僕の考えるA/Z (旧タイトル: A/Z  イナホに憑依)   作:ロベルトジョー

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2話

クルーテオは地球のカタフラクトを殲滅している様子を、東京に降下させた揚陸城から眺めていた。

「...順調であるな」

「クルーテオ卿、是非、このトリルランに新芦原への進軍はお任せください。長らく食客としていただいた御恩を返す機会をいただきたい」

クルーテオはトリルランを一瞥した。

「いいだろう、お前に先んじて新芦原の統治を委ねる」

「承知いたしました」

 

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「新芦原の皆さん、避難勧告が発令されています。逃げ遅れている方はすぐに、この輸送車に乗ってください」

インコが輸送車に備えつけられているスピーカーを通じて、避難を呼びかけていた。

「...カーム、なんで俺たち学生が避難支援をやってるんだ?」

「しかたいないだろ?上からの命令だから」

「今は避難支援だけどよ、これから俺たちも火星人どもと戦うことになるわけ?」

「それは無いと思うが。そうなるかもな...インコ、家族連れを見つけたから車止めてくれ」

「チッ、火星人の奴らが」

オコジョはそう言いながら、双眼鏡を使って車の外を見ていた。

 

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「ごめん、ナオくん。待機任務かかっちゃって動けないの」

僕はユキと電話をしながら、替えの制服を袖に通していた。

僕はあの場にいたカーム達に、来ていた服がボロボロになったことと、ユキと共に避難することを言って帰宅している。

「ユキ姉の車で避難するって話だったと思うけど?」

「え?ナオくん、今どこにいるの!?もしかして、まだ避難してないの!?」

そこからは、スマホのスピーカーから甲高いお叱りが聞こえ始め、スマホを耳から離した。

「...リムジンに乗っていたのはセラムさんじゃなかった。じゃあ、今彼女はどこにいるんだ?」

もし、暗殺事件の時に既に捕まっているとしたら、手間がかかるミサイルで攻撃なんてやらないはずだ。

新芦原の町を逃げ回っている、もしくは既に避難している可能性もある。

僕がセラムさんをこの広い町で探し回るのは無謀であるし、避難勧告の出ている以上、セラムさんだって避難をしているはずだ。

「ナオくん、聞いてるの!?」

「あぁ、僕は巡回している輸送車に乗っていくから、ユキ姉こそ気を付けてね」

「やっぱり、聞いてないじゃ...」

僕はユキ姉の声を最後まで聞かずに切断し、用意していたショルダーバックを背負いアパートの部屋を出た。

 

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「スレイン・トロイヤード。地球人のお前が、これから地球人を殲滅しに行く私を連れていくとは、なんとも愉快だな」

スレインはトリルランの言葉を聞き、顔を伏せた。

「...クルーテオ卿の命令でございます」

「そうか、ならちゃんと役に立たないとな。行くぞ」

「...」

スカイキャリアと飛ばれるカタフラクト輸送機の操縦桿を倒して、発進させた。

 

 

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「そういえば、イナホのやつ大丈夫かな?」

「さっきから、敵のジャミングが酷くて電話とメールが使えなくなったんだけっけ?」

「あぁ、オコジョのスマホも回線につながらないだろ?」

「さっきから圏外表示だよ。イナホだってもう避難してる筈さ」

オコジョは輸送車の窓から離れ、床に座った。

「おい、カームちょっと」

「なんだよ?」

「あれ」

オコジョは目線は、比較的身長が小さい金髪の少女と、茶髪の美少女に向いている。

「北欧の子か?歓迎パレードを見にきた観光客だろう」

「あんな可愛いい子に声をかけて、一緒の車に乗せられるなんて、これが輸送車じゃなければ完璧だったんだが」

「避難支援なんてやってなかったら、そもそも声なんてかけられないだろ?オコジョの場合は」

「うるさい、男子」

オコジョとカームが同乗している少女の話を笑ながらしていると、助手席に乗っていたインコから避難が飛んできた。

「...今、イナホって」

「姫様、どうかされましたか?」

「いえ、なんでもありません」

同乗していた茶髪の少女とエデルリッゾは小声で話した。

 

突如、車が急ブレーキをかけた。

「どうして、ここにアレイオンが」

乗り合わせた教師がそう言って、行軍している地球カタフラクトを見ていた。

「あなたたち、どうしてここにいるの?もう、避難は完了している筈でしょ!?」

「その声、ユキさんですか!?」

「もしかして、インコちゃん!?ナオくんも乗ってる!?」

「あ~、イナホとはユキさんの車に乗って避難するとかで、別れてから、ジャミングの所為で連絡が取れてません」

「そう...ジャミングの前に、巡回中の輸送車に乗るって言ってたわ。まぁ、ナオくんなら大丈夫だと思うけど」

カタフラクトに乗っていたユキと、輸送車のインコがスピーカー越しに驚きの声を上げる。

輸送車の後部席からオコジョが顔を出し、インコから輸送車のスピーカーのマイクを借りる。

「アレイオンが動いてるってことは、この町に敵が来るの!?」

「そうよ、東京の火星人の揚陸城から未確認飛行物体が近づいているのが観測されてるわ。この町もすぐに戦闘区域になる。今すぐ引き返して!」

「でも、回収ポイントのフェリー埠頭はここを抜けないと!」

「とにかく、安全な場所を探して逃げて。ここは私たちが守るから」

輸送車内でざわめきが起きた。

 

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「敵航空戦力が接近してます」

「ふん、自ら死にに来るとは。輸送中では、いたぶれないのが残念だよ」

スレインは、乗っているスカイキャリアに、前方から接近する数十のミサイルが迫って来ることを確認した。

「カスどもが」

トリルランの瞳が一瞬赤く変化し、ミサイルはスカイキャリアにあたる寸前で爆発した。

「やれ、スレイン」

「...」

しかし、スレインは動揺してスカイキャリア備え付けられた重火器を、地球人の戦闘機に発射することはできなかった。

「おいおい、クルーテオ卿の犬は躾がされてないのか?こんな簡単な命令すらできないなんて...いいだろう、私がお手本を見せてやる」

スレインからスカイキャリアの操縦を奪ったトリルランは嘲笑しながら、目の前の戦闘機に進路を向けた。

 

 

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「迎えが来た」

「あぁ、これで我々は騎士の称号と共にヴァ―スの英雄の一員となるのだ。ようやく、長年の苦労が報われるぞ、ライエ」

「ようやくですね、お父様」

人気のない橋の上で、数人の男と少女ライエ・アリア―シュが晴れ晴れとした表情で立っていた。

「来るぞ!」

ライエは男達から離れ、空から落ちてくる火星カタクラフト・二ロケラスの衝撃から備えた。

「トリルラン卿!任務を遂行いたしました!」

男たちは目の前の二ロケラスに向かってお辞儀をする。

「よくぞ、成し遂げてくれた。ご苦労、諸君の働きは今後のヴァ―ス帝国の大きな益となるだろう」

「ありがとうございます」

「...あぁそうだ、諸君には伝え忘れていたが」

トリルランが瞳が赤くなり、二ロケラスが眩く光る。

「これがアルドノアか!騎士になることで殿下から与えられる力」

二ロケラスの手が上に掲げられた。

「この任務は存在してはいけないのだよ」

二ロケラスの手が男たちの上に落ち、橋を綺麗に抉りとった。

「え...」

目の前で父親たちがたった今死んだことに、ライエは茫然として立っていた。

「ふん、ゴミどもが...ん?くふふっ、あの間抜けにも、こんな可愛らしい小娘がいるとは。町までの退屈凌ぎだ。ほらほら、逃げろ逃げろ!」

二ロケラスは橋などなかったように抉りながら進み、それに驚いたライエは慌ててその場から走った。

「火星カタクラフトが、民間人を襲ってる!」

その時、行軍していたユキ達のカタクラフトがライエを襲っている二ロケラスを見つけた。

「全員、攻撃開始だ」

「しかし隊長、民間人が巻き込まれます!」

「やれ、攻撃だ撃て!」

カタフラクト隊は銃口を二ロケラスに向け発砲した。

「よせ!民間人がいるぞ!」

カタフラクトの隊員であるマリトはカタフラクトの短距離無線で非難した。

「おい、何だあれ!?弾丸がカタフラクトにあたる前に消えてる!」

「貝塚准尉、民間人を保護しろ。援護する」

「了解!」

「マリト大尉!命令権は私が持っている、勝手な指示を出すな!」

銃弾を浴びている二ロケラスは止まり、カタフラクトの方に正面を向けた。

「なんだ、虫けら?」

その間に、ユキのカタフラクトはライエの元に到着した。

「乗って!」

「え...」

ユキはライエを手に乗せた。

「民間人確保!」

「よし、そのまま撤退を...」

二ロケラスに銃弾で応戦していたカタフラクト隊から悲鳴が聞こえた。

「おいおい、あのカタフラクトはなんだ!?」

「クソっ、撃ちまくれ!!」

銃弾を浴びていた二ロケラスはスピードを上げてカタフラクト隊に突進し、衝突したカタフラクトを抉りとった。

その惨劇を目の当たりにした、二ロケラスのそばにいた隊員は思わず停止してしまう。

「なによ、あれは?」

「逃げろ貝塚!」

二ロケラスはその場で腕を振り回し、それに触れたカタフラクトは綺麗にえぐり取られ爆散した。

ユキは、二ロケラスがカタフラクト隊に近づき、数秒程度で全滅した光景に動揺した。

マリトは弾丸が無くなったライフルを投げ捨て、二ロケラスに向かって突進していった。

「マリト大尉!」

「おいおい、さっきまで他の虫けらがどう死んでいったのか見てなかったのか?これだから地球人は間抜けと言われるんだ」

二ロケラスは立ち止まり、マリトのカタフラクトが来るのを待った。

マリトは二ロケラスに殴りかかり、そして、自分の腕が二ロケラスに触れる前に抉られることに気付いた。

「クソ、バリアみたいなものか!?」

マリトは片腕が完全に抉りとられる前に二ロケラスの上にジャンプして上空から備え付けられていたハンドガンを打った。

「...バリアは全体に回っているのか!?」

「無駄だよ虫けら」

二ロケラスの背後に飛び越えたマリトは自分のカタフラクトの下半身がなかったのに気付き、そして、橋の下に落ちていった。

「マリト大尉!」

「ただ、虫けらを潰すのはつまらんな...さて、遊びの続きをしようか」

 

----

 

 

「だめ、軍用無線も使えなくなってる!」

「おい、さっきからどこ目指して走ってんだよこの車は!」

「仕方ないだろうが!?」

輸送車に乗って避難路を探していた、インコ達は混乱の中にいた。

「おい、目の前にアレイオンが走ってきてるぞ!?」

「こちら貝塚ユキ准尉、聞こえる!?」

「ユキさん!?」

「この民間人を載せて早く逃げて!」

ユキの慌ただしい様子に、敵が迫っていることを察知したインコたちはすぐにユキの手からライエを受け取り、輸送車の中に乗り込んだ。

「く、思ったより移動速度が速い!」

「追いついたぞ、虫けら!」

二ロケラスは銃を撃ちまくっているユキのカタフラクトに接近し、その腕ごと抉りとった。

「ユキさん!?」

二ロケラスは次に足を抉りカタフラクトを転倒させる。

「くたばれ」

二ロケラスはユキのカタフラクトのコックピットに目がけて、横殴りをするために腕を構えた。

その瞬間、一台の地球カタフラクトが建物の影から現れユキのカタフラクトのそばに向けてグレネードを放った。

「なんだ?また、違う虫けらか。邪魔をしよって」

グレネードの爆風によりカタフラクトは二ロケラスの目の前から輸送車の方に吹き飛び、二ロケラスの視点は突如現れたカタフラクトに向く。

「おい、あれは学校の練習機じゃないか!?」

普段、兵科訓練で自分たちが使っている訓練機スレイプニルが目の前に現れ、カームは叫んだ。

「聞こえますか?こちらスレイプニルに乗っている貝塚イナホです。今からスモークをそちらに焚きますので、その間にアレイオンの操縦者を連れてフェリー埠頭に逃げてください。」

無線端末からスレイプニルの操縦者、イナホの声が聞こえた。

「イナホ...イナホなの!?」

「その声はインコか!?...早く行け」

イナホは輸送車の周りにスモーク弾を撃った。

「エデルリッゾはここに居なさい。」

「え...姫様、どこにいかれるのですか!?」

「ちょっとあなた、危ないわよ」

姫と呼ばれる茶髪の美しい美少女は、エデルリッゾと、それを見ていたインコの言葉を聞かずに、スモーク弾による濃い白煙が立ち込める輸送車外に飛び出した。

 

 

 

------

 

ユキ姉との電話を切り、アパートを出て巡回している輸送車を探した僕だが結果として、見つけることはできなかった。

インコ達と連絡を取ろうともしたが、その時にはジャミングにより回線が使えない状態になっていた。

そんな時、僕は空から敵の火星カタフラクトが降りているのを見た。

「まさか、ここは既に戦闘区域になっている!?」

もし、戦闘区域になっているなら輸送車はすでに撤退しているだろう。

僕は完全に逃げ遅れてしまった。

「現在、学校の近くにいる僕は、車に乗って逃げるよりも練習機に乗って逃げたほうが敵と出会った時の対抗手段が取れる」

ボクの記憶から、この状況は僕の戦闘フラグが立っていることを嫌でも意識させられる。

「...ここで悩んでいても仕方ない、出来るだけ使えそうな装備を持って回収ポイントのフェリー埠頭に行こう」

気持ちを切り替えて、僕はカタフラクトに乗ってフェーリー埠頭に向かう最中だった。

手に赤毛の少女を抱えたアレイオンが、火星カタフラクトに追われているのを目撃した。

「あのカタフラクトに触れた建物が抉れている?それも綺麗な弧を描いて...バリアみたいなものか」

触れたら何でも消滅させるバリアと対抗する装備は、このカタフラクトには積んではいない。

「だげど、見捨てるつもりはない...」

しばらく、2機のカタフラクトを後を追っていくと、輸送車を守るようにして交戦している追われていたアレイオンが危機的な状態に陥っていた。

僕は銃を構えてグレネードを放ち、火星カタフラクトのそばからアレイオンを退かせた。

「聞こえますか?こちらスレイプニルに乗っている貝塚イナホです。今からスモークをそちらに焚きますので、その間にアレイオンの操縦者を連れてフェリー埠頭に逃げてください。」

「イナホ...イナホなの!?」

無線端末から応答した声は、幼馴染のインコであった。

「その声はインコか!?...早く行け」

僕は輸送車と自分の目の前に向かってスモーク弾を撃って、白煙を焚いた。

「猪口才な虫けらが!そんな子供だましが聞くとでも思っているのか!?」

煙の中から火星のカタフラクトが飛び出してくる。

僕はジャンプをして、その突進を躱しスモークを自分の周りに焚いた。

その突進の回避を2回ほど続ける。

「奴がバリアを使った接近戦以外してこないことが唯一の救いだ...でも、このままじゃ持たない」

僕のスモークの残弾は多くはない。

今も紙一重で敵の攻撃をかわしているが、スモーク弾が無くなればそれも難しい、敵に触れるだけでこちらは負ける。

「どうすればいい!...足止めをしないとインコ達は逃げきれない」

そんな時だった、僕のカタフラクトの足元に、茶髪の少女が現れたのが。

「イナホくん!私も載せてください!」

「!?」

僕は反射的にその少女を手に乗せ、コックピットを開けた。

「何してるんですか!?...輸送車は?」

「既に出発しています」

そういって、少女は手から飛び出し、僕に抱き着くようにコックピットに入った。

「早く締めてください!これから私があのバリアの無効化します。その隙に攻撃してください」

少女に抱き着かれる。

少女の香りで、なぜだか僕に安堵と懐かしさを感じていた。

「...わかった。準備が出来たら合図をお願い」

僕は前方の白煙に向けて銃を構えた。

今度はスモーク弾ではなく、徹甲弾。

そして、退避に専念していた先ほどとは違い、銃を構えている以上、次の敵の突進は躱せない。

少女の言うバリアの無効化が本当でなければ、僕は少女と共に死ぬ。

「...なぜ僕は、突然現れて無茶苦茶なことを言っている君を信じているのか不思議に思う」

「ふふ...姿形は変えてもイナホくんの心では、私を覚えているのではないでしょうか?とてもうれしいです」

僕は少女を知らない。

だが、少女の香り、口調、そして微笑みに覚えがある。

前方の煙が薄くなり、敵のカタフラクトがこちらに向かって突進してきた。

「虫けらが、終わりだ!!」

「来るぞ」

少女は胸に手を当てて、目の前のカタフラクトに告げるように言った。

「ヴァ―ス帝国第一皇女アセイラム・ヴァ―ス・アリューシアの名において命ず、我に危害をくわえんとするアルドノアよ停止せよ!!」

少女の瞳が赤に変化し、眩い光を放った。

「今です!!」

「いけぇぇぇぇ!」

僕は無我夢中でトリガーを引いた。

無数の弾丸は敵のカタフラクトに貫いた。

「な、なぜ我がアルドノアが!?」

そして、敵のカタフラクトが爆発した。

 

------

 

僕と少女がフェリー埠頭についた時には、ユキ姉やマリト大尉、そしてインコ達が敵カタフラクトと戦う僕の応援に揚陸艇の準備をしていた。

僕がカタフラクトで揚陸艇に近づいたときは、誰もが驚愕していた。

そして、僕が敵カタフラクトを撃退したことを言うと皆、茫然と僕を見ていた。

もちろん、どうやって倒したかをマリトから尋ねられた。

「敵カタフラクトのバリアには一部、バリアが覆われていない場所があり、そこに徹甲弾を叩き込みました」

僕は少女が敵の操縦者のアルドノアを停止させ、バリアを無効化させたことは伏せた。

「ナオくん、よくやったわ、さすが私の教練ね!...でも、本当に心配したんだから」

手に怪我を負ったユキは僕に軽いハグをして泣きながら言った。

「お前、本当すごいやつだよな!」

「さすがは学年主席!...まさか、火星人のカタフラクトを倒せるなんて」

「無線からイナホの声が聞こえてきて本当に心配したんだから!」

「すごいよイナホ君!?火星のカタフラクトに勝っちゃうなんて」

インコ達に囲まれて、賞賛や心配の声を受け取る。

「揚陸艇、発進!」

僕等を載せた揚陸艇は海に出航した。

 

 

一息つき、僕は揚陸艦の甲板に上がった。

そこには、僕と共に敵カタフラクトを倒した少女がいた。

少女は翡翠の美しい瞳で僕の目を見て微笑んだ。

「お久しぶりです。私のことを覚えていますか?イナホくん」

空は赤く染まり、彼女と別れた景色に僕は無意識に重ねていた。

「また会えたね。もちろん、僕はあの日のことを忘れていないよ。セラムさん」

その時、一瞬ばかり僕たちの間に強い潮風が吹き、僕の高揚感を表しているように感じた。

 




原作より、アルドノアの力を意識して書きました。
厨二風に、アルドノアの力を使うときは目が赤くなるとかカッコいいと思う!
以上
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