グオオオォォォォォーーーーーン!!
遠吠えが町全体に響き渡る
「恐らく、遠呂知の声でじゃろう。」
「大丈夫なのか?」
「……無理に近い。
一応、主である天照大神様に連絡したが、
いつ到着するかわからん。
この町全体に被害が及ぶでしょう。
人間界にも渡らなければ良いのだが…」
「八坂様、遠呂知は強大な力の持ち主。
人間界にも渡り、恐らくは……」
それはまずいな…
「天照様が到着するまで何とか時間を稼ぐ。
朱雀、青龍、玄武、白虎、行くぞ」
『ハッ!!』
「八坂様!」
「私たちも行きます!」
「じっとしてはいられません~」
「…………手伝います!」
レイラン、カリン、メイメイ、ハクは決意の眼を見せる
「……わかった。
だが、無茶はいけないぞ?
危険と感じたらすぐに撤退するように」
『はいッ!!』
「兵藤殿、あなたは人間界に戻ってくれ。
あなたさま人間を、被害に会わせるわけにはいけないのじゃ」
「………」
確かに、俺は関係ないことだ
でも……
「カラス天狗、兵藤殿を出口まで」
「承知!」
出口の鳥居まで案内された
「なぁ、本当に大丈夫なのか?」
「……恐らく、八坂様一行は捨て身の覚悟でしょう…。
さぁ、おゆきなされ!」
といわれるが九重が俺の傍に来てズボンの裾を掴む
「ははうえ、しんじゃうの……?」
「……!」
心配しているんだな、母ちゃんのことを
俺は決意をした
「なぁ、遠呂知のところまで案内してくれってばよ!」
この言葉を聞いたカラス天狗は仰天する
「な、なにを仰いますか!?
あなたさまを危険な目に会わせたくないと先ほど八坂さまが…!!」
「黙って見過ごすわけにはいかねぇ…!
この子が悲しむ顔なんて想像したくねぇ…!
俺には、人を救う権利はあるってばよッ!!」
「しかし…」
「ははうえをたすけるの?」
九重が問う
「ああ、無事にお前の母ちゃんを連れて帰ってくるってばよ!」
「…………」
カラス天狗は悩むが
「……わかりました。
ですが、これだけは約束してください、
必ず、八坂様を、皆様を連れて帰ってきてください!!」
「おうッ!!」
「恐らく、遠呂知との戦いは中継されていると思います。
八咫鏡は遠隔操作ができるがゆえに、町全体のテレビに映ると思います」
屋敷の大きなテレビをつけ、見る
そこには戦いをしているレイランたちが映っていた
「恐らく、ここから北の山で戦っていると思います。
ここから遠いですが……」
地図で説明するけど
「大丈夫、この距離なら五分で着くってばよ!」
「では、ご健闘をお祈りします」
俺は九重の頭を撫でながら言う
「約束は守る。
だから、ここで待っててくれるか?」
「うん!がんばって!
おにいちゃんのなまえは?」
「兵藤一誠、イッセーだ!」
「イッセー、がんばって!!」
「おうっ!!」
おっしゃーッ!行くってばよッ!!