問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ? 作:ガイドライン
この箱庭で頑張るぞ!!と決意して
黒ウサギに連れられて移動していたときのこと
突然、十六夜が僕の肩を叩いて
「ちょっと世界の果てを見てくる。」
「……なんだって……」
「なんならお前も来るか??
そのギフト、一体なんなのか気になるしな」
勝手に話を進めているが
いやいや、ちょっと待って!!!
「なんでそんな話になるんだよ!!!??
だいたいそんなことしたら黒ウサギが……」
「よろしく。」
「十六夜!!!!
……もう…知らないからな……」
………ホントに知らないからな……
……………………………
さてどうしたものか…
このまま言わないままはいけないは分かっているけど
あんなルンルン気分の黒ウサギにいうのは
かなり気が引ける、ってか、言えないよ……
後ろめたい気持ちのまま2105380外門という所にやって来ると
その門の前にはダボダボのローブを着ている少年が1 人 。
どうやらその少年は黒ウサギの知り合いらしく
大きく手を振りながら、
「ジン坊っちゃーン! 新しい方を連れてきましたよー!」
「お帰り、黒ウサギ。そちらの御三方が?」
「はいな、こちらの御四人様が──」
クルリと振り返り、固まってしまう黒ウサギ。
や、ヤバイ…バレたよ……
「……え、あれ? もうひとりいらっしゃいません でした?
ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、
全身から”俺問題児!”ってオーラを放っている殿方が……」
「……えぇ~と、ごめん黒ウサギ……
十六夜なら『ちょっと世界の果てまで行ってくる!』
ってあっちに………」
申し訳なさそうにいう君塚に対して、呆然とする黒ウサギ。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!」
「止めようとしたけど、勝手に行ったんだよ!!」
「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか⁉」
「それは…あんなにルンルン気分の黒ウサギに
いうのがどうしても出来なくて……」
「嘘です、絶対嘘です! 実は面倒くさかっただけでしょう!!」
「ちょっ、ちょっとヒドイよそれ!!」
まさか黒ウサギからの言葉
確かに会ってそんなに時間は経っていないが
ここまで信用されてないなんて……
「あ、あれ??
もしかして君塚さんって意外にメンタル弱かったんですか!!?
だってさっきまで黒ウサギを弄っていたじゃないですか!!!?」
「そうだよね…行いが悪かったからこうなったんだよね…
ごめんね黒ウサギ、僕が十六夜を連れて帰ってくるから……」
凹んだ君塚はトボトボと来た道を戻っていく
それを見た飛鳥と耀は、
「黒ウサギ、さすがに引くわ…」
「大助、私も一緒に行く」
「あ、ありがとう春日部さん……」
「あ、あれ…
これって黒ウサギが悪いように見えるのですが…」
冷や汗をかく黒ウサギを三人はじっと見つめる
するとさすがに我慢できなかったのか
「分かりました、分かりましたから!!!
そんな目で黒ウサギを見ないでください!!!
全面的に黒ウサギが悪かったです!!!!」
「「「その通り。」」」
またしても息があった言葉にガクリくる黒ウサギ
するとなにかを思い出したようにジンが
「た、大変です! “世界の果て”には
ギフトゲームのため野放しにされている幻獣が」
「幻獣?」
「は、はい。ギフトを持った獣を指す言葉で、
特に“世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます」
「あら、それは残念。もう彼はゲームオー バー?」
「ゲーム参加前にゲームオーバー?・・・・・・ 斬新?」
「冗談を言っている場合じゃありません!」
ジンは必死に事の重大さを訴えるが、二人には関係なさそうだ
黒ウサギはため息を吐きつつ立ち上がった。
「はあ……ジン坊ちゃん。
申し訳ありませんが、皆様の御案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「わかった。黒ウサギはどうする?」
「問題児を捕まえに参ります。
事のついでに ―――“箱庭の貴族”と謳われる
このウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります」
悲しみから立ち直った黒ウサギは怒りのオーラを全身から噴出させ、
つやのある黒い髪を淡い緋色に染めていく。
外門めがけて空中高く跳び上がろうとしたとき、
「ちょっと待って黒ウサギ!!!」
「なんでしょうか大助さん??」
「僕も一緒に行くよ。」
「先程のことでしたらもう気にしなくても…
それに黒ウサギの足ははや…」
「それじゃ先にいくよ、黒ウサギ」
するとどういう原理かは分からないが
一瞬にして森へ入り込んだ大助
全く見えなかったとは言えないが
それでも普通の人では速すぎる
「な、なんですかあのスピードは!!!!
黒ウサギと同等の速さなんて、一体どんなギフトを…
と、とにかく一刻程で戻ります!
皆さんはゆっくりと箱庭ライフをご堪能ございませ!」
黒ウサギは弾丸のように飛び去り、
あっという間に四人の視界から消え去っていった。
巻き上がる風から髪の毛を庇う様に押さえていた飛鳥が呟く。
「……箱庭の兎は随分早く跳べるのね。素直に感心するわ」
「それに大助も…どんなギフトなんだろう……」