問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ? 作:ガイドライン
AM7:30
目覚まし時計が時間を迎えてアラームを鳴らすように
正確にこの時間に大助は起きる
ムクッと起き上がり、カーテンを開け朝日を浴びる
これが毎朝欠かさずに行っている
そして着替えを済ませると
いつものタイミングでドアがノックされ
「大助様、起きていますか?」
「うん、入っていいよ。」
失礼しますとドアが開くと
そこには二本の尻尾と狐耳を忙しなく動かす少女
年長組のリリがそこにいた
「おはようございます。
朝食をお持ちしました。」
「いつも悪いねリリ
こちらから食べにいかないといけないのに…」
「そんなことさせられません!!
それに大助様のお陰でボロボロになっていた屋敷が
こんなにもきれいになったんですから!!!」
「でも、農園は無理だったな…」
屋敷の壊れた箇所を大助が巻戻により再生させた
だが庭にある農園の土や建物はどうしても戻ならなかった
(きっとあれは僕と同じ
「時のギフト」を使って時間を進めたはずだ。
だけどギフトは唯一無二だっていっていたから…)
と、いつもそこで考えをやめる
そんなことあり得ないと…
気を取り直して朝食を取ることにした
AM10:00
朝食を取り終わり少し休憩したあと
談話室にいってみたのだが誰もおらず
疑問に思った大助は近くを通ったレティシアに話しかけた
「ねぇ、レティシア。
十六夜達はどこにいったの??」
「なんか面白いものはないかと街に向かったようだ
黒ウサギとジンはそれを止めに……」
「なにしてるんだか…
でもなんで僕は呼ばれなかったんだ??」
するとレティシアが少し視線をズラした
それに気づいた大助はジィーと見つめる
しばらくそうしていると観念したレティシアは
「主様達は「説教臭いから呼ばない」といい
黒ウサギ達は「ご迷惑をかけたくない」と…」
「成る程、つまりは「邪魔」だということだね。」
「ち、違うぞ主様!!!
屋敷を直してもらって感謝しているのだ
だからこそ体を休めてもらおうと」
「もういいよ、レティシア。
部屋で寝てるからなにかあったら起こして」
ううぅ、まさかこんな風に省かれるとは…
はぁ、とため息をつきながら大助は部屋へ戻る
PM12:30
拗ねてベットで寝ていると
突然ドアが開き部屋の中に
「なに昼寝してるんだ大助
面白いもん買ってきたから外に出ろ」
ドアを蹴破って入ろうとした十六夜だが
この部屋は大助の空間掌握の範囲内
ここでの破壊は一切行えない
まぁ、ギフトを破壊するその力を使われたら
もちろん無惨なことになるだろうが
どうやら純粋な力で壊したいらしい
だがそんなことはいま、どうでもいい。
「うるさい。
別に僕がいなくても楽しめるだろ」
「予想通りの反応だなオイ。
拗ねてる暇があるなら外に出ろ、いや出るぞ、出す。」
「痛いっ!!
十六夜痛いって!!!!」
PM12:43
強制的に外に出された僕は中庭へ
そこには耀と飛鳥、黒ウサギとジンがいた
そしてその手には何かを持っている
「どうしたの皆して」
「すみません……
なんか大助さん一人仲間外れにしたみたいで」
「いいよ、その方が楽しめたでしょう。」
「そんなに拗ねなくても。」
「そうよ、男子は堂々としているものよ」
なんか僕が悪いように感じるんだけどな…
すると今度はジンが一歩前に出て
「実はこれは僕が言い出したことなんです。」
「ジン君が??」
「僕達のノーネームのお屋敷を
元の形に直ったのは大助さんのお陰でです。
ですからほんの些細なお礼なんですけどコレを」
するとジンや耀達は袋から何かを取り出した
それは筒状のものでありそれを地面に立て
その筒状から伸びた縄に火をつけた
火はその縄を燃やしていき筒状に行き着いた瞬間に
ひゅーーーーどん!!!!!
と、空に大きな花が咲いたのだ
「おお!!!」
「街にいってかき集めてきました。
本当はちゃんとしたことをしたかったのですが
この前のことでお金も厳しくて……」
「いやいやそんなことないよ。
ははは、これはスゴいや」
空には花だけではなく
星形や龍や大助の名前など
いろんな花火が空で輝いている
「これどうやったの??」
「この手の花火は打ち上げる前に
花火にしたいものを思い浮かべるだけです
するとこんな風に………」
すると今度の花火はウサ耳の形をした花火
これは面白いと十六夜は花火にイメージし
打ち上げられた花火は何か台形の形をしていた
「なんだよあれは?」
「あれか、あれは…黒ウサギのスカート」
「なにやってますかこのおバカ様!!!!!」
伝家の宝刀、ハリセンが十六夜の頭にクリーンヒット
それでも反省の様子もなく、いや、伝染するように
空には台形の花火がドンドンうち上がる
「なんで皆さんやっているんですか!!!」
「えっ、これ常識だよ。」
「そうよ、黒ウサギ。
私の世界でもこんな花火あったわ」
「嘘です!!
こんな花火があってたまりますか!!!!」
「こんな素敵なプレゼントをくれたんだ
この花火を一時停止して空に永遠に飾ろう」
「「「いいね。」」」
「なに考えてますのこの問題児達は!!!!!!」
………………………………………
PM23:00
「…………子供だな、僕は……」
まさかあんな風に思ってくれたなんて…
はぁ、とため息をつきながら眠ろうかと思ったが
「……人だからな、仕方あるまい……」
「そうよ、こういうことがあって信頼が深まるのでしょう」
「人と接することがこんなに難しいんだな…」
大助一人しかいないはずの部屋に誰かの声がする
まるでそこで会話をしているような声が…
「…人であるお前がいうと、さほど難しく聞こえる…」
「だから面白いじゃないの?」
「そうかもね、きっとそうなんだろうね…」
クスクスと笑い声が部屋に響く
たまたま通りかかった黒ウサギが
ちょっとした恐怖を感じたのはまた別の話。