こんにちは。
ポーランド海軍グダニスク鎮守府所属、駆逐艦
普段は姉にしてネームシップのグロムお姉ちゃんと二人で、船団護衛や対潜哨戒などの任務についているのです。
艦隊決戦はほとんど経験がないのですが、潜水艦相手なら自信があるのです。
私達のいるグダニスク鎮守府は、他の国と比べるととても小さいのです。深海棲艦によって破壊されたホテルを復興のついでに軍が買い上げたもので、まあまあの大きさの建物ではあるのです。けど、居るのは私とグロムお姉ちゃん、それと提督さん、数十人の妖精さんだけなのです。ドックも1本だけで、お風呂は交代で入らないといけないのです。直属の陸戦隊、航空隊なんてものはもちろんいないのです。
一応、ポーランドは「沿バルト同盟」という同盟の盟主ではあるのですが、艦娘はこのとおり少ないのです。ですから、私達が戦う時はフィンランドのイルマリネン級の二人や、スウェーデンのスヴェリエ級の皆さんのような、北欧の海防戦艦達がメインになるのです。
ちなみに、提督さんはスタニスワフと言って、車椅子に乗った若い男の人なのです。私達からするとお兄さんみたいな感じで、グロムお姉ちゃんは実際たまにお兄ちゃんと呼んだりしちゃってるのです。
「お兄ちゃん、手伝える事はあるかしら?」
「じゃあ、そこの棚に入っている左から2番目のファイルを取ってくれるかな。‥そう、それだ。うん、ありがとう。」
「ふふ、もっと頼っていいのよ!」
車椅子なだけあって、提督さんは色々とお手伝いを頼むことが多いのですが、それに世話好きのグロムお姉ちゃんが反応したせいで、最近は甘やかしの域に入ろうとしている事もあるのです。
あ、言ってませんでしたが提督さんは車椅子に乗っていると言っても足が悪くて歩けないという訳ではなく、生まれつき身体が弱いからだそうなのです。
でも、そんな人がどうやって軍人、提督になったのかは聞いても話してくれないので分からないのです。でも、この戦争においては最初の頃のごたごたでほぼ一般人だったのに指揮官になった人もたまにいるので、たぶんそれだと思うのです。
この前、執務のお手伝いをしていたときこんな事があったのです。
「はい、サインをお願いするのです。」
「ん?‥ああ、そこに置いておいて。」
ちょっと反応が鈍かったので私は疑問に思って手元を覗いてみたのです。すると、
「あれ?提督さん、何を読んでいるのですか?」
「あ、いや。何でもないよ。ただの手紙さ。」
「そうなのですか?」
提督さんは少し慌てたような雰囲気で、その手紙を机の中になおしてしまいました。
その時は気にならなかったのですが、ふとした拍子にこのことをグロムお姉ちゃんに話すと、何やら目をキラキラさせ始めたのです。
「それ、きっと女の人からの手紙よ!絶対にそうだわ。」
「はわわ!?」
あんまりにも唐突なことを言うので、変な声が出てしまったのです。
「で、でも、提督さんはずっとこの鎮守府にいるのですよ?まさかそんな‥。」
「じゃあ調べてみるわ!相手はどんな人なのかしら‥あ、挨拶にも行くべきよね?」
「グロムお姉ちゃんが行くのですか‥?」
私は呆れてしまったのですが、ふとこう思いました。
これ、息子に彼女が出来たと知った時のオカンなのです。
グロム→稲妻
ブウィスカヴィツァ→雷鳴
という意味なので、雷、電のそっくりさんという設定になりました。