問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ? 作:ガイドライン
翌日、やっぱり皆に顔を会わせずらかった大助は
朝早くから屋敷を出ていきゆっくりと白夜叉の元へいくことに
この箱庭に来てから初めてなことが多かったが
こんな初めても味わうなんて正直考えていなかった
だからどうやって謝ればいいのか、どんな顔をすればいいのか
経験もないからどうすればいいか全く分からない
そんなことを考えながら歩いていると
すでにお店の近くまで来ていたことに気付き
そしてそこには女性定員が掃除していた
「朝早くからご苦労様です。」
「それはこっちの台詞です。
こんなに早く来られてもお店はまだ開いてません」
「そうですよね……
あの、なんか手伝うことありませんか?」
それを聞いた女性定員はあきれたような表情で
はぁ、とため息をついたあと
「なんですかいきなり。
そんなことしても利益になることはありませんが」
「いやただ待つだけとか、出直しとかが嫌なだけですよ。
だから何かをしていたら暇を潰せるかな~~と、」
「そんなことをされたら邪魔なだけです。
………お店の中に入ってください、もういらっしゃいますので」
まさかの言葉にびっくりする大助
昨日みたいに追い返されると思いきや
お店の中に通してもらえるなんて…
「いいんですか?」
「なんですか、入らないなら帰ってください。」
「入ります、入りますから!」
焦りながらお店に入る大助
その後ろ姿を見送った女性定員は
またため息をつきながら掃除を再開した
……………………
「失礼します。」
「おぉ、もう来たのか。
そんなに急がずともギフトゲームは逃げぬぞ」
「ちょっと色々ありまして早く起きただけですよ」
「…そうか。
来たなら早速始めるとするかの」
すると白夜叉の袖口からギフトカードを取りだし
そこから粒子が溢れだして大助の前に集まっていき
「これって……手鏡?」
大助が疑問でいった理由はその鏡にあった
普通はその持ったものの姿を写すはずなのに
どういうわけか真っ黒で何も写し出さない
何かで塗りつぶしているわけではなく
その鏡は「暗闇」を写し出している
「その手鏡は『闇』を閉じ込めてあっての
鏡の中にお主が求めておるギフトがある」
「この手鏡の中に……」
『ギフトゲーム名“闇迷う者”
・プレイヤー一覧 君塚大助
・クリア条件 闇を捕らえること
・クリア方法 闇を捕らえて鏡の外へ持ち出すこと
・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノー ネー ム”はギフトゲームに参加します。
“サウザンドアイズ”印』
その内容に呆然とする大助
闇を捕らえるなんてそんなこと…
このギフトゲーム、クリア方法があるのか…
「さて今からお主を鏡の中に送る。
その中では時間感覚が狂ってしまうからの
明日の朝までに出てこれなかったら敗北とみなし強制的に外に出す」
「分かりました、お願いします。」
「そうじゃ、このランプを持っていくがよい。
三時間ぐらいは持つじゃろうから使いどころを間違えぬようにの」
首を縦に振りふると白夜叉は
その手鏡を大助に向けた
すると目の前にある暗闇に吸い込まれるように
暗闇に飲み込まれるように意識が遠退いていく
……………………………………
………どうやら鏡の中に入れたようだ。
ただこれが現実なのかが分からないこと
一応、目を開けた感覚はあるのだが
さすが暗闇を封じ込めてあるだけはあって
上下左右どこを見ても闇、闇、闇、闇
これでは夢の中にいるような感じだ
だけど手足の感覚もあるし
ちゃんとランプを持っているようだ
とりあえずこのまま倒れている訳にもいかない
立ち上がり行く宛もなく歩いてみることにした
しかしここには何もないようだが
暗いところはどうしても恐怖心が生まれる
何かにぶつかるのではないかとか
突然何かが起こるのではないかとか
見えないという恐怖はとてつもなく怖い
手元にはランプを持っているが
これを使うと三時間で終わり
そのあとの時間は暗闇で過ごすしかない
「…これは…きついな……」
精神的に追い詰められていく
それにさっきから考えているクリア方法
闇を捕らえる、なんてどうやっても無理だろう
だけどクリア不可能なことをゲームにすることはない
だからこのゲームは必ずクリア出来る
…はずなんだけど、さてどうするか……
……………………………
……もうだめ、もう歩けない……
あれからどれくらい歩いたか分からない
恐怖を持たないように無心で歩き続けたが
たどり着けないということがさらに心を蝕む
力尽きた大助はその場に倒れこみ
はぁはぁと息を切らしながら仰向けになる
目が慣れてからは自分の周囲ぐらいは見える
周囲というが自分の手足やランプぐらいは見えるのだ
ポケットをまさぐり中からクッキーを取り出す
朝御飯を食べてなかったからとりあえずと
ポケットに入れておいたのだが本当によかった
クッキーを食べながらこれからをどうしようかと
空を、いや暗闇だから分からないけど
こうして見上げれば何か思い浮かぶのではないか
「………って、無理だよな……」
こんなんで思い浮かぶほど簡単なゲームではない
本当に手詰まりだ、これではただ時間を無駄にするだけ
実際この手鏡に来てからどれくらい経ったか分からない
大体の感覚なら六時間くらいだろう
だけど時計もないし正確ではないから
もしかしたら二時間や、あるいはもうすぐ24時間かもしれない
「せめてヒントくらいはないのかな…」
そんな愚痴を言いたくなる
闇を捕らえるなんてわかりづらい文章ではなく
もっとはっきりとしたものはなかったのか…
そんなとき、音が聞こえた。
なにもないはずの、自分以外はいないこの暗闇に
確かに遠くから音が聞こえた
すぐに立ち上がり大助はその方向へ向いてみると
未だに音が聞こえるのだ、微かな音が
足音のような音が徐々に大きく近づいてくる