海鳴のお姫様!!   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回の話はメディア・メドゥーサ・龍花をメインにしてギャグ?っぽい感じにしようと思います
それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします


第91話

 

 

第91話

 

退屈な授業を終え待ちに待った昼休憩の時間だ。今日は良い天気だから日当たりの良い中庭で昼食にすると良いかもしれない

 

「リューカー!一緒にお昼にしましょう!」

 

「龍花ー!陽花ー!僕が来たよ!!!」

 

いつものようにイリヤと雷花が来る。この感じでまたいつもの面子で昼食だろうと思っていたのだが

 

「すいません。今日は少し先約があるので失礼します」

 

先約?その言葉に我やイリヤの眉が少し吊り上がる。はやて達なら先約なんては言わないだろう……となると

 

(((金ぴかか)))

 

我たちの脳裏に浮かぶのは若干ストーカーの疑いのある金ぴか野郎だが、別の可能性としてモードレッドの可能性も……

 

「べ、弁当忘れた……」

 

口から魂を出しているので違う。仮にそうだとしてもあの感じではとてもではないが、無理だろう……では誰だろう?と考える

大穴のフェイトや直哉と言う可能性も……

 

「龍花ちゃん誰とご飯食べるの?」

 

陽花がそう尋ねると龍花は鞄から弁当箱を取り出しながら

 

「メディア先生です」

 

「「「それはだめだ!!!」」」

 

即座にそう叫んだ我達は絶対に悪くない。しかもさっきまで魂を出していたモードレッドと我冠せずと言う顔をしていたセッテでさえもそう叫ぶ。よりによってメディア教諭はない、あの人は割りと危ない噂の多い教師だ

 

曰く彼氏がいるから小さい女子や男子が大好き

 

曰く妹が欲しいらしく、その手の女子や男子に声を掛ける

 

曰く自作の服を何度も渡して写真を撮らせるように頼む

 

超1級品の危険人物だ。しかし2年の英語担当が何故龍花と接点が……

 

「龍花行くぞ」

 

「はーい♪」

 

ヴィータが来て龍花を呼ぶ、龍花が嬉しそうに返事を返す。龍花がヴィータの所に行くよりも早く立ち上がり

 

「「「貴様かあッ!?」」」

 

よりによって一番過保護と言えるヴィータがまさかあの教師に龍花を紹介した。その事にかなりの憤りを感じながら詰め寄り

 

「ぬお!?なんだ!?」

 

訳が判らないと言う顔をしているヴィータの襟首を掴んで

 

「リューカ。少し待っててね?」

 

「はぁ?」

 

不思議そうに首を傾げている龍花を見ながら廊下で我とイリヤで

 

「なんでリューカとあの危険人物と食事させるのよ?おかしくない?」

 

「どう考えてもおかしいだろう?」

 

我とイリヤに責められたヴィータは頭をかきながら

 

「俺だって嫌だけどよ、うるせえから1度だけでもってな。一応龍花にはスタンガンとかも持たせてるし、念の為に近くで警戒していればなんとか……」

 

どうやらヴィータも相当嫌だったようで顔を顰めている。我とイリヤは苦渋の決断だったのだと理解して

 

「はー私も近くで見ているわ。不安だし」

 

「我もな」

 

龍花の人生観が変わってしまっても困る。やはり漢詩は必要だろうと思い言うとヴィータは手を合わせて

 

「折角の昼休みなのにすまん。今度何か奢る」

 

「「スイーツバイキング」」

 

1人4000円のあれを要求すると、ヴィータの顔が引き攣る。まぁこれくらいが妥当だろう

 

「ヴィータ兄?まだー?」

 

龍花がひょっこり顔を出してヴィータを見て

 

「顔青いけどどうかした?」

 

「な、なんでもない。行くか」

 

龍花を連れて教材準備室に向かうヴィータの背中を見ながら

 

「行くか」

 

「今日は屋上ね」

 

教材準備室は3階だから、屋上で充分監視できると判断した我とイリヤは陽花・星花・雷花・クロエを連れて屋上へと向かうのだった……

 

 

 

ヴィータ兄に連れてこられたのは3階の教材準備室。そこでは水色の髪の1部を三つ編みにした女性と眼鏡をかけた紫色の髪をした女性が並んで待っていた。2年生の先生なので顔を見たことが無い先生だ

 

「初めまして、八神龍花さんよね?」

 

「はい!初めまして」

 

笑顔で話しかけてくる水色の髪の先生はヴィータ兄を見て

 

「ご苦労様。もう戻ってもいいからね」

 

「うっす。じゃあな龍花」

 

私の頭を撫でてから階段を下りていくヴィータ兄を見ながら

 

「えーと、何先生ですか?」

 

名前が判らないのでそう尋ねると紫色の髪の先生が

 

「私はメドゥーサ。こっちはメディアです」

 

あ、この人がメディア先生だったんだ、何回も服をくれた先生だから多分良い人。それとメドーサ先生?メドーサってギリシャ神話の……変わった名前だけど向こうの方だとそうでもないのかな?と思いながら

 

「メディア先生。いつも服ありがとうございます」

 

可愛い服をいつもありがとうございますと頭を下げると

 

「そんなの気にしなくてもいいわ。ホラそれよりもお昼にしましょう?」

 

その言葉に顔を上げる。なお、この顔を上げるのが数秒早ければ、危険人物としか思えない顔をしているメディアの顔を龍花は直視する事になるのだが、そこはさすがの幸運値でしっかりと回避している……

 

「はい。それじゃあ失礼しますね」

 

私はメディア先生達の後ろをついて教材準備室に入った私が見たのは

 

「可愛いお部屋ですね」

 

可愛らしい机にカーテンに小物。とても教材準備室とは思えない光景だったけど、可愛い部屋だと思った

 

「おかしくない?」

 

「どうしてですか?可愛いですよ?」

 

まあ学校の中の部屋と思うと少しおかしいかもしれないけど全然大丈夫。私のぬいぐるみが一杯ある部屋と対して変わらないと思うから。椅子に腰掛けお弁当箱の包みを解き、昼食を食べる事にしたのだった……

 

 

 

マイペースな子ですね。お弁当の蓋を開けてもくもくとサンドイッチを頬張っているリューカ。私も買って来た出来合いのサンドイッチを机の上に置く。メディアは自分の手作り弁当だ。

 

(ソウイチロウでしたか?随分と勉強したのですね)

 

元々メディアは洋食は得意だ。日本に赴任してきたのは1年前でそれまでは日本食なんて全然作れなかったのに、1年でここまで仕上げてくるとは……恋と言うのは凄まじい物なのですね

 

「リューカちゃん。この煮物どうかしら?」

 

サンドイッチを置いてフォークでサトイモの煮っ転がしを頬張るリューカは

 

「うーん……煮ている割には味が薄いし固いですね。それに妙な甘さが……」

 

「そう!そうなのよ!何でかしら?」

 

「日本酒は入れてます?」

 

「日本酒?白いワインじゃだめなのかしら?」

 

「それはちょっと……駄目だと思います」

 

私だけ蚊帳の外ですね。私は日本食は作れないのでこの中に入っていけない、しょうがないのでサンドイッチを頬張る

 

(今日は時間がなかったので買ってきましたが、これは今一ですね)

 

本格石釜を売りにしている店のサンドイッチなので買ってみたが、正直微妙な感じだ。これなら自分で作ってきたほうが良かったかもしれない。売り物としては充分妥協点ですが、口には合わない

 

「メドーサ先生?宜しければどうぞ?」

 

私の食事が進んでない事に気付いたリューカがサンドイッチを差し出してくれる。

 

「しかしそれではリューカの分がなくなるのでは?」

 

「私はお昼はあんまり食べませんから、どうぞ」

 

ニッコリと笑うリューカの好意を無碍にするわけにもいかないので差し出されたサンドイッチを見る

 

「それはハムと卵でその隣は余り物の鳥の照り焼きサンドです」

 

女子の割には肉系メインですね。これはもしかするとヴィータ達に合わせているからかもしれないと思いながら照り焼きサンドを貰い頬張る。パンはぱりっとしていて、レタスのシャキッとした食感と良く焼かれた鳥の照り焼きが更に良い味をしている

 

「これは美味しいですね」

 

「そうですか!ドンドン食べて貰っても良いですよ」

 

にこにこと笑うリューカはとても楽しそうだ。マイペースな子だと思っていましたが、思いやりのある良い子のようですね

 

(ヴィータ達の気持ちが少し判るような気がします)

 

今までは少しとっつきにくい感じだと言われていたヴィータ達の3兄弟だが、ここ最近柔らかくなってきたと聞くことが多くなってきた。それはリューカが来た事で外見を取り繕う事がなくなったからだと私は思う。リューカがこの学園に来た事で素が出ているのだろう。

 

「ご馳走様でした」

 

サンドイッチとメデイアの勧めた煮物を食べたリューカが手を合わせる。お昼休みが終わるまであと15分……それまではリューカと話してみるのも良いかも知れないですね。私はそんな事を考えながら

 

「買ってきてあるケーキがあるのですが食べますか?」

 

「ケーキ♪」

 

きらきらと目を輝かせているリューカに苦笑しながら、私は隣の仮眠室になっている所へケーキを取りに行くのだった……

 

 

 

 

屋上でお昼ご飯を終えたところで

 

「ねー、王花ちゃん。イリヤちゃん。横から見ると変だよ?」

 

屋上で腹ばいで何かを手にして下の教室を監視している2人にそう声をかける。その教室は教材準備室で龍花ちゃんがいる教室だ

 

「あの2人もなんだかんだで過保護ですしね。陽花りんご食べますか?」

 

星花ちゃんが鞄から切ってあるりんごを差し出してくれる。それを雷花ちゃんと食べながら横目で2人を見る。スパッツをはいてるからパンツが見られることが無いとは言え、ここまでするのは正直どうかとおもう

 

「噂は噂だと僕が思うんだけどね」

 

雷花ちゃんがりんごを齧りながら言う。メディア先生は確かに悪い噂が多いけど、それはやはり噂。真実ではないとおもう……

 

「う、うーむ。やはり噂は噂なのでは?」

 

「だけど怪しいことは怪しいと思うわよ?」

 

まだメディア先生を疑っているイリヤちゃんと王花ちゃん。1年生の私たちは会う機会も無いので噂でしか知らない、だけど噂を鵜呑みするのは良くないとおもう。私的にはメディア先生は良い先生だと思うからだ

 

(前に迷子になってるときに近くまで案内してくれたし)

 

大分前の日曜日に買い物に行った帰りに迷ってしまい。その時にメディア先生にあったのだが、メディア先生は用事があったと言うのに家の近くまで案内してくれた。だからいい人だと思う

 

「噂と言うのは妬みや恨みと言う可能性もあります。私はその線が濃いと思いますがね」

 

「何?メディアってもてるの?」

 

クロエちゃんの問い掛けに星花ちゃんは顎の下に手を置いて

 

「それなりにもてますね。目付きは鋭いのでそこで怖がられる事はありますが、基本的には良い人だとおもいます。ただ彼女には既に結婚を約束した男性がいるのでそれを理由に交際を断られた人物がいるというのは良く聞きます」

 

星花ちゃん詳しいですね。知り合いが多いから、色々と話を聞く聞くことが多いのかな?

 

「逆恨みじゃない。それ」

 

クロエちゃんが小さくそう呟く。確かにそれは完全な逆恨みだ。メディア先生が可哀想だとおもう……生徒にも誤解されているみたいだし……

 

「私もそう思いますよ。事実は子供好きの良い人と言うのが私の認識です」

 

私達の話を聞いていたのか判らない雷花ちゃんが思い出したようにニコニコと笑いながら

 

「僕前ケーキ貰ったよ!」

 

雷花ちゃんの話を聞いて思うけど、やっぱわり噂ほど悪い人じゃないのかもしれない。いつまでも王花ちゃんとイリヤちゃんがメディア先生を誤解しているのも嫌なので形態を取り出して龍花ちゃんに電話する

 

「もしもし?陽花ちゃんなんですか?」

 

「うん。今ね教材準備室の近くにいるんだけど、私たちもそっちに行って良いかな?メディア先生に聞いてくれる?」

 

私の行動の速さに驚いているクロエちゃん達に静かにとジェスチャーを返す。まずは知ることが大事だと思うから

 

「いいそうですよ?」

 

「わかったすぐに行くね」

 

私はそう返事を返して携帯をポケットの中にしまい。お弁当を片付けて

 

「王花ちゃん!イリヤちゃん!教材室に行くよー!」

 

「「は?」」

 

驚いた顔をしている2人に私はにこりと笑いながら(クロエちゃん達が小声で怖いとか言っているのは意図的に無視する)

 

「だから噂とかで判断しないで会って話をしてみようよ。龍花ちゃんもいるし」

 

「む……それは確かに。噂で判断するのは良くないと思うな」

 

私の意見に頷く王花ちゃん。噂で人の話だけ判断するというのは相手にも失礼だし、噂を流した人物の思う壺と言う事にもなってしまう。だから会って話をするべきだと判断したか、立ち上がった王花ちゃんとイリヤちゃん達と一緒に私たちは屋上から3階の教材準備室へ向かったのだった……

 

第92話に続く

 

 

 




今回は導入回みたいな感じですね。メディアに対する噂はただの嫌がらせなので、次回はその誤解を解除する所から始めて行こうと思います。兄軍団も過保護だけど、王花達もいい勝負ですよね。ですが百合ではないのでそこだけは覚えて置いてください。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
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