問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ?   作:ガイドライン

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耀との埋め合わせという名のデート??

「埋め合わせ。」

 

「本当に分かってるから、お願いだからちょっと待って!!!」

 

 

 

とある日、朝早くから大助の部屋にノックの音が響く

寝起きである大助は眠たい目を擦りながら返事をすると

 

 

 

『埋め合わせ。』

『……えっ?』

 

『埋め合わせ。』

『う、うん、分かったからちょっと待って』

 

 

 

待たせる訳にもいかないため急いで寝癖を直し

楽なスエットから通常着ている学生服に着替える

その間にもずっと「埋め合わせ」と言ってくる耀

余程楽しみにしているのか、もしくは怒っているのか

平坦な声のためそれからどんな感情なのか分からないが

 

 

 

「埋め合わせ。」

 

「あとちょっとだから、本当にやめて!!」

 

 

とにかく早くして欲しいと言うことだけは分かる

なんとか五分以内に終わらせた大助

ふぅっと息を吐き自分を落ち着かせて

ドアノブに手をかけ扉を開くと

 

 

 

「埋め合わせ。」

「……ぶれないね…」

 

 

 

「遅い」とか「待ってた」とか言わず

ひたすらこの「埋め合わせ」をいう耀

表情も一切変わらず、ジィッと大助を見ている

これには思わず目線を外してしまい

少し赤く染まった頬を掻きながら

 

 

 

「え、え~と………

その埋め合わせ…何したらいいの??」

 

「それ大助が決めることだよ。」

 

 

 

「そんなこと言われてもな……

だいたい目的があって朝早くから来たんじゃ…」

 

「私はただ埋め合わせをして欲しかったから」

 

 

 

これには困った。

朝早くから起こされたことは問題ないが

目的は埋め合わせしてもらうだけで

具体的な内容がそこにはなかった

 

しかしその内容は決めていいらしい

というか、元々埋め合わせを提案したのは

自分だったと思いだし何かないかと考える

 

 

 

「とりあえず街に行ってみる?」

 

「うん、それでいい」

 

 

ハッキリとした内容も決まらず

行き当たりばったりで進めることにした

耀 それでいいといってはくれたが

街に着くまでに考えないといけないな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「思い付く前に着いちゃったよ……」

 

「??」

 

 

 

頭を抱える大助と隣でキョトンとしている耀

二人は普段はなかなか来ない街の外れに来ていた

いつも来ているカフェにいこうとも思ったが

せっかく朝早くから来てくれた耀に

ちゃんとした埋め合わせをしようと

まだいったことのない場所にしようとここに来たのだが

結局、なにも思い付かずに着いてしまった

 

 

 

「な、なにかあったら寄るけど…」

「うん、分かった」

 

「って、もうすでに食べていらっしゃる!!?」

 

 

とにかく時間を稼がないといけないと思い

耀の寄りたいお店に行こう話しかけたのだが

隣を歩く女の子はすでにお店に寄った形跡があり

それも手には食べ物を両手に持ちすでに食べていた

 

 

 

「………もしかして朝ごはん食べてない??」

 

「うん、朝からずっと待ってたから」

 

 

もしかしてノックに起こされる前からずっと

あの扉の向こうで耀は待っていたのか

それを聞いた大助はいてもたってもいられなくなり

今さっき空いた耀の手を握り

 

 

「そういうことならどこかお店に入ろう。」

 

「………うん。」

 

 

どういうことか、さっきまで勢いよく食べていたのが

大助がお店を見つけ入店するまで

片手に持っていた唐揚げには手をつけなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ♪」

 

 

大助が決めたお店は言わばバイキング的な所

女の子との食事でバイキングなど普通はあり得ないが

耀の食べっぷりを見たらここ以外はお財布がヤバイ

それでもどんな風に思っているか気になって隣を見ると

表情はほとんど変わらずなのだが、キラキラと瞳は輝いていた

 

この箱庭に来てから、コミュニティに入ってから

どうやら満足にご飯を食べていなかった耀

もちろん大助達と同じ量、それ以上なのだが

それでも満足になるまで食べたことはなかったらしい

そんなことを三毛猫と喋ていたこと思い出したのだ

 

 

ちなみに今回三毛猫は一緒ではない。

例のカフェの猫耳店員とデートらしいのだが、

 

 

 

(よく考えたらこれって、デートなのか…)

 

 

よく考えなくてもデートなのだが、

洗脳するかのように「埋め合わせ」とした頭になく

いまになってやっと気づいた大助

 

それに気づいた途端に顔が熱くなるのが分かる

女の子と話す機会もなかった大助がデートなどと

そんなイベントを起こしたことがなかったためか

いまになって物凄く緊張してきたのだ

 

 

 

「一時間半食べ放題……早く食べよう。」

 

「ひゃい!!

…う、うん……そうしよう…」

 

 

「顔が赤いけど、大丈夫??」

 

「あ、あぁ、気にしないで…

少ししたら治るはずだから」

 

 

それ以上詮索せずお店の3分の1を占める料理を前に

溢れる出るヨダレを必死に飲み込む耀

一方大助は未だに緊張がとれないのか

辺りをキョロキョロしている

 

それを見掛けた店員の一人がこちらに近づき

 

 

 

「いらっしゃいませ。

本日はどのようなコースになさいますか??」

 

「コース??

これ全部食べるコースがいい」

 

 

「それでしたらギフトゲームとなりますが」

 

「「ギフトゲーム??」」

 

 

 

そこで正気に戻った大助は耀と同じ台詞をいう

店員は説明をしようとこのお店のメニューボードを見せる

そこには「男なら肉だあぁ!!コース」「体に優しいサラダコース

「甘いものは別腹よ♪スイーツコース」と

その他グループ分けされたコースと通常のメニューがあり

最後に「お店赤字覚悟のバラエティーコース(無料、時間無制限)」と

でっかい文字で書かれていた

 

だがこのバラエティーコースは他のとは違い

店員さんとのギフトゲームに勝てば無料の時間無制限

しかし負ければメニューボードに全コースの合計金額と

その金額の3倍した金額の支払いをしないといけない

そして払えなければ強制アルバイトが待っている

 

 

 

「どうされますか??

勝てば好きなだけ、いつでも、食べ放題です。

しかし負ければ………お分かりですよね??」

 

 

 

その金額は普通のコミュニティでも払えない

言わば負ければ強制的にアルバイト

下手したら永久に、それはコミュニティ脱退に繋がる

 

だがそんなことを恐れていてはノーネームの名に傷をつける

そしてなによりも、

 

 

 

「私はご飯のために戦う。」

 

「やっぱりやるんだね…」

 

 

お腹が空いている耀を止めることなんて無理だろう

それこそ大助の一時停止を使用しても…

こうなったら勝つしかない。

そしてすこしでも満足のいく埋め合わせをするために

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