問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ? 作:ガイドライン
ノーネーム、そこのがこれから所属するコミュニティ
そしていま眼の前にある、というか夜中で見えにくいが
月明かりのシルエットで浮き彫りになる本拠は
まるでホテルのような巨大さである。
屋敷に着いてすぐ耀達は水樹の苗から溢れる水により
お風呂に入れることが分かったためそちらへ向かった
十六夜はなにか用事があるとどこかに行ってしまった
特にやることがなくなった大助は、
部屋でゆっくりすることに
「はぁ~疲れた……」
部屋に入るや否やベットを見つけた大助は
勢いよくベットにダイブした
もう一歩も動きたくない
そんな衝動が襲ってくるなかズドガッン!と
デタラメな爆発音が屋敷全体に広がる
「なにやってるんだ十六夜のやつ…」
こんなことをするのは十六夜しかいない
それも木陰に誰かいたような気がしたが
まぁ、十六夜が向かったようだったから気にしてなかったが
ここで派手にやるとは…さすが問題児
「って、僕は異常者か…
……さてと、」
ポケットからギフトカードを取りだしギフトネームを見る
一時停止・空間掌握の2つのギフト
その1つを、空間掌握を使い部屋全体を認識する
そして続けて一時停止を使い認識した部屋を「停止」させた
これによりこの部屋と屋敷は切り離された
時間が大助のいる部屋全体が停止したのだ
なかにいる大助には影響ないが
時間が切り離されたことにより
すでに一秒一秒部屋と屋敷の時間が離れていく
そんな空間の中、大助はギフトカードを見つめる
すると外からコンコンという音が聞こえたため
一時停止を解除して扉を開けると
「大助、おはよう。」
「おはよう、春日部さん」
「……なんだか疲れてない?」
「まぁ、ちょっとね…」
それは疲れているに決まっている
大助のいた部屋は停止していたため
その部屋では時間は進んでいない
屋敷は通常通りに時間が進み朝を迎え
耀がドアをノックするまでこの部屋は
一時停止する前の時間が続いているのだから
「先に行ってくれないかな、顔を洗ってからいくから」
「うん、分かった。」
耀には先に行ってもらい、大助は部屋に入り
「なんだよこのギフトは!!!」
思わず声が出てしまった。
いやいや、どんなものかと試しに使っただけなのに
まさか一晩過ぎるなんて、それも数秒で!!
空間掌握
認識した空間を自由に操る能力
操るといっても大したことは出来ない
物を動かしたりする程度
だけどそこに一時停止を加えたら
まさかこんなことになるとは……
昨日、いや、僕にとっては今日だが
ギフトカードを見たときに初めて知ったギフト
空間掌握など今まで持ってなどいなかった
気づかずに過ごしていたなんてこともない
つまりはギフトカードが出現したとき
その時この空間掌握を手にしたと考える
「まぁ、危険なギフトじゃないみたいだけど…
まさか徹夜になるとはな…はぁ……」
…………………………
「あっ、皆さん!見えてきました……けど」
黒ウサギは一瞬、目を疑った。
他のメンバーも同様。
居住区が森のように豹変していたからだ。
ツタの絡む門をさすり、鬱蒼と生い茂る木々を見上げて耀は呟く。
「…ジャングル?」
「虎の住むコミュニティだし、おかしくないだろ」
「いえ、フォレス・ガロの本拠は
普通の居住区だったはず…それにこの木は」
ジンがそっと気に手を伸ばす
その樹枝はまるで生き物のように脈を打ち、
肌を通して胎動の様なものを感じさせた。
「やっぱり―――゙鬼化゙してる? いや、まさか」
「ジン君。ここに゙契約書類゙が張ってあるわよ」
今回のゲームの内容が書かれている
『ギフトゲーム名“ハンティング”
・プレイヤー一覧
君塚大助
久遠 飛鳥
春日部 耀
ジン=ラッセル
・クリア条件 ホストの本拠内に潜むガルド=ガスパーの討伐。
・クリア方法 ホスト側が指定した特定の武具でのみ討伐可能。
指定武具以外は“契約ギアス”によってガルド=ガスパーを傷つける事は不可能。
・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
・指定武具 ゲームテリトリーにて配置。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノー ネーム”はギフトゲームに参加します。
“フォレス・ガロ”印』
「ガルドの身をクリア条件に・・・指定武具で打倒!?」
「こ、これはまずいです」
ジンと黒ウサギから悲鳴のような声が聞こえてくる。
飛鳥は心配そうに問う
「このゲームはそんなに危険なの?」
「いえ、ゲーム自体は単純ですが問題はこのルールです。
このルールだと飛鳥さんのギフトで彼を操ることも
耀さんのギフトで傷付ける事も出来ないことになります」
「どういうことだ?」
「“恩恵”ではなく“契約”で身を守られているのです。」
「すいません。僕の落ち度です。
こんなことならその場でルールを決めておけば・・・」
ルールを決めるのが“主催者”である以上、
白紙のゲームに承諾するのは自殺行為に等しい
「あまり気にしない方がいいよ。
決まった以上、あとは対策を打つしかない」
「へぇ、何かあるのか?」
「それなりのものはね、あとはやってみるしかないけど」
それを聞いて少しは落ち着いたジン
さらに、そこに黒ウサギが、
「そ、そうですよ。
“指定”武具と書かれているで何かしらのヒントがあるはずです。
もしなければフォレス・ガロの反則負けです
この黒ウサギがいるかぎり、反則はさせませんとも!!」
「……ええそうね。
むしろあの外道のプライドのくらいのハンデは必要かもね」
愛嬌たっぷりに励ます黒ウサギと
やる気を見せる耀と飛鳥も奮起する
それを見て大助は改めて思い知らせれた
これから先は武具以外は効かない闘い
もしかしたらケガを、もしかしたらそれ以上が…
「……頑張るしかないな。」
絶対にそれだけはさせない。
決意を胸に四人は門を開け突入した