なお、混沌の魔法使いは旅館には泊まったことはありますが、ホテルはないので多少おかしいだろ!?という所もあると思いますが、そこのところは流してください
第67話
安全運転で最後まで来たアーチャー。執事をやっているだけその運転は丁寧だった、私も車の免許を取るならこんな運転をしたいものだ。そんな事を考えながら、ふと思う
(エルキドゥが来てるのに奴が来てないのが気になるな)
エルキドゥとギルガメッシュは基本2人で行動する。それなのにエルキドゥだけと言うのがどうも引っかかるな。私はそんな事を考えながら荷物を肩に下げる。先に龍花達のバスが到着したようで、駐車場に止まっているのが見える。当然だが龍花達の姿は無い、それを見たヴィータが
「一緒に走ってたけど、途中で信号に捕まったもんな」
「そればっかりは仕方ない、私のせいではないぞ」
アーチャーが荷物を担ぎながらそう言う。まぁ交通規則だから仕方ないか
「それよりもだ。早く龍花達と合流したほうが良くないか?」
「言われなくても判ってるぞ、シグナム」
龍花達だけを先に行かせてしまった。夏でしかも海、ナンパ目的で来ている男も多いはずだ、早く合流したほうが良い
「ネロはどこかな?」
きょろきょろと辺りを見ている。少年岸波白野……セイバーの姉のネロ・セイバーと付き合っているそうで、来たときはセイバーそっくりの女性に手を引かれ来ていた、どことなくだが龍花に似ているような気がしなくもない。
(それよりも龍花達を探さないとな)
荷物を分担して担ぎホテルのほうに向かいながら。龍花達を探す
「龍花とか王花とか心配だよな」
「性格はあれだけど、美人揃いだからな」
性格は癖があるが、美少女と呼べるだけの面子が揃っている。ナンパ目的なら真っ先に狙われるはずだ
「でもナンパくらい普通に追い払えるんじゃないですか?」
モードレッドのその問い掛けに私はやれやれと肩を竦め
「そんなことは判っている。私達が危惧しているのは」
バシーンッ!!!!
「「いでええ!!」」
「失せなさい。目障りです」
強烈な打撃音と男達の悲鳴を聞いたモードレッドはああっと呟いて
「犠牲者の事を考えていたんですね?」
「そう言うことだ」
ナンパされて死屍累々とした光景を作られると、折角の旅行なのに何かむなしい気分になる……出来るなら平和で過ごしたい。私はそんな事を考えながら、パラソルを剣のように構えているセイバーの方へと歩き出したのだった……
アルトリアさんがホテルの前でナンパしてきた、金髪のちゃらちゃらした感じの男の人を3人ほど叩きのめした所で(本当はここら辺もこのホテルの私有地なので本来は宿泊客以外は入れないらしいのだが、侵入してきたらしい)
「何をしている?セイバー」
「む?ハヤテ達ですか、来るのが遅いですよ?もっと早く来てもらわないとナンパの対処に困るじゃないですか」
(声を掛けられた瞬間に叩きのめしていたんですけど……それは対処法としてはどうなんでしょうか)
暴力を振るいたくないってことなのかな?と考えていると
「それについては謝る。ところでアイリさんとリリィ……「白野~!待っておったぞ~♪」わわ!?」
おにーちゃんの言葉を遮って、ネロさんがそう言うと信じられないスピードで、白野さんを抱き抱えてくるくる回っている
「お母様とアイリさんなら今チェックインをしています。人数が人数ですからね、予約をしていても部屋割りとかでホテル側と話し合っているようです」
難しい話をしているおにーちゃんとアルトリアさんから視線を逸らして、近くに見える海を見る
(綺麗な海ですねえ)
白い砂浜に青い海。日本にもこんな所があったんですね。初めて見る海を見つめていると
「海に来たい来たいと言っていたが、やっと来れたな」
アインスが私の隣に立って沿う呟く、病院にいる時から海に来たい来たいと思っていた。そして初めて来た海がこんなに綺麗で、しかもお友達が一杯、こんなに楽しいことは他にないと思う
「それじゃあ、チェックインに行きましょうか?」
ホテルの出入り口のほうを見て笑うアイリさん。それに対しておにーちゃんは少し固い顔をして
「アイリさん。このホテルって三ツ星の……」
「うん。三ツ星最高級ホテルよ♪アインツベルンとセイバーの家の両方の御用達ホテルなのよ」
その説明にますます顔を硬くするおにーちゃん。多分宿泊料とかを気にしているんだと思うんだけど
「アイリさん。誘ってくれたのは我たちも嬉しいが、何事にも常識と言うものがあると思うのだが?」
アイリさんとリリィさんに難しい顔をして話しかけている。おにーちゃんと王花ちゃん、そんな2人を見ていると雷花ちゃんと陽花ちゃんが
「龍花。綺麗な海だね♪貝殻とか落ちてるかな?」
「泳ぎを覚えないといけないねー♪」
にこにこと笑っている雷花ちゃんと陽花ちゃん。私はどうすればいいのだろうか?
「招待してくれただけでも悪いと思っているのに、そんな高級ホテルに学生を招待しますか!?」
「気にしなくていいのよ。私とリリィでお金を出したしね?」
「ええ、私としてはセイバー家のプライベートビーチ。無人島にあるホテルに招待しようと思っていたんですけどね」
「「「そんなところに招待しないでください!!!」」」
お金持ちのアイリさんとリリィさんと話をしている。おにーちゃん達の方に行くべきか
「綺麗な海だな。これだけ海が澄んでいるのなら魚釣りも楽しそうだ」
「アーチャー。海に来ているのに泳がないの?」
「私は執事ですよ。お嬢様、執事は執事としての過ごし方をすべきだと思うのですが……いかがでしょうか?」
「敬語やめて。なんか寒いし似合わない」
「私はそんなに気にならないけどね」
アーチャーさんにからかわれている。イリヤちゃんとクロちゃんの所に行くべきなのか
「来ちまったもんはしゃあないな。なぁ星花」
「ですね。来る前に聞いておくべきでしたよ。忘れてましたがアイリさんはかなりのお金持ちですもんね」
「ふー僕もまさかそんなホテルとは思って無かったよ」
「すいません。母さんは少し、その変わった考え方をしている人なので」
「モードレッドのせいじゃないよ。僕も割り切るしかないって思ってるんだ」
エンちゃんやヴィータ兄達のように達観するのがいいのか?
(私はどうすればいいのでしょうか?)
こんな状況になったことが無いのでどうすれば良いか判らず、首を傾げていると
「母上もはやて達も何をしている?何時までもこんな所にいては旅行客の邪魔になる。早く余達が泊まるホテルへチェックインをして、海で泳ごうじゃないか」
「ネロー?いい加減に離してくれないかな?」
「だが断る!」
白野さんを抱き抱えるようにしてネロさんがそう言う。良い事を言っている様に聞こえるんだけど、何かが致命的にずれているような気がしなくもない
「それもそうね。はやて君達はお金のことを気にしなくてもいいから、気にするならその分目一杯遊んでくれると嬉しいわ。さっ行きましょう?」
にこにこと笑うアイリさんにそう言われたおにーちゃんは、納得してないという感じだけど
「それもそうですね。まずはチェックインをしましょう」
ゆっくりとホテルに方歩き出しながら、ふと気付く
(?あのバイクは?)
こっちの方に走ってくる黒いバイク。あのバイク何処かで見たような?立ち止まってバイクを見ていると
「リューカ。チェックインするんだから行きましょう?海とかは後でも見れるから」
「う、うん」
イリヤちゃんに手を引かれて私はホテルのロビーに向かい。チェックインを済ませたのだった
お母様とアイリさんが予約してくれていたのは、大人数で泊まることの部屋だった。雑誌で見ただけですが、家族向けでもあるので大人数でも泊まれる部屋があるホテル。多分大勢でいたほうが楽しいと判断してのことだと思うのですが
(一体幾ら使ったんでしょうか?)
お母様とアイリさん。どちらも名家のお嬢様だ。少しお金に関する所がルーズと言うか、家にいる感覚で使ってしまうのだろう……
少し痛む頭を押さえて溜息を吐いていると
「「ほわあああ……」」
リューカとヨーカが並んで海を眺めて溜息を吐いている。高い所から見ているからか、日の光を反射してキラキラと輝いている。溜息の1つも出るというものだろう
「うわー綺麗な海だねー♪泳ぐの楽しみだよ♪龍花は泳げるの?」
さっきまで、ベッドの上を跳ねていたライカがリューカの隣に行ってそう尋ねる
「すまない。アルトリア、直ぐにベッドは整える」
オーカがそう言って、ぐちゃぐちゃになったシーツを整えようとするが
「いえ。それは別に構いません。どうせまた同じになるでしょうからね」
ライカは言って聞くタイプではない、恐らく何回も何回も同じことをする。それならベッドを整えることもないだろう。このベッドはライカに使ってもらえば良いのだから
「さてと、アルトリア。余は白野の所に行ってくる。また後でな」
止める間もなく荷物を持って部屋を出て行くネロ。彼氏を連れてきているのだから判らなくもない……だが何か面白くない
(シロウがまさかリンと旅行に行っているとは思っても無かったですね)
用事があるから旅行には行かないという返事。それを見て落胆した物の用事があるなら仕方ないと割り切ったのに、まさかリンに出し抜かれているなんて思っても無かったですよ
「セイバー。お兄ちゃんを今度見つけたら叩きのめそうと思うの、力を貸してくれないかしら?」
「構わないですよ。イリヤ、私も腹に据えかねていますので」
「士郎お兄様。私は出来れば暴力は振るいたくありませんでしたが……今回は違います。このやるせない気持ちを拳を使って、士郎お兄様に伝えたいと思います」
普段は喧嘩や口論ばかりしている、イリヤとクロエと1つの目的の為に行動する。こんな事があるなんて思っても無かった、だが私とイリヤとクロエなら問題なくシロウをしとめることが出来る。何の問題もなくだ……3人でどうやってシロウと話をするかと話し合っていると
「龍花。荷解きは出来ましたか?」
自分の荷物の荷解きを済ませたセイカがリューカにそう尋ねる。リューカはえへへと笑いながら
「大丈夫なのです♪ちゃんとぬいぐるみも持ってきました」
じゃーんっと言いながらぬいぐるみを突き出すリューカ。こんな時までぬいぐるみを持ってきているとは思ってもなかったが、リューカらしくて良いと思う
「そ、そうか……それはよかった。水着は?」
若干引き攣った笑みを浮かべながら、そう尋ねてくるオーカにリューカはえっへんと胸を張りながら
「はい。ちゃんと持ってきてますよ」
リューカが鞄から出したのを見た。私達は
(((よりによってそれかあ!?)))
すっぽりと被るタイプの着ぐるみのような水着を自慢げに見せてくれた。狐耳がピョコンとフードの所にあるのが見える、流石にこんな水着を持ってきているのは……
「龍花ちゃんも?私もなんだよ?」
ヨーカまで同じ水着を取り出す。天然の思考回路は似通ってしまうのだろうか?そして普通の海水浴場じゃなくて良かったと安堵した。普通の海水浴場なら目立ちすぎるからだ
「水着と着替えをを鞄に入れて~」
にこにこと笑いながら荷物を詰め始めるリューカとヨーカ。浮き輪とかもちゃんと持ってきているらしく、鞄に詰め込んでいる。その事に少し安堵していると
「海に突撃だね!楽しみだよ!」
もう既に海で泳ぐことしか考えてないライカが笑いながら荷物を担ぐ。
「私達もまずは遊びましょうか。シロウと何を話すかはまた後で考えましょう」
折角旅行に来たのだから、まずは遊びましょうと言うとイリヤとクロエも頷き。自分のかばんから着替えと水着を取り出して海へ行く準備をしている。私はそれを見ながらオーカ達に
「先導役を手伝ってくださいね」
「判っている。心配するな、アルトリア」
「私と王花とアルトリアなら大丈夫だと思いますよ」
天然×2とアホの子1。どこへ行くのか何をするのか?全く予想がつかない。だから最大限の警戒と見守りが必要だ、私はそんな事を考えていて、ふと気付いた
(エルキドウ?)
さっきから一言も喋らず思案顔で窓の外を見つめている。どうしたのかと思い
「エルキドゥ?どうかしたのですか?」
「あ、ああ……大丈夫だよ。それよりも早く水着を用意して海に行こうじゃないか」
にっこりと笑うエルキドゥ。私の気のせいかと思い、そうですねと返事を返し。私も鞄から水着を取りだし海に行く準備を始めたのだった……
アルトリア達が海へ行く準備をしている頃。ホテルの駐車場に停まるバイク
「ふっははは!到着したか!バイクだと中々しんどかったな」
ヘルメットを脱ぎながらギルガメッシュが高らかに笑う。途中で峠攻めをしていたことで若干到着の遅れたギルガメッシュはサイドカーから自身の荷物を取り出し担ぎながら
「さあ!リューカ。我が今行くぞ!」
ギルガメッシュは自身も予約しているホテルのほうへとゆっくりと歩き出したのだった。そして丁度その頃
「着いたわね。士郎」
「だな。いい感じのホテルと海だな~」
士郎と凜もホテルへと到着していた。荷物を置き海に繰り出した龍花達と士郎達とギルガメッシュ、彼らが海で顔を見合わせ修羅場イベントまであと25分。
逃れることの出来ない死亡フラグはもう直ぐそこまで迫っているのだった……
第68話に続く
次回は海でエンカウントしてしまう。士郎達と龍花達の話をしようと思います。水着とかの描写は上手く出来ないと思いますが、出来るだけ上手く描写できるように頑張りたいと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします