ツバメ   作:シロヴィ

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章管理してみることにした


7話

――波止場

 

 私達が波止場に着いたときには、既に日はかなり傾いていた。

 

 「そろそろ遠征に行ってた艦隊が戻ってくるよ。」

 彼の言葉通り、ふいに海に泡が出たかと思うと、ざばあっ、と人間らしき顔がいくつか浮かび上がってきた。‥これが”艦娘”なのだろうか。

 そして、どういう理屈なのかは分からないが、彼女らに付属している機械部品らしきものが光ったかと思うとそこからピョコン、ピョコンと妖精が飛び出してきた。

 

 「Uボートさん、おかえりなさい!みんな、おかえり!」

 大きく手を振る彼にならい、私も少し控えめに手を振った。‥そこの”艦娘”はUボートだったのか。確かに、頭だけを出して停泊しているという行動は潜水艦のようではある。

 

 そして、先ほどUボートから飛び出した妖精達は、皆一斉にどこかへ向かっていた。

 「皆、どこへ行ってるんだ?」

 と気になったので聞くと、

 「ご飯だよ、わたし達も行こうか!」

 という答えが返ってきた。

 ご飯。その単語を聞いた瞬間、私はこの体になってからそういえばまだ食事らしい食事をしていなかった事に気づいた。

 グゥ。狙ったかのようなタイミングで腹が鳴る。彼はそれを聞いてニッと笑った。

 

――鎮守府妖精宿舎(ルフトヴァッフェ第9飛行団) 食堂

 

 「乾杯!!」

 陽気な声が妖精のサイズに合わせた専用の宿舎―通称ドールハウス、言い得て妙だ。―一杯に響き渡る。聞くところによれば、そこの彼が私を引っ張り回し‥案内している間に歓迎会の準備を隊の皆でしてくれていた様だ。私一人に大げさではないかと思ったのだが、長く戦争をやっていると何かにつけてこういった場を設ける事も必要なのだという言葉を頂いた。‥最もそう話してくれた妖精はどうも既に出来上がっているように見えたので、どこまで正しいのかは分からないが。

 

 「第9飛行団へようこそ!‥といっても、ここは実験的な事をやったり訓練をやったりする所なんだ。つまりシステム上、新しく拾われたり集められたりした妖精の中で空軍に志願した者はとりあえずここに配属になる。だから、適性が見つかったり訓練が終わったりするとすぐに実戦部隊行きになるんだ。まあそうは言ってもその辺のくくりは結構適当な所もあるし、第9飛行団の所属でも実戦に出ることはあるんだがな。」

 

 話している中で、かなり丁寧な説明を受けた。つまりはここで適性を見られ、その後それに合った部隊へ配備されるのだ。よく出来たシステムだなと思いながら、私は少しある期待を抱いた。

 

 もし適性が出なければ、私は実戦部隊に配備されることはないだろう。あるいは、工廠の妖精に転属できるかも知れない。

 

 そこまで考えたところで料理が運ばれてきたので、場の雰囲気もあり私は自然とそちらへ集中した。

 

 

 シュニッツェル(注:オーストリアのトンカツのようなもの)を賞味し、パンとザワークラウトをビールで流し込んだ後、消灯の時間となり皆は部屋へ戻っていった。

 

 そう言えば、私の部屋は何処だろう。そう思った私は昼間引っ張って回った彼に声をかけた。

 「きみ~、の、部屋はぁ、わたしの、隣、だ、‥へけっ。」

 が、見事に潰れていた。辛うじて彼の隣だという事は理解できたので、彼がフラフラしながら階段を上っていくのを支えながら一緒に行く。

 

 「あ~‥ここ、ここ。じゃ、おやすみぃ~‥。」

 そして、一つの部屋の前で止まるとそのまま滑り込むように入っていった。その隣を開けると、部屋には簡素なベッドと机、衣装棚があった。使用感がないので、ここがおそらく私の部屋だろう。

 

 布団を被り、目を閉じる。‥今日はいろいろな事がありすぎた。明日もまたやることが沢山できるだろう。

 

 そう考え、私は眠りについた。

 「‥うぇっ。」

 隣の辛そうな声は極力聞かないことにして。 

   




週2とは何だったのか
HoIが面白すぎるのが悪いんや‥
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