兵藤一誠に憑依した人柱力   作:ガーディアン

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八十五 無限の龍神

俺は今、外にいてる。

夜の風が気分を良くしてくれている。

黒歌が仲間になってから数日経って、

今リアスの姉ちゃんたちはレーティングゲームの試合をしている。

 

俺たち《忍》やイリナは別室で観戦している。

リアスの姉ちゃんたちは力が強い。

だけど、ソーナ会長は持ち前の知性で姉ちゃんたちを攻略してくるだろうな。

黒歌の件はこうだ。

まず、会場に戻ってサーゼクスの兄ちゃんに事を説明。

ていうか、会場内はボロボロになっていた。

ゲジマユとサイラオーグの兄ちゃんが戦った後だったて聞いたけど、

壁も割れているし、テーブルとか料理とかもぐちゃぐちゃになっていたし。

唯一、チョウジは料理に夢中で食べていたけどな。

黒歌のことを聞いたサーゼクスの兄ちゃんは、すぐに彼女の指名手配を撤回。

問題も起きずに黒歌は仲間になった。

ただ、会場の悪魔の皆様方は驚いていたけど。

あ、テロリストのことは伏せて置いといた。

サーゼクスの兄ちゃんと、グレイフィアの姉ちゃんにだけ教えておいた。

もし、他の悪魔に聞かれていたら《忍》の信用性が心配になるしな。

悪魔の皆さん方にも、不安を過ぎらせたくなかったし。

 

まぁ、無事に解決できてよかった。

小猫ちゃんと黒歌はまだぎこちないけど、会話はできるようになった。

そして、小猫ちゃんは自分の力を受け入れることを宣言した。

黒歌は、それのサポートをすると言った。

仙術を極めさせるため、妹のためにと。

 

 

で、俺は気分的に風に当たっていた。

レーティングゲームはリアスの姉ちゃんが優勢。

小猫ちゃんの力、猫又モードが見事に炸裂。

ていうか、可愛かった。正直な感想で。

 

と、外でうろうろしていると、空から一人降りてきた。

女の子だ。

降りてきて、俺をじっと見つめている。

幼女だけどゴスロリ姿。

ファッションはわからないが、こういうのもやっているのかな?

というよりも、気配が悪魔とは違う。

また別の大きな力を感じる。

 

「我、オーフィス」

ッ!?

その言葉聞いた瞬間、俺は冷や汗をかいた。

おいドライグ、オーフィスって……。

『……ああ。俺も正直驚いた。

この力、この気迫。間違いなく、無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)オーフィス。

禍の団(カオス・ブリゲード)の親玉。

相棒、絶対に戦おうとするな。

いくら規格外のお前でも、オーフィスに勝てるかどうかは俺には予測不可能だ』

テロリストの大将が何でこんなところに!?

というよりも、この厳重な守りからどうやって入ってきたんだ…?

 

『奴には、気配を消す術も持っている。

並みの強者でも、気づかれずに現れることができたんだろうな』

「お前、赤龍帝?」

「……ああ。俺の名は兵藤一誠。現赤龍帝だ」

「ドライグ、久しい」

腕からドライグが声を放った。

『久しぶりだな、オーフィス。

こうして話すのも、いつの話だろうな…。

お前、何を目的で禍の団を作った?』

ドライグの質問にオーフィスは軽く言った。

「グレートレッド、倒す」

グレートレッド?何だそれは?

『……お前、本気でやるつもりなのか…?』

「我、元の場所に戻る」

 

ドライグが声色を変えて言った。

どうしたんだ?そんなにやばい奴なのか、そのグレートレッドていうのは?

『相棒、やばいとかそういう次元ではない。

真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)グレートレッドは、

オーフィスと同じぐらいの強さを持っているドラゴンだ』

……おいおい。えらい奴と戦おうとしているな……。

「で、俺の前に現れたのは何でだ…?」

今度は俺がオーフィスに訊く。

 

 

「赤龍帝、我と一緒にグレートレッドを倒す」

!!!!?

 

その言葉に、俺は驚愕した。

おいおい、冗談じゃない!!そんなの、協力できるか!!

こいつの仲間になるということは、みんなを裏切ると同等、いやそれ以上の最低な行為。

「悪いが、俺はその誘いには乗らないぜ。

折角の勧誘だが、俺には大事な仲間がいるんだ。

仲間を裏切ることは、俺の理念に反する」

「我の目的、グレートレッドを倒すこと。赤龍帝、仲間とは?」

……?奴の言っていることに少し疑いを持った。

「俺は《忍》のリーダーだ。そう簡単に、裏切ってたまるか」

「《忍》?」

オーフィスはそう言い、首を横にした。

「《忍》はお前の組織でも知っている、新しい勢力だぞ。

人間、悪魔、天使、堕天使、その他の異能を持つ人々が仲良く集まり、

共に歩んで、共に協力し合い、共に笑う」

「我、知らない」

 

……知らない?テロリストのトップなのに、知らないのはおかしいぞ……?

ドライグ。あいつの言っている元の場所ってなんだ?

『オーフィスは元々、次元の狭間というところで生きていた。

次元の狭間は何も存在しない、ただ無の場所だ。

そこにグレートレッドが住み込むようになって、

オーフィスは邪魔なグレートレッドを退かそうとしている』

……。俺はまた訊きたいことが浮かんだ。

「……なぁ。お前に協力してる奴ら、お前はどうやってあいつ等を仲間にした?」

「我、誘った。素直に、仲間になった。

『あなたの力に成れるのなら』とか『すばらしい夢に是非協力する』とか色々。

自ら来た奴もいた」

 

………なるほどな。

「我、赤龍帝の勧誘に失敗。

今の我の目的、それだけ。今は、襲わない」

そう言って、オーフィスは空に飛んだ。

そのまま静かに、去っていった。

 

 

 

夜の月は明るい。

そこに、一つの影が映りこんだ。

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