兵藤一誠に憑依した人柱力   作:ガーディアン

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七十五 サイラオーグ・バアル

「うっひょ~~!スケールがでかすぎるってばよ!」

門を潜って中に入るけど、廊下も十分に広い。

陸上競技でもできそうなぐらいの長さの廊下だ。

「迷わないよな……?」

「こんな広いところには入ったことが無いから、心配だ……」

「大丈夫よ、ところどころに地図を置いてあるから。

迷う心配は無いわ」

それでも迷いそう……と不安に呟く松田と元浜。

途中、女の人が迎えに来た。

紅い髪をしている綺麗なお姉さんだ。

……似ている、姉ちゃんに。

姉ちゃんがもう少し大人になった感じみたいだ。

「リアス、帰ってきたのね」

「はい。只今帰還しました―――お母様」

 

………………え?

『ええ~~~ッッ!!!?』

松田と元浜もとい他何名か思わず叫ぶ。

「ぶ、部長のお母様……!?わ、若い!?」

「てっきりお姉さまかそのぐらいだろうと思ったが、これまた驚いた……!?」

「あら、嬉しいことを。ふふ!」

あ、笑った顔もその歳とは思えないほど可愛い。

 

「この子たちがリアスの眷属ね……。私はリアスの母、ヴェネラナ・グレモリ―です。

新しい眷属の子たちは初めましてですわ」

とリアスの母ちゃんが挨拶をしたと同時に俺たちも挨拶を返した。

「立ち話もなんですわ。部屋を用意しましたのでグレイフィアに案内させるわ。

グレイフィア、頼みます」

「はい、奥様。それではご案内します」

 

 

いやはや、冥界も飛んだ世界なもんだ。

屋敷を案内されて数時間が経った。

俺も、こういう系統は慣れて無いんだよなぁ…。

当に、案内された俺の部屋も十分な設備をオどこされているし。

落ち着かないみたいだから、アーシアとゼノヴィア、松田と元浜が俺のところに集まってきた。

しばらく、今後のことについて話して、時間を潰した。

 

リビングルーム。

目の前には豪勢な料理が並んでいる。

「全部おいしそう……」

「チョウジ、よだれよだれ……(汗)」

みんな固まっちゃって、言葉が出ていない。

「はは。そんなに固まらなくていい。リアスの眷属の諸君。今日は無礼講だ。

好きなだけ食べ、好きなだけ楽しみなさい」

リアスの父ちゃんが言う。

「遠慮なくいただきます……」

みんな今の言葉で少し緊張が解けたのか、黙々と料理を口にする。

俺も最低でもテーブルマナーを守らないと……。

料理の肉をほおばったが、中々美味だった。

ていうかチョウジはガツガツ食べ進んじゃっているけど……。

 

「ときに兵藤一誠くん」

すると突然、リアスの父ちゃんが俺に少し笑いながら話しかけてきた。

「なんでしょうか?」

「そんな畏まらなくてもいい。君のお母様や父様は元気かな?」

「ええ、元気ですよ。ただ、家を増築されたころから感覚が麻痺していますけど……」

「ははは!それなら結構だ!」

普通に談笑しているように見えるけど、俺は緊張していた。

 

「ところで、君はリアスのことをどう思っているのかな?」

少し悪戯な笑みで質問をしてきた。

「なっ!?お、お父様!?」

すると今まで穏やかだった姉ちゃんが顔を真っ赤にして突然、椅子から立ち上がった。

 

……この質問はちょっと…てみんな注目しているし……。

チョウジは飯に夢中で聞いていないけど……。

特に女子たちの視線が…。

「え、えっと…その質問は……なんといいますか……」

正直焦っている、間違いの無いようにしているが、言葉が見つからない。

「君は人間、だが不思議な力を持っている。

こちらはいつでもOKを出せるが、どうかな?」

「あなた、イッセーくんが困っていますわ。

少し急ぎすぎでは…」

「先程から聞いていればお父様にお母様!私を置いて話を進めないでください!!」

「……黙りなさい、リアス」

 

ゾクッ!!?

リアスの母ちゃんの雰囲気が一転して、目は鋭くなり、

口調もこれまでの朱乃の姉ちゃんの柔らかなものではなくなり、棘のある声音となった。

「そもそもリアス。あなたは一度、フェニックス家の婚姻を放棄しているんです。それを私たちが許しただけでも寛大だとお思いなさい。

旦那様やサーゼクスがどれだけ上に手をまわしてくださったのか、

それを理解できていないのですか?」

「り、理解はしています。ですがそのことは私の問題です……。

お父様やお母様がどうこうするのは、それこそお門違いと思います」

「ですが、あなたは今までどれだけのことを……………」

 

マシンガントークでリアスの姉ちゃんはぐうの音も出なくなった。

 

「い、一応、頭の隅で考えて起きますので、答えはまた今度で……!」

さすがに何か答えないといけないと思ったから、一応答えた。

「わかりました。ではまたの機会で」

ほう……!寒気が吹き飛んだ。

 

 

 

 

この後ミーティングをして、夜は外で食事をした。

そして、みんな部屋に入って眠りに付いたけど、小猫ちゃんの様子が少しおかしいと感じた。

今朝から何か元気が無い。少し心配になってきた。

 

 

翌日。

メイドさんたちが個々に朝食を配り、俺たちは済ませた。

今俺たちは先日乗った汽車に乗っていた。

手悪魔の会合があるから移動するという。

俺たち《忍》も立ち会ってもいいと許可を貰った。

向かう先は魔王様がいる領土で、話では都市部ってことだ。

しかし都心部でも……。

「自販機があるぞ!」

「コンビニもだ!?」

「日本を例に、悪魔もそう言うビジネスを始めたんだよ。

今じゃ、この雰囲気は普通だけどね」

 

「いい?これから地下鉄に乗り換えるわ……。表から行くと面倒だから」

汽車が駅について俺たちは汽車から降りる。

それと同時に。

 

『きゃぁぁぁぁぁぁああ!!!リアス様ぁぁぁぁ!!!!!』

 

「うおっ!?」

「すごい歓声ですぅ!?」

汽車から降りると、そこにはたくさんの悪魔がいて部長に黄色い声援を送った!

「あらあら、イッセー君も驚いてしまいましたのね。リアスは魔王の妹ですわ。

しかも容姿は整っていていますもの……。人気が出るのは当然ですわ」

「まぁ確かに、サーゼクスの兄ちゃんの妹様だからなぁ」

俺たち《忍》にも注目していた。

「困ったわね…。急いで地下に行きましょう。専用の電車も用意させているわ」

 

『うぉぉぉぉお!!リアス様!!お綺麗です!!』

男性人もすごい勢いだ。

「さすが、お姉さまですな!」

「やはり、冥界でも人気なのですね!」

 

 

 

 

地下鉄に乗り換えてから数分後、俺たちは目的地に到着した。

電車を降りたすぐの場所にいた係りの人に連れられて、

俺たちは待合室のホールみたいなところに連れていかれて、

今は待機室としてホールで待機していた。

とそこに、一人の男が歩み寄ってきた。

 

「サイラオーグ!」

男性で見た目は俺たちと同い年ぐらい。

黒髪の短髪で野生的なイケメン。

活動的な格好で体格も良い。

瞳は紫、闘気が湧いているのがわかる。

「久しぶりだな、リアス」

リアスの姉ちゃんと握手を交わす。

その後ろには眷属のかたがた並んでいた。

 

「ええ、懐かしいわ。変わりないようで何よりよ。

初めても者もいるわね。彼はサイラオーグ。

私の母方の従兄弟でもあるのよ」

なるほど、道理でサーゼクスの兄ちゃんに似ていると思った。

「俺はサイラオーグ・バアル。バアル家の次期当主だ」

 

するとサイラオーグの兄ちゃんが俺を見る

「む。君が噂の人間か?」

「どうも、《忍》の兵藤一誠だ。まぁ前世での名前はうずまきナルトだけど…。

どっちでもいいよ。好きなほうで」

「では兵藤一誠。よろしく」

「よろしく」

握手を交わす。

「それで、こんな通路で何をしていたの?」

リアスの姉ちゃんが聞く。

「ああ、くだらんから出てきただけだ」

「………くだらない?他のメンバーも来ているの?」

「アガレスもアスタロトもすでに来ている。

あげく、ゼファードルだ。

着いた早々、ゼファードルとアガレスがやり合い始めてな」

心底嫌そうな表情をする。

喧嘩か?まぁ、すぐに収まりそうな口論だろう?

と思っていたけど。

 

ドオオオオオオオオオォォォォォォッ!!

 

建物が大きく揺れた、巨大な破壊音。

近くからだ。口論じゃないのかよ!

ガチのやり合いか!?

扉を開き中に入ると、テーブルやら装飾品やらいくつもの物が壊れていた。

おいおい、相当荒れているな。

一触即発の状態、こりゃ大変だな。

「ゼファードル、こんな所で戦いを始めても仕方なくてはなくて?

死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」

眼鏡の美少女が殺気を放っている

殺すとか、美女があんまりゆっちゃ駄目なような気がするけど……

「ハッ!言ってろよクソアマッ!

俺がせっかくそっちの個室で一発仕込んでやるって言ってやってんのによ!

アガレスのお姉さんはガードが固くて嫌だね!

だから未だに男も寄って来ずに処女やってんだろう?

ったく、魔王眷属の女どもはどいつもこいつも処女臭くて敵わないぜ!

だからこそ、俺が開通式をしてやろうって言ってんのによ!」

 

うわぁ…、下品で高貴の欠片もないな。

顔にタトゥーで緑の髪。上半身裸に近い服装。

ズボンに装飾品をいっぱい付けている。

「ここは時間が来るまで待機する広間だったんだがな。

もっと言うなら、若手が集まって軽い挨拶を交わす所でもあった。

ところが、若手同士で挨拶したらこれだ。

血の気の多い連中を集めるんだ、問題の1つも出てくる。

それも良しとする旧家や上級悪魔の古き悪魔逹はどうしようもない」

あらら、困ったもんだなこれは。

喧嘩上等の社会か……。人間界とはえらい違いだな。

 

「左の眼鏡をしている彼女がアガレス、右がゼファードル。

奥にいて落ち着いている青年はアスタロトだ」

サイラオーグの兄ちゃんが説明する。

荒れているのはゼファードルね

 

「あん?何だそこの人間は?」

ゼファードルがこちらに気づいたのか振り向く。てか、何で俺!?

「何ジロジロ見てんだよ!!」

「え、いや、俺は別に……」

「うるせぇッ!!人間が、目障りなんだよッ!!」

と言いつつ手には魔方陣が。

 

ドオォォォォン!!

魔法が放たれ床にひびが入った。

「はは!ざまぁねぇな!!」

ゼファードルは笑うが。

「あっぶねぇな、おい!」

俺は天井に立ち、攻撃をかわした。

この光景に初めてを俺を見た人たちは、驚いていた。

「俺の攻撃をかわしやがって…!おい!降りて来い!!」

「冗談…。争うつもりはねぇってばよ。

しかも俺は《忍》。あんたらとやり合ったら信用が薄れる」

 

「イッセー!」

リアスの姉ちゃんとその後にみんな入ってきた。

「兵藤一誠。ここは俺に任せろ」

サイラオーグの兄ちゃんが前に出た。

ちゃらいゼファードルに近づく。

「ゼファードル・グラシャラボラス。最終忠告だ。おとなしくしろ」

「はっ!バアル家の無能が口出し―――」

ドゴンッ!!!

 

兄ちゃんの拳が奴の腹部に突き刺さる。

壁に衝突して壁に大きなクレーターが生まれた。

この威力にゼファードルは気絶した。

 

率直な感想、速かった。

 

 

「おのれ、貴様!!よくも我が主を!!」

俺は天井から降りて、兄ちゃんの隣に立つ。

「加勢しようか?」

「いや、いい。それよりも主の回復のほうが先じゃないのか。

そっちも化粧直しでも行け」

『……!!』

喧嘩が収まり、会場は落ち着いた。

 

兄ちゃんも自分の持ち場に戻った。

「彼からはすごい闘気を感じられました。

あれは、己を信じるものの眼です」

ゲジマユも俺と同じことを感じたんだろうな。

 

 

「皆様、大変お待たせしました。

皆さまがお待ちでございます」

 

俺たちは奥に入った

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