問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ? 作:ガイドライン
大助が通されたのは白夜叉の私室。
個室と言うにはやや広い和室の上座に
腰を下ろした白夜叉は大きく背伸びをして
「それでワシのおみやげは??」
「持ってきてますよ
行列の出来る「あの店」の「あの御菓子」です。」
「おぉ、さすがじゃの!!
こうして敬う者がめっきり少なくなっての…」
言葉には出さなかったが
ここ数ヵ月、何度しか会ったことしかないが
白夜叉がどういう人物かそれなりに分かったつもりだ
だから言わせてもらうと、敬う人いないだろうな……
黒ウサギへのセクハラ上等の接し方
温泉後の変態発言
造物主達の決闘での十六夜とのお馬鹿発言
これだけの事実があれば決定的だ
白夜叉、敬われたいなら尊敬されるようなことを
その本能のままに動かないようにしないとね……
「これは後で頂くとして話を始めるかの
まず結論からいうとシルフを変貌させたのは
…………「瘴気」じゃ。」
「瘴気??」
「しょ、瘴気ですか!!!??」
「……なぜ、」
「思い出した…そう、瘴気よ」
どうやら大助以外「瘴気」について知っているようだ
それもレイ達は驚いているみたいだが
「ご、ごめん…知らないんだけど……」
「謝らなくともよい
この瘴気についてはこの箱庭でも
ごく一部の者しか知らぬ。」
「ち、ちょっと待って!!
ならどうしてレイ達は知っているわけ??」
「知っているも何も瘴気を封印したのが
アスカ・シャドウ・シルフなどの半星霊と
マスクウェル・クロノス・オリジンの星霊じゃ
お主のことだがらアスカなどを「精霊」だと
認識しておったはずじゃが
精霊といってもそこには
半星霊と星霊に分かれておって…」
「それはこの前説明してもらったから分かるけど
つまり精霊がその瘴気を封印した
その封印という行為をしてまでヤバイものなんだね」
星霊
惑星級以上の星に存在する主精霊を指す。
鬼種・ 精霊・悪魔などの最高位。
質量・空間を司る最強種。
ギフトを与える側の存在でもある。
半星霊
星霊とは別の使命を課せられた最高クラスの精霊。
星の恩恵を得て生まれ、
その土地の山神、 海神、地母神となる存在。
星霊の候補者であり、
彼らの中の一人だけが真の星霊として覚醒する。
誕生に際して何かしらの手違いがあった場合、
土地や空間に縛られることがなくなるため、
生まれついて修羅神仏に並び立つ力を有するが、
実際の半星霊に対して使命を帯びないため、
周囲に対する影響範囲の自由度は
こちらのほうが 高いと言える
このことから光の精霊アスカや闇の精霊シャドウ
風の精霊シルフなどは半星霊となり
時の精霊クロノスは星霊になり
それは白夜叉と同じ存在である
「そうじゃ、瘴気はいわば「毒」であり「闇」であり「悪」
生きるもの全てが持っておるその「黒い」ものが
憎しみや怒りや悲しみなどで溢れだし
さらに死者が転生する際にその魂は浄化され
その時にも「黒い」ものが溢れて
それが集まることにより瘴気が生まれるのじゃ
そしてその瘴気は草木を枯れさせ水は濁り空気は淀み
命あるものは生命の危機に陥ることになる」
「そ、そんなに危険なの??」
「瘴気に触れたり吸ったりしようともすぐには死なぬ
それでも正気を保てず凶暴化してしまう」
「じゃシルフが凶暴化したのは瘴気のせい…」
「ということになるの…」
まさか瘴気という世界を脅かすものが
シルフを凶暴化させていたなんて
それもその瘴気は封印されていたということは
「ち、ちょっと待って!!
なら封印は解かれて瘴気が溢れだしたの!!?」
「いや、それはない。
もし解かれていたならすでに箱庭全土に広がっておる
恐らくじゃが封印が弱まり隙間から漏れたと思われる
そしてその原因と考えられるのは……
……クロノスがいなくなったためじゃ」
その瞬間、自分の体から血の気が引いたのが分かった
クロノスがいなくなったことが瘴気を
封印を弱めて瘴気が漏れたというのか…
そしてそのクロノスは……
「……お主が気に悩むことではない…」
「その通りです、
ですからそんな表情をしないでください……」
自分では分からなかったが
どうやらひどい顔をしていたようだ
大きく深呼吸をしてもう一度白夜叉を見る
「……ごめん。」
「気にすることはない。
だいたいクロノスが勝手にいなくなったのが悪い
それに何度もいうがお主には感謝しておる
お主のそのギフトはクロノスのギフト
それがこの箱庭にあるだけで封印が強まり
完全ではないが瘴気を押さえられる」
「……完全に封印できないんですか??」
「それは分からぬ。
同じ封印をしようにもクロノスが不在であり
他にも封印するための要素がかけておる
いまはそのシルフが瘴気に
当てられた場所をどうにかするしかない」
どうにかするしかない。
だがしかし一体何をしたらいいのか…
すると白夜叉が袖の下から羊皮紙を取り出した
「正直これはお主がもう少し成長してから
このゲームを受けてもらおうと思ったのだが…
いま瘴気を押さえることが出来るのは
「原初の三霊」であるマスクウェル・クロノス・オリジン
そしてその後継者であるお主しかおらぬ
どうじゃこのギフトゲームを受けて
新たなギフトを手にしてみる気はないかの??」
新しいギフト
それがあれば瘴気を押さえこむことが…
別に後継者には興味はないが
「白夜叉、もしかしてこういう時が来るって
それを分かっていてあの時あんなこと言ったの??
『とにかく後継者になるつもりはありません。』
『よいよい、儂も今すぐだとは思っておらん。
だがクロノスがいないことが、後継者がどれ程必要か
お主にも後に分かってくるだろう』
「さて、どうだったかの~」
扇子を広げてカッカッカッと笑う白夜叉
……全く、テノヒラの上で踊らされている気分だよ…