輪廻の果て
ここはどこだ?
俺は目で見ている光景を疑った。
俺はあの時に死んだはずだ、なのに生きている。
「一応、クナイはあるようだな……。
目は右に写輪眼、左は輪廻眼。死ぬ前と同じ姿だな」
あたりを見渡しても、霧でいっぱい。
所々、木々はあるが、霧が濃くて普通の人間では確認できないだろう。
俺は眼で霧を無視して、見渡してみるが、人の気配も何もない。
ここは、何処の地域だ?
そもそも、あの前にいた世界なのか?
呼吸ができていることは、生きている証拠だが。
まぁ、気にしていたらきりがない。
俺は過ちを犯した。カカシには正しい行動をしていたと認められたが……。
ふっ……。俺がカカシを認めるとはな。
しかも、二回目だからな。
さて、考えてもしょうがないが、体は初代・火影柱間の細胞じゃないな。
それに、右の顔の傷。痣だらけだったが、治っている。
とりあえず、ここいらを探索してみるか。
木に登り、渡っていく。
体力も、元のままだな。身体能力も。
考えるだけ、不思議なものだ。
木々を渡り始めて数分、まだ景色は同じままだ。
本当に距離を見つめても、まだ先がある。
途中に生えていた果物や木の実は美味だ。
なかなかいけるものだ。
生物らしきものが見えたが、見たこともない生物だ。
ネズミみたいだが、にしても何かが違う。
色も、灰色ではなく少し茶色に近い色だ。
鳥も、雀とは異なる鳥だ。
さらに数分後、今度は猪に遭遇。
だが、見るからに、巨大だった。
突進してくるが、俺のパワーよりも劣っているな。
ドゴオォォッッ!!!
拳を一発お見舞いしてやった。
猪に乗りながら辺りを捜索。
しかしこの霧、普通の霧とは違う。
水でできているはずだが、何か別の力が混ざりこんでいるようだ。
方向感覚を鈍らせたり、幻覚を見せるため力。
恐らく、危険な奴が入らないように仕掛けているのだろう。
自然界が、味方しているみたいだ。
「きゃあああぁぁぁッッ!?」
女の叫び声が聴こえた。
木に登り、声がした方向を向き確認する。
「お嬢さん、俺たちのとこで遊ばねぇか?」
「悪いことはしないからさ。一緒に楽しもうぜ?」
牛みたいな体をした人?見たいなものが一人の人間を囲っていた。
女性のほうは帽子をしててよく見えない。
だけど、やっとしゃべれる奴を見つけた。
あいつらにここがどこか、教えてもらおう。
「なぁ?いいだろう?」
「くひひひひ!!」
「別嬪さん、俺たちの元に……」
「ぎゃああぁぁッッ!?!?」
突然の仲間の叫び声に、他の奴らは何が起きたか驚いた。
まずは一人。しかし、まだ人数はいる。
「何だ貴様!?」
「人間のようだな。ここに迷い込んだか。
ちょうどいい!餌が足りなかったところだ。てめぇの肉を引き裂いてくってや――――――」
俺は魔物の言うことを一切訊かずに、近づいてきたもう一人殴り飛ばした。
「同胞が、あっさりやられるなんて……」
「怯むな!!相手はたった一人だ!数では俺たちが圧倒的有利。
俺たちを相手することは自滅行為だ!やるぞーー!!」
敵が一斉に襲い掛かってきた。
雑魚共の言うことはうるさくて敵わないな……。
「うおおぉぉ!!」
一人が斧を持って振り回す。
俺は軽く避け続け、拳で斧を叩き割り、敵を殴る。
次に二人が拳を向かわせてくるが、受け止めすぐに二人の頭を掴み。
「ふんっ!!」
ドゴンッッ!!
「「ごへぇあ!?!?」」
頭同士をぶつけてやった。
まだまだ来る。
近接格闘しか能がないやつらだな。
全員、近接武器しか持っていない。
遠距離攻撃をしてくる奴がいないのか……。
すこし、うっとおしくなってきた。
ちょっと本気でやるか。
「火遁・豪火球!!」
火を吐く。
「「「「「ごああぁぁぁ!!?!?」」」」」
何人かまとめて、炎を包み込ませた。
「このッ!!?」
拳が顔面に当たりそうになったが、すり抜けた。
「え!?今、すり抜け―――――――」
バキィッッ!!!
頭を殴り、気絶させた。
誘拐しか特技は無いようだな。
力自慢の種族みたいだが、俺に負けていたら何も取り柄も無い。
と、考察していたが、今までの敵よりもでかい奴が、その場に来た。
「俺の部下たちを、尽く潰してくれたなぁ…。
人間の癖に生意気なことをしやがる。おめぇら!下がってろ!!」
どうやら、奴が頭のようだな。
眼に傷がある。
「潰れろ!!」
巨大な拳が襲い掛かる。
だが、すり抜けた。
「は……!?」
「力を、過信しているようだな。終わりだ」
ドオオォォォォォンッッッ!!!!!
力強く顎を殴り、巨体は倒れた。
「ボ、ボスが……!?」
「に、逃げろおぉぉぉぉッッ!!!?」
「ひいぃぃッッ!?」
「お助けをぉぉぉぉッ!!!」
「大丈夫か?怪我は無いか?」
「は、はい…。あの助けてくれて、ありがとうございます」
お礼を言われた。
「なに、ちょっと訊きたいことがあったから、次いでだ。
それよりも、立てるか?手を貸そう」
女性は木にもたれて座っているため、手を差し伸べた。
「す、すみません。あっ!」
少しふらついて、俺の方向に倒れかけた。
俺は思わず受け止めた。
そして……、帽子が外れた。
その女性は、茶髪、顔に紫の模様。
見たことがある、いや。
俺は、知っている。
「リン………?」
5章に行こうと思いましたが、ちょっと書きたくなったので、
しばらく番外編を書いていきます。
5章を期待していた方々、申し訳ございません…。