうとした龍花だが、それはアインスによって弾き落とされ

 

「私の妹に手を出さないで貰おうか?女好き」

 

「酷い言われようだ」

 

肩を竦めるクアットロ、まぁそれは私も同意見だ、ここにくる女性客をよくナンパする癖に彼女が居ないクアットロは女好きと言われても仕方ないだろう

 

「おお!美味そうだッ!!!」

 

殺伐とした雰囲気の中ランサーが嬉しそうに笑う、その手の中には龍花が持って来た弁当があった、魚のフライにハンバーグ、玉子焼きと言ったおかずを見て目を輝かせているランサーを見て

 

(私ではあんな顔はさせれんな)

 

 

私とランサーは付き合っているが正直私は料理が苦手で対外外食だ、私もあれくらい出来たらランサーを喜ばせれるのに……そんな事を考えながら時計を見る。するともう開店1時間前だ

 

「いかんそろそろ開店だ、急いで賄いを食べてくれ」

 

「おっとそうだったな。では食べるとしよう」

 

皆席に着き賄を食べ始めようとすると龍花が

 

「バゼットさん。お椀とかあります?スープ作ってきたんですけど、それを入れるお椀を忘れちゃって」

 

「ああ、これで良いか?」

 

厨房の中からお椀を持っていくと龍花が

 

「大分作ってきてるんで皆の分あると思います、だから人数分お椀を頂けますか?」

 

「判った」

 

お椀を人数分持って行くと龍花は肩から下げていた鞄から魔法瓶を2つ取り出し

 

「口に合うといいんですけど」

 

そう言ってから人数分吸い物を入れておいて回った。

 

「バゼットさんもどうぞ」

 

「ああ、ありがとう」

 

受け取ったお椀を見る、薄い琥珀色のスープの中に魚の団子が入ったつみれ汁だ

 

「ほう、腕を上げたな龍花。実に良い出しの取り方だ」

 

「そうですか、でもたぶんまだアーチャーさんより美味しくないと思いますよ?」

 

「ふふ、そんな事は無い充分美味しいさ」

 

そう笑うアーチャーにアインスが心底面白く無さそう顔をしている。ああこいつはシスコンだったのか……長い付き合いの友人の新しい一面を知った私はゆっくりと吸い物を口にし

 

「美味しい……私もこんなのが作れたらと思ってしまうよ」

 

格闘技とかは得意なんだけどなと思いながらそう呟くと

 

「良かったら今度教えましょうか?私結構料理上手ですよ?」

 

「良いんですか?」

 

私がそう尋ねると龍花はにこりと笑い

 

「はい!バゼットさんさえ良ければ」

 

ちらりと視界の隅に居るランサーを見る

 

「美味そうだな。少し寄越せランサー」

 

「断る!!こんな美味い物誰が渡すか!!」

 

箸で攻防を繰り広げるランサーとトーレ。龍花に料理を教わるのも悪くないかもしれない

 

「お願いします」

 

「はい!それじゃあえーと、携帯の番号を交換しましょう」

 

楽しそうに携帯を出す龍花とお互いの番号を交換する、

 

「それじゃあ休みの日にでも連絡ください。それじゃあお兄ちゃん達が心配するんでもう帰りますね」

 

パタパタと帰り支度をする龍花は魔法瓶を机の上に置き

 

「アインス、帰って来る時に持ってきてね?」

 

「ああ、判ってる気をつけて帰れよ」

 

アインスにそう笑いかけ出て行こうとする龍花に

 

「ああ、外まで送ろう」

 

「ありがとうございます!バゼットさんは良い人ですね!」

 

にこにこと笑う龍花の笑顔はとても愛らしかった。私が外まで龍花を見送り店の中に戻ると

 

「寄越せえええッ!!!」

 

「断るううッ!!!」

 

バシバシッ!!!

 

龍花の置いていった魔法瓶を奪い合うランサーとトーレ・クアットロの姿があった

 

「はあああ……」

 

大きく溜め息を吐いた私は

 

「この馬鹿どもがッ!!!」

 

「「「ごふっ!?」」」

 

良い歳した男がする喧嘩の内容ではない。私は呆れながら3人の頭に拳骨を落とした

 

「全く!貴方達は馬鹿なんですか!」

 

はあっと大きく溜め息を吐いて説教を始める。そして3人が奪い合っていた魔法瓶の中身は

 

「龍花も料理が上手くなった物だ」

 

「そうだな」

 

アインスとアーチャーが仲良く2人で分けて飲んでいた……

 

 

 

 

 

「ふあーやーと終った」

 

部活を終えて帰り道を歩く2人の少年。片方は短く切り揃えた青い髪を持ち活動的な印象を受ける。もう片方は緋色の髪を首元で縛り冷静な印象を受ける

 

「だらしないな、スバル」

 

「うっさい。空手部の練習は厳しいんだよ。ティアナ」

 

青い髪の少年の名は「スバル・ナカジマ」そして緋色の髪の少年の名は「ティアナ・ランスター」と言った。2人とも小学校からの長い付き合いで気心知れた親友同士だ

 

「止めて下さい!!」

 

「いいじゃん。あそぼーよ」

 

「ん?」

 

嫌がる少女の声と軽薄そうな男の声がして振り返る。そこには白いワンピースに日傘を差した少女がおり、嫌がっているのに遊びに行こうと言う見るからにチャラ男と言う感じの男の姿があった、ぐっと拳を握り締めるスバルに

 

「手加減しろよ。有段者」

 

「はっ判ってるよ!」

 

正義感の強いスバルなら止めに入ると判り切っていた。

 

「あんた。その子、嫌がってんだろ?手ぇ離せよ」

 

「はあ?何邪魔してくれちゃってんの?」

 

男がスバルに殴りかかるが、何の基本も出来てない男の拳に当たるスバルではない

 

「おせえよ。ばーか」

 

軽くその拳を受け流し変わりに男の腹にスバルの拳がめり込んでいた

 

「か、かはっ!?」

 

「これに懲りたらもうナンパなんかしないこった。ほれ行った行った」

 

しっしと手を振るスバルを睨み走って行く男を一瞥しスバルは

 

「大丈夫か?」

 

「あ、ありがとうございます、さっきからしつこく付き纏われてて困ってたんです」

 

そう言って顔を上げる少女の顔を見る

 

ドキン……

 

心臓が跳ね上がったような気がした、一気に4速ギアに入れたかのように心臓が暴れだす。今まであった事の無いほどの美少女だった。儚げでそれでいて可憐な少女はにこりと微笑みながら

 

「本当にありがとうございました。私は龍花と言います。宜しければお2人の名前も聞かせてもらえませんか?」

 

「あ……ああ、俺はスバル。スバル・ナカジマ。でこっちが」

 

「ティアナ、ティアナ・ランスターだ」

 

俺達が自己紹介すると龍花は

 

「スバルさんとティアナさんですね。助けて頂きどうもありがとうございました」

 

何度も頭を下げる龍花にこっちが萎縮してしまった。大した事はしてないつもりなのだが……

 

「お礼をしたいんですが、お兄ちゃんが心配してるといけないので申し訳ないですが、今日は失礼します」

 

ぺこりと丁寧に頭を下げた龍花はそのまま歩いて行った。

 

「……すげえ可愛い子だった……」

 

「ああ……」

 

俺達が通う、私立聖祥大附属高等学校は美少女が多い事で有名だが、クラスに居る女子の誰よりも可愛い子だった

 

「お礼とか言ってたな、この制服でわかったのか?」

 

「だろうよ。結構目立つデザインだからな」

 

私立聖祥大附属高等学校の制服はとてもよく目立つ、だから俺達が私立聖祥大附属高等学校の生徒だとわかったのだろう。それにお兄ちゃんとか言ってたからもしかすると俺達の同級生か先輩に彼女の兄が居るのかもしれない

 

「あああーまた会いてえ」

 

「そうだな、また会いたいな」

 

街を歩けば10人が10人振り返るような美少女だ。また会いたいと思うのは当然だと思える

 

「やっぱ良い事すると良い事あるなー」

 

「そんな事を言って良いのか?」

 

何か益を求めて行動するのを良しとするほどスバルの父親は甘くない

 

「あははは……そうだな見返りを求めるのは良くないよな」

 

「そうだとも」

 

2人でそんな話をしながら帰路に着いた……後日俺達は龍花と再会することになるのだが、その時あんまり知りたくなかった尊敬できる先輩達の以外な面を知る事になるとは夢にもおもわなった……

 

 

 

 

「やあ。ギル何を立ち止まっているんだい?」

 

「エルキドゥ……いや懐かしいなと思ってな」

 

誰もいない公園を見据えそう呟くとエルキドゥも公園を見て

 

「そうか。リューカを思い出したのかい?」

 

「ああ、5年前に入院するといって別れたきりだ。元気になったのか?それとももうこの世にいないのか、気になるではないか」

 

この公園でであった雪の精の様な可憐な少女の事を思い出す、時に過去に思いを馳せるのも悪い気分はしない

 

「ふふふ。君はリューカに惚れていたからねえ。気になるのは当然かい?同性としてはリューカが可哀相に思えるよ」

 

「そんな格好をして何を言うか、エルキドゥ」

 

幼い頃からの唯一無二の友人エルキドゥはその人形にも似た美貌もさることながら、女でありながら男の格好を好む変り種の友人だ

 

「あはは、前に女の子の格好をしたら気持ち悪いと言ったじゃないか」

 

「よりによってミニスカートで胸元を開いた服を着るなど恥じらいは無いのか?」

 

「無いよ」

 

即答するエルキドゥに溜め息を吐きながら公園から目を逸らし歩き出す

 

「でもねえ、僕の感だと近いうちにリューカに再会出来そうな気がするんだよ」

 

「ほう……ではここはお前の感を信じてみようではないか。エルキドゥ」

 

エルキドゥの感は良く当たる、ならば信じてみるのも悪くは無い

 

「そうそう、何時になったらまた学校に来るんだい?」

 

「ふん。我を生徒会長にしなかった愚民どもの顔など見たくないわ」

 

おのれ八神はやてめ、我が生徒会長になろうとしたのにそれを邪魔するとは万死に値する雑種だ

 

「ははは、その性格のせいだよ」

 

「うるさい、とっと帰るぞ」

 

「はいはい、仰せのままに」

 

2人でゆっくりと帰路に着く中我が思い出していたのはリューカの事だった。この我の事をギー君などという渾名をつけ。我とエルキドゥの共通の友となった代わった娘……身体が弱く、もう会えないかもと言って別れたリューカ、元気になったらこの公園で再会しようと約束したが5年経ってもリューカは現れない。

 

(まだ入院してるのか。それとももうこの世のものではないのか……いやいや、リューカは会おうと約束したんだそんな心配はするものではない)

 

リューカは嘘はつかない。だからまた会おうと言った以上また会える。何の心配も必要ない

 

「ふふふ、恋してるのかい?」

 

「だ、黙らんか!!」

 

からかうように言うエルキドゥにそう怒鳴ると

 

「はいはい、バレバレな反応どうもありがとう。自分と僕だけで完結していた君の世界を変えたリューカにまた会えるといいね」

 

「ああ、そうだな……」

 

懐かしい思い出と共に今でも鮮明に思い出せるリューカの姿を思い出し

 

(全く我をここまで待たせるとは罪深い奴だ)

 

だがそれでも構わないまた会えるのならば……5年と言う会えなかった時間など直ぐに取り戻せるのだから……

 

ゆっくりとだが確実に迫る再会の日はもう直ぐ近くまで来ていた

 

第6話に続く

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。