ゆるい少年のゆるい学園生活   作:どっしょい!

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ゆるくご覧ください


第1話

季節は春、桜が咲き乱れている校門をくぐり入学式に向かう俺『櫻井(さくらい)翔太(しょうた)』は、私立朝倉高校に入学する新一年生だ。

 

「なんでこんなに人が多いお金持ち学校に入学しちゃったのかねぇ。」

「しょうがないよ。私の両親と翔ちゃんの両親が仲いいんだから。」

 

こいつはの朝倉(あさくら)愛莉(あいり)。なんだかんだで幼稚園の時からずっと一緒にいる所謂幼馴染という関係だ。さて、なぜ俺らの両親が仲がいいという理由でここに入学したかというと、愛莉の父親がここの理事長だからだ。まぁ学校名と愛莉の苗字が同じな時点でわかってしまうとおもうのだが。あと、翔ちゃんてのは俺のあだ名だ。

 

「まぁ、学費やらなんやらが安くなってこっちとしてはありがたいんだがな。なんつーか、親のコネみたいな感じだろ?頑張って受験してきた人達に申し訳ないんだが。」

「学園長がわざわざ中学にきて『櫻井くんをうちの高校にくれ!』なんて考えられないよね。でももう過ぎた事だし、気にしてもしょうがないんじゃない?それにお姉ちゃん達も翔ちゃんの入学を楽しみにしてたよ。」

 

そういうもんなのか、と心の中で勝手に納得しそれからも他愛のない話をしながら歩いているうちにいつの間にか教室についていた。因みに愛莉とは同じA組だった。

教室に入ったとたん、愛莉はクラスの連中に囲まれた。さっきも言った通り、ここはお金持ちの奴らが割と来ている学校だ。さらにこの学校には中等部がある。愛莉のことはずっと知っていたんだろう。それに愛莉は理事長の娘だ。媚売っといて損はないだろうな。正直、愛莉と歩いている間は視線を感じまくって落ち着かなかった。俺は中等部には行ってなかったからな、疑問しかなかったんだろう。

 

(まっ、正直どうでもいいんだがね。)

 

なんて思いながら愛莉が囲まれているのを遠巻きで見ていると、スマホが揺れた。

 

「おっ、龍からじゃん。」

 

トークアプリに表示されていたのは友人の龍真(りゅうま)だった。どうやら午後の予定みたいだ。

 

龍 〉午後3時からいつものコート集合な

翔〉 いいゾー^

龍 〉みんなで食うぞ。金持ってこいよ

翔〉 今日は何人くるんだ?

龍 〉翔太がくるなら6人揃う

翔〉 わかった学校終わり次第連絡入れるわ

 

 

よし、今日はとっとと帰ろう。愛莉?あいつならきっと理事長や生徒会長の姉と帰るだろう。なんてことを考えてると俺の手からスマホが取られた。勿論、犯人は愛莉だ。

 

「ふーん、今日もみんなでバスケットするの?」

「おぅ、だから今日は早めに帰るわ。愛莉は姉さんやおっちゃんと一緒にか?」

「ううん、翔ちゃんと一緒に帰る。みんなでバスケットやってるの見てるの楽しいから。」

 

と、言いながらいまだに俺のスマホを弄っている愛莉。いい加減返してほしいものだ。

 

「ねぇ、翔ちゃん。沢山の女の子と連絡取ってるんだね?」

「はぇ?」

「ほら、昨日だけでも5人と話してる。今日はまだ私とお姉ちゃんだけだけど、この後は誰か女の子と連絡取り合ったりするの?」

 

ここで、愛莉の悪癖をご紹介しよう。まず悪癖その1、俺の女子との関係をやたらと聞いてくる。中学に入ってからは余計に聞くようになってきた。別に変なことを送ったりしてないから大丈夫だとは思う。プライバシーなんてものはだいぶ前に消え去ったしな。

 

「ねぇ、教えてほしいなぁ。彼女達とはどこで知り合ったの?」

「別にただの友達だぞ?中学の同級生とか、妹の同級生だったり。」

「……なんで真緒ちゃんの同級生と連絡しあってるの?ロリコンなの?」

「変なことを言うんじゃない。」

 

ほら、周りの人達が変な目で俺を見てるじゃないか。只でさえお前と一緒にいるだけで目立つと言うのに、更に悪目立ちしたくないんだが。なんて他愛のない話をしてると教室のドアが開いた。どうやら先生のようだ。

 

「よーし、お前ら座れ。軽くHRするぞ。」

 

後で教えてもらうから、と死刑宣告を言い残し愛莉は自分の席へ戻っていく。ちなみに愛莉は一番前、俺は二列目最後尾である。中々にいい席ではないか。

 

「うし、今日からこのクラスの担任になる片倉(かたくら)(たかし)だ。年齢は26歳。既婚だ。ゆるーく頼むわ。」

 

よろしくおねがいしまーす、と生徒一同返す。しかし意外も意外。学校柄、かっちりとした先生がくるかと思いきや真逆の先生が来たな。まぁやり辛くなるより全然いいんだが。

 

「うし、じゃあお前らの自己紹介は入学式終わってからな。それじゃ男女一列、出席番号順になって廊下並べー。」

 

片倉先生の指示で皆廊下に並ぶ。俺と愛莉は当然離れるわけだが、ここで愛莉の悪癖その2、やたらとこちらを見てくる。五分おきぐらいで見てくる。その度手を振らないと向こうは拗ねる。なお、小学生の時は高頻度でこちらを向くため他の男子が自分に気があるのではないか、と勘違いからの告白、撃沈ってのがよくあった。南無三。

 

 

入学式、体育館で様々な人のありがたくも眠たくなる話を聞きながら、うつらうつらしつつ、常に愛莉に手を振れるようにしていると、一つのアナウンスがかかった。

 

『続いて、学園長からの挨拶です。』

 

アナウンスと共に体育館の雰囲気が変わった。と、いうか愛莉の父こと朝倉(朝倉)龍之介(りゅうのすけ)が放つプレッシャーに圧倒されてるんだろう。俺も普段からおっちゃんって呼んでるが、普段とこうも雰囲気が違うとは、流石にビビる。

 

『諸君、入学式おめでとう。この学園は学園長の私が言うのもなんだが、とても素晴らしい学園だ。だが、それも全て先代からの積み重ねがあってのことだ。くれぐれも先代達の顔に泥を塗ることのないように。と、言っても肩肘張る必要はない。学生らしく、有意義な学園生活を送ってくれたまえ。』

 

なお、この後の話は全て寝て過ごした。後に愛莉が新入生代表挨拶したことを聞いたが寝てたと言ったら引っ叩かれた。まぁ、是非もないよね。




よければ感想まってます。
次回はバスケします。
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