海鳴のお姫様!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回の話は真面目に学園の話を書いていこうと思います。教師の話をメインにしていこうとは思っていますが、上手く書けるかは自身はありません。ですが全力で頑張りたいと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします



第90話

 

第90話

 

長い夏休みが終わり、少しだけ休みボケをしている生徒が多い中で

 

「……」

 

真剣な顔でノートを取っている八神龍花を見る。黒板と教科書を交互に見るその姿は勉強が楽しくて仕方ないという表情をしている

 

(さすがは八神はやての妹か)

 

生徒会長である八神はやての妹と言うだけはある。進学校だからある程度は勉強しなくてもいいなんて思っている。連中もいるが、それでも真面目に授業を受け、試験のたびに良い成績を出し続けている八神はやては教師としては教えがいがある

 

「この数式だが、XとYで代入することにより……ナカジマ!」

 

眠っているナカジマを怒鳴る。慌てて立ち上がるナカジマ

 

「スポーツ優等生と言えど私は多めに見ないぞ、今日の課題は2倍だ。いいな?」

 

「……はい……」

 

消え入りそうな声で言うナカジマ。全くスポーツ優等生の推薦枠で入っているとは言え、授業は授業。しっかり受けて貰わないと困る。そんな事を考えながら授業を進める。課題を2倍にされては困るとびくびくしている生徒達。学生の本分は勉強、真面目に授業を受けてもらわなければ困る。真面目に授業を聞いている生徒たちを見ながら授業を進めていると

 

「さて、では今日の授業はここまでだ。いつまでも夏休み気分で居ると痛い目を見るぞ、そろそろ考え方を切り替えておくように」

 

授業を終えて教室を出る。さりげなくヒントは出しておいたが……はたして何人が気付くだろうか?

 

(しかし校長も酷いことを考える)

 

本来なら夏休み終了から3週間後にする試験を今年は1週間速めるとの決定。早ければ今週末には試験範囲の発表がされるだろう

 

(夏休みの課題の提出が終わってない生徒は地獄見るな……少しだけ居残りを出来るように手筈をしておくか)

 

課題はそれなりにでているし。それに勉強が苦手な生徒も居る、本来は今週は居残りは殆ど認めてないが、特別に許可を出しても良いなと思いながら職員室に戻る。数学担当ウェイバー・ベルベット。若干怒りっぽいと言われるが、その実生徒思いで人気のある教師ではあるが、それは2年からであり、1年からは鬼教諭として嫌われていたりする。そしてごく一部の生徒からは

 

「はうわ」

 

「あいた」

 

「ぐはあ!?」

 

そして龍花と陽花のうっかりで教科書や辞書で頭を強打される事が多い不幸属性の教師として、そして自分達への被害の軽減要因として重宝されていたりする……

 

「またかね?八神龍花?八神陽花?きみ達には私に何か恨みでも?……」

 

と言いたい。可能ならば説教を1つしてやりたいところなのだが

 

「「ごめんなさい……」」

 

しょぼーんとしている2人を見ていると何も言えなくなってしまう。なまじ業とではないと判っているから怒る事もできない……頭に直撃した辞書と教科書を拾い上げて

 

「今後は気をつけるように、次は現代国語だろう。急ぎなさい」

 

はーいと返事を返し走っていく龍花と陽花の背中を見ていて気付く

 

(いつもの世話役は!?)

 

王花とかモードレッドが一緒ではない、さらに……2人が走っていく方向は旧校舎

 

「そっちじゃない!止まれ!!!」

 

私の言葉を聞かずに走っていく2人。次の授業がなくてよかったと安心しながら、私は龍花と陽花を追いかけ旧校舎に足を踏み入れ

 

「「あっ!」」

 

「辞書が!辞書が小指の上に!!!」

 

龍花の落とした辞書が階段の上から落ちてきてピンポイントで小指を打ち抜き。暫く悶絶する事になるのだった……

 

「しっかりと世話をするように」

 

「「……はい」」

 

ほっておけば絶対にたどり着けないと判断し、龍花と陽花を資料室に連れてくる途中で2人を探している王花とモードレッドに2人を引き渡す

 

「あの。大丈夫でしたか?「大丈夫そうに見えるのならお前は眼下に行け」……すいません」

 

龍花の落とした辞書が何度も何度も命中し酷い目に合った。そう言うのは私ではなく、モードレッドや王花の役割のはずだと思いながら職員室のほうに向かって歩き出そうとすると

 

「「ウェイバー先生。ありがとうございました」」

 

後ろから聞こえてくる龍花と陽花の声に

 

「迷子になりやすいんだから勝手に出歩くな。迷惑だ」

 

「「はーい」」

 

楽しそうに返事を返してくる龍花と陽花。あの2人の考え方は謎だ。普通は怒る所のなのに何故あんなに楽しそうに笑うことが出来るんだ?私は廊下を曲がったところで首を傾げながらゆっくりと職員室へと戻るのだった

 

「龍花?なぜウェイバーに礼を言った?」

 

「んーだって転ばないようにとか気をつけてくれたし」

 

「荷物を持ってくれたんだよ」

 

「「だからウェイバー先生は良い人だよ」」

 

龍花と陽花の思考回路は幼馴染と姉妹でも理解できない複雑怪奇なもの。ウェイバーが理解できるわけがないのだった……

 

 

 

 

「あの、メディア先生。時間がなくなるのでそろそろ教室に戻りたいのですが?」

 

「あとにしなさい、後に。若いんだから一食抜いても死なないわ」

 

マジかよ。勘弁してくれよとぼやいているヴィータを無視する。丁度見つけたので教材準備室に連れてきたのだ

 

「これとこれとこれとこれね。リューカちゃんにきっと似合うからちゃんと渡すのよ」

 

暇つぶしで作っていたリューカちゃん用の服をヴィータに渡す。ヴィータは受け取りながら首を傾げて

 

「何で自分で渡さないんですか?」

 

「だってあんまり面識ないじゃない?もし自分で渡すなら家に連れて行くわ」

 

リューカちゃんは私の理想とする娘と言う感じだ。天然でぽわぽわしてるけど芯はしっかりしている。まさに私の理想の娘だ……もしくは妹。あんな妹私も欲しい

 

「龍花は会いたいって言ってましたけどねー」

 

「え♪本当」

 

私は2年の英語の担当なのでリューカちゃんと面識はない。会って話をして見たいとは思っていたけど、こんなに早くチャンスが来るとは思ってもなかった

 

「明日の昼休みにでもここに来る……いや、連れてきますんで戻っても良いですかね?」

 

空腹なのか腹を鳴らすヴィータ。そうね、リューカちゃんが来てくれるなら別に今ここにヴィータを拘束する理由はないわね

 

「いいわ戻りなさい、だけど明日を忘れたら判っているでしょうね?」

 

ヴィータを軽く睨みながら言うとヴィータは判ってます!判ってますと何度も言ってから準備室を出て行った。私は1人になった準備室で

 

「今日はお昼から授業がなくてよかったわ」

 

とりあえずヴィータに持ち帰らせるはずのリューカちゃんの服を部屋の奥にしまって

 

「少し片付けておいた方が良いわね」

 

趣味の薬物実験の道具を片付けて、ついでに準備室の掃除も始める。最近あんまり掃除してなかったから埃が酷いわね……

 

(それとお茶菓子とかティーポットの準備もしないといけないわね)

 

それにテーブルクロスも用意して……時間はあると思ったけど、思ったよりもやることが多いことに気付き

 

「とりあえず今日は掃除、定時で上がって……買い物に行って……あれとこれをかって……」

 

明日のリューカちゃんとの話を楽しみにしながら、私は部屋の掃除を続けるのだった……

 

「リューカちゃんはどんなケーキが好きかしら?色々買っておいたほうがいいかしら?少しずつ仲良くなっていけば休日に遊びに出かけてもいいわよね」

 

妹が欲しいなあと思ったことのある私にとってリューカちゃんは理想の妹像を完璧に満たしていた。

 

「メディア?」

 

聞きなれた同僚の声に振り返る。そこには私の予想とおり、紫の髪に眼鏡をかけた長身の女性。女子の体育担当の「メドゥーサ」が気まずそうな顔をして私を見ていた。同郷でしかも同級生の私とメドゥーサは良くこの準備室で昼食を食べていた、今日もそのつもりだったのか2人分の弁当チェーン店の袋を手から下げている

 

「……見なかったことにしてくれないかしら?」

 

「それが優しさと言う物でしょうか?」

 

「ええ。そして誰にも言わないでもらえると嬉しいわ」

 

はいっと頷き私の前に弁当の袋を置くメドゥーサは

 

「お付き合いしてる男性が居るんでしたよね?」

 

「……それとこれは別なのよ。可愛い妹って憧れない?」

 

確かに私にはお付き合いしている男性がいる。同じ学園の教師でちょっと強面だけど優しい葛木宗一郎さんだ。と言っても中々一緒に出かけたりすることも出来ないので、中々関係が進まない事に若干やきもきしているけどね

 

「それは……とても憧れます。私には姉しかいませんから」

 

「でしょ?判るでしょ?私も貴女も可愛い服は似合わないし……」

 

メディアもメドゥーサも女性としてはかなり長身なので、可愛い系の服は似合わない、だが女性としては可愛い服に憧れる。だから妹にはかなりの憧れがあるのだ

 

「私もご一緒しても良いですか?」

 

「良いわよ。お昼休みの時間になるしね」

 

メディアにメドゥーサを加え、2人は実に楽しそうな表情で明日のお茶会の準備をするのだった……

 

 

 

「なぁ?龍花?」

 

夕食を終えてごろごろとしている龍花にそう声をかけるヴィータ。龍花は既に着ぐるみパジャマ着用である

 

「んー?なーに?」

 

きょとんとした表情をしている龍花にヴィータは

 

「前に龍花に服をくれた……メディア先生を覚えてるか?」

 

「うん。覚えてるよ?今度お礼を言いたいって思ってる」

 

龍花にとっては可愛い服をくれる先生で、直接的な面識はないが良い人と言う認識であってみたいと思っていた

 

「明日一緒にお昼をどうかって誘ってくれてるんだけど如何する?」

 

「行く!お礼も言いたいし」

 

ヴィータの言葉に迷う素振りを見せず即答で行くと返事を返す龍花。ヴィータは少しだけ困ったような表情をしたが

 

「判った。じゃあ明日迎えに行くからな。凜とかに誘われても出歩いたら駄目だぞ」

 

はーいと楽しそうに返事返し、動物の特番に視線を戻す龍花を見ながらリビングを出るヴィータを待っていたのは

 

「大丈夫なのか?」

 

渋い顔をしているシグナムだった。メディア先生は小動物と可愛い物が好きと少女趣味を持っている、その事を知っているシグナムは龍花を会わせるのは危険なのではと思っていたのだ

 

「大丈夫だろ?あの人も一応教師だしな」

 

「……それでも不安だ」

 

シグナムの言葉にヴィータは少し考える素振りを見せてから

 

「念の為に何か護身道具を持たせておくか?」

 

「スタンガンと痴漢撃退用のスプレーくらいは持たせたほうがいいかもしれないな」

 

どうやらヴィータとシグナムの中ではメディアはギルガメと同様の危険人物に分類されているのだった……

 

なお危険人物認定を受けたメディアは何をしているかといえば

 

「ピンク……は痛いわね。じゃあこっちの……うーん。何か違うわね」

 

「いつまで学校に残るつもりですか?」

 

明日の準備が全然出来ず、既に22時を過ぎても学園に残るメディアとほっておけば朝までも残ると判断し、なんとしても終わらせて連れて帰ろうとするメドゥーサ。ヴィータとシグナムのメディアが危険だという考えは的を得ていたりするのだった……

そして全ては明日。龍花にとって良い人で居れるのかどうなのかは全てメディアにかかっているのだった……

 

第91話へ続く

 

 




ガールズラブではありませんよ?そこだけは行っておきます。そして本当にねもうネタがないんだ……微ガールズくらいなら大丈夫ですよね?これは違うと信じたいですが……ひらめきが来ればもっとスムーズにかいていけると思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
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