ツバメ   作:シロヴィ

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 フランス妖精空軍本国防空隊 VS 軽母ヌ級elite艦載機群
   
 モラーヌ・ソルニエ406 24機   深海艦上戦闘機Ⅱ 22機


23話

  『おら喰らえーっ!!』

 

 ドドドッ、ドドドッ、キューン

 

 『畜生、こいつらバゲット並みに固いぞ!チッ、20㎜はもう弾切れ‥ってうわぁ!!』

 

 最初こそ急襲により優位に立ったものの、機体性能の差はいかんともしがたく一機、また一機と墜落していく。さらに――

 

 「‥不味いな。戦闘機の数がほぼ互角なせいで攻撃隊にまで手が回っていない。各艦、個艦単位での回避運動を許可する。どうせこの艦隊で統制対空砲火は無理だ!」

 

 「了解したわ。貴方達、聞こえる?後はこちらで対処するわ。両弦全速!」

 

 エミールは航空隊に指示を出した後、自身も回避運動を開始。39ktの高速力で飛沫を大きく跳ねさせる。

 

 「仰角調整‥全主砲、撃てッ!!」

 

 コミューナが右手を掲げ叫ぶと、辺りを震わせる轟音とともに12門の305㎜主砲が火を噴いた。直後、中空に花火のように対空榴弾が炸裂し、数機をなぎ払った。

 

 フランス艦5隻も主砲の対空榴弾や機関銃などを打ち上げる。しかし、こちらの全力の対空砲火を潜り抜けた2機が、コミューナに狙いを定め肉薄、魚雷を投下した。

 

 「左舷後方に雷跡2,雷跡2!!」

 

 「ふん、私が一番鈍重そうだとでも言うのか‥?舐めるな、両弦一杯、取舵ッ!!」

 

 コミューナはそう言うと機関に過負荷をかける。その巨体が反動で傾くほどの急旋回の末、辛うじて回避することに成功した。

 魚雷を追いかけていた目を上空に向けると、敵雷撃隊はみな撃墜されるか魚雷を落としている様子で、残存機は戦闘機と合流しようとしていた。攻撃が不発に終わったのを見てこれ以上の制空戦闘は無意味と考えたのか、撤退しつつある。

 

 『別働隊からだ。敵艦隊への奇襲は成功したらしい。敵重巡に命中弾を1発、他至近弾を多数って言ってる。‥どうやらエミール姐さんの手料理はあいつらか。』

 

 と、戦闘から離脱したフランス戦闘機隊から入電した。

 

 「‥了解した。敵の位置はどこだ?」

 

 『そこから‥ざっと東北東へ180キロくらいか。じゃあ、俺たちは帰投するよ。墜ちた連中の救出もできれば頼む。』

 

 「分かった。駆逐艦達、作業を開始してくれ。」

 

 そう命令したコミューナに、エミールが近づき、こう言う。

 

 「‥良かったの?航空攻撃が来たって事は、私達の位置はバレてるわよ?あんなに派手に花火も打ち上げた事だし‥。」

 

 「問題ないだろう。見ろ、この霧を。察するに、ちょうど我々と敵艦隊を分けるように広がっているようだな。」

 

 エミールが頷く。

 

 「‥どうするの?霧の中で戦闘をするつもり?探照灯の効かない夜戦みたいな物よ。空軍の援護も受けられないわ。貴女、レーダーは装備しているかしら?」

 

 「ああ、一応な。旧型で大出力の電波を放射しなければロクに射撃管制に使えない代物だが。」

 

 「そう。じゃあすぐに気づかれてしまう訳ね。ところで、今のレーダーに比べて何隻分くらいを照射する必要があるのかしら?」

 

 少し皮肉めいたエミールの言葉に、コミューナは勘弁してくれといった様子だ。

 

 「これもペテルブルクで取り替えてもらう予定だったんだ。しかしそんな、何隻分と言われてもな‥。いや、待てよ?」

 

 何か閃いた様子であるが。

 

 「皆、聞いてくれ。一つ思いついた事が――。」

 

 「失礼、たった今空軍の第二波、第三波の攻撃が始まった様よ。」

 

 その考えを伝えるのは図らずしも飛んできた無線に一度遮られてしまった。




コミューナの考えとは?
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