これは人外ですか?いいえ、自称一般人です   作:爆走ボンバー人間

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「調教も躾けも変わんないですぜ」

「ふわぁぁ~~~、眠い…」

 

通学路を歩きながら口を大きく開けてあくびをし、隈が出来た目を擦る。朝は本当に日常の中で一番つらい時間だ。

 

あの後結局朝まで夜通し研究を続け、気がつけば朝日が昇っていた。仕方なく研究を切り上げて登校の朝飯の準備を進めた。朝から俺の居候たちは遠慮など知る筈もなくよく食べるので相当の量を作らなければならない。それも全て俺が作らなければならない。フランとユー、オーフィスはダークマタ―しか作れないし、リィエルは苺タルトしか出さないし、ジャックはなぜかゲテモノしか作れないのだ。黒歌?あいつは何言っても隙を見つけてはサボるから諦めた。そんなわけでうちの居候たちは総じて家事力ゼロの為、掃除、洗濯、料理など全ての家事を兼任している。普通の主婦の朝が戦場なら俺の家はラグナロクと言っても過言ではない。それに、留守を任せてはいるがセールスなんかが来た日はひやひやする。いや、まぁ不必要なものを買うことも心配ではあるが、

どちらかというとセールスマンの身の安全が心配だ。あの天然とバカ猫がいる魔窟に一般人が行って無事で済む可能性は低い。ご近所さんなら顔見知りなので大丈夫だが、見たこともないセールスマンの場合何かのきっかけで攻撃をしないとも限らない。特にリィエルはやりそうで怖い。

 

そんなこんなで朝から体力的にも、精神的にも参っているのだ。

 

教室に着くとクロノは席に座り、どこから取り出したか謎のマイ枕を取り出し埋もれるのだった。

 

あぁ、このモフモフ感。最高だ~。このモフモフ感は癖になるなぁ~。

 

「おはようございます、時坂さん。朝から枕に埋もれてだらしない顔をしてて気持ち悪いですよ」

 

「あ?…何だ白猫か、おはよう。今日もちっこいな。じゃあグッナイ」

 

モフモフ感の虜になっていると白猫が挨拶と同様に毒を吐いてきたが、毒を吐き返して夢の世界に飛び込もうとする。

 

バフッ!!

 

「いきなりパンチか。女とは思えない乱暴さだな」

 

「貴方が私の事をちっこいと言ったからです」

 

「俺は事実しか言ってない」

 

「人が気にしてるコンプレックスを指摘するなんて最低です。それに貴方だってちっこいです」

 

「お前も俺の顔を気持ち悪いと言っただろう?お互いさまだ。それに俺はチビじゃない。お前より1.5センチ高い」

 

「たったそれだけの身長差で威張るなんて心の小さい人ですね。体も小さいからそれと比例して心も小さいいんですね。残念な人ですね」

 

「自分は心の広い人間だとでも思ってんのか?だとしたら自己評価が高いな、白猫。だとしたら少しでも愛想良くしてみたらどうだ?そんなんだからボッチなんだよ」

 

「私はちゃんと友達がいます。あなたみたいなボッチとは違うんです一緒にしないでください」

 

「お前が誰かと親しそうにしてる奴なんて見た事がないけどな。見栄でも張ってるのか、それとも妄想の友達か?だとしたらごめんな不躾な質問だったな。これからも仲良くしろよ、妄想の友達と」

 

「ちゃんと現実の友達がいます。自分が友達いないからって僻んでるんですか?私に友達がいる現実を認めたくないだけじゃないんですか?友達が出来ないボッチは大変ですね」

 

「誰が僻んでるって?俺は別に友達を欲しいとか思ったことないから。無理して仲良くない奴と一緒にいても面倒なだけだからな」

 

「言い訳ですか?自分が友達が出来ないからってみっともないですね。さっさと認めたらどうですか友達を作れないボッチという事実を」

 

「俺は別にボッチじゃねえし。ボッチってのは友達が出来ず苦悩する奴のことだ。俺は別に全く気にしてないからボッチじゃないし。お前こそ本当に友達いるのか?だったら連れてきて紹介してみろよ。オカ研の奴とかじゃなくて同年代の友達をな」

 

「…別に同年代の友達とは言ってません。それに貴方に紹介する必要がありません」

 

「何だオカ研の奴の事を友達とか言ってたの?確かあそこお前以外は2年と3年しかいなかったよな?つまりお前は同年代の友達がいないボッチなんだな」

 

「別に同年代の友達でないといけないルールなんてないです。それに先輩たちは友達よりも親しいんです。貴方のような真のボッチと一緒にしないでください」

 

「見栄を張ったお前の方が真のボッチだと思うけどな、チビ猫」

 

「チビは貴方です」

 

「お前がチビだ。体も心もどっちもチビだ」

 

「「…………」」

 

バフッ!!

 

そこからはHRまで無言で白猫が殴り、俺が枕で防御していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソ…白猫の奴、俺の貴重な睡眠を邪魔しやがって…」

 

あの後いつも通り授業中にやっと寝れるかと思ったら白猫が脚を蹴ってきたりするなどの地味な嫌がらせのせいで眠れなかった。小声で抗議すると「私は授業中に眠る不真面目な生徒が寝ないようにしてあげてるんです。むしろ感謝いてほしいくらいですね」という正論をもらった。今は屋上に移動してきたのだ。

 

「あぁ、なんか寝る気分じゃなくなったな。暇つぶしついでにあいつの近況報告でも聞くか、聞きたい事も出来たし」

 

早速スマホを取り出し電話をかける。通話音は数秒ほど鳴り響くとぱたりと切れ連絡先の相手につながる。

 

『もしもし~、いつでもどこでもあなたの悪魔をコロコロしちゃうお茶目な神父フリード・セルゼンでーす☆今回はどちらの悪魔のぶっ殺依頼でしょうか~?』

 

俺が電話をかけたのははぐれ神父のフリード・セルゼンだ。お茶らけた口調でふざけた奴だが、こいつは教会が英雄シグルドを再現しようとするシグルド機関の試験管ベビーの中でも生粋の天才で、戦闘に関してもいくつもの修羅場を潜り抜けた猛者なのだ。だが、こいつは聖剣を使う因子がなく教会から体の言い戦闘員として扱われていた。ある事がきっかけでこいつと知り合い、協力関係にある。俺はこいつに試験管ベビーとしての寿命の短さを解消するのともう一つの頼みごとを了承し、こいつは潜入先である堕天使陣営の情報を流し、時には標的の排除などをしてもらっている。互いに共通の敵をもちフリードの頼みごとを聞いているためwinwinの関係なのだ。

 

「クロノだ。ちょっと聞きたい事があってな」

 

『おや~、旦那でしたか。こりゃ失礼、それで今回は俺ッちに何の用でござんすか~?』

 

「今のお前の潜入先にいる奴でこれから俺が言う条件に該当する奴がいたら教えろ」

 

『お安いご用でさー☆それで旦那が探してるのは誰でござんすか?やっぱお好みの女性がいたら攫ってこいとかそんな感じでありますか?イヤン♡旦那ったらせっかちっすねー』

 

「今すぐ口を閉じないとその口を針で縫った後に数秒ごとに微電流を流し込むぞ」

 

『なんかすごい地味な嫌がらっせすね。しかも高電流じゃなくて微電流を数秒ごとって…』

 

「こういう地味な奴が一番相手の心をすり減らすのに効くんだよ。じゃあ言うぞ」

 

『はいさ!バッチこいでさ!』

 

「お前の所に現状不満を持ってる奴で最低限家事が出来る奴がいるか?」

 

『…へ?そんなことでいいんですか?』

 

「ああ。なんなら家事が出来る奴なら誰でもいい。後はこっちで調きょ……躾けておく」

 

『いや旦那隠し切れてませんぜ。調教も躾けもそんな変わんないですぜ。ってか、躾けって犬猫ですか。旦那の家にいる猫でも躾ければいいんじゃないっすか?』

 

「出来ればやってるさ。一度あの手この手で試しはしたが効果はなかった。人格を変えるレベルならまだしもそこまでは流石に身内にはしねえよ」

 

『やっぱ身内には寛大ですね旦那は。まぁ、だから俺ッちも安心できるんですけど。ちょうどその条件に当てはまる奴一人いますぜ』

 

「そうか。で、誰なんだそいつは?」

 

『ミッテルトっていう下級堕天使でさ。力も一番下でパシリみたいに扱われてて、いつも陰口叩いてたっすね。今回のシスターちゃんの神器摘出計画や悪魔の領地(仮)にいる状況にも不満があるみたいですし~』

 

「なるほどな、条件的にも最適そうだな。近いうちにお前んとこの上司消すからその時に誘うわ」

 

『え?俺ッちの上司消すって初耳なんですけど…』

 

プツッ!

 

フリードがなんか言っていたが気にせずに電話を切る。ちょうどいい感じに眠くなってきたしひと眠りする事にする。目を閉じると直ぐに意識が消えていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――本当にこれを・・・・ちし・・得ること・・・・のか?----

 

――ああ、それは・・をこえ・奇跡・・・す・・も出来る・・・・の・・・だからな―――

 

――そうなんだ、じゃあ早速・・・・よ!・・・も早く!---

 

――そうだな。俺もこれで・・うにいろ・・事を・・・え・ことが…---

 

――そうだ。これでお前たちは・・・くぐ・・なく・・。じ・・に・・・---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――あなたたちは・・・・・禁忌・・かし、・・・を得ま・・。この・・・・から・・・うし・・。人は・・のまま・・・に・・り・・・べきかよ・・・・・いなの・・---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は必ず果たしてみせる。例え何千年かけたとしても…全てが・・・・・な世界を作り上げて見せる。そうすれば・・・・・が這い上がる・・が・・・。これで少しでも理不尽な出来事が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…んぅ。ふわあぁ~。…夢か」

 

大分昔の、あの時の夢を見るのは久しぶりだな。あれから色々あって今の生活に落ち着いたんだよな…。別にあの時の事は後悔していない。思えばあの頃から俺は決めていたのかもしれないな。俺の目指す世界を作り上げることを…

 

「で、お前はそこで何してるんだ白猫?」

 

俺の隣では食堂で買ったのだろう大量の菓子パンやおにぎりを抱えていた

 

「私は屋上で風に当たりながら昼食を取ろうとしていただけです。そしたら授業をサボった不良生徒が寝ていたので、寝顔でも拝もうかと思っただけです。やっぱり不細工な寝顔でしたね」

 

「お前に見る目がないだけだろ。ってか、ちょうど昼か…飯でも食べるか」

 

俺はあらかじめ持ってきていた弁当を取り出し昼食を取ろうとする

 

「…何でお前は俺の隣に腰をおろして飯食ってんだ?」

 

「ここがちょうど風当たりが良いからです」

 

「…あっそ。まぁ、お前がどこで食べようと構わねえけどな」

 

「…では遠慮なく」

 

そこからどちらともしゃべることなく昼食を黙々と食べ昼休みはそのまま屋上で日向ぼっことなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




フリードと小猫の話し方がいまいち遭ってるか分からない

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