問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ? 作:ガイドライン
「「「それじゃあこれからよろしく、メイドさ ん」」」
「「え?」」
レティシアが目を覚めているのを確認して3人が言った言葉を
ジンと黒ウサギは信じられないといった感じで3人を見た
「え? じゃないわよ。
だって今回のゲームで活躍したのって私達だけじゃない?
貴方達はホントにくっ付いてきただけだったもの」
「うん。私なんて力いっぱい殴られたし。」
「つーか挑戦権を持ってきたの俺だろ。」
「何いってるんだよ…
戻ってきた仲間にその扱いは……」
「ということで所有権は
2:2:3:2で残り1 を黒ウサギということになった」
「何を言っちゃってんでございますかこの人達!?」
「ってか、俺まで巻き込んだよな!!?」
そんなこと望んでいないのに勝手に巻き込むなんて…
黒ウサギやジンも混乱しているなか
当事者であるレティシアだけが冷静だった
「んっ・・・・・・ふ、む。そうだな。
今回の件で、私は皆に恩義を感じている。
コミュニティに帰れた事に、この上なく感動している。
だが親しき仲にも礼儀あり、コミュニティの同士にも
それを忘れてはならない。
君達が家政婦をしろというのなら、喜んでやろうじゃないか」
「れ、レティシア様!?」
黒ウサギの声は今までにないくらい焦っていた。
まさか尊敬していた先輩をメイドとして扱わなければならないとは…
……と困惑しているうちに、飛鳥が嬉々として服を用意し始めた。
「私、ずっと金髪の使用人に憧れていたのよ。
私の家の使用人ったらみんな華も無い可愛げの無い人達ばかりだったんだもの。
これからよろしく、 レティシア」
「よろしく……いや、主従なのだから
『よろしくお願いします』の方がいいかな?」
「使い勝手がいいのを使えばいいよ」
「そ、そうか。………いや、そうですか?
んん、そうでございますか?」
「黒ウサギの真似はやめとけ」
ヤハハと笑う十六夜。
意外と和やかな四人を見て、
黒ウサギは力なく肩を落とすのだった。
………………………
トントン
扉をノックすると部屋の主から返事が返ってくる
ドアノブを回し部屋へ入るとそこには
メイド服に着替え終わったレティシアがいた
「反対していたからあんまり信用ない出来ないかもだけど
レティシアすごく似合っているよ。」
「そんなこと言わなくても私は主様のことは信用しているよ」
それを言われると少しは楽になる
だけどまだ残るコレをはっきりさせないと
「あのレティシア…
どうしてあの時、僕を庇ってくれたの??
知ってるでしょう、僕の一時停止は石化のギフトを止めれたのに」
「それは分かっていたが勝手に体が動いたのだ
それに主様も私に一時停止をかけたのだろう」
意地悪をするような表情をするレティシア
それに対して大助は困った表情をする
「主様を触れた瞬間に体が動かなくなってしまった
まぁ、あの時点でもう間に合わなかったから
石化は主様のせいではないし、むしろ感謝している。」
「そういっくれると助かるけど…
……レティシア、もうあんなことはしないでくれないかな?」
「ああ、主様がそういうなら」
「………お願いね……」
きっと理解していないだろう。
だけどいまはそれでもいい
僕が気を付ければいいだけのこと
………ただ、それだけで…いいんだ……
…………………………
それから三日後
黒ウサギの提案でパーティが行われることになった。
子供達を含めた“ノーネーム”総勢一二七人+一匹は
水樹の貯水池付近に集まり、ささやかながら 料理が並んだ長机を囲んでいた。
「えーそれでは!新たな同士を迎えた
“ノーネー ム”の歓迎会を始めます!」
黒ウサギの音頭に、ワッと子供達が歓声を上げ た。
人数の九割以上が子供の歓迎会だったが四人は悪い気はしなかった。
「だけどどうして屋外の歓迎会なのかしら?」
「うん。私も思った」
「黒ウサギなりに精一杯のサプライズってところじゃねえか?」
実際“ノーネーム”の財政は、
あと数日で金蔵が底をつくほどだった。
こうして敷地内で騒ぎながらお腹いっぱい飲み食いする、
ということがちょっとした贅沢になることを
知っている飛鳥は苦笑しながらため息を吐い た。
「無理しなくていいって言ったのに…… 馬鹿な娘ね」
「そうだね」
「そんなこといわない。
せっかくここまでしてくれたんだから楽しまないと」
3人で話していると、黒ウサギが大きな声を上げて注目を促した。
「それでは本日の大イベントが始まります!
みなさん、箱庭の天幕に注目してください!」
十六夜達を含めたコミュニティの全員が、天幕に注目する。
その夜も満天の星空だった。
空に輝く星々には今日も燦然と輝きを放っている。
異変が起きたのは、注目を促して から数秒後だった。
「………あっ」
星を見上げているコミュニティの誰かが、声を上げた。
それから連続して星が流れた。
すぐに全員が流星群だと気が付き、口々に歓声を上げる。
黒ウサギは全員に聞かせるような口調で語る。
「この流星群を起こしたのは他でもありません。
我々の新たな同士、異世界からの四人が
この流星群の切っ掛けを作ったのです」
「「「「え?」」」」
子供達の歓声の裏で、十六夜達は驚きの声を上げる。
「箱庭の世界は天動説のように、
全てのルールが此処、箱庭の都市を中心に回っております。
先日、同士が倒した“ペルセウス”のコミュニティは、
敗北の為に“サウザンドアイズ”を追放されたのです。
そして彼らは、あの星々からも旗を降ろすことになりました」
黒ウサギの説明に、十六夜達は完全に絶句した。
「――……なっ……まさか、
あの星空から星座を無くすというの……!?」
刹那、一際大きな光が星空を満たした。
そこにあったはずのペルセウス座は、
流星群と共に跡形もなく消滅していたのだ。
ここ数日で様々な奇跡を目の当たりにした彼らだが、
今度の奇跡は規模が違う。
「今夜の流星群は“サウザンドアイズ”か“ノーネーム”への、
コミュニティ再出発に対 する祝福も兼ねております。
星に願いをかけるもよし、皆で鑑賞するもよし、
今日は一杯騒ぎましょう♪」
嬉々として杯を傾ける黒ウサギと子供達。
だが、十六夜達はそれどころではなかった。
「星座の存在さえ思うがままにするなんて……
ではあの星々の彼方まで、その全てが、
箱庭を盛り上げる為の舞台装置ということなの?」
「そういうこと……かな」
その絶大ともいえる力を見上げ、
飛鳥と耀は呆然としている
「これはスゴいな…
本当に箱庭に来てからは驚かせれてばかりだ」
「ふっふーん。驚きました?」
黒ウサギがピョンと跳んで十六夜たちの元に来る
「やられたと思ってる。
まあ、お陰様で新しい目標が出来たからな。」
「おや、なんでございましょう?」
「あそこに俺たちの旗を飾る。」
「それは……とてもロマンがありますね。」
黒ウサギが満面の笑みで返したが、道のりは険しい。
だけど他の三人も反対はしないだろう