問題児達と時の人が異世界から来るそうですよ?   作:ガイドライン

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異質で異常なるギフト

とんでもないことになった。

確かに僕はこの世界から新しい人生を始めようと思っていた

だけどこんな展開を望んではいなかった

もう少し世界を見て自分の似合ったギフトゲームをして

出来ればみんなの役にたてればと、そう考えていたのだが…

 

 

 

「どうしてこうなったのかな…」

 

 

 

迂闊にギフトを使ったからかもしれないが

それでも、この世界に来てから、ワクワクしている

自分がいた世界ではこのギフトを使うのは躊躇っていた

このギフトはあの世界では異質であり異常

どうして持って生まれたのか呪ったときもあった

 

だけど……

 

 

 

「これも、人生ですか、っと」

 

 

いまは少なくとも感謝している

このギフトがどれだけ人の役に立ち、

人を助けることが出来るか

いまはそれだけで十分に楽しい。

 

だから僕は一歩一歩と前に向かって進む

向かってくる水柱の方へと

 

 

 

「真正面から受けるなんて無理です!!!」

 

 

 

大丈夫だよ黒ウサギ

だって僕のギフトは異質で異常

もしかしたらこの箱庭でもあってはならないものかもしらない

だけどいまは、いまだけは、見ていてほしい、知ってほしい

このギフトの力を、そしてその意味を。

 

 

水柱とはもうわずか

触れれば簡単に人を傷つけ、その肉体を引き剥がすだろう

だけどそれを分かっていないのか、

いや、分かっているからこそか、

大助はその水柱に対してそっと壊れないような手つきで

 

その水柱に触れてみせたのだ。

 

 

するとどうだろうか、水柱は大助の手を傷つけなかった

それよりも水柱が大助を傷つけないように「止まった」のだ

 

 

 

「なっ!!!?」

「……ほう…」

『なんだと!!!!!!』

 

 

全員が驚いている、いま起きている現象に

大助が触れた水柱はそこで止まった

止まったといっても水柱が無くなったりしたわけではなく

言葉通り水柱が「止まっている」、「停止」しているのだ

 

それはまるで造形のように水面に立っている

ビデオを途中で一時停止しているように立っている

いまそこには普通では見ることのできないものがあるのだ

 

それはもはや人智を遥かに超越した力である

 

 

 

「やっぱりこの箱庭でもこれは異質で異常なのか…」

 

 

 

分かっていたことだがそれほど異質で異常なんだろう

それでも構わない、例え周りからどんな風に見られようとも

どうやらここにはキチンと見てくれる人がいるようだ

 

 

 

「いいもの見せてもらったぜ大助」

 

 

 

背後から聞こえる声の主、十六夜は

大助が止めた水柱を踏み台にして高く飛び上がり

放心している蛇神に向かい

 

 

 

「これは手伝ってくれたアンタへの礼だ、受けとれ!!!!」

 

 

 

大地を踏み砕くような爆音。

胸元に飛び込んだ十六夜の蹴りは蛇神の胴体を打ち

蛇神の巨躯は空中高く打ち上がり川に落下した。

その衝撃で川が氾濫し、水で森が浸水する。

 

 

 

「こっちまで水を飛ばすなよ十六夜」

 

「濡れていない奴が何いってやがる。

くそ、今日はよく濡れる日だ。

クリーニング代ぐらいは出るんだよな黒ウサギ」

 

 

 

大助に飛んできた水しぶきはその体に触れた瞬間に止まり

重力に負けて雫やしぶきは足元の水へと帰った

だが、そんな大助や十六夜の冗談めかした声は

いまの黒ウサギには届かない

 

 

(人間が…神格を倒した!?

それも只の腕力で!?

いやそれよりも水柱をいとも簡単に止めたなんて…

そんなデタラメが―――!)

 

 

だが現実、いま目の前では横たわっている蛇神と

その蛇神に勝利した人間が二人

 

 

(信じられない……

だけど、本当に最高クラスのギフトを所持しているのなら……!

私達のコミュニティ再建も、本当に夢じゃないかもしれない!)

 

 

「おい、どうした?

ボーっとしてると胸とか脚とか揉むぞ?」

 

「え、きゃあ!」

 

 

背後に移動した十六夜は黒ウサギの脇下から豊満な胸に、

ミニスカートとガーターの間から

脚の内股に絡むように手を伸ばしていた。

押しのけて飛び退き大助の後ろに隠れ

黒ウサギは感動を忘れて叫ぶ。

 

 

「な、ば、おば、貴方はお馬鹿です!?

二百年守ってきた黒ウサギの貞操に傷をつけるつもりですか!?」

 

 

「二百年守った貞操?

うわ、超傷つけたい」

「二百年も生きてるの!?

……黒ウサギは長生きなんだな…」

 

 

「お馬鹿!? いいえ、お馬鹿!!!!

それに大助さんもマイペース過ぎます!!!!」

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