ディオドラの前に立つ二人。
「部長、こいつは俺たちに任せてください」
「男として、許せない気持ちが頭にいっぱいなんです」
決意と怒りを露わにしている眼。
本気のようだ。
「私たちも加勢したいけど、二人の思いは通じたわ。
二人とも、手加減は駄目よ…?」
「「ハイッッ!!」」
リアスの許しを得た二人。
他のみんなも二人に任せるようなので構えを解いていた。
「何だい?君たち二人が相手なのかな?
まぁ、汚い赤龍帝はまだみたいだし、君たちの相手をして暇をつぶすかな」
挑発するように笑みを浮かべているディオドラ。
アーシアに視線を向けて言う。
「そういえば、アーシアはまだ処女だったよね?
今でも犯したいぐらいだけどなぁ。
あ、赤龍帝が来てから見せつけでやってもいいかもね。
まぁ面倒くさいし、全員殺してからゆっくり楽しむのもいいかもね」
「イッセーはお前なんか屁でもねぇよ」
「現に貴様は気迫から負けている。
イッセーの気迫は本物だ。あいつが本気で殺しに来たら、俺は反吐を吐くだろうな」
ディオドラの挑発に乗らない二人。
ディオドラはやれやれな感じで二人に振り向いた。
「ははは、力量も図れない転生悪魔が、気安く僕の力を見縊らないで欲しいな」
ディオドラから殺気が放たれ、黒いオーラがディオドラに纏わりついている。
「元浜、行くか」
「おう、松田。見せてやろう」
「「俺たち
二人はまっすぐディオドラに向かってダッシュする。
「全く、泥臭い人を相手にするのは嫌いなんだけどね」
ディオドラはアーシアから離れ、片腕で魔方陣を展開する。
黒い球が二人に放たれる。
二人は左右に分かれ攻撃を避ける。
「炎の力、見せてやるぜ!!」
松田は炎を展開しディオドラに放つ。
「甘いね」
防御の魔方陣で炎をはじく。
「機械の力を受けてもらおうか!!」
元浜は神器の力で機械を想像する。
砲身50センチぐらいある大砲だ。
「プラズマ・キャノン。食らいやがれ!!」
プラズマ粒子を集め、一気に打つ!
だがディオドラは臆せずに雷の魔法で相殺する。
「まだまだ!出でよ、《サイコ・ショッカー》!!」
元浜は特殊合金で作られた人造人間を展開。
「へぇ、そいつはレーティングゲームの時に調べたけど、
そう、前日のリアス対ソーナの試合の時、元浜が展開した機械。
この機会のおかげでソーナの厳重な罠を見抜き、無力化していた。
火力ではリアスのチームに勝てないと踏んで二重に三重に張っていたが、
《サイコ・ショッカー》の猛攻にソーナも騒然としていた。
トラップ・サーチの威力は全レーティングプレイヤーに轟いた。
「
サイコ・ショッカーは両手を構え、念力で電磁砲を作り出す。
攻撃が放たれ真っ直ぐにディオドラに向かう。
「この攻撃は強力だね」
ディオドラは黒い球は幾つもの作り上げ、防御に入る。
ドゴゴゴゴゴッッ!!!
サイコ・ショッカーの攻撃は消され、残りの黒い球が元浜に向かう。
「何!?」
元浜は驚愕し、少し行動が遅れた。
サイコ・ショッカーが元浜の前に立ち、ディオドラの攻撃すべてを受け止める。
「ウゴゴゴゴゴゴゴッッ!!?」
ドゴオオォォッッ!!!!!
攻撃に耐えきれず、そのまま爆散した。
「くそっ!?」
元浜はやられたことに歯を食いしばる。
「土の力、解放せよ!!」
松田は地面に腕を突き付け力を込めて念じた。
ボコボコボコ!!!
土の柱が何本も現れた。
「へぇ……」
じっと眺めるディオドラ。
余裕なのか笑みはまだ収まっていない。
「土を槍に変化させて、行け!!」
ビシュシュシュッッ!!!!
鋭い槍がディオドラに襲い掛かる。
だがディオドラは魔方陣で炎を放ち、土を焼いて固めていく。
「これで終わりかい?随分と舐められた物だね。
ま、殺せばいいか♪」
彼は両手に黒い球を準備する。
「てめぇを倒すまでは!」
「一歩たりとも引かん!!」
松田と元浜の二人は奮起する。
イッセーを慕っているアーシア。
アーシアや自分たちの恩人であるイッセー。
その二人を侮辱したこと、傷つけたこと、咎めたこと。
二人は決して許さない気持ちでいた。
レイナーレたちも、敵ではあったが悲しみの涙であふれていたディオドラの元シスターたち。
こいつがいたから、アーシアは泣く。
なら、アーシアのためにも、イッセーのためにも、この下種をブッ飛ばす!!!!
「水の力!君臨せよ!!!」
松田は力を振り絞り、水を大量に展開する。
「サンダー・ブレード!!!」
元浜は雷を帯びた剣を創造する。
「行け!!元浜ァァァッッ!!!」
ごおおおおぉぉぉぉぉッッ!!!!
松田は水の力で巨大な龍を作る。
元浜はその上に乗り、龍が動き、ディオドラに突撃する。
「ウオオオオオォォォォォォォォォッッッ!!!!!!」
大きく叫び、ディオドラに一閃を放つ!!
「はっはっはっ!!転生悪魔で下級ごときが、僕に勝てると思うなよ!!!」
ディオドラは黒い球を巨大化させ、放つ!!
「しまっ………!?」
元浜は回避しようとするが、間に合わない。
勢いがありすぎてそのままディオドラの攻撃に激突した。
ドゴオオオオオオオォォォォォォォォォッッッ!!!!!!!
爆発が起こり煙が舞う。
水で作られた龍は崩れ、地面に流れ落ちた。
元浜は吹っ飛びアーシアの前に倒れる。
「松田さん!?元浜さん!?」
アーシアは叫んだ。
「あはははははははははははははははははははは!!!!!!!!」
ディオドラの甲高い笑い声が響き渡る。
「どうだ?これが僕の力!下級悪魔ごとき、上級である僕に勝つなんて有り得ない!!
オーフィスの蛇によって高まったこの能力で、僕の思いのまま!!好き放題にできる!!
さぁ……、赤龍帝。僕を馬鹿にしたことを後悔させてやる!
これで僕は、最強の悪魔になるんだ!!あははははははははははははは!!!」
「終わってねぇよ」
「!?」
松田の声だ。
煙が散り、姿をディオドラに見せる。
片手に小さい炎を展開している。
「へぇ、まだ生きていたのか。
でも残念。もう魔力の限界のようだね。
諦めなよ。君たちでは僕に勝てない」
「…どうかな……?」
元浜は倒れた体を起こし、口を動かす。
眼鏡を上げて言う。
「貴様は自分の力で俺たちと戦っているんじゃない」
「自分の努力で手に入れた力じゃないだろう、それは」
「何を言っているんだい?この蛇は僕の力さ。
ああ、悔しいんだね。でもね事実だよ。君たちは負けたんだから」
「いいや」
「貴様は油断したようだな」
「………なんだと?」
「俺たちはあの攻撃でお前を倒せるとは思っていない」
「だからこそ、準備をしていたんだ、最大の切り札をな」
「切り札?見たところ君たちの力はもう限界のようだけど」
「そう、俺たち個人の力は弱い」
「だが、力を合わせれば、強敵にも勝てる」
この言葉にディオドラは呆れた。
「だから何が言いたいの?時間稼ぎでもして赤龍帝でも待つの?」
「まだ、理解できていないようだな」
「ああ、準備は整った」
すると、ディオドラの周りに霧が発生した。
「何だ?」
ディオドラは地面を見る。
地面には元浜が作ったサンダー・ブレードが突き刺さっている。
そして、
「地面は、松田が作った水の龍でびしょ濡れだったよなぁ」
元浜が説明し始めた。
「そして、俺の作ったサンダー・ブレードで電気を発生させ、
水を電気分解しているから霧が発生している」
「そして、水が電気分解したら発生する気体は水素と酸素」
松田は笑みを浮かべて言う。
「さて問題だ。その水素と酸素が充満している空気に、
強力な炎が発火したらどうなるのでしょうか」
「……!!?しまったッッ……!?止めろ――――――――――」
「正解は……」
「こいつだ!」
松田は炎をディオドラに向けてはなった。
カッッッ!!!
ディオドラの目の前に光が発生し。
ドゴオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッッッ!!!!!!!!!!
爆発が発生した。
巨大な暴風が起きリアスたちはしゃがみリアスと朱乃の防御の魔方陣で身を支えていた。
風が収まり、神殿は暴風で吹き飛ばされ辺り一面焼け野原になった。
元浜は《ギア・ゴーレム》を創造し自分とアーシアを守った。
周りにはリアスたち以外何もない。
松田は元浜のもとによって手を伸ばす。
「立てるか?」
「なんとかな」
元浜を起こしハイタッチする。
「松田さん、元浜さん………」
アーシアは感涙していた。
これで終わったかと、みんながそう思ったその時だった。
ドゴオオオォォォォォォッッッ!!!!
『――――――――ッッ!?』
突如の爆発にみんなは驚愕した。
「「……………!!!?……」」
松田と元浜は突然の攻撃を受け倒れた。
「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッッッ!!!!!!!」
叫び声が響き渡る。
「この僕が……。この僕が……!!!
下級悪魔にやられてたまるものかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッっ!!!」
爆発で完全に死んだと思われたディオドラ。
その眼光は紅く光っていた。